「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
                 嶋津 暉之

鬼怒川水害についての今日の茨城新聞に、拓殖大の関良基先生の談話が紹介されています。

◆相次いだ越水・決壊 天災、人災、声が交錯
(茨城新聞2015年10月14日(水))
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14447465060351

妻の遺骨をバッグに入れると、悔しさが込み上げた。「だから言ったんだ」

運命の9月10日。常総市若宮戸の逆井正夫さん(67)は防災無線の避難指示を聞き、複雑な思いで荷物をまとめた。午前2時20分だった。

自宅近くは無堤地区だが、堤防の役割を果たす自然の丘陵があった。だが、昨年3月、民間業者による太陽光発電パネル建設の際、切り崩された。逆井さんは氾濫の恐れを訴えていた。

同年6月、市議会でも指摘される。市担当者の答弁によると、民有地の丘陵が延長150メートル、高さ2メートルほど掘削されたとして、市が国土交通省下館河川事務所に報告した。

同事務所は、すぐに掘削前と同程度の高さまで大型土のうを積んだという。だが、10日午前6時半、ついに越水。住民の不安は現実となった。翌日、政府調査団として県庁を訪れた赤沢亮正内閣府副大臣=当時=に対し、隣接する坂東市の吉原英一市長が言った。「この災害は人災だと考えている」
同事務所は「削る以前の状態でも水は越えた」と説明。逆井さんは「応急処理した土のうよりも自然堤防は高く、雑木林の根が張り巡らされ、地盤に強度もあったはず」と主張する。菅義偉官房長官は14日、砂丘の掘削が氾濫に与えた影響も検証する考えを示した。



若宮戸の越水から約6時間後。約4キロ下流の同市三坂町の堤防が決壊した。

なぜ、切れたのか。「堤防を越えてあふれ出た水が外側の土手を削り取ったことが原因の一つ」。国交省関東地方整備局の調査委員会は5日、調査結果をまとめた。

国交省は2012年の九州北部豪雨の後、全国の堤防を緊急点検した。総延長1万3400キロのうち、2200キロで強化が必要と判断した。三坂の現場は対象外だった。

一方、「10年に1度程度の大雨に耐えられない」と判断した堤防も、かさ上げ工事を順次行っている。三坂町の現場も対象に含まれていた。昨年から用地買収交渉が始まっていたが、間に合わなかったという。

結果、市内では2人死亡。東京都江東区の面積に相当する約40平方キロが浸水し、約1万世帯が水に漬かった。



就任3日後の10日、石井啓一国交相が現地を視察。鬼怒川の堤防を5年間で集中強化すると表明した。

一方、拓殖大の関良基准教授(環境政策)は「巨額の予算が投じられるダムや高規格なスーパー堤防に比べ、鬼怒川や小貝川などの河川改修は後回しされている」と指摘する。

利根川と江戸川の整備計画の策定に当たって、関准教授は「鬼怒川など他の支流も同時に整備計画を策定すべきと主張したが、生かされなかった」と話す。

何らかの懸念が示されながら、即十全とはいかない堤防整備。天災か人災か-。その声の交錯する間に、住民の暮らしがある。



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同事務所は「削る以前の状態でも水は越えた」と説明。逆井さんは「応急処理した土のうよりも自然堤防は高く、雑木林の根が張り巡らされ、地盤に強度もあったはず」と主張する。菅義偉官房長官は14日、砂丘の掘削が氾濫に与えた影響も検証する考えを示した。



若宮戸の越水から約6時間後。約4キロ下流の同市三坂町の堤防が決壊した。

なぜ、切れたのか。「堤防を越えてあふれ出た水が外側の土手を削り取ったことが原因の一つ」。国交省関東地方整備局の調査委員会は5日、調査結果をまとめた。

国交省は2012年の九州北部豪雨の後、全国の堤防を緊急点検した。総延長1万3400キロのうち、2200キロで強化が必要と判断した。三坂の現場は対象外だった。

一方、「10年に1度程度の大雨に耐えられない」と判断した堤防も、かさ上げ工事を順次行っている。三坂町の現場も対象に含まれていた。昨年から用地買収交渉が始まっていたが、間に合わなかったという。

結果、市内では2人死亡。東京都江東区の面積に相当する約40平方キロが浸水し、約1万世帯が水に漬かった。



就任3日後の10日、石井啓一国交相が現地を視察。鬼怒川の堤防を5年間で集中強化すると表明した。

一方、拓殖大の関良基准教授(環境政策)は「巨額の予算が投じられるダムや高規格なスーパー堤防に比べ、鬼怒川や小貝川などの河川改修は後回しされている」と指摘する。

利根川と江戸川の整備計画の策定に当たって、関准教授は「鬼怒川など他の支流も同時に整備計画を策定すべきと主張したが、生かされなかった」と話す。

何らかの懸念が示されながら、即十全とはいかない堤防整備。天災か人災か-。その声の交錯する間に、住民の暮らしがある。


【2015/10/14 19:47】 | 新聞記事から
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