「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
◆ 東京都の最大給水量の予測と八ッ場ダム
(田中優の“持続する志” 2014年9月21日)
http://tanakayu.blogspot.jp/2014/09/blog-post_21.html

田中優より
「ぼくの信頼する嶋津さん(水源連-ダム問題のNGO)が作ってくれたグラフをシェアします。

東京都上水道の2012年度までの「一日最大給水量の推移と予測」です。
この予測に基づいて八ツ場ダムを造っているわけですが、
この予測が正しいと思う人、いますかね?」

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◆御嶽山は「ダム誘発噴火」?
(田中優の“持続する志” 優さんメルマガ 第376号 2014.10.17発行)
http://www.mag2.com/m/0000251633.html

□◆ 田中 優 より ◇■□■□


『 御嶽山は「ダム誘発噴火」? 』


■御嶽山の水蒸気噴火

 御嶽山で水蒸気噴火が起きた。しかしこれは初めての話ではない。1979年にも水蒸気噴火が起きている。それ以前も数百年に一回程度の水蒸気噴火が起きていたと見られている。しかし79年の噴火は、その後に痛ましい被害をもたらした。
1984年に長野県西部群発地震が起き、その噴火で噴き上げられた岩屑(がんせつ)が雪崩状に崩れ落ち、この地獄谷の麓だけでも15人が亡くなっているのだ。

 今回起きた噴火は前回からわずか30年ほど、頻度が高すぎる。これには気にかかっていることがある。『ダム誘発地震』のことだ。御嶽山の南東方向の王滝川に沿って、ダムが連続して造られている。群発地震の原因は「ダム誘発地震」ではないかと疑られていたからだ。ダムが地震を誘発することは、世界では常識だが日本では認められていない。

 国際的にダム誘発地震は当たり前のことだ。日本でも大学程度の教科書なら載っている。実際に起きた例もたくさんあるし、今もアメリカでシェールガス採掘と地震の発生で問題となっている。シェールガスの採掘では、圧力をかけた水で岩盤を砕いて掘るので、従来地震の起きなかった地域ですら群発地震が発生するのだ。

 しかし日本では、科学技術庁は「継続した調査研究は実施しておりません」と言い、国土交通省は「ダムの貯水と地震の発生の因果関係が日本においては明確に確認されているものはない」と答えている。



■牧尾ダムのダム誘発地震

 ダムに水を貯めると、底の水には水圧がかかる。10mで1気圧、ダムの水深が100mを超えると10気圧、それに大気圧を足して合計11気圧になる。それぐらいの圧力が加わると、ダム誘発地震が起こりやすい。圧力のかかった水は岩間に入り込み、断層を滑らせたり、逆に水の接着効果で地震を減らしたりするのだ。


 だから100mを超えるダムが問題だ。御嶽山の麓には三浦ダム、王滝川ダム、牧尾ダムがあるが、牧尾ダムだけが堤高104mでその高さを超えている。三浦ダムは堤高83m、王滝川ダムはわずか18mの高さだが、群発地震の岩屑雪崩でほぼ埋まってしまっている。この三浦ダムは標高1300mの位置にあり、戦前に造られたダムでは非常に大きなものだった。しかしその頃に群発地震は起きていない。


 群発地震が発生したのは63年頃からだという。牧尾ダムが竣工したのが61年だから、群発地震をもたらした可能性はある。ダム誘発地震では、建設後20年経てから起こることもあるからだ。しかし牧尾ダムにはもっと直接的な原因がある。
関西電力はこの下に造った木曽ダムとの間で、「揚水発電」の運用開始を64年に始めているのだ。

 揚水発電とは上下に二つのダムを造り、夜間の余った電気を利用して下池の水を上に揚げ、昼間に下池に落として発電する、いわばバッテリーの役目をする発電用ダムだ。そのためダムの水面の高さは1日の中で大きく変動する。


 その水位変化と水圧変化がダム誘発地震に大きく関係する。「水位変化と水圧上昇」によって断層が揺さぶられ、地震を誘発するのだ。ところが牧尾ダムはただでさえ高さ11気圧の水圧がかかるのに、さらに毎日水位を上下させる揚水発電所の上池となっているのだ。この揚水発電の運転開始頃から地震が始まっている。

 牧尾ダムは標高約800mの高さに堤高104mだから、標高約700mのあたりに底がある。そこから11気圧の水が下に浸透する。これがダム誘発地震を起こしたとしたら、震源地は通常の地震より浅いものになるだろう。


 調べてみると御嶽山周囲の地震は御嶽山剣ヶ峰の真下から南南東(牧尾ダム方向)に分布し、震源の深さは0から2kmときわめて浅い。しかも一部の震源はプラス1km近いものもある。震源地の深さはその土地の標高から表示するのではなく、海水面から計算するので震源地がプラスになることもあるのだ。


 今回の噴火も今回同様、噴煙からマグマの成分は検出されていない。ここはプレート境界からも離れているし、マグマ噴火は2万年前に起きて以来発生していない。溶岩が流れ出すようなマグマは浅い位置に存在せず、今回も前回も地中の暖められた水が爆発を起こす水蒸気噴火だった。


 ではその水はどこから来たのだろうか。噴火地点は前回と同様、「地獄谷」近くで起きている。この噴火位置は群発地震を起こした震源地の位置と非常に近い。
深さにしてもほぼ同じなのだ。


■「ダム誘発噴火」

 もし地震がダム誘発地震だとしたら、水が断層を滑らせたと考えることになる。
断層を滑らせるのだから、水は断層に沿って流れて断層をさらに奥へと進んでいくだろう。やがてその水は地層の熱に触れて熱膨張し、圧力を貯めていく。それが爆発したのだとすれば、今回の水蒸気噴火を説明できる。
 どちらも「水」の存在が欠かせないからだ。

 長野県西部群発地震は牧尾ダムのダム誘発地震と、当時から疑われていた。
それとは関係しないそぶりをしながら、ダムを管理する水資源機構は運用するダムの水位を下げていた。ところが一転して今年4月以降、水位を高くして運用するようになっている。貯水量は平年の最大貯水量より1割多くなっている。


 日本ではダム推進の妨げになることを恐れて、ダム誘発地震を無視してきた。
ダム誘発地震について、まともに発言できる地震学者も少数だ。ダム誘発地震は水圧と断層によって起きるのだから、本来なら日本こそ最も詳しく調べておくべきだった。しかし公共事業の圧力の下、まともに調べることすら許されなかった。

 しかし同じメカニズムによって、地震だけでなく、噴火も誘発していたのではないか。つまり今回の噴火は、「ダム誘発噴火」だと思う。もちろん誰もこんな説明はしていないが、論理的に考えれば因果関係はつながる。要は国がダム誘発地震を否定したために、関連事態を考えなかったのだ。


 だからもし御嶽山に登ろうと思うなら、ひとつだけ調べておいた方がいい。
 牧尾ダムの水位をチェックして、水位が高ければ、出かけないことだ。


( 川崎市職員労働組合様へ寄稿したものを、好意を得て転載しています。)


  ●より詳しい情報は、こちらをご参考ください●

田中優有料・活動支援版メルマガ 10/15発行 第75号
 
『御嶽山の噴火は、ダムが誘発した「ダム誘発噴火」ではないか?』

 をご覧ください!
 より詳しく解説、図や写真も多数用いています。


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(一部引用)



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□◆ 田中 優 より ◇■□■□


『 御嶽山は「ダム誘発噴火」? 』


■御嶽山の水蒸気噴火

 御嶽山で水蒸気噴火が起きた。しかしこれは初めての話ではない。1979年にも水蒸気噴火が起きている。それ以前も数百年に一回程度の水蒸気噴火が起きていたと見られている。しかし79年の噴火は、その後に痛ましい被害をもたらした。
1984年に長野県西部群発地震が起き、その噴火で噴き上げられた岩屑(がんせつ)が雪崩状に崩れ落ち、この地獄谷の麓だけでも15人が亡くなっているのだ。

 今回起きた噴火は前回からわずか30年ほど、頻度が高すぎる。これには気にかかっていることがある。『ダム誘発地震』のことだ。御嶽山の南東方向の王滝川に沿って、ダムが連続して造られている。群発地震の原因は「ダム誘発地震」ではないかと疑られていたからだ。ダムが地震を誘発することは、世界では常識だが日本では認められていない。

 国際的にダム誘発地震は当たり前のことだ。日本でも大学程度の教科書なら載っている。実際に起きた例もたくさんあるし、今もアメリカでシェールガス採掘と地震の発生で問題となっている。シェールガスの採掘では、圧力をかけた水で岩盤を砕いて掘るので、従来地震の起きなかった地域ですら群発地震が発生するのだ。

 しかし日本では、科学技術庁は「継続した調査研究は実施しておりません」と言い、国土交通省は「ダムの貯水と地震の発生の因果関係が日本においては明確に確認されているものはない」と答えている。



■牧尾ダムのダム誘発地震

 ダムに水を貯めると、底の水には水圧がかかる。10mで1気圧、ダムの水深が100mを超えると10気圧、それに大気圧を足して合計11気圧になる。それぐらいの圧力が加わると、ダム誘発地震が起こりやすい。圧力のかかった水は岩間に入り込み、断層を滑らせたり、逆に水の接着効果で地震を減らしたりするのだ。


