「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
◆(諫早  県湾干拓) 地元の声聞き解決策を(南日本新聞 社説)
( 南日本新聞2013/12/18 ) 
http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201312&storyid=53453

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)の開門調査について、福岡高裁確定判決が定めた20日の期限までの実施が先送りされる見通しとなった。国が確定判決の法的義務を守れない異例の事態となる。

 開門に反対する長崎県や営農者などの同意を取り付けるめどがたたず、調査に必要な準備工事も期限までに間に合わなくなったためである。

 干拓事業に伴い悪化したとされる有明海はよみがえるのか。その道筋は全く見えない。開門推進、反対派双方が歩み寄れるよう、国は努力を続けなければならない。

 混迷を深刻化させている要因の一つは、司法での決着が見えないことだ。福岡高裁は2010年12月、堤防閉め切りと漁業被害の因果関係を認め、排水門の5年間の開放を命じた。民主党政権の菅直人首相(当時)が上告を断念し、判決を受け入れた。

 一方、長崎地裁は先月、「甚大な被害が生じる」として開門調査差し止めを求める正反対の仮処分を出した。国は確定判決と矛盾する法的義務を負うことになった。今後も裁判が相次ぐと予想され、長期化は避けられない。

 もう一つの要因は、営農への悪影響や防災を理由に開門を受け入れない長崎県側と、開門を求めてきた佐賀県側との対立である。
 農林水産省が長崎、佐賀の両県を含めた3者協議を呼びかけたのは、仮処分決定を決めてからだ。開門を命じた確定判決から3年の猶予期間があったにもかかわらず、対応が遅すぎたと言わざるを得ない。

 高裁判決受け入れ後、農水省は開門調査を前提に、長崎県や営農者らに調査を受け入れるよう求めてきた。だが、長崎県は協議に応じていない。

 開門すれば塩害の発生が予想され、農作物の品質低下や収穫量の減少が懸念される。カキなどの養殖環境も変わる。長崎県側にマイナス要因ばかりで、簡単に受け入れられないのは理解できる。

 佐賀県側のノリ養殖業者や漁業者らの窮状も深刻だ。不作や不漁の原因を調べるため、佐賀県側が開門を求めてきたのも分かる。

 両県の意見の隔たりは大きく、開門合意は困難な状況だ。事態打開のために国は開門調査とは切り離し、有明海の再生に本気で取り組むことも検討すべきでないか。

 国は農地の塩害・水害対策などに330億円の工事を計画している。それを活用すれば、貝類の生息環境改善や漁業振興につながる対策も可能だろう。長崎、佐賀両県も地元の声を聞き、現実的な解決策を真剣に考える必要がある。



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 農林水産省が長崎、佐賀の両県を含めた3者協議を呼びかけたのは、仮処分決定を決めてからだ。開門を命じた確定判決から3年の猶予期間があったにもかかわらず、対応が遅すぎたと言わざるを得ない。

 高裁判決受け入れ後、農水省は開門調査を前提に、長崎県や営農者らに調査を受け入れるよう求めてきた。だが、長崎県は協議に応じていない。

 開門すれば塩害の発生が予想され、農作物の品質低下や収穫量の減少が懸念される。カキなどの養殖環境も変わる。長崎県側にマイナス要因ばかりで、簡単に受け入れられないのは理解できる。

 佐賀県側のノリ養殖業者や漁業者らの窮状も深刻だ。不作や不漁の原因を調べるため、佐賀県側が開門を求めてきたのも分かる。

 両県の意見の隔たりは大きく、開門合意は困難な状況だ。事態打開のために国は開門調査とは切り離し、有明海の再生に本気で取り組むことも検討すべきでないか。

 国は農地の塩害・水害対策などに330億円の工事を計画している。それを活用すれば、貝類の生息環境改善や漁業振興につながる対策も可能だろう。長崎、佐賀両県も地元の声を聞き、現実的な解決策を真剣に考える必要がある。



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【2013/12/20 02:25】 | 新聞記事から
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