「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
            嶋津 暉之

4月16日、大熊孝先生と関良基先生が連名で、関東地方整備局に対して「利根川・江戸川有識者会議の開催を求める要請書」を提出しました。
朝日新聞がその要請書の提出をしっかり伝えています。

◆有識者会議の開催求める
(朝日新聞群馬版 2013年04月17日)
http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20130417100580001.html

八ツ場ダム(長野原町)問題に関係し、ともに利根川・江戸川有識者会議委員の大熊孝・新潟大名誉教授(河川工学)と関良基・拓殖大准教授(森林政策学)が、会議開催を求める要請書を太田昭宏・国土交通相と国交省関東地方整備局長に提出した。

有識者会議は八ツ場ダムを含む利根川・江戸川河川整備計画の原案を審議。3月18日の会合で整備局の泊宏河川部長が「原案への意見は出そろった」と打ち切る考えを表明した後、開かれていない。

整備局は「住民や有識者の意見をまとめている最中」としている。

要請書は15日付。整備局が2006年の第2回会合で「修正したものを再度提示し、学識者や関係住民から意見をいただく。

そうしたことを何度か実施し、案をとりまとめる」とした約束に違反すると主張。多摩川(東京都・神奈川県)などのように住民と合意形成しながらの策定を求めた。

計画策定は、民主党政権時代は八ツ場ダム本体着工の最終条件の一つだった。

だが、自公政権は、9日付の大河原雅子参院議員(民主)の質問主意書に対する安倍晋三首相の答弁書でも「裁定にかかわらず、早期完成に向けた取り組みを進める」と条件としない方針を示している。
(小林誠一)
                               2013年4月15日

 国土交通大臣 太田 昭宏 様
 国土交通省関東地方整備局長 森北 佳昭 様

 利根川・江戸川有識者会議委員
 新潟大学名誉教授 大熊 孝
 拓殖大学准教授  関 良基

 利根川・江戸川有識者会議の開催を求める要請書

 3月18日の利根川・江戸川有識者会議では、終了間際に泊宏河川部長から「河川整備計画原案に対してのご意見は出揃ったというふうに考えている」と、有識者会議の打ち切りともとれる発言がありました。実際にその後の会議候補日であった3月28日は有識者会議は開催されませんでした。新聞報道でも「関東地方整備局は18日、打ち切る方針を示した」と報じられています。

 しかし、関東地方整備局が有識者会議を今後開かないまま、「利根川・江戸川河川整備計画案」をつくり、関係都県知事の意見をきいて「利根川・江戸川河川整備計画」を策定してしまうことがあってよいのでしょうか。もしそのようなことになれば、それはあまりにも利根川・江戸川有識者会議の存在を軽視したことになるのではないでしょうか。

 それも、3月18日までの有識者会議において提起された治水目標流量や計画の実現性など、河川整備計画原案への根本的な疑問に真摯に答えることなく、さらに環境問題専門の委員が複数いるにもかかわらず、環境の視点からの議論をまったく行わないまま、本有識者会議を打ち切るならば、関東地方整備局の行為は常軌を逸していると言わざるを得ません。

 私たちがこれまで指摘してきたように、関東地方整備局は第2回の有識者会議で、「整備計画原案について意見をきいて修正し、その修正原案について再度意見をきいて修正する、そのような手順を繰り返して、丁寧に河川整備計画を作っていく」と約束しました(別紙1 第2回有識者会議の議事録を参照ー要請書の下に転載)。その約束はどこに行ったのでしょうか。関東地方整備局は公の場で自ら言明したことを守る責務があります。

 最初の計画原案だけではなく、修正した計画原案や、計画案の前段階の案について学識経験者の会で審議することは、河川整備計画の策定手順としてごく普通に行われていることです。

 別紙2(省略)は関東地方整備局による多摩川水系河川整備計画についての策定手順です。多摩川の場合は流域委員会(学識経験者)と流域セミナー(流域住民)を設置し、議論を積み上げて、合意形成を極力図っていく手順を踏んで整備計画を策定しました。

 まず計画原案たたき台について流域委員会や流域セミナーの意見をきいて修正する作業を繰り返した後、原案・草案を作成しました。次に原案・草案について流域委員会等の意見をきいて原案を作成し、さらにその原案について流域委員会等を開催して計画案をつくっています。関東地方整備局が第2回利根川・江戸川有識者会議で言明したことを多摩川水系では実際に行われているのです。同じ関東地方整備局が多摩川について実施した策定手順を利根川で実施できない理由がありません。

 他の地方の河川も同様です。別紙3(省略)は中国地方整備局による旭川水系河川整備計画の策定の経過です。整備計画案を公表する前に、「明日の旭川を語る会」(学識経験者の会議)を開催して審議しています。

 河川整備計画の策定において踏まなければならない必須の手順を関東地方整備局が利根川・江戸川河川整備計画の策定で無視するようなことがあってよいのでしょうか。
 
 ついては関東地方整備局が、利根川・江戸川有識者会議を近々のうちに開催し、修正後の利根川・江戸川河川整備計画原案について審議する場を設けるよう、強く要請します。
                                                              以上


〈別紙1〉
 第2回利根川・江戸川有識者会議(2006 年12 月18 日)の議事録(4~5 ページ)

