「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
                嶋津 暉之

鬼怒川下流部のように河川改修の遅れで流下能力が著しく低く、氾濫の危険性のある河川区間は全国で数多くあると思います。
奈良県から大阪府を流れる大和川中流部も水害の危機があるようです。

今回の鬼怒川堤防決壊で、道路事業と比べれば予算が小さい河川事業の予算が今後大きく膨らむことになりそうです。
しかし、通常の河川改修の方法は用地を買収したりしますので、完成まできわめて長い年月と巨額の公費が必要です。
まずは、決壊を防ぐための安価な堤防強化法を氾濫危険区間で実施していくべきです。

大和川下流部は両岸で延べ6.9kmのスーパー堤防の計画があります。
スーパー堤防の計画がしぶとく残った全国5河川の一つです。
金食い虫で現実性のないスーパー堤防の計画をまず白紙にして、河川予算を有効に、堤防強化に使うことを考えるべきです。

◆大和川 水害対策待ったなし
(読売新聞奈良版2015年10月12日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20151011-OYTNT50172.html

茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊し、大きな被害をもたらした9月の関東・東北豪雨から1か月が過ぎた。県内でも、人口が集中する奈良盆地を流れる大和川は地形上、治水対策が難しく、堤防の整備などが遅れており、同様の水害への危機感が高まっている。荒井知事は「同様の大雨が降ったら確実にあふれる」として、流域の自治体が的確な避難指示や勧告を出せる仕組み作りを進める方針を打ち出した。(尾崎晃之、近藤修史)
大和川は奈良盆地から大阪湾へと流れる唯一の1級河川。佐保川や飛鳥川、富雄川など多くの支流の水が集まるため、これまでにも大雨のたびに氾濫し、1982年7~8月の水害では県内で死者・行方不明者16人、浸水被害は1万2000戸を超えた。

国土交通省大和川河川事務所(大阪府藤井寺市)と県は、それぞれ管理する流域の浸水被害を想定。それによると、2日間の総雨量が268ミリという「150年に1度」の大雨が降ると、大和郡山市や川西町、三郷町などが水につかり、河合町の一部では5メートル以上浸水する恐れがあるという。影響を受ける人口は約3万5000人に及ぶ。

上流域を管理する県によると、堤防や河川改修が必要な区間は本流、支流合わせて158本、計約430キロ。このうち、10年に1度の洪水を防げる高さの堤防や、川幅を確保できているのは52%(昨年度末現在)に過ぎない。

一方、国が管理する中流域(県内)は約22キロ。このうち6か所、計約3キロにわたって堤防の高さや強度が不足していることが、2012年7月の福岡県豪雨後に行った緊急調査で判明した。大和川河川事務所は「全国の他の川でも同様の課題を抱えており、整備のメドは立っていない」としている。

大和川で悩ましいのは、より人口が多い下流の大阪府内でも堤防の整備が遅れているため、仮に全ての雨水が県内を素通りすると、下流の被害が更に甚大になることだ。

そこで国は13年11月、斑鳩、安堵、川西3町の約6キロの区間に、計約100万立方メートルの水を一時的にためられる遊水地を整備する方針を決定。今後、具体的な計画作りを進めるという。

災害対策基本法は、避難勧告や指示の発令は各市町村長が行うと定めており、その判断基準はまちまちだ。このため同じ流域でも市町村ごとに対応に差が生まれ、境界付近の住民が混乱するケースが後を絶たない。

集中豪雨被害が全国的に増える中、県はこうした問題を解消するため、各市町村の連携を助けるマニュアル作りを進めることにした。判断の根拠となる水位の観測地点や目安、避難の対象地域などのほか、相互連携のあり方についても検討するという。

荒井知事は「各市町村の職員の意識が変われば、連携もスムーズにできるはず。自治体同士や住民たちが、互いに協力して避難できるようにしたい」としている。


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大和川は奈良盆地から大阪湾へと流れる唯一の1級河川。佐保川や飛鳥川、富雄川など多くの支流の水が集まるため、これまでにも大雨のたびに氾濫し、1982年7~8月の水害では県内で死者・行方不明者16人、浸水被害は1万2000戸を超えた。

国土交通省大和川河川事務所(大阪府藤井寺市)と県は、それぞれ管理する流域の浸水被害を想定。それによると、2日間の総雨量が268ミリという「150年に1度」の大雨が降ると、大和郡山市や川西町、三郷町などが水につかり、河合町の一部では5メートル以上浸水する恐れがあるという。影響を受ける人口は約3万5000人に及ぶ。

上流域を管理する県によると、堤防や河川改修が必要な区間は本流、支流合わせて158本、計約430キロ。このうち、10年に1度の洪水を防げる高さの堤防や、川幅を確保できているのは52%(昨年度末現在)に過ぎない。

一方、国が管理する中流域(県内)は約22キロ。このうち6か所、計約3キロにわたって堤防の高さや強度が不足していることが、2012年7月の福岡県豪雨後に行った緊急調査で判明した。大和川河川事務所は「全国の他の川でも同様の課題を抱えており、整備のメドは立っていない」としている。

大和川で悩ましいのは、より人口が多い下流の大阪府内でも堤防の整備が遅れているため、仮に全ての雨水が県内を素通りすると、下流の被害が更に甚大になることだ。

そこで国は13年11月、斑鳩、安堵、川西3町の約6キロの区間に、計約100万立方メートルの水を一時的にためられる遊水地を整備する方針を決定。今後、具体的な計画作りを進めるという。

災害対策基本法は、避難勧告や指示の発令は各市町村長が行うと定めており、その判断基準はまちまちだ。このため同じ流域でも市町村ごとに対応に差が生まれ、境界付近の住民が混乱するケースが後を絶たない。

集中豪雨被害が全国的に増える中、県はこうした問題を解消するため、各市町村の連携を助けるマニュアル作りを進めることにした。判断の根拠となる水位の観測地点や目安、避難の対象地域などのほか、相互連携のあり方についても検討するという。

荒井知事は「各市町村の職員の意識が変われば、連携もスムーズにできるはず。自治体同士や住民たちが、互いに協力して避難できるようにしたい」としている。

【2015/10/14 01:27】 | 新聞記事から
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