「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
              嶋津 暉之

8月1日、江戸川区北小岩一丁目スーパー堤防の差止め等を求めた控訴審の第2回口頭弁論が東京高等裁判所で開かれました。
この控訴審で、スーパー堤防事業がまったくの虚構の事業であることを明らかにする意見書を提出しました。

意見書を下記に掲載しましたので、お読みいただければと思います。
http://suigenren.jp/wp-content/uploads/2017/08/1237a8d572dfb366508e625d1094ca2e.pdf

スーパー堤防はまことに愚かな河川事業であり、事業そのものを廃止させなければなりません。

意見書の要旨は次のとおりです。


① 本件対象地区は江戸川沿川において水害の危険性が最も小さいところであり、高規格堤防に変える必要性がまったくない。
・利根川水系利根川・江戸川河川整備計画が目標とする治水安全度(1/70~1/80)を確保する上で必要な堤防が本件対象地区ではすでに十分に整備されており、江戸川沿川の地域において最も安全度が高い地区である。

・国土交通省の計算では利根川水系河川整備基本方針の長期的な目標の治水安全度(1/200)に相当する洪水が来ても本件対象地区では溢れることはない結果が示されており、治水安全度が極めて高い。

・本件対象地区は江戸川区の中では標高が比較的高く、東京湾満潮面以下のいわゆるゼロメートル地帯ではないため、万が一、江戸川からの溢水があったり、未曽有の集中豪雨があったりしても、水害を受ける可能性が極めて低い地区である。


② 本件対象地区で整備される高規格堤防は延長がわずか120mの高規格堤防であり、今後、この高規格堤防を上下流に拡張する具体的な実施計画が存在しないから、江戸川の治水対策としての役割を何も果たさない。

・高規格堤防は超過洪水到来時の決壊の防止を名目に整備を進めるものであるが、それなりの長さで連続的な整備がされなければその役割を果たすことができない。右岸側の既設の高規格堤防は本件対象地区の上流側では3km以上、下流側では5km離れており、本件対象地区は孤立した点の高規格堤防をつくるだけである。

・右岸側で整備が計画されているのは約2km下流の篠崎公園地区の高規格堤防420mだけである。しかも、完成予定は2026年度であり、実際の完成は数年以上遅れるから、順調に行っても今から十数年以上先のことである。

・わずか120mだけの高規格堤防で、その上流と下流は通常堤防であるから、超過洪水の到来時には上下流で越流することになり、本件対象地区には溢れた洪水が押し寄せることになる。


③ 江戸川下流部等において計画通りに高規格堤防を整備するためには、気が遠くなるような超長期の年数と、巨額の河川予算が必要であり、高規格堤防整備事業は現実性が欠如している。

・江戸川下流部の両岸で高規格堤防が整備されたのは、6地区で、総延長は1730mであるが、高規格堤防としての基本断面ができている延長は一部であって、延べ510mしかない。計画整備距離数22kmに対してわずかその2.3%しか完成していない。

・江戸川下流部は20年以上前から高規格堤防事業が始まっている。20年経過して、整備率が2.3%とすれば、計画通りに22kmの整備を終えるためには、20年÷0.023 =約870年もかかることになる。

・このように整備の完了に気が遠くなるような年数を要する高規格堤防の整備は治水対策としての意味を持つものではなくなっている。

・高規格堤防を計画通りに整備するためには巨額の公費が必要である。本件北小岩一丁目高規格堤防の整備単価を使うと、江戸川下流部の未整備区間を約20kmとすれば、今後、 0.78兆円という巨額の公費が必要となり、高規格堤防は費用の面でも現実性が欠如している。


④ 北小岩一丁目地区高規格堤防について国土交通省は「その敷地を水防活動や一時的な避難場所として活用することが可能となる」と述べているが、それは虚構である。本件高規格堤防の周辺は通常堤防であるから、超過洪水の到来時には越流の危険に晒されており、江戸川に面する長さわずか120mの高規格堤防の上に避難しようする人がいるはずがない。


⑤ 江戸川の高規格堤防整備事業の無意味さは国土交通省関東地方整備局の事業評価監視委員会(2016年2月22日)でも指摘されている。篠崎公園地区の高規格堤防整備について事業の是非を問う厳しい意見が繰り返し出された。「江戸川でスーパー堤防の整備を進めていく具体的な計画がなくて、ここだけ、スーパー堤防にする意味がどこにあるのか」と、事業の必要性に強い疑問が投げかけられた。


