「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
          嶋津 暉之

鬼怒川に関して堤防のパイピング現象を取り上げたNHKのニュースです。
堤防のパイピング現象に関しては関東地方整備局の説明がありますので、こちらをご覧ください。
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000633118.pdf

流下能力の問題だけではなく、パイピング現象を起すような堤防の脆弱性の問題もあります。
だからこそ、安価な堤防強化工法(ソイルセメントや鋼矢板を使った工法)による堤防強化を進めなければならないのですが、国交省は土堤原則を持ち出して、安価な堤防強化工法の導入を拒んでいます。

◆怒川 南北30キロ余で「パイピング」現象
(NHK2015年10月1日 18時53分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151001/k10010255081000.html

先月の関東・東北豪雨で堤防が決壊した鬼怒川では、茨城県内の南北30キロ余りで、堤防の内部や地下に水の通り道が出来て、堤防の決壊の危険性が高まる「パイピング」という現象が相次いでいたことが分かりました。専門家は、当時は広い範囲で決壊のおそれが高まっていて、今後、改めて検証し、対策を進める必要があるとしています。
先月の関東・東北豪雨では、鬼怒川をはじめ、全国の86の川で堤防の決壊や氾濫などが相次ぎました。
水害に詳しい東京大学の芳村圭准教授などの研究グループは、先月15日に茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊した現場で調査を行い、当時の詳しい状況を調べました。その結果、堤防の決壊場所からおよそ400メートル上流で、堤防脇の水田に水が噴き出していたことを示す、幅1.5メートルほどの半円状に広がる砂の痕跡が確認されました。
芳村准教授によりますと、川の水が上昇することで、堤防の内部や地下に水の通り道が出来て、川の外側に流れ出して決壊の危険性が高まる「パイピング」という現象が起きていたことを示しているということです。
鬼怒川では、常総市のほか、下妻市や筑西市など、茨城県内の南北30キロ余りの、流域の合わせて10か所で、国土交通省の調査で同様の痕跡が見つかっています。
芳村准教授は「堤防が決壊した現場では、パイピング現象も決壊の一因となった可能性がある。さらに当時は流域の複数の場所で同じように決壊の危険性が高まっていて、今後、改めて検証し、対策を進める必要がある」と話しています。

「パイピング」どう決壊につながるのか
「パイピング」現象は、川の水位が上昇することで堤防にかかる水の圧力が増し、堤防の内部や地下に水がしみこんで通り道を作り、堤防の外側に噴き出す現象で、堤防が決壊する原因の1つと考えられています。
専門家などによりますと、大雨となって川の水位が上昇すると水圧が高まるため、川の水は、堤防の内部や地下の水を通しやすい砂の層などにしみこんで、堤防の外側に流れ出ようとします。
そして、堤防の内部や地下の地盤に隙間が出来て、水が流れ続けることで隙間がさらに広がり、堤防が陥没したり、外側の地盤が緩んで堤防が倒れたりして、決壊に至るということです。
水害のメカニズムに詳しい東京大学の芳村圭准教授は「堤防が決壊するメカニズムには、川の水が堤防を削る『浸食』や、堤防を越えて地盤をえぐる『洗掘』、それにパイピング現象などの『浸透』による破壊があるが、水が堤防を越える現象とパイピング現象が重なると、雨が弱まったあとでも堤防が削られて決壊に至ることがあるので、注意が必要だ」と話しています。
過去に被害も対策進まず
「パイピング」現象は、過去には川の堤防の決壊につながったことが確認されています。
3年前の平成24年7月の九州北部豪雨では、福岡県を流れる矢部川で堤防が決壊し、専門家による調査委員会は、「パイピング」現象によって地下に空洞が出来て、堤防が沈んだ結果、そこから川の水が集中して流れ出し、堤防がえぐられて決壊に至ったと指摘しました。
矢部川の決壊を受けて、国土交通省では、国が管理する全国109の河川の緊急点検を行い、大雨となった際に「パイピング」現象が起きて決壊のおそれがある632キロの堤防について、地盤改良などの補強を進めています。しかし、用地の買収が進まないことや多額の費用がかかることなどから、対策は十分進んでおらず、現在も補強が行われていない堤防は全国で340キロ余りに上るということです。
芳村准教授は「堤防の補強工事だけに頼るのではなく、パイピング現象が起きた際には、水が噴き出している場所に土のうを積み上げ、川の水圧を下げて決壊を防ぐ、応急処置の方法などを流域の住民で共有し、次の世代に伝えていくことが重要だ」と話しています。


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芳村准教授によりますと、川の水が上昇することで、堤防の内部や地下に水の通り道が出来て、川の外側に流れ出して決壊の危険性が高まる「パイピング」という現象が起きていたことを示しているということです。
鬼怒川では、常総市のほか、下妻市や筑西市など、茨城県内の南北30キロ余りの、流域の合わせて10か所で、国土交通省の調査で同様の痕跡が見つかっています。
芳村准教授は「堤防が決壊した現場では、パイピング現象も決壊の一因となった可能性がある。さらに当時は流域の複数の場所で同じように決壊の危険性が高まっていて、今後、改めて検証し、対策を進める必要がある」と話しています。

「パイピング」どう決壊につながるのか
「パイピング」現象は、川の水位が上昇することで堤防にかかる水の圧力が増し、堤防の内部や地下に水がしみこんで通り道を作り、堤防の外側に噴き出す現象で、堤防が決壊する原因の1つと考えられています。
専門家などによりますと、大雨となって川の水位が上昇すると水圧が高まるため、川の水は、堤防の内部や地下の水を通しやすい砂の層などにしみこんで、堤防の外側に流れ出ようとします。
そして、堤防の内部や地下の地盤に隙間が出来て、水が流れ続けることで隙間がさらに広がり、堤防が陥没したり、外側の地盤が緩んで堤防が倒れたりして、決壊に至るということです。
水害のメカニズムに詳しい東京大学の芳村圭准教授は「堤防が決壊するメカニズムには、川の水が堤防を削る『浸食』や、堤防を越えて地盤をえぐる『洗掘』、それにパイピング現象などの『浸透』による破壊があるが、水が堤防を越える現象とパイピング現象が重なると、雨が弱まったあとでも堤防が削られて決壊に至ることがあるので、注意が必要だ」と話しています。
過去に被害も対策進まず
「パイピング」現象は、過去には川の堤防の決壊につながったことが確認されています。
3年前の平成24年7月の九州北部豪雨では、福岡県を流れる矢部川で堤防が決壊し、専門家による調査委員会は、「パイピング」現象によって地下に空洞が出来て、堤防が沈んだ結果、そこから川の水が集中して流れ出し、堤防がえぐられて決壊に至ったと指摘しました。
矢部川の決壊を受けて、国土交通省では、国が管理する全国109の河川の緊急点検を行い、大雨となった際に「パイピング」現象が起きて決壊のおそれがある632キロの堤防について、地盤改良などの補強を進めています。しかし、用地の買収が進まないことや多額の費用がかかることなどから、対策は十分進んでおらず、現在も補強が行われていない堤防は全国で340キロ余りに上るということです。
芳村准教授は「堤防の補強工事だけに頼るのではなく、パイピング現象が起きた際には、水が噴き出している場所に土のうを積み上げ、川の水圧を下げて決壊を防ぐ、応急処置の方法などを流域の住民で共有し、次の世代に伝えていくことが重要だ」と話しています。

【2015/10/04 01:40】 | Webの記事
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