「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
      嶋津 暉之

長野県・浅川ダムの内部公開についての記事を参考までにお知らせします。

2001年に当時の田中康夫知事が脱ダム宣言をして、9基のダム計画の中止を進めました。
しかし、浅川ダムのみが推進勢力の巻き返しで建設されることになり、今年3月に完成しました。

9基のダムのうち、8基が中止されたのですから、脱ダム宣言の意味は大変大きなものがありました。
なお、角間ダムは中止になっていませんが、いずれ中止になる見込みです。

浅川ダムは穴あきダム(流水型ダム)として建設されましたが、常用洪水吐きの幅が1.3メートルしかありません。
穴あきダムは大洪水時には穴が流木等で詰まって洪水調節機能を失ってしまうことが心配されていますが、特に浅川ダムはその可能性が高いと思います。

◆「穴あきダム」の特徴は 県が浅川ダムの内部公開
(信濃毎日新聞2017年7月13日)
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170713/KT170712ATI090007000.php

県は12日、3月に運用を始めた県営浅川ダム(長野市)の本体内部を報道機関に公開した。県浅川改良事務所(同)の吉川達也所長らが「穴あきダム」の特徴や検査機器について説明。運用開始後、異常は見られないとした。県などは24日、現地で完成式を開く。

浅川ダムは治水専用。通常時はダム下部に設けたトンネル構造の穴「常用洪水吐き」(高さ1・45メートル、幅1・3メートル)から河水を流し、大雨時には自然と水がたまる仕組み。上流側は流木などによる「穴詰まり」を防ぐため、格子状の金属「スクリーン」で覆われている。

ダム内の点検用通路「監査廊」には、ダムの漏水量や傾きなどを測る機器を設置。監査廊最下部には、漏水をポンプで上げる装置があるが、平時に水をためないことから、他のダムに比べて漏水量は少ないという。監査廊内には地震計もあり、震度4以上の揺れを観測した場合などに、施設を点検するとした。
浅川ダム本体の高さは53メートル、上部幅165メートルで、総貯水容量は110万立方メートル。県はダムを含む流域の治水水準について「100年に1度」の大雨(日雨量130ミリ)に対応できる規模としている。総事業費は約380億円。

運用開始後、最も水位が上がったのはダムの雨量計が1時間当たり32ミリの降雨を観測した11日。常用洪水吐きの上部から1メートルほど高い位置まで水が漬かり、約1千立方メートルの水がたまったという。


◆【浅川ダム報道陣に公開】 曲折たどった治水対策 脱ダム宣言象徴、3月から運用 長野
(産経新聞 2017.7.13)
http://www.sankei.com/region/news/170713/rgn1707130016-n1.html

田中康夫元知事による「脱ダム宣言」の象徴ともなった県営浅川ダム(長野市)が完成し、県は12日、施設内を報道陣に公開した。ダムの建設工事をめぐっては、地元住民の一部が活断層の存在などを主張し、反対運動を展開。

一方で、長野市の中心市街地を流れ、氾濫を繰り返してきた「暴れ川」の浅川(長野市-小布施町、延長17キロ)流域の住民は、完成を心待ちにしていた。曲折をたどった治水対策を振り返る。 (太田浩信)



浅川ダムの本体の高さは53メートル、横幅165メートルで最大貯水量は110万立方メートルに上る。周辺の付け替え道路も含めた総事業費は約380億円。

浅川の流域全体で実施された河川改修事業と、千曲川との水位差で豪雨時に浅川の水があふれる「内水氾濫」への対策も講じたため、市街地の洪水も防げるという。内水の対策事業も今年度中にほぼ終了する。

工事の最終段階として昨年10月~今年2月、排水口(高さ1・45メートル、幅1・3メートル)をふさいで満水状態にする試験湛水(たんすい)が行われた。その結果、ダム本体や周辺の地形に異常はなく、3月から運用が開始された。



■田中元知事が中断

浅川ダムは当初、千曲川に流れ込む浅川の治水と利水を目的に計画された。平成12年9月に工事契約が結ばれたが、反対運動もあって同10月に就任した田中元知事が工事の中断を決断した。

13年2月には、唐突に脱ダム宣言を行い事業は白紙に。治水対策は有識者や地元住民らによる検討委員会に委ねられた。だが結局は、恒久的な対策を見いだせず、県議会は田中元知事の責任を問う形で14年7月、県政史上初めてとなる不信任決議を可決した。

ダム建設はその後、遊水池の整備などが検討されたが、国や地元の理解を得られず迷走を続けた。最終的には、村井仁前知事が19年2月、治水専用となるダム建設を容認し、動き出すことになる。

貯水せずに堰堤(えんてい)の底部に排水口を設け、常に川の水が流れ続ける特異な構造が採用され、大雨のときだけ一時的に水をせき止め、流量を調節する機能を持たせた。22年5月に着工し、同9月に就任した阿部守一知事も、第三者機関の調査で安全性が確認できたとして工事を継続した。



■「流域の住民に安心」

24日には県や浅川改修期成同盟会(会長・加藤久雄長野市長)が完成式典を開き、治水拠点の運用開始を祝う。だが、その一方で、一部住民による建設工事関連の公金差し止め訴訟は今後も続く。

東京高裁は今年3月、住民側全面敗訴の判決を出した。原告側は「建設地には活断層が存在し、周辺は地滑りが起きる危険もある。費用対効果もない」と主張し、上告の手続きを行っている。

県浅川改良事務所は「ダムの安全を常時監視しながら、流域の住民が安心して暮らせるように今後も適切な運用を図っていく」と話している。



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浅川ダム本体の高さは53メートル、上部幅165メートルで、総貯水容量は110万立方メートル。県はダムを含む流域の治水水準について「100年に1度」の大雨(日雨量130ミリ)に対応できる規模としている。総事業費は約380億円。

運用開始後、最も水位が上がったのはダムの雨量計が1時間当たり32ミリの降雨を観測した11日。常用洪水吐きの上部から1メートルほど高い位置まで水が漬かり、約1千立方メートルの水がたまったという。


◆【浅川ダム報道陣に公開】 曲折たどった治水対策 脱ダム宣言象徴、3月から運用 長野
(産経新聞 2017.7.13)
http://www.sankei.com/region/news/170713/rgn1707130016-n1.html

田中康夫元知事による「脱ダム宣言」の象徴ともなった県営浅川ダム(長野市)が完成し、県は12日、施設内を報道陣に公開した。ダムの建設工事をめぐっては、地元住民の一部が活断層の存在などを主張し、反対運動を展開。

一方で、長野市の中心市街地を流れ、氾濫を繰り返してきた「暴れ川」の浅川(長野市-小布施町、延長17キロ)流域の住民は、完成を心待ちにしていた。曲折をたどった治水対策を振り返る。 (太田浩信)



浅川ダムの本体の高さは53メートル、横幅165メートルで最大貯水量は110万立方メートルに上る。周辺の付け替え道路も含めた総事業費は約380億円。

浅川の流域全体で実施された河川改修事業と、千曲川との水位差で豪雨時に浅川の水があふれる「内水氾濫」への対策も講じたため、市街地の洪水も防げるという。内水の対策事業も今年度中にほぼ終了する。

工事の最終段階として昨年10月~今年2月、排水口(高さ1・45メートル、幅1・3メートル)をふさいで満水状態にする試験湛水(たんすい)が行われた。その結果、ダム本体や周辺の地形に異常はなく、3月から運用が開始された。



■田中元知事が中断

浅川ダムは当初、千曲川に流れ込む浅川の治水と利水を目的に計画された。平成12年9月に工事契約が結ばれたが、反対運動もあって同10月に就任した田中元知事が工事の中断を決断した。

13年2月には、唐突に脱ダム宣言を行い事業は白紙に。治水対策は有識者や地元住民らによる検討委員会に委ねられた。だが結局は、恒久的な対策を見いだせず、県議会は田中元知事の責任を問う形で14年7月、県政史上初めてとなる不信任決議を可決した。

ダム建設はその後、遊水池の整備などが検討されたが、国や地元の理解を得られず迷走を続けた。最終的には、村井仁前知事が19年2月、治水専用となるダム建設を容認し、動き出すことになる。

貯水せずに堰堤(えんてい)の底部に排水口を設け、常に川の水が流れ続ける特異な構造が採用され、大雨のときだけ一時的に水をせき止め、流量を調節する機能を持たせた。22年5月に着工し、同9月に就任した阿部守一知事も、第三者機関の調査で安全性が確認できたとして工事を継続した。



■「流域の住民に安心」

24日には県や浅川改修期成同盟会(会長・加藤久雄長野市長)が完成式典を開き、治水拠点の運用開始を祝う。だが、その一方で、一部住民による建設工事関連の公金差し止め訴訟は今後も続く。

東京高裁は今年3月、住民側全面敗訴の判決を出した。原告側は「建設地には活断層が存在し、周辺は地滑りが起きる危険もある。費用対効果もない」と主張し、上告の手続きを行っている。

県浅川改良事務所は「ダムの安全を常時監視しながら、流域の住民が安心して暮らせるように今後も適切な運用を図っていく」と話している。


【2017/07/17 00:50】 | 各地のダム情報
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