「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
            嶋津 暉之

残念な記事ですが、山形県の最上小国川ダムの本体工事についての記事を参考までにお知らせします。
ダムに反対し続けた小国川漁協の沼沢勝善・元組合長が2014年2月にお亡くなりになってから、ダム事業が一気に進むようになりました。
ここでも有害無益なダム工事が進行中です。

◆最上小国川ダム、現地で説明会 13日に定礎式
(山形新聞2017年06月07日)
http://www.yamagata-np.jp/news/201706/07/kj_2017060700137.php

 県が最上町富沢に建設を進めている最上小国川ダムの定礎式が13日に行われるのを前に、報道関係者を対象にした施工状況説明会が7日、現地で開かれた。
 同ダムは東北初の流水型(穴あき)ダム。通常時は水をためず、洪水時は水量を制限して下流に流し、被害を最小限に食い止める治水機能を持つ。

 説明会では県最上総合支庁建設部河川砂防課の担当者がこれまでの工事の経過やダムの特徴などを報告した。現場ではステンレス製の二つの流水箇所の周りに、クレーン車でコンクリートを運び打設する作業が進められていた。定礎式までに地盤から約3メートルの高さまでの打設が進むという。

 堤体(ダム本体)工事は2015年2月に始まり、工期は19年3月までを予定している。総事業費は84億円。計画では堤体の高さ41メートル、幅143メートル。流水箇所は幅1.7メートルで上流部は高さ1.6メートル、下流部は同5.6メートル。50年に一度の大雨を想定し、最大210万立方メートルを貯水できる。


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【2017/06/09 20:17】 | 各地のダム情報
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       嶋津 暉之

5月18日(木)に国土交通省で「高規格堤防(スーパー堤防)の効率的な整備に関する検討~高規格堤防の効率的な整備に向けて~」の第1回検討会が開かれました。
その配布資料が国土交通省のHPに掲載されたことはすでにお知らせしました。

http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/koukikaku_kentoukai/dai1kai/index.html

その議事要旨も掲載されましたので、お知らせします。下記のとおりです。

とにかく、高規格堤防の整備は遅々として進んでいません。
荒川、江戸川、多摩川、淀川、大和川の下流部、延べ119kmが対象になっていますが、現在までの進捗速度ですと、整備完了まで700~1000年以上かかると思われます。
この整備のスピードを上げるための検討会ですが、配布資料と議事要旨を読む限りでは、 スピードアップは難しいように思います。
人の住んでいるところを堤防にするという考え方そのものが間違っているのです、

◇第1回 高規格堤防の効率的な整備に関する検討会(平成29年5月18日)の議事要旨
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/koukikaku_kentoukai/dai1kai/gy01.pdf

平成29 年5 月18 日(木)10:00~12:00

中央合同庁舎3 号館 1 階 水管理・国土保全局A 会議室

【方策の検討における配慮事項】
○ 高層ビルを建設する時に、ビルの下の階は危険だという自覚がでれば、高層ビルの事業者が、せめて盛土の部分だけでも高規格堤防と調整して河川管理者に施工してもらえないかという考えになるのではないか。

○ スケジュールが不明確だと事業者や住民あるいは周辺の方々が不安になり、結局、関心が薄れたりして事業が進みにくくなるのではないか。河川管理者が大まかなスケジュールを示すことで、共同事業者等に安心感を与えることが重要。

○ 約120km に絞り込んだ中で、どうやればもう少し早く進められるのかを検討し、そのために何らかの打開策を示すということは良いが、具体的にどういう打開策なのかを明確にすべき。

○ 共同事業者のメリットについて川裏法面の敷地の分だけ広くなることは示しているが、それ以外についても明らかにすべきではないか。

○ 約120km の沿川の都市計画審議会の委員や自治体の首長に対し、ゼロメートル地帯等の水害の危険性等について、しっかりと伝えるべきではないか。

【高規格堤防の整備に対する河川管理者の姿勢】
○ 高規格堤防の整備について、緊急を要する区間として約120km に絞り込んだことをしっかり示すべき。

○ 河川管理者が前面にでて高規格堤防を強力に進めていくという姿勢を示す必要がある。このため、広報はこれまで以上にしっかり実施すべき。

○ 河川管理者がまちづくりと連携して高規格堤防の整備が実施できる可能性があるところを積極的に拾い出し、高規格堤防を進めることを意思表示すべき。


【2017/06/09 20:14】 | スーパー堤防
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        嶋津 暉之

設楽ダムの転流工の着工式についての記事です。
「設楽ダムの建設中止を求める会」の「事業の中止を求める」声明も紹介されています。
ダム完成予定は2026年度の見込みですから、予定通りに行っても今から10年後です。
巨大土木工事を行うことを自己目的化した有害無益な事業が進められています。

◆愛知)設楽ダム、豊川転流の着工式 19年完成予定
(朝日新聞愛知版2017年6月4日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK634S2JK63OBJB001.html

 設楽ダム(設楽町)の本体工事に向け、豊川を迂回(うかい)させる転流工事の着工式が3日、同町であった。設楽町の関係者や地元選出の国会議員、下流5市の市長・副市長らが出席した。

 冒頭、根本幸典国土交通政務官が「豊川流域は洪水と渇水が頻発する地域。ダムは東三河だけでなく中部地域の発展に寄与する」とあいさつ。設楽町の横山光明町長は「水没し土地を失う方が多数いるなか、議論や協議に時間を費やし課題解決に心血を注いでいただいた。工事が順調に進み、東三河全体が恩恵に浴することを望む」と話した。最後に鍬(くわ)入れとくす玉割りで着工を祝った。

 転流工事では、14億6千万円をかけ全長560メートル(うちトンネル435メートル)の豊川迂回路を造る。下流側から掘り進め、2019年2月に完成予定。転流工事終了後に本体工事が始まる。

 1978年に実施計画調査が始まった設楽ダムは、民主党政権時に検証するダム事業に選定され、その後の自民党政権で継続となった。総貯水容量は9800万立方メートルで、総事業費は約2400億円。実施計画での完成予定は2026年度の見込み。

■中止を求める会 抗議声明を発表

 「設楽ダムの建設中止を求める会」(市野和夫代表)は転流工事の着工について、「ダム建設事業を強行する当局に断固抗議し、事業の中止を求める」とする声明を2日に発表した。


◆きょう設楽ダム「転流工」着工式
 計画から44年大きく動き出す/紆余曲折を経て巨大ダム建設工事本格化

(東日新聞2017/06/03)
http://www.tonichi.net/news/index.php?id=60785

 国土交通省設楽ダム工事事務所は3日、設楽ダム(設楽町)の本体関連工事として「転流工」の着工式を開き、工事が本格化する。計画提示から44年。地元の反対運動から建設同意、事業凍結の紆余(うよ)曲折を経て、巨大ダムの建設事業が大きく動き出す。

 転流工とは、川の水を迂回(うかい)させる仮排水路トンネル。これまで同事務所は用地補償や付け替え道路の整備などを進めてきたが、ダム本体工事に向けた本格的な工事に入る。全長560メートルで2019年2月の完成予定。

 設楽ダムは、豊川(とよがわ)上流の設楽町に、流水の正常な機能維持、利水、治水を目的に国交省が建設を計画。堤高129メートル、総貯水量9800万トン、ダム湖の面積は3平方キロになる。

 1973年に計画が提示され、地元の反対運動を経て、2009年2月に国と愛知県、同町が建設に合意。その後、民主党政権下で再検証の対象となり、住民移転などが進む中で工事は事実上凍結された。

 再開以降、対象となる用地300ヘクタールのうち約91%にあたる277ヘクタールで契約を結んだ。水没する124戸は新城市内などに移転した。

 総事業費は当初より膨らみ約2400億円。完成時期も計画提示時よりずれ込んで26年度を見込む。同事務所は3日、設楽町田口のふれあい広場で転流工の着工式を開き、同町関係者や豊川下流域の自治体の首長らが出席する。


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【2017/06/06 21:30】 | 各地のダム情報
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      嶋津 暉之

熊本県・球磨川の荒瀬ダムの撤去工事が終盤を迎えました。
撤去の歴史を後世に伝えるために荒瀬ダムの本体の一部を遺構として残すことになりました。
日本では残念ながら、荒瀬ダムに続くダム撤去の話がいまだに出てきていません。

◆荒瀬ダム、一部遺構化 両岸に記念スポット整備
(熊本日日新聞2017年06月02日 )
http://kumanichi.com/news/local/main/20170602001.xhtml

