「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
鬼怒川決壊から1年目の9月10日の東京新聞に、かつて国交省が進めていた堤防強化策が、ダム不要論の高まりを恐れた国交省によって突然消えたことを指摘しています。
越水による堤防決壊が大きな被害をうむので、越水しても決壊しない堤防を作ることが被害防止に有効なのに、国交省は頑なに治水の見直しをしようとしません。

◆鬼怒川決壊きょう1年 突然消えた堤防強化策 国交省OB「ダム推進のため」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016091002000156.html

昨年九月の関東・東北水害から十日で一年になる。茨城県常総市では住宅五千棟以上が
全半壊した。被害を広げたのは、鬼怒川の堤防決壊だった。「想定外の雨」が原因とされているが、
「ダム偏重の河川対策」の不備を指摘する専門家は少なくない。
実は国も一九九〇年代に、想定以上の雨に備えた堤防強化対策に着手していたからだ。
だが、その対策はあるとき突然撤回されている。鬼怒川決壊が残した教訓とは-。 
(宮本隆康、白名正和)
2016-09-12_02h32_55-horz.jpg

記事全文→ こちら

○国土交通省河川局の元技術系キャリア官僚の宮本博司さんは堤防決壊のリスクを「堤防が決壊すると死傷者も出てしまう」と指摘。

○鬼怒川の決壊は「越水」から「決壊」して大きな被害になった。

○決壊の原因は、堤防を越えた水量が住宅地側の堤防ののり面を下から削ったからと調査委員会の結論。

○堤防強化は河川対策の一番の基本

○国交省も同様の認識で堤防強化を進めていた。97年の治水事業五か年計画では、決壊しにくい「フロンティ堤防」推進事業が盛り込まれた。

○2000年には設計指針が全国の出先機関に通知され、全国の河川で計250キロの整備を計画。

○ダム建設反対派が「河川改修すればダム不要」と主張を展開し始めると白書から「フロンティア堤防の記述消え02年にフロンティア堤防の設計指針を廃止する通達が出る。

○土木学会は08年、堤防の越水対策について「技術的には困難」と報告し、国の堤防整備はかさ上げ対策に偏向。

○国は「効果がはっきり認められなかった」しかし、国交省OBからは「急な方針変更はダム推進のため」

○フロンティア堤防の研究は1980年大から。河川局も議論を重ね導入した。

○2001年ごろ川辺川ダム(熊本)の反対運動が高まると、脱ダムの機運に押された省内で「越水対策」そのものが敬遠され始めた。

○元建設省土木研究所次長の石崎勝義さんはとっくの昔に対策は済んでいると思い込んでいたと語る。対策をしていれば、鬼怒川も決壊することなく浸水被害はずっと小さく済んだと思うと指摘。

○方針変更を正当化する土木学会の見解も疑問視。最初から否定的な答えを誘導するための諮問内容。

○宮本さんも石崎さんも「シートで覆うなど、住宅側ののり面の補強が、越水対策で最も大事」、だが国交省は実施しない方針。

○河川工学が専門の今本博健・京大名誉教授も「ゲリラ豪雨など近年の異常気象で、ますます堤防強化の必要性はたかまっている」「国交省は『想定外の雨』と言って逃げているが、猛省すべきだ。日本の堤防の大半は、一時間も越水が続けば決壊する。もっと大きな河川や都市で決壊すれば、被害はより深刻。堤防の越水対策は急務だ」と警鐘をならしている。


まさのあつこさんも河川行政の転換を訴えています。
◇河川行政の大転換を~紀伊・広島・常総・台風10号の教訓
Yahoo!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20160907-00061897/

【2016/09/13 02:21】 | 政策
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック