「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
             嶋津 暉之

下筌ダム建設反対闘争は「蜂の巣城」としてよく知られています。その闘争を担った室原知幸氏の半生を舞台化した「砦」についての記事をお送りします。

◆ダム建設反対闘争支えた夫婦の愛情物語 舞台「砦」
(Sankei Biz 2016/3/5)
http://www.sankeibiz.jp/express/news/160305/exf16030513300008-n1.htm

熊本・大分県境の下筌(しもうけ)ダムの建設反対闘争に13年あまりを費やした室原知幸の半生を舞台化。原作は松下竜一の「砦に拠る」で東憲司の作・演出。闘争を支えた夫婦愛が軸となる。

1957年夏、静かな集落にダム建設が持ち上がる。地域で唯一、地主の知幸(村井國夫)が反対運動に立ち上がり、「蜂の巣城」と呼ばれる砦を築く。最初は協力した住民たちは、疲れて次第に離れていく。行政訴訟で敗訴し、孤立無援の知幸を妻、ヨシ(藤田弓子)が支える。

ダム建設反対闘争の顛末(てんまつ)には、東日本大震災における東京電力福島第1原子力発電所の事故、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設など、近年の出来事が重なる。

反対運動が、途中から革新組織の戦略闘争に利用され、見捨てられたことへの批判や、公共事業は「理にかない、法にかない、情にかなうものでなければ挫折する」という知幸の言葉は現代にも通じる教訓だ。終盤で旧建設省幹部と心を通わせる知幸の姿は一つの救いでもある。

ただ、舞台が訴えかけるのは「故郷で静かに暮らす幸せを守りたい」という、普通の市民の目線だ。明治生まれで頑固な知幸に尽くし、反対運動のシンボルとして、日の丸の赤と白を逆転した旗を縫い続けたヨシ。死後の夫と対話する場面で本音を漏らす姿には、耐えるだけではなかった女性の強さをのぞかせる。

セットは、東が主宰する劇団桟敷童子を思わせる骨太な造り。高度経済成長期の陰に埋もれた、愚直に生きながらも、いたわり合った夫婦の愛情物語が浮かびあがる。6日まで、東京芸術劇場シアターウエスト。
(藤沢志穂子/SANKEI EXPRESS)

佐藤光子さん(八ッ場あしたの会)から次の感想文が寄せられています。

「池袋の東京芸術劇場で、3月2日の2時に「砦」を見てきました。
室原さんの面差しに比べると、室原役の村井氏は少しふくよかでしたが、書物などでは陰に隠れている妻ヨシさん役の藤田弓子さんの演技に圧倒されました。
毎日午前3時に起きて、蜂の巣城にお弁当を届け、10日に一回は、室原さんの散髪をするという縁の下の力持ちの途方もないご苦労と終わりなき闘いに、胸がふさがれる思いでした。
舞台の冒頭も、史実どおり、ヨシさんが赤字に白丸の旗を縫っているせつない場面でした。
大島渚「反骨の砦」で見たことのある蜂の巣城を、前衛的な舞台装置で再現してあり、九地建や、農民、闘う仲間を、3人の役者さんが入れ替わり立ち代り演じていて力作でした。
それは、八ッ場を、石木ダムを、辺野古や三里塚を思い起こさせるものでした。
強大な国家権力と闘う者の苦しみと誇りが伝わってきます。」


【2016/03/08 02:04】 | お知らせ
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