「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
             嶋津 暉之

自治体の電気事業の売電方法についての記事です。

◆自治体の売電、入札じわり 導入7都県、新潟は増収
(朝日新聞 2017年1月9日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12738661.html

 水力や太陽光などの発電所による公営の電気事業を運営する27自治体のうち、売電方法をこれまでの大手電力との随意契約から、競争入札に切り替えるところが出始めている。朝日新聞の取材でわかった。7都県が導入し、より高値で電気を買い取る他事業者との契約で増収につなげた自治体がある一方、途中解約のリスクを恐れて随意契約を続けるところもある。

 公営の電気事業は、大手電力と長期の随意契約を結ぶのが一般的だった。しかし、2011年の東京電力福島第一原発事故をきっかけに、国は大手電力以外で電力を販売する「新電力」の参入を促進。総務省は12年と14年、「一般競争入札が原則」と自治体に通知していた。

 実情を調べるため、朝日新聞は昨年10月、地方公営企業法に基づく発電事業を運営する27都道府県・市村にアンケートを実施。その結果、13~16年の間に、東京都と三重県がすべての発電所で、また神奈川、新潟、山梨、熊本、宮崎の5県が一部の発電所で競争入札を採り入れたことがわかった。

 理由として「一般競争入札が原則という国の方針に従った」(神奈川県)▽「入札での競合によって、収入増を見込んだ」(三重県)などと説明している。

 これらの自治体のうち、九州電力のみが応札した熊本、宮崎2県以外は新電力と契約。15年に水力発電所11カ所で入札に切り替えた新潟県は、1キロワット時当たりの売電価格が倍増。年間約48億円の増収が見込まれるという。

 一方、大手電力と随意契約を続ける自治体は「補償金が発生する可能性がある」(大分県)と、途中解約の難しさを主な理由に挙げた。それでも京都府(20~22年)と北海道(20年)は大手電力との契約終了後に、鳥取県(時期未定)は長期契約にしていない発電所で、競争入札を予定。岩手県は16年度分、太陽光発電所1カ所で競争入札をしたものの応札がなく、東北電力と随意契約した。

 ■長期契約が足かせ

 大手電力と長期契約を結ぶ自治体にとって、競争入札導入の足かせとなっているのが途中解約による損害賠償への心配だ。

 水力発電所を3カ所持つ東京都。1957年から東京電力に電気を売り、10~15年といった長期の随意契約を結んできた。しかし、13年、東電との随意契約を途中で打ち切り、競争入札による契約に切り替えた。

 一方の東電は他から電力を補うためのコストなどとして、51億8千万円を都に請求。東京地裁からの提案を受けて、実際に支払ったのは13億8300万円だった。「話し合いや調停を通じて額を抑えられた」。都幹部の一人は明かす。

 資源エネルギー庁は15年3月、自治体向けに、随意契約解消に向けたガイドラインを公表。協議の留意点や補償金の算出方法を示した。同庁関係者は「特に水力は安定供給が見込めるので、新電力からすればベース電源としての期待がある」と話す。

 ただ、自治体の一部には新電力の経営状況を不安視する声もある。その懸念に拍車をかけたのが、大手「日本ロジテック協同組合」(東京)が昨年、破産手続きに入ったことだ。ある自治体の担当者は「(競争入札は)売電先の経営破綻(はたん)によって、債権が回収できなくなるリスクがある」ともらす。(岡戸佑樹)

 ◆キーワード

 <公営の電気事業> 地方公営企業として、自治体が水力や火力、太陽光などの発電所を運営している。ダム建設など開発事業の一環で、自治体が水力発電所などを持つようになった。朝日新聞の集計では最大出力は計約244万キロワットで、原発2~3基分程度にあたる。

 ■競争入札で売電する自治体

     最大出力(万キロワット)

東京都   3.7(100%)

神奈川県 35.8(1%)

新潟県  15.5(85%)

山梨県  12.1(1%未満)

三重県   1.2(100%)

熊本県   5.6(3%)

宮崎県  15.9(1%未満)

 (丸括弧内のパーセントは入札導入率)


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 理由として「一般競争入札が原則という国の方針に従った」(神奈川県)▽「入札での競合によって、収入増を見込んだ」(三重県)などと説明している。

 これらの自治体のうち、九州電力のみが応札した熊本、宮崎2県以外は新電力と契約。15年に水力発電所11カ所で入札に切り替えた新潟県は、1キロワット時当たりの売電価格が倍増。年間約48億円の増収が見込まれるという。

 一方、大手電力と随意契約を続ける自治体は「補償金が発生する可能性がある」(大分県)と、途中解約の難しさを主な理由に挙げた。それでも京都府(20~22年)と北海道(20年)は大手電力との契約終了後に、鳥取県(時期未定)は長期契約にしていない発電所で、競争入札を予定。岩手県は16年度分、太陽光発電所1カ所で競争入札をしたものの応札がなく、東北電力と随意契約した。

 ■長期契約が足かせ

 大手電力と長期契約を結ぶ自治体にとって、競争入札導入の足かせとなっているのが途中解約による損害賠償への心配だ。

 水力発電所を3カ所持つ東京都。1957年から東京電力に電気を売り、10~15年といった長期の随意契約を結んできた。しかし、13年、東電との随意契約を途中で打ち切り、競争入札による契約に切り替えた。

 一方の東電は他から電力を補うためのコストなどとして、51億8千万円を都に請求。東京地裁からの提案を受けて、実際に支払ったのは13億8300万円だった。「話し合いや調停を通じて額を抑えられた」。都幹部の一人は明かす。

 資源エネルギー庁は15年3月、自治体向けに、随意契約解消に向けたガイドラインを公表。協議の留意点や補償金の算出方法を示した。同庁関係者は「特に水力は安定供給が見込めるので、新電力からすればベース電源としての期待がある」と話す。

 ただ、自治体の一部には新電力の経営状況を不安視する声もある。その懸念に拍車をかけたのが、大手「日本ロジテック協同組合」(東京)が昨年、破産手続きに入ったことだ。ある自治体の担当者は「(競争入札は)売電先の経営破綻(はたん)によって、債権が回収できなくなるリスクがある」ともらす。(岡戸佑樹)

 ◆キーワード

 <公営の電気事業> 地方公営企業として、自治体が水力や火力、太陽光などの発電所を運営している。ダム建設など開発事業の一環で、自治体が水力発電所などを持つようになった。朝日新聞の集計では最大出力は計約244万キロワットで、原発2~3基分程度にあたる。

 ■競争入札で売電する自治体

     最大出力(万キロワット)

東京都   3.7(100%)

神奈川県 35.8(1%)

新潟県  15.5(85%)

山梨県  12.1(1%未満)

三重県   1.2(100%)

熊本県   5.6(3%)

宮崎県  15.9(1%未満)

 (丸括弧内のパーセントは入札導入率)

【2017/01/12 12:23】 | エネルギー
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