「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
           嶋津 暉之

節水ビジネスに関する興味深い記事をお送りします。

◆節水ビジネス、世界に商機 CO2削減にも効果
三井物産戦略研究所シニア研究フェロー 本郷 尚
(日本経済新聞 2013/4/24 )
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD150Q5_X10C13A4X21000/

水は生きていくのに欠かせない。しかし、水道サービスを受けられない人は世界に8億人もいるといわれ、貧困対策で真っ先に取り上げられるのが水へのアクセス改善だ。

 援助などにより徐々に改善しており、2050年までには3億人以下に減ると経済協力開発機構(OECD)は予測する。シャワー、水洗トイレ、洗濯機、食洗機などが普及し、衛生的で快適な生活が実現するだろう。

豊かな都市生活は水の消費量を増やし、1人が使用する水の量は現在の3倍に増加すると見込まれる。

 ただ、利用しやすい河川や湖沼など淡水には限りがあり、地域的な偏在もある。米国やオーストラリアの大規模農業は地下に長年蓄えられた化石水を使っているが、枯渇が懸念されている。
水不足に悩む中国はメコン川上流の中国領にダムを建設して取水。大都市や農業の水需要に応えようとするが、下流域のラオス、カンボジアなどは農業用水の不足や河川を使った輸送に支障をきたす、と反対し、国際問題化している。

 海水の淡水化は量的な制限がないが、大量のエネルギーが必要だから、エネルギーの安い産油国や代替手段のない島など利用は限定的だ。日本のように1年を通してみて十分な降水量があれば貯水池にため、需給の季節変動を平準化できるが、こうした恵まれた国ばかりではないのだ。

 OECDは50年に、世界の人口の4割にあたる39億人が何らかの水不足に悩むと予測しており、むしろ水問題は深刻化すると考えるべきだろう。

 エネルギー消費を減らす画期的な淡水化技術も研究されてはいるが供給増には限界がある。農業や産業、都市用水など需要側での工夫も欠かせない。

 節水型のトイレ、シャワーヘッド、洗濯機、食洗機など、快適さを維持しながら、従来製品に比べて20~30%も水を節約する製品が日本では次々と開発されている。

世界では中国など新興国を中心に毎年、供給能力引き上げのため、上下水道あわせて20兆円規模も投資されており、節水型製品の普及による投資負担軽減の効果は大きい。

 節水にはもう一つのメリットがある。二酸化炭素(CO2)削減だ。家庭のエネルギー消費は大幅に増加しており、水回りで電気や水を消費することで排出されるCO2量は家庭の4分の1、日本のエネルギー使用によるCO2排出量の4%弱となっている。これは自家用車からの排出量に迫る量だ。

 給湯を20%節約できれば、加熱のためのエネルギーも減らせるから日本全体で年間500万トン規模、つまり石炭火力発電所1基分に匹敵する排出量を削減できる。TOTOは下水なども合わせると20年には1990年の排出量の1%相当を減らせると試算する。

 また日本では1立方メートルの水道水を供給するためにCO2を200グラム程度排出しているが、海水淡水化となれば真水にするだけで10倍以上のCO2を排出する。節水は世界的な温暖化対策として有効な手段といえるだろう。

 水制約と気候変動制約は節水型製品を得意とする企業にとって市場拡大のチャンスだ。しかし一つ一つの効果は小さく、使ってみても実感がわかない。

節水効果評価の標準化などで消費者の納得感を得ることが大事だ。北九州市は独自のCO2削減量を評価、認定する仕組みをつくったが、節水型製品の評価も対象にする。自治体のお墨付きは普及を後押しするだろう。節水も省エネもカギは「見える化」だ。
1_20130424135713.jpg


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ






追記を閉じる▲
水不足に悩む中国はメコン川上流の中国領にダムを建設して取水。大都市や農業の水需要に応えようとするが、下流域のラオス、カンボジアなどは農業用水の不足や河川を使った輸送に支障をきたす、と反対し、国際問題化している。

 海水の淡水化は量的な制限がないが、大量のエネルギーが必要だから、エネルギーの安い産油国や代替手段のない島など利用は限定的だ。日本のように1年を通してみて十分な降水量があれば貯水池にため、需給の季節変動を平準化できるが、こうした恵まれた国ばかりではないのだ。

 OECDは50年に、世界の人口の4割にあたる39億人が何らかの水不足に悩むと予測しており、むしろ水問題は深刻化すると考えるべきだろう。

 エネルギー消費を減らす画期的な淡水化技術も研究されてはいるが供給増には限界がある。農業や産業、都市用水など需要側での工夫も欠かせない。

 節水型のトイレ、シャワーヘッド、洗濯機、食洗機など、快適さを維持しながら、従来製品に比べて20~30%も水を節約する製品が日本では次々と開発されている。

世界では中国など新興国を中心に毎年、供給能力引き上げのため、上下水道あわせて20兆円規模も投資されており、節水型製品の普及による投資負担軽減の効果は大きい。

 節水にはもう一つのメリットがある。二酸化炭素(CO2)削減だ。家庭のエネルギー消費は大幅に増加しており、水回りで電気や水を消費することで排出されるCO2量は家庭の4分の1、日本のエネルギー使用によるCO2排出量の4%弱となっている。これは自家用車からの排出量に迫る量だ。

 給湯を20%節約できれば、加熱のためのエネルギーも減らせるから日本全体で年間500万トン規模、つまり石炭火力発電所1基分に匹敵する排出量を削減できる。TOTOは下水なども合わせると20年には1990年の排出量の1%相当を減らせると試算する。

 また日本では1立方メートルの水道水を供給するためにCO2を200グラム程度排出しているが、海水淡水化となれば真水にするだけで10倍以上のCO2を排出する。節水は世界的な温暖化対策として有効な手段といえるだろう。

 水制約と気候変動制約は節水型製品を得意とする企業にとって市場拡大のチャンスだ。しかし一つ一つの効果は小さく、使ってみても実感がわかない。

節水効果評価の標準化などで消費者の納得感を得ることが大事だ。北九州市は独自のCO2削減量を評価、認定する仕組みをつくったが、節水型製品の評価も対象にする。自治体のお墨付きは普及を後押しするだろう。節水も省エネもカギは「見える化」だ。
1_20130424135713.jpg


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ





【2013/04/24 14:10】 | Webの記事
トラックバック(0) |
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック