「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
◆長江の汚染、流量少ない支流で被害深刻 汚水排出口、管理1.3%のみ
(SankeiBiz 2014.12.29 05:00)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/141229/mcb1412290500003-n1.htm

重慶を流れる長江に浮かべた船上で生活する漁民。長江やその支流の水環境は汚染などのデータ統一も進んでおらず、環境保護メカニズム整備が急がれる(中国新聞社)(写真)重慶を流れる長江に浮かべた船上で生活する漁民。長江やその支流の水環境は汚染などのデータ統一も進んでおらず、環境保護メカニズム整備が急がれる(中国新聞社)

 長江は全国の水資源の35%を担う中国最大の河川で、流域面積は全国の5分の1、人口は3分の1を占める。だが長江支流では不法な汚染物質排出が以前からたびたび発生し、排出量が急増している。

 中国科学院南京分院の周健民院長によると、近年の調査で、長江本流は水量が大きいため水質は全体的に良好だが、都市の流域では汚染が深刻であることが分かっている。流量が比較的少ない支流ではさらに被害が大きい。

 汚染地域は拡大を続けており、本流では1993年時点で全長約560キロ、2003年で670キロに及び、有毒汚染物質は300種類あまり検出されている。支流では(江蘇、浙江省にまたがる)太湖流域をはじめとして富栄養化が進み、水質基準で最低の劣5類に分類される水塊が長期的に存在している。
 ◆現状把握が困難

 環境保護省のデータによると、全国の化学工業・石油化学建設事業7555項目のうち81%が三峡ダム地区や(南部の水を北部に送る)南水北調の水路沿線などの河川流域、人口密集地区に分布しており、このうち45%が重大リスク源となっている。

 現在、長江本流には取水口が約500カ所あり、さまざまな程度で沿岸汚染帯の影響を受けている。飲料水衛生基準に適合する水源がないため、上海市や江蘇省徐州市などの都市では河川の中心部から取水する方法や、第2水源を開拓するなどの方法で飲料水の品質向上を図っている。

 厳しい水環境に対応するため、政府関連部門は独自の水質管理機関を設置しているが、長江の水環境に関する情報は不透明なままだ。これが長江流域の水質汚染対策を困難にしている。

◆曖昧な基準や責任

 第1に、汚染物質排出総量が把握できていない。12年、水利省は水資源に関する公告で、全国の汚水排出総量は785億トン、このうち約400億トンが長江に排出されていると発表した。しかし環境保護省が同期に発表した全国汚水排出総量は684億6000万トンで、長江への排出量は300億トン未満だった。

 重慶環境保護局の関係者によると、水環境に関する情報の公開窓口は統一されておらず、環境保護部門と水利部門では測定規格が異なるため、データが食い違う問題が長期的に存在している。

 第2に、省境における水域断面についての責任が曖昧になっている。04年に行われた水利全面調査で、3類水質基準以上だった河川の比率は59.4%だったが、省境水域断面の水質が3類水質基準に適合した比率はこれを20ポイントも下回っており、省境に建設された企業が排出する汚染物質が下流に流れ込む問題が普遍的に存在している。

 第3に、汚水排出口の運営が不透明である。第1次全国水利調査のデータによると、長江流域の一定規模以上の汚染排出口は6157カ所で、このうち汚水排出口は6088カ所、冷却水排出口は69カ所となっている。しかし水利省長江水利委員会が管理しているのは全体のわずか1.3%の81カ所にとどまっている。

 長江水利委水環境所の穆宏強チーフエンジニアによると、県級以上の環境保護部門や流域主管部門はいずれも企業の地方移転誘致に向けた汚染排出口の設置権限を持っており、これが汚染排出口の管理を困難にしている。

 第4に、人材配置が不適切である。(直轄市など規模の大きな)1級都市未満の沿岸都市の多くが水環境ステーションを単独で設置しておらず、専門的人材が配置されていない。水環境関連業務は水利などの他部門が代理で行っていたり、担当者を置いていない地域もある。

こうした状況下、長江の水質汚染対策はトップデザインの細分化と幅広い層の参加が求められている。トップデザインでは計画と基準、運営、検査を統一し、水資源保護に関する法制度を整備する必要がある。また情報公開と大衆の参加を促し、環境保護メカニズムを整備していかなければならない。(経済参考報=中国新聞社)


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 ◆現状把握が困難

 環境保護省のデータによると、全国の化学工業・石油化学建設事業7555項目のうち81%が三峡ダム地区や(南部の水を北部に送る)南水北調の水路沿線などの河川流域、人口密集地区に分布しており、このうち45%が重大リスク源となっている。

 現在、長江本流には取水口が約500カ所あり、さまざまな程度で沿岸汚染帯の影響を受けている。飲料水衛生基準に適合する水源がないため、上海市や江蘇省徐州市などの都市では河川の中心部から取水する方法や、第2水源を開拓するなどの方法で飲料水の品質向上を図っている。

 厳しい水環境に対応するため、政府関連部門は独自の水質管理機関を設置しているが、長江の水環境に関する情報は不透明なままだ。これが長江流域の水質汚染対策を困難にしている。

◆曖昧な基準や責任

 第1に、汚染物質排出総量が把握できていない。12年、水利省は水資源に関する公告で、全国の汚水排出総量は785億トン、このうち約400億トンが長江に排出されていると発表した。しかし環境保護省が同期に発表した全国汚水排出総量は684億6000万トンで、長江への排出量は300億トン未満だった。

 重慶環境保護局の関係者によると、水環境に関する情報の公開窓口は統一されておらず、環境保護部門と水利部門では測定規格が異なるため、データが食い違う問題が長期的に存在している。

 第2に、省境における水域断面についての責任が曖昧になっている。04年に行われた水利全面調査で、3類水質基準以上だった河川の比率は59.4%だったが、省境水域断面の水質が3類水質基準に適合した比率はこれを20ポイントも下回っており、省境に建設された企業が排出する汚染物質が下流に流れ込む問題が普遍的に存在している。

 第3に、汚水排出口の運営が不透明である。第1次全国水利調査のデータによると、長江流域の一定規模以上の汚染排出口は6157カ所で、このうち汚水排出口は6088カ所、冷却水排出口は69カ所となっている。しかし水利省長江水利委員会が管理しているのは全体のわずか1.3%の81カ所にとどまっている。

 長江水利委水環境所の穆宏強チーフエンジニアによると、県級以上の環境保護部門や流域主管部門はいずれも企業の地方移転誘致に向けた汚染排出口の設置権限を持っており、これが汚染排出口の管理を困難にしている。

 第4に、人材配置が不適切である。(直轄市など規模の大きな)1級都市未満の沿岸都市の多くが水環境ステーションを単独で設置しておらず、専門的人材が配置されていない。水環境関連業務は水利などの他部門が代理で行っていたり、担当者を置いていない地域もある。

こうした状況下、長江の水質汚染対策はトップデザインの細分化と幅広い層の参加が求められている。トップデザインでは計画と基準、運営、検査を統一し、水資源保護に関する法制度を整備する必要がある。また情報公開と大衆の参加を促し、環境保護メカニズムを整備していかなければならない。(経済参考報=中国新聞社)

【2014/12/30 02:03】 | Webの記事
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