「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
              嶋津 暉之

一つ前の記事で吉野川の景勝地、大歩危・小歩危峡に計画されていた小歩危ダムが1971年に反対運動によって中止され、景勝地が守られたことをお伝えしましたが、それとの対比で腹立たしいのは、同じ四国の香川県・小豆島に建設された新内海ダムです。下の写真は、2012年9月に撮った本体完成間近の写真ですが、この新内海ダムのために景勝地・寒霞渓を眺望する景観が台無しになってしまいました。(河口部から見て、右側に寒霞渓があります。)

2012/9/26 別当川河口近くから工事中の新内海ダムを見る
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2012/9/26 工事中の新内海ダム
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新内海ダムは2012年12月にダム本体工事が完了し、現在は試験湛水中で、今年度末に完成の予定ですが、香川県は既成事実をつくるため、形振り構わず、昨年6月に竣工式を行いました。

地元住民が新内海ダムの事業認定の取り消しを求めた裁判が高松地裁で進められています。裁判は被告側の引き伸ばし作戦で遅れに遅れて、昨年10月21日と12月16日にようやく証人尋問が終わりました。今年3月末の裁判で結審の予定です。

10月21日は、水源連の遠藤保男さんが利水の面で、志岐常正先生(京都大学名誉教授)が地質の面で、川村晃生先生(慶応大学名誉教授)が景観の面で証言しました。

12月21日は、私が治水面で、山西克明さんが原告本人として証言しました。また、丸山博先生(室蘭工業大学教授)が公共事業論の立場から意見陳述を行いました。

裁判の様子とその新聞記事は水源連のHPをご覧ください。
 
◇新内海ダム裁判の記事(2013年9月、12月)
http://suigenren.jp/news/2014/01/03/5346/

新内海ダムを建設する別当川は流路が数㎞しかなく、都市排水路に毛が生えた程度のひどく小さな河川です。その小さな川に堤頂長423mもあるダムを造ったのですから、常軌を逸しています。

12月21日の証言で、原告の山西さんは、毎日眺めて楽しんでいた寒霞渓の素晴らしい景観が新内海ダムによって半分以上遮られてしまったこと、自家用井戸の汚濁が進んだこと、行政によってダム反対派を村八分にする工作がされ、地域社会が壊されてしまったことなどを涙ながら訴えていました。
この証言をお聞きして、こんな新内海ダムを造って子孫に顔向けができるのかと、香川県への怒りをあらためて覚えました。

【2014/01/25 15:31】 | 各地のダム情報
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