「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
                嶋津 暉之

アサリの漁獲量で愛知県が全国の7割を占めているという記事です。
ダムの影響のことも少し触れています。

◆(でら日本一 東海)豊かな干潟 滋味育む
(朝日新聞2015年5月2日17時58分)
http://digital.asahi.com/articles/ASH4Y6DNXH4YOIPE019.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH4Y6DNXH4YOIPE019

 カキやアワビ、ホタテのようにメニューの主役を張る貝ではない。だが、東京の下町に根付く「深川めし」のように、アサリは小さくても古くから日本の食生活に根を下ろしてきた。工業県の印象が強い愛知だが、水産資源も豊かなのだ。中でもアサリは国産の7割を占める出世頭だ。

 ウナギでも知られる愛知県西尾市一色町。今春は不漁が続くが、4月30日、漁協近くの水産卸会社に軽トラックが入ってきた。運転するのは漁歴40年の鈴木勝弘さん(77)。ウェットスーツ姿で、朝に取ったばかりのアサリ約40キロを網に入れて持ち込んだ。
 漁は資源保護のため、時間制限がある。この日許されたのは午前9時からの1時間半。水深1メートルほどの浅瀬で、先端が籠状の漁具「マンガ」を腰にくくりつけ、砂に潜るアサリをかき出す。鈴木さんは「長く漁をするには、取りすぎてはいけない」と話す。

 農林水産省の「海面漁業生産統計調査」(2013年)によると、愛知県の漁獲量は1万6063トンで、2位の三重の8倍にのぼる。

 埋め立てや水質の悪化、病気の発生などで国産アサリの漁獲量は過去30年で4分の1に減った。ただ、輸入が増える一方で愛知県の漁獲量は減るどころか、むしろ増える傾向にある。なぜなのか。調べると、秘密は工業地帯の片隅にひっそり残る干潟にあった。

 豊橋駅から海に向かって車で約15分。東三河地域を南北に貫く豊川の河口付近に、六条潟がある。上流から流れ込む土砂が豊かな生態系を育み、アサリの稚貝がよく育つ。歩くと靴がめり込む柔らかな土壌だ。無数の貝が生息し、海鳥も羽を休めにやってくる。

 県の取り組みが画期的だったのは、漁協や漁師の協力を得て、1センチほどに育った稚貝を別の漁場に移し、「育てる漁業」にかじを切ったことだ。三河湾沿いに西へ約20キロの西尾市沿岸部の干潟を中心に稚貝は移され、1、2年をかけて育っていく。

 課題は知名度だ。「県内でさえ全国一が知られていない」。県水産課の谷川万寿夫主査は漏らす。県漁連は「あいちあさり」と銘打ったロゴマークを作り、今春に商標登録された。蒲郡市ではアサリを使った「ガマゴリうどん」の食べ歩きで観光振興を狙う。

 パスタの「ボンゴレ・ビアンコ」など洋食の食材としても定着したアサリ。身は小さくても、存在感は思いのほか大きい。(大隈悠)

■育てる漁業へ 資源管理が機能 水産総合研究センター増養殖研究所・日向野純也さん

 東京湾や有明海、瀬戸内海などアサリの大産地で、生産量が激減しています。干潟の埋め立てに加え、川の上流に建設されたダムが砂をせき止め、環境が変化したことなどが10年後、20年後のいま、現れているのです。

 三河湾は特別に恵まれた環境ではありませんが、育った稚貝を別の場所に移して育てる仕組みが機能しています。アサリを資源として管理するシステムと言えるでしょう。

 アサリもカキやホタテと同様に「育てる漁業」に転じる必要があります。自然の恵みに合わせるだけでは、いつ崩れるかわかりません。人の手を加えて守ることも大切です。



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 漁は資源保護のため、時間制限がある。この日許されたのは午前9時からの1時間半。水深1メートルほどの浅瀬で、先端が籠状の漁具「マンガ」を腰にくくりつけ、砂に潜るアサリをかき出す。鈴木さんは「長く漁をするには、取りすぎてはいけない」と話す。

 農林水産省の「海面漁業生産統計調査」(2013年)によると、愛知県の漁獲量は1万6063トンで、2位の三重の8倍にのぼる。

 埋め立てや水質の悪化、病気の発生などで国産アサリの漁獲量は過去30年で4分の1に減った。ただ、輸入が増える一方で愛知県の漁獲量は減るどころか、むしろ増える傾向にある。なぜなのか。調べると、秘密は工業地帯の片隅にひっそり残る干潟にあった。

 豊橋駅から海に向かって車で約15分。東三河地域を南北に貫く豊川の河口付近に、六条潟がある。上流から流れ込む土砂が豊かな生態系を育み、アサリの稚貝がよく育つ。歩くと靴がめり込む柔らかな土壌だ。無数の貝が生息し、海鳥も羽を休めにやってくる。

 県の取り組みが画期的だったのは、漁協や漁師の協力を得て、1センチほどに育った稚貝を別の漁場に移し、「育てる漁業」にかじを切ったことだ。三河湾沿いに西へ約20キロの西尾市沿岸部の干潟を中心に稚貝は移され、1、2年をかけて育っていく。

 課題は知名度だ。「県内でさえ全国一が知られていない」。県水産課の谷川万寿夫主査は漏らす。県漁連は「あいちあさり」と銘打ったロゴマークを作り、今春に商標登録された。蒲郡市ではアサリを使った「ガマゴリうどん」の食べ歩きで観光振興を狙う。

 パスタの「ボンゴレ・ビアンコ」など洋食の食材としても定着したアサリ。身は小さくても、存在感は思いのほか大きい。(大隈悠)

■育てる漁業へ 資源管理が機能 水産総合研究センター増養殖研究所・日向野純也さん

 東京湾や有明海、瀬戸内海などアサリの大産地で、生産量が激減しています。干潟の埋め立てに加え、川の上流に建設されたダムが砂をせき止め、環境が変化したことなどが10年後、20年後のいま、現れているのです。

 三河湾は特別に恵まれた環境ではありませんが、育った稚貝を別の場所に移して育てる仕組みが機能しています。アサリを資源として管理するシステムと言えるでしょう。

 アサリもカキやホタテと同様に「育てる漁業」に転じる必要があります。自然の恵みに合わせるだけでは、いつ崩れるかわかりません。人の手を加えて守ることも大切です。


【2015/05/06 01:18】 | 未分類
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