⑥ 耐越水堤防工法はすでに確立された技術であり、旧・建設省は2000年に耐越水堤防工法の普及を進めようとしたが、その後、国土交通省は高規格堤防やダム建設の推進の妨げになるとして、耐越水堤防工法を認めない方針に転換してしまった。

・フロンティア堤防などの耐越水堤防の工法は旧建設省土木研究所で研究開発され、その研究成果に基づいて1980年代後半から一級水系の一部河川で整備が実施されてきた。その実績をもとに、旧・建設省は2000年3月策定の「河川堤防設計指針(第3稿)」に耐越水堤防の必要性と工法を明記し、全国の関係機関に通知した。

・ところが、2000年12月の川辺川ダム住民討論集会で、耐越水堤防の導入でダム建設の理由の一つがなくなることが明らかになったことから、国土交通省は「河川堤防設計指針(第3稿)」を廃止してしまった。

・国土交通省が耐越水堤防工法の普及に現在、ストップをかけるもう一つの理由は高規格堤防の推進である。耐越水堤防工法の普及を認めれば、極めて長い年月と巨額の公費を要する高規格堤防はその存在理由そのものが失われてしまうからである。

・そのことによって、日本の河川は耐越水堤防工法による堤防強化がいつまで経ってもされず、破堤の危険性が放置される由々しき事態になっている。



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【2017/08/03 01:01】 | スーパー堤防
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             嶋津 暉之

荒瀬ダムの撤去が最終段階になった熊本県・球磨川でリバーガイドの溝口隼平さんが、ボートで川を下るラフティングツアーの営業を8月に始めます。

◆この人に聞く リバーガイド 溝口隼平さん /熊本
(毎日新聞熊本版2017年7月30日)
https://mainichi.jp/articles/20170730/ddl/k43/040/235000c

再生した川で暮らす 溝口隼平さん(36)

 県営荒瀬ダム(八代市坂本町)がほぼ撤去され、かつての流れが戻ってきた球磨川中流域で、リバーガイドの溝口隼平さん(36)がラフティング会社「リボーン(Reborn)」を設立、ボートで川を下るラフティングツアーの営業を8月に始める。元々、ダム撤去の研究者として2010年、ダムから約400メートル下流沿いにあった空き家(同)に移り住んだ。国内で初の本格的なダム撤去を現場で見守りつつ、ラフティング事業を始める思いを聞いた。【聞き手・笠井光俊】

 Q 移住を決めた理由は?

 溝口さん 荒瀬ダム撤去が議論されていた頃は、金曜夜に愛知から夜行バスで来て、ダムや球磨川の写真を撮ったり、調査をしたりして日曜夜の夜行バスで戻る日々でした。ただ、国内で最初にダム撤去される場所に住んで、自然の変化を体感したい、川が再生する喜びを住民と共有したいと思っていました。当時は他県でも複数のダム撤去の議論があったのですが、最終的に撤去が決まった荒瀬ダムにしました。

 Q 移住後は生活費をどう稼いで、どう暮らしていくかなど、大変だったのでは。

 溝口さん デイサービスの送迎運転手から始めて、青のり漁師や土木作業員など、ガイド業とは別にいろいろな仕事をいただきました。冬季の植林、間伐の仕事は今後も続けます。送迎運転手をやったことで、地域の人たちに顔を知ってもらい、昔の球磨川の写真などを見せてもらえるようになりました。現地に住んでいないと見聞きできないことに触れることができ、自分の研究にとっても良かったです。

 Q ダム撤去を研究するようになったのはなぜですか。

 溝口さん 小さい頃から川遊びが好きだったのが原点です。高校生の頃、鹿児島県出水市で砂防ダムを越える土石流災害があり、犠牲者の遺品を探す作業にボランティアで加わる中で、河川行政への疑問が膨らむとともに、自然の再生に興味を持ちました。荒瀬ダムに関しても球磨川の再生や地域の変化などの一部始終を記録したいと考えています。

 Q 研究とは別に、ラフティング事業を自分で始めるというのは、どんな考えがあったのですか。

 溝口さん ダム撤去によって再生した川を生活の場にしたいという思いがありました。何らかの形でお金が回って、苦労はあるけれども、ちゃんと生活していけるんだ、ということを見せたい。例えば、再生しつつある川で何十年ぶりかで出漁している川漁師さんを見ると、ものすごく尊敬する上に感動してしまいます。ここがちゃんと生活の場になることは、ダム撤去を願っている他地域の人たちへの発信にもなるかもしれません。

 Q 球磨川のラフティングは人吉・球磨地域の上流域が有名ですね。

 溝口さん 今後は中流域でも増えると思います。当面、川下りは瀬戸石ダム(芦北町、球磨村)の直下から坂本町の中心部近くまでの約10キロ内で、天候や水量、お客さんの要望を元にコースや遊び方を選びます。所要時間は2~3時間。「リボーン」という名は「再生」という意味で、川を巡るいろいろなものが再生し、生まれ変わってほしいという願いを込めています。

  ◇  ◇

 「リボーン」のラフティングツアーは完全予約制で7人まで。料金1人6000円。問い合わせは090・2516・3900。

 ■人物略歴
みぞぐち・じゅんぺい

 鹿児島県出水市出身。高校まで地元で過ごし、愛知県の人間環境大学を卒業後、東大大学院農学生命科学研究科の付属施設「愛知演習林」(現・生態水文学研究所、愛知県瀬戸市)の研究員として全国のダム撤去事例を研究した。2010年秋、八代市坂本町に家族で移住。13年に一般社団法人ラフティング協会のリバーガイドに認定され、人吉・球磨地域のラフティング会社で経験を積んだ


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【2017/08/03 00:53】 | 脱ダムの流れ
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         嶋津 暉之

熊本県・球磨川の荒瀬ダムの撤去工事は終盤を迎えています。

◆国内初の完全撤去へ 熊本・荒瀬ダム発電所の解体開始
(産経新聞2017年7月28日)
http://www.sankei.com/west/news/170728/wst1707280041-n1.html

 熊本県は28日、国内初となる県営荒瀬ダム(八代市)の完全撤去作業の一環として、球磨川の約2キロ下流にある藤本発電所建屋の解体作業を始めた。平成24年9月から取り組んでおり、来年3月までに全ての構造物を撤去することを目標にしている。

 発電所の建屋を除くと、残る主要な構造物は右岸の長さ約10メートル、高さ約25メートルの堤体と長さ約40メートルの取水施設、発電所近くの調圧水槽になる。右岸の堤体は撤去予定だったが、遺構として残すために県が川の管理者の国と協議している。

 藤本発電所は、鉄筋コンクリート製の地上2階、地下3階建てで、昭和29年12月~平成22年3月に稼働。県によると最大出力は1万8200キロワットで、年間供給電力は一般家庭約2万世帯の1年間の使用量に相当した。

 荒瀬ダムは熊本県が昭和30年、球磨川に建設した発電専用ダム。老朽化に加え、アユがすむ川の水質悪化の原因になっているとして、ダムを撤去し自然の状態に戻す作業が続けられている。


【2017/08/03 00:50】 | 脱ダムの流れ
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             嶋津 暉之

国交省の第3回「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会」が7月27日、開催されました。

第3回検討会の配布資料及び第2回検討会の議事要旨が国土交通省HPに掲載されましたので、お知らせします。

◇第3回 高規格堤防の効率的な整備に関する検討会(平成29年7月27日開催)の資料
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/koukikaku_kentoukai/dai3kai/index.html

議事次第(PDF:20KB)
資料 とりまとめ(案)(PDF:239KB)
参考資料 第2回高規格堤防の効率的な整備に関する検討会 議事要旨(PDF:71KB)

この検討会は第3回で終わりで、取りまとめ案が掲載されています。
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/koukikaku_kentoukai/dai3kai/pdf/1-2_matome.pdf

この検討会はスーパー堤防の整備をスピードアップさせる方策を検討するものですが、そのような妙案はなく、課題を羅列しただけのとりまとめ案をつくって終わりのようです。
スーパー堤防そのものが無理のある事業なので、整備のスピードアップはできないと思います。

◆スーパー堤防、街づくりメリット拡大へ
 国交省、税制など支援のほか工事改善も

(リスク対策2017/07/28)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3388

国土交通省は27日、「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会」の第3回会合を開催。報告書のとりまとめを行った。「スーパー堤防」と呼ばれる高規格堤防の整備促進へ、共同事業者であるデベロッパーなどが堤防整備で生まれる土地を生かした街づくりを行いやすいよう、インセンティブ付与や事業化へのスピードアップ支援などを行うべきだとした。

