「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
◆諫早湾干拓事業の制裁金
(西日本新聞 2014年9月10日掲載)
http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/word/7845/10668

国に科せられた漁業者側への制裁金は、漁業被害と干拓事業の因果関係を認めて国に開門を命じた福岡高裁判決(2010年に確定)が根拠。13年12月の期限が過ぎても開門しなかったため、佐賀地裁は、漁業者側の申し立てを受け1日49万円(後に45万円に変更)の支払いを命じる間接強制を決定、6月12日から支払いが始まった。

営農者側は「開門されれば農業に被害が出る」と訴え、長崎地裁は13年11月、開門差し止めを命じる仮処分決定を出した。これに基づき同地裁は今年6月、開門した場合は1日49万円の制裁金を支払うよう命じる逆の間接強制を決定した。

両地裁の決定を受け、国は執行抗告をしたが福岡高裁はいずれも棄却。国は許可抗告し、最高裁で審理されている。

諫干開門 こう着続く 制裁金義務負い3ヵ月 許可抗告 最高裁どう判断

国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門調査をめぐり、開門を命じた判決に従わない国が、佐賀地裁の間接強制決定に基づき漁業者側への制裁金支払い義務を負って12日で3カ月になる。

一方で国は、開門した場合に干拓地の営農者側へ制裁金支払いを命じる間接強制決定も受けており、相反する司法判断で板挟みの状態。国はいずれも決定を不服として許可抗告しており、最高裁の判断が注目される。

「開門しなければ有明海再生はあり得ない」。8日、農林水産省幹部と面会した漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長は、語気を強めた。開門のめどが立たなければ、制裁金支払いの申し立ては取り下げない構えだ。

開門してもしなくても、制裁金を払い続ける-。異例の事態に対し、最高裁はどのような決定を出すのか。北海道大の高見進名誉教授(民事訴訟法)は「いずれのケースでも、国の言い分は認められないだろう」とみる。

間接強制手続きは、開門や開門差し止めを命じた確定判決や仮処分を前提に進められ、開門の是非に踏み込んで判断するわけではない。特別の事情がなければ、制裁金支払いを命じた二つの決定が覆される可能性は低いという。

横浜国立大大学院の宮沢俊昭教授(民法)も「最高裁決定では、開ければ農業被害、開かなければ漁業被害が拡大するという、既に示された判断が形式的に確認されるのではないか」と話す。

農水省は事態打開に向け、有明海の再生をテーマに佐賀や長崎など沿岸4県の知事と協議を始めるが、開門に反対する長崎県に配慮して開門問題は議題にしないため、解決の糸口になるかは不透明。

「地域によって立場が大きくずれており、間接強制ではなく本来の訴訟で最終的な司法判断を出してもらうしかない」(農水省幹部)という姿勢だ。

開門をめぐっては、福岡高裁や長崎地裁などで複数の訴訟が継続中だが、最高裁で判断が示されるまでには長い時間がかかる。宮沢教授は「司法の最終判断が示されたとしても、漁業者、営農者双方が納得できる結果にはならないだろう。国は混乱を招いた自らの対応を総括し、その上で粘り強く話し合いを求めていくしかない」と指摘する。


追記を閉じる▲

諫干開門 こう着続く 制裁金義務負い3ヵ月 許可抗告 最高裁どう判断

国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門調査をめぐり、開門を命じた判決に従わない国が、佐賀地裁の間接強制決定に基づき漁業者側への制裁金支払い義務を負って12日で3カ月になる。

一方で国は、開門した場合に干拓地の営農者側へ制裁金支払いを命じる間接強制決定も受けており、相反する司法判断で板挟みの状態。国はいずれも決定を不服として許可抗告しており、最高裁の判断が注目される。

「開門しなければ有明海再生はあり得ない」。8日、農林水産省幹部と面会した漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長は、語気を強めた。開門のめどが立たなければ、制裁金支払いの申し立ては取り下げない構えだ。

開門してもしなくても、制裁金を払い続ける-。異例の事態に対し、最高裁はどのような決定を出すのか。北海道大の高見進名誉教授(民事訴訟法)は「いずれのケースでも、国の言い分は認められないだろう」とみる。

間接強制手続きは、開門や開門差し止めを命じた確定判決や仮処分を前提に進められ、開門の是非に踏み込んで判断するわけではない。特別の事情がなければ、制裁金支払いを命じた二つの決定が覆される可能性は低いという。

横浜国立大大学院の宮沢俊昭教授(民法)も「最高裁決定では、開ければ農業被害、開かなければ漁業被害が拡大するという、既に示された判断が形式的に確認されるのではないか」と話す。

農水省は事態打開に向け、有明海の再生をテーマに佐賀や長崎など沿岸4県の知事と協議を始めるが、開門に反対する長崎県に配慮して開門問題は議題にしないため、解決の糸口になるかは不透明。

「地域によって立場が大きくずれており、間接強制ではなく本来の訴訟で最終的な司法判断を出してもらうしかない」(農水省幹部)という姿勢だ。

開門をめぐっては、福岡高裁や長崎地裁などで複数の訴訟が継続中だが、最高裁で判断が示されるまでには長い時間がかかる。宮沢教授は「司法の最終判断が示されたとしても、漁業者、営農者双方が納得できる結果にはならないだろう。国は混乱を招いた自らの対応を総括し、その上で粘り強く話し合いを求めていくしかない」と指摘する。

【2014/09/16 01:49】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック