「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
◆増え続ける大雨 急がれる温暖化適応策
(日本農業新聞 2015/8/9)
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=34248

猛烈な暑さが続く一方、ゲリラ豪雨が増えている。今年は異常気象をもたらすエルニーニョ現象の影響で上空に寒気が入り込み、雷を伴った激しい雨が降りやすい。局地的に短時間に大雨を降らすゲリラ豪雨の発生は昨年の4割増という。土砂災害を起こさせないための「田んぼダム」など先手を打った対策が肝心だ。

今月に入って大気の状態が不安定となり、激しい雨や落雷が各地で多く発生している。近年、予想を超える大雨が相次いでいるのは地球温暖化による影響が一因だ。メカニズムはこうだ。温暖化で気温が上昇すると大気が抱える水蒸気量が増し、積乱雲となって上昇する。上空で冷やされて水となって凝縮、多量の雨となる。気象情報会社によると、関東から近畿にかけてゲリラ豪雨の発生回数が増える見込み。特に関東甲信の8月は昨年の3倍を予想している。

農業現場は、想定外の大雨が降ることを前提に対策を取らなければならない。過去の苦い経験を生かして新潟県見附市、兵庫県佐用町では、水田の貯水機能を高めて水害を防ぐ「田んぼダム」に取り組み、成果を上げている。農家は田んぼの水位を調節する排水口に円すい形をした管を差し込むだけで大量の排水を抑えられ、下流域の水害防止につながっている。

この手法に世界が関心を示している。見附市にはアジアやアフリカから視察が来るほどだ。災害を乗り切るのは、過去の経験から生まれた知恵だ。そこに温暖化の適応策はあるはずだ。
地球温暖化につながる二酸化炭素(CO2)の濃度は、今年に入って観測史上初めて“危険レベル”とされる400ppmを超えた。米海洋大気局が世界40カ所の大気を分析した結果、CO2の増加傾向が世界規模で続いており、深刻な実態が浮き彫りとなった。効率や便利さ、安さを求めてきたことが、地球環境の悪化となって跳ね返っている。

このままでは世界の平均気温の上昇を「産業革命前に比べて2度以内にとどめる」とした2012年の国際合意の達成は危うい。次代に美しい地球を残せなくなってしまう。

そうした気候変動の影響をまともに受けるのが農業だ。干ばつで世界の食料生産は危うい状況にある。米国西部のカリフォルニア州は、かつてない水不足に見舞われている。ブラウン州知事が非常事態宣言を出したが、改善の兆しはない。オーストラリア南部でも少雨が続き、小麦生産の落ち込みが懸念されている。タイも日照り続きで米の減産が予想される。

日本も同様だ。北海道十勝地方や東北では干ばつに見舞われ、米や麦などの生育に影響が出た。九州南部は梅雨前線が停滞したことで鹿児島県を中心にオクラなどに深刻な打撃を与えた。経済優先ではなく、持続可能な社会に転換すべき時にきていることを物語っている。



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地球温暖化につながる二酸化炭素(CO2)の濃度は、今年に入って観測史上初めて“危険レベル”とされる400ppmを超えた。米海洋大気局が世界40カ所の大気を分析した結果、CO2の増加傾向が世界規模で続いており、深刻な実態が浮き彫りとなった。効率や便利さ、安さを求めてきたことが、地球環境の悪化となって跳ね返っている。

このままでは世界の平均気温の上昇を「産業革命前に比べて2度以内にとどめる」とした2012年の国際合意の達成は危うい。次代に美しい地球を残せなくなってしまう。

そうした気候変動の影響をまともに受けるのが農業だ。干ばつで世界の食料生産は危うい状況にある。米国西部のカリフォルニア州は、かつてない水不足に見舞われている。ブラウン州知事が非常事態宣言を出したが、改善の兆しはない。オーストラリア南部でも少雨が続き、小麦生産の落ち込みが懸念されている。タイも日照り続きで米の減産が予想される。

日本も同様だ。北海道十勝地方や東北では干ばつに見舞われ、米や麦などの生育に影響が出た。九州南部は梅雨前線が停滞したことで鹿児島県を中心にオクラなどに深刻な打撃を与えた。経済優先ではなく、持続可能な社会に転換すべき時にきていることを物語っている。


【2015/08/11 02:58】 | 新聞記事から
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