高規格堤防は土でできた緩やかな勾配のある堤防。幅が広く、防災以外に堤防の上を利用した街づくりを行える。しかし共同事業者にとってメリットが少なく、河川管理者である国との協定締結など事業化、さらには構造物撤去や盛り土、地盤改良など整備にも時間がかかるといった課題がある。

2010年の民主党政権下での事業仕分けによりいったん廃止が決定。その後に検討会が開かれ、従来計画の約873㎞を、荒川、江戸川、多摩川、淀川、大和川のゼロメートル地帯を中心とした緊急性のある約120㎞に縮小し整備を進めることとなった。3月末時点での整備状況は整備区間の約12%の約14kmで、高規格堤防の基本的な断面形状が確保されているのは約2.8%の約3.3kmにとどまっている。

報告書では共同事業者に対し税制や融資での支援を検討すべきだとした。また手続きの改善として、高規格堤防整備の予定区域を明示し、共同事業者を公募する仕組みが必要と指摘。コスト縮減や工期短縮へ向け、盛り土や地盤改良と建築物や基礎の一体施工、さらなる新技術作りに取り組む。コスト縮減が実現した新技術の活用実績を事例集として作成し、ほかの地区へ広めることも行うべきとしている。
(了)


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【2017/08/03 00:25】 | スーパー堤防
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           嶋津 暉之

先にお伝えしたように、国土交通省が6月27日に「ダム再生ビジョン」を策定 しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000029.html

このダム再生ビジョンに基づき、早くもダム再生事業が動き出しました
直轄ダム、補助ダム合わせて、現在、ダム建設予算は年間2100億円程度あります。
ダム建設業界を維持するために、ダム再生事業によってこのダム建設予算をキープしていこうということではないかと思います。

雨竜川ダム(北海道)、矢作ダム(愛知県市)、早明浦ダム(高知県)について治水機能の増強を図る改修事業を来年度から始めます。今後、全国で既設ダムの改修工事が次々と行われていくことが予想されます。

◇ダム再生の推進
~「ダム再生ビジョン」策定後、初の新規事業採択に向けた手続きを開始~


(国土交通省のHP 平成29年7月26日)
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000033.html
本年6月の「ダム再生ビジョン」策定後、初の新規事業採択に向け、新規事業採択時評価の手続きを開始します。
<ダム再生の新規事業候補箇所>
うりゅうがわ
○ 雨竜川ダム再生事業 (北海道開発局)
やはぎ
○ 矢作ダム再生事業 (中部地方整備局)
さめうら
○ 早明浦ダム再生事業 (水資源機構)

◆早明浦など3カ所、かさ上げや放流設備増設
(リスク対策2017/07/31)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3398

国土交通省は27日、既存ダムの最大限有効活用をうたった「ダム再生ビジョン」策定後初のダム改修新規事業採択に向け、3件の手続きを開始すると発表した。雨竜川ダム(北海道雨竜郡幌加内町)、矢作ダム(愛知県豊田市、岐阜県恵那市)、早明浦ダム(高知県長岡郡本山町、土佐郡土佐町)。いずれも治水機能能の増強を図る。

6月に国交省が策定した「ダム再生ビジョン」では厳しい財政制約の中、既存ダムの活用を推進。かさ上げによる貯水量拡大や放流設備の増設といった改修で、経済的に機能強化を行う方針を示している。

雨竜川ダムでは第2ダムを2mかさ上げし、発電用の容量を洪水用に振り替え、洪水用の貯水量を増やすことで洪水による浸水被害の軽減を図る。矢作ダムは矢作川の改修に併せ、放流設備を増設。早めの放流で大雨の際のダムの貯水容量を確保し、治水を強化する。早明浦ダムも吉野川の改修に併せ放流設備を増設。さらに利水用の容量を洪水用に切り替え、洪水時の浸水被害軽減を図る。

国交省ではまず道県から意見を聴取。その後に学識経験者などからなる第三者委員会から意見を聞き、評価結果をとりまとめ2018年度予算要求に反映させる予定。
(了)

リスク対策.com:斯波 祐介

◆洪水対策で初改修へ 早明浦ダム 国交省方針、放流口増設 香川に負担や影響なし

(四国新聞2017/07/28 09:34)
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/article.aspx?id=20170728000178

