「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
             嶋津 暉之

1972年完成の早明浦ダムで村の集落の大半が水没した高知県・大川村は人口減少が凄まじく、人口が360人を割ろうとしています。

◆自治の現場 消滅危機、あらがう住民 高知・大川村
(産経新聞 2015年9月7日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150907-00000071-san-soci

自治の現場

■人口360人割れ目前、町村総会・山村留学…次々対策

人口減少を受け、議会を廃止し、町村が議会に代わって有権者で構成する「町村総会」を設置しようとする動きで話題になった村がある。離島を除き日本最少人口の高知県大川村だ。村民全員に危機感を抱いてほしいと村議が提案したが、否定論が強く、議論は打ち切りになった。人口は近く360人を切る見込みで“消滅”も現実味を帯びる中、行政や議会の役割を問い直そうとした村の取り組みを通じ、人口減少とたたかう「現場」を探った。(石元悠生)

◆否定的な意見続々

吉野川が流れ、1千メートル以上の山々に囲まれる大川村。昭和30~40年代前半は林業や農業、鉱山の労働者でにぎわった。しかし、47年完成の早明浦ダムで村の公共施設や集落の大半が水没。鉱山閉鎖も重なり、多くの住民が流出した。

「かつて4500人だった村人口は今年行われる国勢調査では350人台になるだろう。村が消滅するという危機を村民が感じ、気持ちを一つにするためには議会より町村総会だと思った」

そう話す村議会(定数6)の朝倉慧(あきら)議長(76)は平成25年、町村総会設置を議会運営委員会に諮問した。しかし、答申は「道州制導入もありうるので結論づけの必要はない」というものだった。昨年6月にも村議会の全員協議会で議論したが、「村民の半数以上が集まることは無理」などと否定的な意見が相次ぎ、町村総会の設置には至らなかった。

「高齢者比率が50%の村で、村民同士が直接会って話し合うことができる状況じゃないということ」。朝倉議長はこう振り返った。

◆過去には2例設置

町村総会は過去に2例設置されたことがある。神奈川県芦之湯村(現・箱根町の一部)が明治24年から昭和20年まで「公民総会」を実施。また、東京・八丈小島にあった旧宇津木村でも26年から30年まで設置された。

朝倉議長と同様、町村総会設置を模索したのが、長野県王滝村(人口843人)元村議の三浦清吉さん(77)だ。村議時代の平成17年に「村民総会設置運営基本条例」を提案した。

きっかけは、13年11月の衆院総務委員会。「(インターネット時代になれば)町村総会は形を変えて生まれ変わる」。片山虎之助総務相(当時)がそう答弁したことだった。

「パソコンを使えば全戸で議論が可能になる。議会よりも住民全員が参加できる仕組みが必要と思った」という三浦さんの提案だったが、議会は「時期尚早」と不採択にした。

◆赤ちゃん4人誕生

超高齢化が進行する大川村だが、22人の役場職員には最近、「村で生活してみたい」という県外出身者が増えている。

事業課の関哲也さん(24)は千葉県印西市出身で、法政大卒業後に役場に就職した。

「大学時代の旅行で、村の自然に魅せられた」。サルやイノシシの鳥獣駆除や道の舗装などが主な仕事で、青年団活動のスポーツで汗も流す。

“田舎暮らし”には満足しているが、3年目に「住民基本台帳を見て人口の急減ぶりに驚いた」と話す。初めて芽生えた“消滅”への危機感だったという。

大川村は今後、産業振興による新規雇用や家族単位の移住、28年前から続く「山村留学生」の受け入れ増などで定住人口の拡大を目指すが、ハードルは極めて高いのも事実だ。

「今年、村内では10年ぶりに4人の赤ちゃんが生まれた。その泣き声がいかに希望となっているか」と村出身の筒井誠副村長は語る。そしてこう続けた。

「『町村総会』などの手段もあるかもしれないが、地道な努力を続けることで村存続に向けて、人口減にあらがっていきたい」



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「かつて4500人だった村人口は今年行われる国勢調査では350人台になるだろう。村が消滅するという危機を村民が感じ、気持ちを一つにするためには議会より町村総会だと思った」

そう話す村議会(定数6)の朝倉慧(あきら)議長(76)は平成25年、町村総会設置を議会運営委員会に諮問した。しかし、答申は「道州制導入もありうるので結論づけの必要はない」というものだった。昨年6月にも村議会の全員協議会で議論したが、「村民の半数以上が集まることは無理」などと否定的な意見が相次ぎ、町村総会の設置には至らなかった。

「高齢者比率が50%の村で、村民同士が直接会って話し合うことができる状況じゃないということ」。朝倉議長はこう振り返った。

◆過去には2例設置

町村総会は過去に2例設置されたことがある。神奈川県芦之湯村(現・箱根町の一部)が明治24年から昭和20年まで「公民総会」を実施。また、東京・八丈小島にあった旧宇津木村でも26年から30年まで設置された。

朝倉議長と同様、町村総会設置を模索したのが、長野県王滝村(人口843人)元村議の三浦清吉さん(77)だ。村議時代の平成17年に「村民総会設置運営基本条例」を提案した。

きっかけは、13年11月の衆院総務委員会。「(インターネット時代になれば)町村総会は形を変えて生まれ変わる」。片山虎之助総務相(当時)がそう答弁したことだった。

「パソコンを使えば全戸で議論が可能になる。議会よりも住民全員が参加できる仕組みが必要と思った」という三浦さんの提案だったが、議会は「時期尚早」と不採択にした。

◆赤ちゃん4人誕生

超高齢化が進行する大川村だが、22人の役場職員には最近、「村で生活してみたい」という県外出身者が増えている。

事業課の関哲也さん(24)は千葉県印西市出身で、法政大卒業後に役場に就職した。

「大学時代の旅行で、村の自然に魅せられた」。サルやイノシシの鳥獣駆除や道の舗装などが主な仕事で、青年団活動のスポーツで汗も流す。

“田舎暮らし”には満足しているが、3年目に「住民基本台帳を見て人口の急減ぶりに驚いた」と話す。初めて芽生えた“消滅”への危機感だったという。

大川村は今後、産業振興による新規雇用や家族単位の移住、28年前から続く「山村留学生」の受け入れ増などで定住人口の拡大を目指すが、ハードルは極めて高いのも事実だ。

「今年、村内では10年ぶりに4人の赤ちゃんが生まれた。その泣き声がいかに希望となっているか」と村出身の筒井誠副村長は語る。そしてこう続けた。

「『町村総会』などの手段もあるかもしれないが、地道な努力を続けることで村存続に向けて、人口減にあらがっていきたい」


【2015/09/08 14:18】 | 新聞記事から
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