 県企業局は1日、球磨川下流の県営荒瀬ダム(八代市坂本町)について、撤去の歴史を後世に伝えるために両川岸のダム本体の一部を遺構として残し、活用する方針を明らかにした。同日開かれた専門委員会で提案し、了承された。

 遺構として残すのは、右岸の県道中津道八代線側の門柱部分約10メートルと左岸の国道219号側にあるコンクリート部分の約15メートル。右岸の門柱は当初、撤去する計画だった。
 両岸の道路沿いにそれぞれ、遺構と一体化した記念スポットを整備し、案内板なども設置する予定。今後、河川管理者の国土交通省と協議を進める。

 撤去の歴史を伝える記念碑のような構造物は、地元から設置要望が上がっていた。専門委の議論では「治水の観点からもダム本体の一部を残すべきだ」との意見が出ていた。

 専門委は熊本市であり、河川工学や動植物学の専門家ら8人が出席。流量や水質、動植物などの継続的な調査を踏まえ、「ダムができる前の流れが戻りつつある」と確認した。

 荒瀬ダムは、全国初の本格的なダム撤去として2012年に工事を開始。17年度は管理所や発電所を解体し、撤去工事を完了する予定。事業費は総額88億円。(太路秀紀)


◆荒瀬ダムの一部遺構に 県が方針
(読売新聞熊本版2017年06月02日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/kumamoto/news/20170601-OYTNT50184.html

 県企業局は1日、撤去工事が進む県営荒瀬ダム(八代市)について、ダム本体の一部を遺構として残す方針を明らかにした。地元から「ダムの功績を後世に伝えてほしい」と要望があったためで、今後ダムがあった球磨川を管理する国土交通省と保存に向けた協議を行う。

工事は2012年度から今年度までの6年間の予定で、本格的なコンクリートダムの撤去は全国初とされる。川をせき止めていたダム本体はほとんどが解体されている。

 保存を計画しているのは、球磨川の東側を通る県道から川にせり出すように残る長さ約10メートル、高さ約25メートル部分。普段は川の水に接しておらず、増水時も流れを阻害しないという。対岸の国道219号沿いには遺構を望むスペースを整備し、ダムの歴史を紹介する看板を設置する。

 県企業局は「荒瀬ダムは、県の産業基盤として重要な役割を担っていた。功績を伝える遺構にしたい」としている。


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【2017/06/04 02:37】 | 脱ダムの流れ
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          嶋津 暉之

関東地方整備局が「利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」のパブリックコメントを行っています。
変更の内容は思川開発事業を河川整備計画に位置づけることにあります。
意味のない思川開発事業に反対の意思を示すため、皆様も意見を出していただければと思います。

計画変更の内容はこちらをご覧ください。 
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000328.html

    関東地方整備局

「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」に対する意見募集について
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/river_00000319.html

国土交通省関東地方整備局では、「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(平成25年5月策定、平成28年2月変更)」について、思川開発事業の検証の結果を踏まえ、「思川開発」に関する記載内容の変更、「河川の整備の実施に関する事項」を現時点の記載とする等「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」を作成し、関係する住民の皆様から広くご意見を募集することとしましたのでお知らせします。

「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」は、関東地方整備局ホームページに掲載しています。

関東地方整備局ホームページ/利根川水系河川整備計画
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/index00000012.html

○意見募集の実施について
本文資料(PDF)別添1「『利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)』に対する意見募集について」を参照

1. 意見募集の対象
「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」
2. 意見募集期間

平成29年5月30日(火)~平成29年6月28日(水) 18:00必着
(郵送の場合は当日消印まで有効)


【2017/06/02 23:17】 | お知らせ
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        嶋津 暉之

ダムのために濁りが続く熊野川の濁水問題を取り上げた毎日放送のニュースをです。

◆特集】清流を返せ! 世界遺産「熊野川」に異変
(毎日放送2017/ 5/30(火) 16:27配信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170530-10000001-mbsnews-l27

【特集】清流を返せ!
和歌山県新宮市に河口がある熊野川。山間の清流を下る川舟は語り部による歴史や名所の案内もあって、人気の観光スポットのひとつです。しかし今、川は清流とは程遠い状況に。いったい何が起きているのでしょうか。取材班がその原因を探りました。

濁った熊野川
和歌山県新宮市を流れる世界遺産、熊野川。美しい山々の間を、小舟がゆっくりと下っていきます。この小舟は熊野三山を参る人々の足として、古くから親しまれてきました。語り部の案内を聞きながら過ごす「至福のひととき」。ところが、川に目を向けてみると…川の水はまっ茶色、濁っています。

「もっと透明度が高いグリーンのイメージを持っていた。それよりもすごく濁っているな」(東京から来た観光客)

川の中はどうなっているのか?何も見えません。透明度はほぼゼロです。川下りの船頭をしている88歳の打越保さん。大ベテランの打越さんもこれまでにない濁りだと困惑しています。

「景色は昔と変わらんけど、川だけの濁りが一番困る」(打越保さん)

最近は清流を求めてきた観光客に対し、申し訳ない気持ちで船を漕いでいるといいます。

「恥ずかしいというか。わざわざ遠いところまできてもらって、きれいな川を見てもらえないのは残念。川底見えたら魚が見えるが何にも見えない」(打越保さん)

異変は数年前から

川の水は「平成の名水百選」にも選ばれているとあって、2007年の熊野川は確かにきれいで、底にある石も見えました。しかし今では濁っていて、川底は全く見えません。比べると川の色の違いは歴然としています。

世界遺産「熊野川」の異変は数年前から起きたとのこと。川を眺めながら食事を楽しめるのが売りのレストランでも…

「(客から)『いつもこんな川?』と言われる。『いえ、もっときれいなときがあったけど、このごろこんなに濁って』と言ってる。つらいですよ。お客さんにそんな言い訳をしなあかんのは」(かあちゃんの店 竹田愛子さん)

本来の川の姿は壁に貼っているといいます。

「この写真を見ていただいたらわかるように、この川を予想して来てくれると思う」

濁流問題は海にも
熊野川の濁流問題は海にも広がっていました。シラス漁を営む中村竜彦さん。熊野川の河口付近で漁をしていますが、水の濁りによる影響は少なくないといいます。

Q.濁りの中でシラスはどう?
「とれないです。やっぱりすみにくいんじゃないですかね。ほとんど土色みたいになった海なので。僕の次の世代までも長くやっていきたい商売ですが、この状況が続けば厳しくなってしまうんじゃないかと思う」(中村竜彦さん)

多くの人の頭を悩ませる熊野川の濁り。地元・新宮市の市長も重大な問題だと認識しています。

「水道も熊野川から取水していますので、本当に多くのところに悪影響が出ている。世界遺産の熊野川ですから、昔のきれいな姿を一日も早く取り戻していただきたい」(新宮市 田岡実千年市長)

なぜ濁った?遡って確認
一体なぜ、川は濁ってしまったのか?取材班は原因を探るためボートに乗って、河口から川を遡ってみることにしました。

「このあたりでは水害対策のため川底を深くする工事が行われていますが、どうやらさらに上流から濁流が流れているように思われます」(吉川元基記者リポート)

さらに遡っていくと…

「このあたりにくると川も狭くなってきています。それにつれて濁りも強くなってきているように思います」(吉川元基記者リポート)

そして、河口から約4キロ地点。川の水はさらに濁って泥水のようです。この先は川が浅くてボートでは進めないため、取材班は車に乗り換えどんどん上流へと遡っていきます。

河口から約5キロ地点。支流の高田川と熊野川の合流地点では、きれいな水と濁った水が混ざっていってます。川の中を見てみると・・・境界がはっきりとしています。

さらに河口から約21キロ地点でも、支流が熊野川の濁流に合流しています。支流と熊野川の水をカップに入れて比べてみると色の違いは一目瞭然です。

ちなみにこの日(5月16日)の熊野川の水の濁りを表す「濁度」は48.5度。同じ日で比べると、大阪市などを流れる淀川は8.6度、堺市などを流れる大和川は6度でした。熊野川がダントツで濁っているのです。

原因はダムの水
さらに上流を目指すとついに…

「河口からおよそ25キロ地点にきました。放水口から濁流が流れていると思われます」(吉川元基記者リポート)

勢いよく流れ出る茶色い水。ここはダムの放水口。川の濁りの原因はダムからの水にあったのです。放水口の壁には・・・「電源開発」の文字。ダムを管理している会社です。

なぜ濁った水を放流しているのか?取材班は、電源開発の担当者に話を聞くことにしました。

Q.放水口から濁水が流れているという認識は?
「はい、ございます」(電源開発 西日本支店 斉藤文彦支店長代理)
Q.濁水の原因は?
「上流から流れ込んだ濁水がダムにたまってしまうという現象が起きています」

