「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
                嶋津 暉之

熊本地震で南阿蘇村の九州電力・黒川第一水力発電所の貯水槽が壊れて大量の水が流出しました。
麓の集落で土砂崩れが起き、住民2人が死亡しました。
朝日新聞と毎日新聞が詳しく報じています。

◆南阿蘇村の発電所損壊=熊本地震、集落方向に水
(時事ドットコムニュース016/05/07-16:27)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016050700208&g=keq

 熊本地震の影響で、熊本県南阿蘇村にある九州電力の水力発電所「黒川第一発電所」の施設が損壊し、麓の集落の方向へ大量の水が流出していたことが7日、同社への取材で分かった。

集落では土砂崩れで住民2人が死亡。因果関係は不明だが、九電は外部の有識者を含むチームをつくり、水の流出と土砂崩れの関連などを調査する方針。

 九電によると、4月16日未明の本震後、貯水槽の水位計に異常を感知。午前10~11時ごろヘリで上空から調査した結果、貯水槽の集落側の外壁や水路の一部が壊れ、水が流出していた。

同9時半ごろにダム湖からの取水を止めるまで約1万立方メートルの水が流れ出たとみている。

 黒川第一発電所は1914年に完成。水力発電所の耐震性などの基準は65年の通産省(現経済産業省)省令で定められているが、同発電所の貯水槽は適用対象外という。


◆熊本地震で南阿蘇村の黒川第一水力発電所が損壊 土砂崩れと因果関係調査へ
(The Huffington Post: 2016年05月07日)
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/07/kurokawa-daiichi_n_9861516.html

熊本地震の影響で、熊本県南阿蘇村にある九州電力・黒川第一水力発電所の設備が損壊し、ふもとの集落の方向へ大量の水が流出していたことがわかった。

集落では土砂が崩れて9世帯の住宅が被災、2人が亡くなっている。九電は有識者チームを設立し、水の流出と土砂崩れの因果関係などを調べる方針だ。5月7日、時事ドットコムニュースなどが報じた。

九電によると、4月16日未明の本震後、貯水槽の水位計に異常を感知。午前10~11時ごろヘリで上空から調査した結果、貯水槽の集落側の外壁や水路の一部が壊れ、水が流出していた。同9時半ごろにダム湖からの取水を止めるまで約1万立方メートルの水が流れ出たとみている。

黒川第一発電所は1914年に完成、送電を開始した。貯水槽の約200メートル下に、土砂崩れで被害を受けた南阿蘇村立野の新所地区がある。新所地区区長はテレ朝newsに対し、「地震と決壊した水によって、私の考えだが、2人の尊い命が奪われた。九州電力としての考え方をもっと明確にしてほしい」と話した。


◆阿蘇の水力発電所、地震で壊れる 集落へ大量の水流出
(朝日新聞2016年5月7日20時30分)
http://www.asahi.com/articles/ASJ5734J9J57TIPE005.html


 熊本地震の本震で、熊本県南阿蘇村の水力発電所「黒川第一発電所」が壊れ、大量の水が集落に向け流れ出ていたことが明らかになった。因果関係は不明だが、現場では土砂崩れが起き、2人の住民が亡くなった。発電所を持つ九州電力は週明けから調査に取りかかり、外部専門家を交えて水の流出と土砂崩れの関連を調べる。

 発電所は同村立野の山の斜面にある。九電の担当者が7日、村役場などを訪れ、週明けから土砂の採取など調査の準備に入ることを報告し、了承を得た。
 黒川の水を貯水槽まで引き、約250メートル下の発電設備までの落差を使い発電する黒川第一。九電によると、4月14日の「前震」後に設備を点検した時は、異常はなかったという。しかし本震後の16日未明、貯水槽の水位が低下。朝になって上空から確認したところ、貯水槽の外壁や水路が壊れ、水が流れ出ていた。作業員が黒川から取水を止めた午前9時半ごろまでに流出した水は、約1万立方メートル(25メートルプールで約20杯分)にのぼるとみられる。

 現場では土砂崩れが発生。ふもとの新所(しんしょ)地区で家が押しつぶされ、片島信夫さん(69)と妻の利栄子さん(61)が亡くなった。

 通商産業省(現経済産業省)は、1965年に水力発電所の耐震性など技術基準を省令で定めた。黒川第一の貯水槽は、それ以前につくられたため適用外という。九電は斜面の崩落は貯水槽より上から発生しているとして、「水の流出と斜面の崩落の因果関係は不明」(広報)と話している。

     ◇

 〈黒川第一発電所〉 1914年に完成した水力発電所。黒川から取水し、貯水槽から発電所までの約250メートルの落差を利用して発電している。最大出力4万2200キロワットで、約1万4千世帯分の電気を供給できる。


◆熊本地震:発電所の水が大量流出 周辺集落で泥流被害
(毎日新聞2016年5月8日 東京朝刊)
http://mainichi.jp/articles/20160508/ddm/041/040/123000c

 熊本地震で熊本県南阿蘇村立野の山間部にある九州電力の水力発電所「黒川第1発電所」の貯水施設が損壊し周辺で土砂崩れも起きたことについて、九電が今月中旬にも現地調査に入ることが分かった。九電によると、損壊で推定1万トンの水が流出しており、土砂崩れや付近の集落被害との因果関係を調べる。有識者の意見も取り入れる方針。集落では少なくとも民家9戸が泥流で被災し2人が亡くなっている。

 九電によると、黒川第1発電所は黒川の取水堰(ぜき)から引いた水を導水路で標高約450メートルのプール状の貯水槽に導き、流下させて発電している。集落は貯水槽から南西に約300メートル下った場所にあり、貯水槽との標高差は約110メートル。

 4月14日夜の地震発生後の点検では施設の異常は確認されなかったが、16日の本震後にヘリコプターで上空から調べたところ貯水槽が壊れていた。貯水槽の余った水を流す水路も、崩れた斜面を通っている部分が損壊していた。損壊により一般的な50メートルプール四つ分の容量に相当する約1万トンの水が流出したと推定されるという。本震発生時、2機の発電所のうち1機が稼働中だった。

 集落の男性(59)は16日午前1時25分の本震直後、自宅にいて外でゴーッと音がするのを聞いた。「土石流と思い逃げようとしていたら、家の中に泥流が流れ込み膝までつかった」。当時雨は降っていなかったという。民家5戸が流され、4戸が泥に埋まった状態となり、流された家に住んでいた片島信夫さん(69)と妻利栄子さん(61)が亡くなった。2人は自宅から数十メートルほど離れた泥の中から遺体で見つかった。

 こうした被害に対し、九電熊本支社は「(貯水施設損壊との)因果関係があるかないかも含めて詳細に調査する。調査の透明性、客観性を担保するため、調査のあり方の検討に外部の有識者を活用することを考えている」としている。まずは現地で目視と土砂採取による調査をした上で、地質を調べるボーリングも実施する予定。

 集落の区長の男性は「水がなければ被害は小さかったはず。村を交え補償を前提に九電と協議したい」と話している。

 熊本地震の被災地の現地調査を続けている北園芳人・熊本大名誉教授(地盤防災)は「強い揺れで土砂崩れが起こり、その衝撃で設備が壊れたのだろう。土砂とともに流れた水が被害を及ぼした可能性はある」と話している。【取違剛】


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 黒川の水を貯水槽まで引き、約250メートル下の発電設備までの落差を使い発電する黒川第一。九電によると、4月14日の「前震」後に設備を点検した時は、異常はなかったという。しかし本震後の16日未明、貯水槽の水位が低下。朝になって上空から確認したところ、貯水槽の外壁や水路が壊れ、水が流れ出ていた。作業員が黒川から取水を止めた午前9時半ごろまでに流出した水は、約1万立方メートル(25メートルプールで約20杯分)にのぼるとみられる。

 現場では土砂崩れが発生。ふもとの新所(しんしょ)地区で家が押しつぶされ、片島信夫さん(69)と妻の利栄子さん(61)が亡くなった。

 通商産業省(現経済産業省)は、1965年に水力発電所の耐震性など技術基準を省令で定めた。黒川第一の貯水槽は、それ以前につくられたため適用外という。九電は斜面の崩落は貯水槽より上から発生しているとして、「水の流出と斜面の崩落の因果関係は不明」(広報)と話している。

     ◇

 〈黒川第一発電所〉 1914年に完成した水力発電所。黒川から取水し、貯水槽から発電所までの約250メートルの落差を利用して発電している。最大出力4万2200キロワットで、約1万4千世帯分の電気を供給できる。


◆熊本地震:発電所の水が大量流出 周辺集落で泥流被害
(毎日新聞2016年5月8日 東京朝刊)
http://mainichi.jp/articles/20160508/ddm/041/040/123000c

 熊本地震で熊本県南阿蘇村立野の山間部にある九州電力の水力発電所「黒川第1発電所」の貯水施設が損壊し周辺で土砂崩れも起きたことについて、九電が今月中旬にも現地調査に入ることが分かった。九電によると、損壊で推定1万トンの水が流出しており、土砂崩れや付近の集落被害との因果関係を調べる。有識者の意見も取り入れる方針。集落では少なくとも民家9戸が泥流で被災し2人が亡くなっている。

 九電によると、黒川第1発電所は黒川の取水堰(ぜき)から引いた水を導水路で標高約450メートルのプール状の貯水槽に導き、流下させて発電している。集落は貯水槽から南西に約300メートル下った場所にあり、貯水槽との標高差は約110メートル。

 4月14日夜の地震発生後の点検では施設の異常は確認されなかったが、16日の本震後にヘリコプターで上空から調べたところ貯水槽が壊れていた。貯水槽の余った水を流す水路も、崩れた斜面を通っている部分が損壊していた。損壊により一般的な50メートルプール四つ分の容量に相当する約1万トンの水が流出したと推定されるという。本震発生時、2機の発電所のうち1機が稼働中だった。

 集落の男性(59)は16日午前1時25分の本震直後、自宅にいて外でゴーッと音がするのを聞いた。「土石流と思い逃げようとしていたら、家の中に泥流が流れ込み膝までつかった」。当時雨は降っていなかったという。民家5戸が流され、4戸が泥に埋まった状態となり、流された家に住んでいた片島信夫さん(69)と妻利栄子さん(61)が亡くなった。2人は自宅から数十メートルほど離れた泥の中から遺体で見つかった。

 こうした被害に対し、九電熊本支社は「(貯水施設損壊との)因果関係があるかないかも含めて詳細に調査する。調査の透明性、客観性を担保するため、調査のあり方の検討に外部の有識者を活用することを考えている」としている。まずは現地で目視と土砂採取による調査をした上で、地質を調べるボーリングも実施する予定。

 集落の区長の男性は「水がなければ被害は小さかったはず。村を交え補償を前提に九電と協議したい」と話している。

 熊本地震の被災地の現地調査を続けている北園芳人・熊本大名誉教授(地盤防災)は「強い揺れで土砂崩れが起こり、その衝撃で設備が壊れたのだろう。土砂とともに流れた水が被害を及ぼした可能性はある」と話している。【取違剛】

【2016/05/09 04:29】 | 新聞記事から
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