「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
              嶋津 暉之

今年6月に国土交通省はダム再生ビジョンを策定しました。
早速、四国の吉野川の早明浦ダムで再生事業が始まろうとしています。
これは新規のダム事業がわずかになった水資源機構の延命策であり、ダム建設業界の仕事を維持するという面があります。

下記の水資源機構と国土交通省のURLに関連資料が掲載されています。

下図のとおり、早明浦ダムの利水容量17300万㎥のうち、700万㎥を洪水調節容量に転用し、さらに放流設備を増設して予備放流方式を取り入れ、洪水時に1000万㎥の容量を確保して、洪水調節容量を現在の9000万㎥から10700万㎥に増やす計画です。

約400億円の事業です。
しかし、渇水が起こりやすいとされている吉野川で、早明浦ダムの利水容量を減らすのはどういうことなのでしょうか。
ダムの洪水調節効果は下流に行くと、大きく減衰します。
吉野川の上流にある早明浦ダムの洪水調節容量を多少増やしても、吉野川の治水対策としてさほど意味があるとは思われません。
机上の計算で約400億円という新たなダム事業がつくり出されたように思われます。

水資源機構 2017年08月29日
「早明浦ダム再生事業」の新規事業採択時評価結果及び概算要求について~水資源機構における初のダム再生事業~
http://www.water.go.jp/honsya/honsya/kisya/pdf/2017/08/170829_honsya.pdf

国土交通省 社会資本審議会 河川分科会 小委員会
第9回 事業評価小委員会 (平成29年8月10日)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/r-jigyouhyouka/dai09kai/index.html

資料4 早明浦ダム再生事業 新規事業採択時評価 説明資料(PDFファイル 2.76 MB)
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/r-jigyouhyouka/dai09kai/pdf/04_shiryou.pdf

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◆新規に早明浦ダム再生/放流設備増設などに400億/水資源機構
(建設通信新聞2017年8月31日)
https://www.kensetsunews.com/archives/99077

水資源機構は、高知県内にある早明浦ダムの再生事業に乗り出す。事業費に約400億円を投じ、放流設備の増設などを実施する。

2018年度の新規事業に採択され、国土交通省の18年度予算の概算要求に盛り込まれた。同機構における初のダム再生事業となる。28年度の完了を予定する。

ダムの諸元は、形式が重力式コンクリートダム。堤高106m、堤頂長400m、総貯水容量3億1600万m3、有効貯水容量2億8900万m3となっている。1975年に完成した。

再生事業では、洪水調節容量を9000万m3から1億0700万m3に増大させるとともに、洪水時の放流能力を増強するために放流設備の増設などを実施する。

国交省が29日に公表したダム事業の新規事業採択時評価結果によると、費用便益比(B/C)は3.8。第3者委員会が予算化を妥当とし、関係する徳島、高知両県は予算化に同意している。

【2017/09/06 01:09】 | 政策
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