川の濁りの原因は6年前、和歌山や奈良を襲った紀伊半島大水害にあるとのこと。山肌がもろくなったため、少しの雨でも土砂がダムに流れ込むようになったといいます。その濁った水を発電に使うため、下流に放流せざるを得ない状況にあるというのです。

きれいな川はいつ戻るのか

電源開発も対策を取っていないわけではありません。ダムの水は土砂が沈殿する深い所のほうが濁っています。これまで、発電に使う水を深い場所からも取り込んで発電に使い、放水口から放流していました。そこで取水設備の工事をして、できるだけ水面に近いきれいな水を取るように改良中だといいます。工事は来年6月に終了する見込みで、川の濁りは改善されるということです。

「やむを得ず濁水が高くなる状況はあるのですが、少しでも対策を取って、きれいになる日数を増やすことが我々が求められていること」(電源開発西日本支店 斉藤文彦支店長代理)

また、水害でもろくなった山肌については、木を植えるなどして削れた部分を保護する工事が周辺の自治体などによって進められています。先週「熊野川」のほとりには、観光客を迎える準備をする船頭・打越さんの姿がありました。

「やはり不安はありますね。なかなか濁りは取れんね。私も年やから、ずっとはできないけど、まだ2、3年はいけると思いますけど、そのうちに濁りがなくなれば大変うれしいです」(打越保さん)

世界遺産「熊野川」に清流が戻る日は来るのか。地元住民たちは期待と不安に揺れています。





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【2017/06/02 16:31】 | 各地のダム情報
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      嶋津 暉之

文在寅政権の登場で韓国の4大河川事業に対する政策監査が実施されることになりました。
ハンギョレ新聞の社説と朝日の記事です。

◆[社説]「4大河川の災難」責任明らかにし根本対策を出すべき
(ハンギョレ新聞 5/23(火) 7:15配信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170523-00027417-hankyoreh-kr

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が22日、4大河川事業に対する政策監査を実施するよう監査院に指示した。4大河川事業は22兆ウォン(約2兆2千億円)に及ぶ天文学的規模の予算を投じて大きな河川を整備した事業だが、当初計画した目的はまともに達成できず、川の水を激しく汚染させた「環境惨事」を招いた。事業推進当初から汚染を憂慮する反対の声が大きかったが、李明博(イ・ミョンバク)政府が強行した。その理由はまだ明確になっていない。今回の監査を通じて政策決定過程、執行過程を正確に問い詰め、問題がどこから始まったのかを明らかにし、河川を正常化するための根本対策を用意しなければならないだろう。

 4大河川事業に対する監査は今回で4回目だ。前例のないことだ。既存の監査が徹底されずに国民の疑問を解くことができず、水質汚染対策の準備も遅々として進まなかった。2回は李明博政府時期に着手され、事業の推進に事実上免罪符を与えただけだった。朴槿恵(パク・クネ)政府でも1回の監査を実施したが、建設会社の談合疑惑糾明に集中した。大統領府は、今回の監査の目的は個人の不正や違法事項を捜し出すことではないとしつつも、明白な違法・不法行為が発見されればそれに相応する後続措置は避けられないと明らかにした。極めて当然な話だ。

 政府が4大河川の水質汚染問題に積極的に対応する意志を明確にした点も歓迎する。文在寅大統領はこれから夏を控えてアオコ発生の憂慮が高い6個の堰の水門を来月1日から取水と農業用水利用に影響を与えない水準まで開放するよう指示した。大統領選挙時に公約した通り、国土交通部の水資源局を環境部に移管して、水の管理を一元化することにしたのも同じ趣旨から出た決定だ。この際、環境部は強引に事業が推進された時、自分の主張をできなかったことを反省しなければならない。

 政策監査は根本対策の準備につながらなければならない。朴槿恵政府は3月、「ダム-堰 貯水池連係運用方案」委託研究結果を発表したことがある。河川に水が豊富な時にダムと貯水池に水を貯め河川の水質が悪化すれば集中放流する方式と、堰の水位を大幅に下げる方式を連係し、アオコの発生を減らすモデル事業を提案した。しかし、水質改善に限界が明確で、全面施行するには魚道の改善と揚水場の改善に少なくない予算を追加で投じなければならないという問題点が指摘された。