 国土交通省は27日までに、早明浦ダムの大規模改修工事の事業化に向けた手続きを開始した。治水対策としてダム本体に放流口を増設するなど、洪水調節機能を強化する計画で、同省の第三者委員会などで妥当と判断されれば、2018年度予算の概算要求に事業費を盛り込む方針だ。香川用水への供給など県内の利水に影響は生じない。

 徳島県と高知県の吉野川流域では過去に洪水被害が発生し、治水対策が課題となっていた。国交省は、早明浦ダムの改修による治水対策がコスト面などで最も効果的として事業を計画。実現すれば1973年の同ダム完成以来、初めての大規模改修となる。

 四国地方整備局によると、計画ではダムの堤に新たな放流口を増設する。現在の放流口よりも低い位置に設けることで、貯水位が低い時点で早めに放流を開始できるため、大型台風など大雨の際の柔軟な対応が可能となる。事業費は400億円規模となる見通し。同局は「香川県の地元負担はない」としている。

 放流口の増設に合わせ、同局は、大雨に備えたダムの空きスペース「洪水調節容量」を現状よりも1700万立方メートル増やす計画を検討中。これには貯水量を1700万立方メートル減らす必要があるため、徳島県の農業用水を700万立方メートル減らし、大雨の際に発電専用容量1千万立方メートルを事前に放流することで対応する。

 これら運用方法の変更を盛り込んだ吉野川水系河川整備計画の修正案について、8月8日まで四国4県で意見公募している。

 早明浦ダムの改修に関しては、09年に治水・利水両面を対象にしたダム再編事業の調査費が概算要求されたが、当時の民主党政権による公共工事の見直しなどで白紙化。今回は治水に絞った対策の事業化を目指しており、同局河川部は「香川用水の利水容量は一切変更しない。早明浦ダムの利水面でのより効率的な運用については引き続き検討していく」としている。



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【2017/08/03 00:21】 | 政策
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         嶋津 暉之

国交省の第3回「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会」が下記のとおり、開催されます。
一応公開となっているものの、すでに傍聴申し込み期限を過ぎており、傍聴できません。
傍聴させないようにしているようです。
スーパー堤防は整備が遅々として進まず、治水対策としての体をなしていません。
スピードアップできる妙案があるわけでもありません。
第3回で、形だけのとりまとめ案をつくって終わりのようです。

◇第3回「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会」の開催
~高規格堤防の効率的な整備にむけて~
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000032.html



1.日 時 平成29年7月27日(木)14:00~16:00
2.場 所 国土交通省 水管理・国土保全局 A会議室 (合同庁舎3号館1F)
3.委 員 別紙のとおり
4.議 題 とりまとめ(案)

5.その他
  ・検討会は公開にて行います。
  ・会議の傍聴を希望される場合は、7月26日(水)14:00までに、
  件名を「高規格堤防の効率的な整備に関する検討会傍聴希望」とし、
  氏名(ふりがな)、所属、連絡先(メールアドレス、電話番号)を明記の上、
  以下のメールアドレス又はFAXあて、お送りください。


【2017/07/27 00:05】 | スーパー堤防
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      嶋津 暉之

鬼怒川のアユの冷水病についての記事です。

※冷水病 - Wikipedia - https://is.gd/ebPfMM

◆アユ冷水病、解禁の鬼怒川を直撃 「適応」疑う声、専門家慎重に見極め
(下野新聞2017年7月24日 朝刊)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20170724/2761180

 6月上旬のアユ釣り解禁を「冷水病」の流行が直撃した鬼怒川。
流行は終息しつつあるが今も例年並みの釣り客は戻らず、漁協関係者からは原因究明を求める声も出始めた。広島県のダム湖産由来の種苗(しゅびょう)(稚魚)を放流して迎えた最初のシーズンのため、種苗の適応を疑う意見も出ている。一方、専門家らは「他の要因も無視できない」と、河川環境や気象条件なども見据えて慎重に状況を見極めている。

 「本来なら人気の釣り場なんだが…」。14日午後、宇都宮市桑島町の鬼怒川左岸。人がまばらな一帯を見渡し、県鬼怒川漁協の小貫克巳(おぬきかつみ)事務局長(64)はため息をもらした。「なぜ、こうなったのか」。同漁協は今後、原因を検証するという。