 だから100mを超えるダムが問題だ。御嶽山の麓には三浦ダム、王滝川ダム、牧尾ダムがあるが、牧尾ダムだけが堤高104mでその高さを超えている。三浦ダムは堤高83m、王滝川ダムはわずか18mの高さだが、群発地震の岩屑雪崩でほぼ埋まってしまっている。この三浦ダムは標高1300mの位置にあり、戦前に造られたダムでは非常に大きなものだった。しかしその頃に群発地震は起きていない。


 群発地震が発生したのは63年頃からだという。牧尾ダムが竣工したのが61年だから、群発地震をもたらした可能性はある。ダム誘発地震では、建設後20年経てから起こることもあるからだ。しかし牧尾ダムにはもっと直接的な原因がある。
関西電力はこの下に造った木曽ダムとの間で、「揚水発電」の運用開始を64年に始めているのだ。

 揚水発電とは上下に二つのダムを造り、夜間の余った電気を利用して下池の水を上に揚げ、昼間に下池に落として発電する、いわばバッテリーの役目をする発電用ダムだ。そのためダムの水面の高さは1日の中で大きく変動する。


 その水位変化と水圧変化がダム誘発地震に大きく関係する。「水位変化と水圧上昇」によって断層が揺さぶられ、地震を誘発するのだ。ところが牧尾ダムはただでさえ高さ11気圧の水圧がかかるのに、さらに毎日水位を上下させる揚水発電所の上池となっているのだ。この揚水発電の運転開始頃から地震が始まっている。

 牧尾ダムは標高約800mの高さに堤高104mだから、標高約700mのあたりに底がある。そこから11気圧の水が下に浸透する。これがダム誘発地震を起こしたとしたら、震源地は通常の地震より浅いものになるだろう。


 調べてみると御嶽山周囲の地震は御嶽山剣ヶ峰の真下から南南東(牧尾ダム方向)に分布し、震源の深さは0から2kmときわめて浅い。しかも一部の震源はプラス1km近いものもある。震源地の深さはその土地の標高から表示するのではなく、海水面から計算するので震源地がプラスになることもあるのだ。


 今回の噴火も今回同様、噴煙からマグマの成分は検出されていない。ここはプレート境界からも離れているし、マグマ噴火は2万年前に起きて以来発生していない。溶岩が流れ出すようなマグマは浅い位置に存在せず、今回も前回も地中の暖められた水が爆発を起こす水蒸気噴火だった。


 ではその水はどこから来たのだろうか。噴火地点は前回と同様、「地獄谷」近くで起きている。この噴火位置は群発地震を起こした震源地の位置と非常に近い。
深さにしてもほぼ同じなのだ。


■「ダム誘発噴火」

 もし地震がダム誘発地震だとしたら、水が断層を滑らせたと考えることになる。
断層を滑らせるのだから、水は断層に沿って流れて断層をさらに奥へと進んでいくだろう。やがてその水は地層の熱に触れて熱膨張し、圧力を貯めていく。それが爆発したのだとすれば、今回の水蒸気噴火を説明できる。
 どちらも「水」の存在が欠かせないからだ。

 長野県西部群発地震は牧尾ダムのダム誘発地震と、当時から疑われていた。
それとは関係しないそぶりをしながら、ダムを管理する水資源機構は運用するダムの水位を下げていた。ところが一転して今年4月以降、水位を高くして運用するようになっている。貯水量は平年の最大貯水量より1割多くなっている。


 日本ではダム推進の妨げになることを恐れて、ダム誘発地震を無視してきた。
ダム誘発地震について、まともに発言できる地震学者も少数だ。ダム誘発地震は水圧と断層によって起きるのだから、本来なら日本こそ最も詳しく調べておくべきだった。しかし公共事業の圧力の下、まともに調べることすら許されなかった。

 しかし同じメカニズムによって、地震だけでなく、噴火も誘発していたのではないか。つまり今回の噴火は、「ダム誘発噴火」だと思う。もちろん誰もこんな説明はしていないが、論理的に考えれば因果関係はつながる。要は国がダム誘発地震を否定したために、関連事態を考えなかったのだ。


 だからもし御嶽山に登ろうと思うなら、ひとつだけ調べておいた方がいい。
 牧尾ダムの水位をチェックして、水位が高ければ、出かけないことだ。


( 川崎市職員労働組合様へ寄稿したものを、好意を得て転載しています。)


  ●より詳しい情報は、こちらをご参考ください●

田中優有料・活動支援版メルマガ 10/15発行 第75号
 
『御嶽山の噴火は、ダムが誘発した「ダム誘発噴火」ではないか?』

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(一部引用)


【2014/10/18 01:43】 | Webの記事
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