 新政府は、4大河川民官合同調査・評価団を構成し、16個の堰を観察し評価した後、来年末までに堰を維持したまま環境を補強する対象と、撤去する堰とを選定すると明らかにした。すでに少なくない資金を投じて建設した堰を撤去することに心理的な拒否感を持つ人もいるので、明確な根拠を提示すべきだろう。4大河川事業の無理な推進とそれによる環境破壊が後世に与える反面教師ならば、対策準備とその執行過程は模範事例になるべく慎重で賢明に推進することを望む。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr)


◆河川事業の監査、文大統領が指示 李政権関係者、捜査も 韓国
(朝日新聞2017年5月23日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12950849.html

韓国大統領府は22日、文在寅(ムンジェイン)大統領が李明博(イミョンバク)政権が進めた4大河川事業を監査するよう指示したと発表した。

事業は李政権の重要政策だったが、「正常とは言えない方法で進められた」と指摘。政策決定や執行の過程に問題がなかったか調べ、不法行為があれば法的措置も講じるという。

文氏は大統領選で、「積弊(チョクペ)」(旧体制の弊害)の清算を訴えてきた。対象は朴槿恵(パククネ)政権だけではなく、李政権も合わせた保守政権の9年間に及んでいる。

4大河川は漢江(ハンガン)、洛東江(ナクトンガン)、錦江(クムガン)、栄山江(ヨンサンガン)。22兆ウォン(約2兆2千億円)を投じ、堰(せき)やダムを整備した。

環境を守りつつ、雇用など経済効果も生む李政権の「グリーン・ニューディール事業」の一環だった。ただ当初から、税金の無駄遣いとの指摘があった。生態系の破壊などへの批判も根強く、実際に水質の悪化も確認されていた。

文氏は、4大河川の堰が藻の発生など水質悪化の要因になっているとして、6月1日から一部を開放するよう指示した。今後、李政権関係者に対する捜査につながる可能性もある。
(ソウル)



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【2017/05/25 11:41】 | 新聞記事から
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          嶋津 暉之

5月17日に国土交通省で「第3回 ダム再生ビジョン検討会」が開かれました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000025.html

その配布資料が国土交通省のHPに掲載されましす。
第3回 ダム再生ビジョン検討会 配布資料一覧 2017年5月17日(水)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/dam_saisei_vision/dai03kai/index.html

ダムの長寿命化などを理由にして既設ダムの改造を進めていくというものです。
新しいダムの建設が困難になってきたので、ダム建設部門の仕事を維持するためにダム再生ビジョンをつくろうということではないでしょうか。

この検討会についての記事もお送りします。

◆国交省、防災強化へダム再生ビジョン 既存を有効活用、改修を効果的に
(リスク対策.com2017年5月18日)/記者 斯波 祐介
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2859

治水力向上へダムの改修や運用を効果的に行う

国土交通省は17日、「ダム再生ビジョン検討会」の第3回会合を開催。「ダム再生ビジョン」の案を取りまとめた。近く正式決定する。既存ダムの最大限有効活用を進め、治水機能の向上に向け下流河道とダム改良を一体で行うといった施策を推進する。

ビジョン案ではダムの洪水防止効果に触れ、厳しい財政状況や生産人口減少の中、既存ダムの最大限活用をうたった。災害防止の観点では、ダム下流河道に放水できるだけの流下能力の不足のほか、気候変動の影響で流入量が増加し特別な放水操作を緊急で行うことが増加。操作を行う職員の負担軽減が課題に挙げられた。

治水能力の向上に向け、ダムの放流設備増強の際に下流河道の改修を一体で推進。また、既存ダムのゲート増設や運用の改善を行う。ダム建設の際には気候変動への対応をしやすいよう、将来の改修を見込んで柔軟性を持った構造の研究も進めていく。


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【2017/05/22 01:38】 | 政策
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       嶋津 暉之

ダムの再開発などの事業を自治体に代わって国や水資源機構が工事を実施する制度を盛り込んだ河川法と水資源機構法の改正案が5月12日に衆院で可決されました。
新規のダム建設が困難になってきたので、国や水資源機構のダム建設部門を維持するため、県管理のダムも県に代わって再開発を進めようということではないでしょうか。

◆ダム再開発を国が代行、技術力不足の自治体を支援
(日経コンストラクション2017/05/17)
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/cntnews/15/00811/