 ▽「病に強い」はずが

 鬼怒川では冷水病が例年より早く流行。解禁時期と重なり、「釣れない」と敬遠された。
 異変を受け、漁協関係者や釣り客らが注目したのは、今季に向けて新たに採用した種苗だ。県内各漁協に出荷する種苗を生産する県漁業協同組合連合会(県漁連)は昨年、漁協側の要望を踏まえ「追いが強い」「冷水病に強い」との評判がある広島県の灰塚(はいづか)ダム産を初めて導入。今季向け出荷全体の約6割が灰塚産で、鬼怒川にも多く放流された。

 冷水病には複数の型があるとされる。専門家の中には、今年の冷水病に灰塚産が弱かった可能性を指摘する声も上がる。

 ▽好評な河川も

 対照的に灰塚産が好評の川もある。渡良瀬川はその一つで、冷水病は出ていない。県漁連の担当者は「まだ種苗の良しあしを評価する段階ではない」。下野新聞の釣り情報を担当する「とちぎ自然塾」の関谷忠一(せきやちゅういち)さん(67)も「種苗が原因と考えるのは簡単だが、科学的な根拠はない」と慎重な見方を示す。


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【2017/07/26 20:37】 | 未分類
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「八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会」のニュース№47が
八ッ場ダム訴訟ホームページに掲載されました。

http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/saitama/news_saitama_47.pdf
会報

【2017/07/25 23:39】 | 埼玉の会の見解
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             嶋津 暉之

先にお伝えしたように、国土交通省が6月27日に「ダム再生ビジョン」を策定 しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000029.html

「ダム再生ビジョン」についての解説記事をお送りします。

新規のダム建設が困難になってきたので、ダム建設部門を維持するために、「ダム再生ビジョン」が策定されたように思います。

◆進むダム再生、豪雨災害・水不足を防ぐ
(日刊工業新聞ニュースイッチ 2017/7/23(日) 10:40配信 )
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170723-00010000-newswitch-bus_all&p=2

進むダム再生、豪雨災害・水不足を防ぐ

 豪雨や台風などによる水害や、日照りによる渇水などの被害を軽減するため、ダムの機能が見直されている。災害対策に加え、水力発電など再生可能エネルギーの活用という点からも重要性が増している。こうした中、国土交通省は既存ダムの有効活用に向けた「ダム再生ビジョン」を策定し、ダムの長寿命化や柔軟な運用などの方針を打ち出した。ゼネコンも既存ダムの活用に役立つ改修技術やロボット技術の開発に力を入れている。

 7月上旬に豪雨が襲った九州北部では、現在も復旧作業が続くなど、最近は水害が頻発している。2015年9月の関東・東北豪雨、16年8月の北海道への3台風上陸なども記憶に新しい。

 一方で、水不足への対応も重要だ。過去5年間で北海道・沖縄県を除く21水系26河川で取水制限が実施された。直近でも埼玉県と東京都の水源となる荒川水系で取水が制限されており、水不足への懸念が強まる。

 こうした中で見直されているのがダムの機能だ。異常気象が続く日本において、豪雨時の水量調整機能や、水不足をにらんだ貯水機能など治水・利水が重要性を増している。また、水力発電は二酸化炭素(CO2)が発生しない再生可能エネルギーとして一定の役割を担う。

 国土交通省がまとめた「ダム再生ビジョン」では、国の厳しい財政状況などを踏まえ、既存ダムの有効活用を打ち出した。国交省はこれまで、既存ダム活用に向けた実施事例を積み重ねてきた。その取り組みをソフト・ハードの両面から発展させる。

 豪雨対策としては、豪雨が予想された時点で放水して水位を下げ、洪水調整の容量を増やす。「運用改善で新たな効果を発揮する」(石井啓一国土交通相)とし、現在13カ所のダムで実施している。
進むダム再生、豪雨災害・水不足を防ぐ

国土交通省がまとめた「ダム再生ビジョン」
123カ所のダムの点検を今年度中に実施

 鶴田ダム(鹿児島県さつま町)では、従来発電用に設置していた放流位置より低い部分に放流管を新たに設置した。水量が一定量に満たない早い段階で水を放流でき、洪水対策をしやすくする。また、ダムの堤体を高くして貯水量を増やす取り組みも推進する。