 ダムの再開発や河川の災害復旧などの事業で、施設を管理する都道府県や政令市に代わって国や水資源機構が工事を実施する制度を盛り込んだ河川法と水資源機構法の改正案が5月12日、衆院本会議で可決、成立した。改正法は5月中に公布、6月中旬に施行される見込みだ。
 都道府県などで土木職員が不足していることから、高度な技術を要する工事を対象に国などが事業を代行できるようにした。近年の豪雨災害で、ダムなどの河川施設で再開発需要が高まっていることに対応する目的もある。

 高度な技術力を必要とする工事として、洪水調節機能を高めるダム再開発事業で、既存の提体を削孔して放流管を増設するケースが挙げられる。堆砂対策で構築するバイパストンネルなどの工事も対象となるとみられる。

 都道府県が管理する治水目的のダムは全国に434カ所ある。このうち再開発に高度な技術力を要するダムが国交省による代行の対象になる。水資源機構が代行できる事業は、水資源開発基本計画を既に決定している利根川、荒川、豊川、木曽川、淀川、吉野川、筑後川の7水系の河川に限る。同水系にある自治体管理の治水ダムは29カ所ある。

 工事を代行した場合の費用負担は、都道府県などが工事を実施したときと変わらない。国が交付金や補助金相当額を負担し、残りを都道府県などが負担する。

 自治体管理のインフラで、高度な技術を要する工事を国が代行する制度としては、橋などを対象とした修繕代行がある。13年の道路法改正で新たに導入された制度で、既に福島県三島町の三島大橋などに適用されている。

山崎 一邦=フリーライター [日経コンストラクション〕


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【2017/05/22 01:00】 | 国会で
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堀口敏道
太字の文内容を良く検討していませんが国鉄、JRと国の事業に携わってきた者にとって技術の維持継承から見る面それもありかなと思います。良く検討しなばなりませんが、技術は理論だけではだめなんです。ほとんどが経験です。様々な大事故見ていて技術継承維持問題があります。とりあえず意見表明させていただきます。


管理人
日本はすでに新規のダムを造る適地がない状態ですので、これからはダムを壊す技術を磨いていただきたいと思います。

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          嶋津 暉之

利根川水系神流川の下久保ダム直下にある三波石峡のアユ漁場を復活するため、 神流川漁協が稚魚を放流するという記事です。
しかし、三波石峡を数回訪れたことがありますが、岩肌をコケが覆い、草木が生い茂って、渓谷の魅力がすっかりなくなっていました。

三波石峡(さんばせききょう)、下久保ダム 見学会の報告
 http://yambasaitama.blog38.fc2.com/blog-entry-2342.html

観光客の激減で散策路は草が生い茂り、歩くことも困難になっていました。
ダム管理所が行っている土砂掃流による礫のクレンジング効果は最上流部だけで、少し下流に行くと、その効果は見られませんでした。

◆ダムで失われた三波石峡のアユ漁場  復活を 神流川漁協が稚魚放流
(上毛新聞2017/ 5/16(火)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170516-00010000-jomo-l10

下久保ダム建設で失われた群馬県の三波石峡(藤岡市譲原)のアユ漁場を復活させようと、神流川漁業協同組合(須藤幸一組合長)は15日、稚魚約1万匹を放流した。三波石峡周辺のアユ釣り解禁は7月1日。組合は「三波石峡が国天然記念物に指定されて60年の節目。にぎわいを生み出したい」としている。

◎好漁場を期待 ダム管理所も協力

三波石峡の叢石(そうせき)橋付近で、組合員7人が稚魚を入れたバケツを川面にゆっくりと傾けた。組合によると、エサとなるコケが生えやすく、身を隠しやすい岩石が多いため好漁場になる可能性が高いという。須藤組合長(70)は「釣り人が訪れると渓谷沿いの草地が踏まれ、道ができて歩きやすくなる。観光面でのプラスも期待できる」と話した。

ダムが1968年に完成すると、直下にある三波石峡への流れが止まり、干上がった。地元の要望を受け、2001年に毎秒0.3トンが放流されるようになり、近年は魚が生息できるまで環境が改善した。

河川をきれいにする効果がある「土砂掃流」を03年から行っている同ダム管理所は「アユの定着を組合とともにチェックしたい」としている。

【2017/05/17 03:41】 | 各地のダム情報
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