 新桂沢ダム(北海道三笠市)は国のダム事業として初めて堤体を高くする事業を20年度までに実施する。約2割高くすることで、ダムの総貯水量が約6割増加する見込みだ。

 ダム再生ビジョンではこうした実績を踏まえ、10項目の方策を示した。ダムの長寿命化では、ダム内に堆積する土砂を排出するバイパスの設置や新工法の検討を進める。

 ダムの維持管理における効率化・高度化にも着手する。建設段階では情報通信技術(ICT)を用いた3次元モデルを活用し、維持・管理業務に役立てる。

 水中ロボットや飛行ロボット(ドローン)などを用いた点検手法も導入する方針だ。水力発電では、治水と発電の双方の能力を向上させる手法を検討する。

 国交省は渇水対策で、所定の容量より水を貯めて利水に活用する運用のルール化に向け、国交省と水資源機構が管理する123カ所のダムの点検を今年度中に実施する。

 「過去の降雨量やその地域の気象状況などのデータを活用した気象予測技術が重要」(国交省治水課)と最新の気象予測技術との融合により、ダム運用の精度を高めていく。


進むダム再生、豪雨災害・水不足を防ぐ

潜水せずに「仮締切」の仕組み
ゼネコンも新技術の開発次々と

 既存ダムの活用に向けた再開発工事や点検・補修作業に向け、ゼネコンは新技術の開発を進めている。その一つが、鹿島と日立造船、国土交通省九州地方整備局、ダム技術センターが共同開発した「浮体式仮締切工法」だ。

 ダムを運用したまま堤体に穴をあける再開発工事では、水が流れ出ないように仮設の構造物「仮締切」を設ける。ダムの堤体の穴にふたをして流水を防ぐイメージだ。従来の仮締切は、ダム底にコンクリートの台座をつくり、その上に鋼製部材でコの字型の扉を設置する。

 鹿島などは鶴田ダムの再開発工事で、浮体式仮締切工法を初めて適用した。水面で鋼製ブロックを浮かべたまま積み重ねて仮締切を構築。組み立て後は、ダム堤体までえい航して設置する。鹿島の土木技術とブロックを浮かべたり、水もれを防いだりする日立造船の造船技術が融合した。
 従来の仮締切の工事ではコンクリートの台座を設置するため潜水作業が必要。ただ、鶴田ダムは国内最深級の65メートルと深く潜水作業が難しかった。
 同工法を用いると大水深での作業が不要になる。林健二鹿島土木管理本部土木工務部ダムグループ長は「新工法の開発で作業の効率化や工期短縮、コスト削減、潜水士の安全を確保した」と成果を強調する。
 大林組が開発した水中インフラ点検ロボット「ディアグ」は、ダムなど水中構造物の点検作業で威力を発揮する。深さ100メートルまでの潜水が可能で、水上からの電源供給により、長時間稼働できる。
 画像解析機能によってカメラで撮影した水中の白色浮遊物を自動的に除去。濁水の中でも鮮明な映像をモニターに表示する。レーザー照射により、ダム壁のひび割れ部分の大きさの測定も可能だ。
 ディアグは水中での姿勢を制御する装置「アクアジャスター」を備える。物体の回転で姿勢が乱れないように調整するジャイロ効果を利用した。
 水流による機体の揺れを抑え、ほぼ静止した状態で対象物を撮影できる。アクアジャスターは東京スカイツリー(東京都墨田区)の工事で風で揺れるタワークレーンのつり荷を制御した実績もある。
 従来、水中での点検作業は潜水士が行っている。ただ人間の潜水時間には制限があり、通常は深さ40メートルまでの潜水が限度だった。徳永篤大林組生産技術部ダム技術部副部長は「ロボットであれば点検作業を連続的にできる」と説明。最新技術の活用で、ダム再生を支えていく。

日刊工業新聞第二産業部・村山茂樹


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【2017/07/25 23:36】 | 政策
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長崎県東彼杵郡川棚町川原地区の住民は、川棚川の支流石木川を囲むように、先祖から引き継ぐこの地で自然とともに生活を営んできました。いま、ダム建設によって、その生活が奪われる危機にあります。川原地区の13世帯の住民は計画が持ち上がってから半世紀ものあいだ、計画の見直しをもとめ、ふるさとの自然と暮らしを守る活動がつづいています。

(ほたるの川のまもりびと/パタゴニア特別限定版)
http://www.patagonia.jp/protectors-of-firefly-river.html


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長崎県民の約8割がダムの必要性と負担を「十分に説明されたと思わない」としたまま、538億円の予算をかけて進む石木ダム建設。一度立ち止まり、公開討論会を開くよう長崎県知事と県議会議員へ声を届けましょう。


【2017/07/21 00:54】 | 石木ダム
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