 「事務局:髙橋伸輔河川計画課長
 全体の公聴会をした後に、ブロック別に今度、各都県一、二カ所程度、全体としては20 カ所程度になろうかと思いますが、公聴会を開かせていただきまして、その中でもいろいろな川づくりに対する思いですとか、そういった部分を意見を伺わせていただければと思っております。・・・・
 それから、河川整備計画の原案をそういった意見を踏まえてつくらせていただこうと思っておりまして、また、その河川整備計画の原案につきましては、全体の意見を取りまとめて整理させていただいた上で、その後の有識者会議になろうかと思いますが、そこの段階でお示しさせていただければと思っております。その段階におきまして、また関係住民の方々にもインターネット等での意見募集、それから公聴会、そういったものを開かせていただいて、再度意見をいただいて、また、その整備計画の原案を修正させていただく。で、また修正したものにつきましても、再度ご提示させていただいて、また学識の先生方、それから関係住民の方々からご意見をいただくと、そういったことを何回か実施させていただきまして河川整備の案を取りまとめていきたいと思っております。」


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整備局は「住民や有識者の意見をまとめている最中」としている。

要請書は15日付。整備局が2006年の第2回会合で「修正したものを再度提示し、学識者や関係住民から意見をいただく。

そうしたことを何度か実施し、案をとりまとめる」とした約束に違反すると主張。多摩川(東京都・神奈川県)などのように住民と合意形成しながらの策定を求めた。

計画策定は、民主党政権時代は八ツ場ダム本体着工の最終条件の一つだった。

だが、自公政権は、9日付の大河原雅子参院議員(民主)の質問主意書に対する安倍晋三首相の答弁書でも「裁定にかかわらず、早期完成に向けた取り組みを進める」と条件としない方針を示している。
(小林誠一)
                               2013年4月15日

 国土交通大臣 太田 昭宏 様
 国土交通省関東地方整備局長 森北 佳昭 様

 利根川・江戸川有識者会議委員
 新潟大学名誉教授 大熊 孝
 拓殖大学准教授  関 良基

 利根川・江戸川有識者会議の開催を求める要請書

 3月18日の利根川・江戸川有識者会議では、終了間際に泊宏河川部長から「河川整備計画原案に対してのご意見は出揃ったというふうに考えている」と、有識者会議の打ち切りともとれる発言がありました。実際にその後の会議候補日であった3月28日は有識者会議は開催されませんでした。新聞報道でも「関東地方整備局は18日、打ち切る方針を示した」と報じられています。

 しかし、関東地方整備局が有識者会議を今後開かないまま、「利根川・江戸川河川整備計画案」をつくり、関係都県知事の意見をきいて「利根川・江戸川河川整備計画」を策定してしまうことがあってよいのでしょうか。もしそのようなことになれば、それはあまりにも利根川・江戸川有識者会議の存在を軽視したことになるのではないでしょうか。

 それも、3月18日までの有識者会議において提起された治水目標流量や計画の実現性など、河川整備計画原案への根本的な疑問に真摯に答えることなく、さらに環境問題専門の委員が複数いるにもかかわらず、環境の視点からの議論をまったく行わないまま、本有識者会議を打ち切るならば、関東地方整備局の行為は常軌を逸していると言わざるを得ません。

 私たちがこれまで指摘してきたように、関東地方整備局は第2回の有識者会議で、「整備計画原案について意見をきいて修正し、その修正原案について再度意見をきいて修正する、そのような手順を繰り返して、丁寧に河川整備計画を作っていく」と約束しました(別紙1 第2回有識者会議の議事録を参照ー要請書の下に転載)。その約束はどこに行ったのでしょうか。関東地方整備局は公の場で自ら言明したことを守る責務があります。

 最初の計画原案だけではなく、修正した計画原案や、計画案の前段階の案について学識経験者の会で審議することは、河川整備計画の策定手順としてごく普通に行われていることです。

 別紙2(省略)は関東地方整備局による多摩川水系河川整備計画についての策定手順です。多摩川の場合は流域委員会(学識経験者)と流域セミナー(流域住民)を設置し、議論を積み上げて、合意形成を極力図っていく手順を踏んで整備計画を策定しました。

 まず計画原案たたき台について流域委員会や流域セミナーの意見をきいて修正する作業を繰り返した後、原案・草案を作成しました。次に原案・草案について流域委員会等の意見をきいて原案を作成し、さらにその原案について流域委員会等を開催して計画案をつくっています。関東地方整備局が第2回利根川・江戸川有識者会議で言明したことを多摩川水系では実際に行われているのです。同じ関東地方整備局が多摩川について実施した策定手順を利根川で実施できない理由がありません。

 他の地方の河川も同様です。別紙3(省略)は中国地方整備局による旭川水系河川整備計画の策定の経過です。整備計画案を公表する前に、「明日の旭川を語る会」(学識経験者の会議)を開催して審議しています。

 河川整備計画の策定において踏まなければならない必須の手順を関東地方整備局が利根川・江戸川河川整備計画の策定で無視するようなことがあってよいのでしょうか。
 
 ついては関東地方整備局が、利根川・江戸川有識者会議を近々のうちに開催し、修正後の利根川・江戸川河川整備計画原案について審議する場を設けるよう、強く要請します。
                                                              以上


〈別紙1〉
 第2回利根川・江戸川有識者会議(2006 年12 月18 日)の議事録(4~5 ページ)

 「事務局:髙橋伸輔河川計画課長
 全体の公聴会をした後に、ブロック別に今度、各都県一、二カ所程度、全体としては20 カ所程度になろうかと思いますが、公聴会を開かせていただきまして、その中でもいろいろな川づくりに対する思いですとか、そういった部分を意見を伺わせていただければと思っております。・・・・
 それから、河川整備計画の原案をそういった意見を踏まえてつくらせていただこうと思っておりまして、また、その河川整備計画の原案につきましては、全体の意見を取りまとめて整理させていただいた上で、その後の有識者会議になろうかと思いますが、そこの段階でお示しさせていただければと思っております。その段階におきまして、また関係住民の方々にもインターネット等での意見募集、それから公聴会、そういったものを開かせていただいて、再度意見をいただいて、また、その整備計画の原案を修正させていただく。で、また修正したものにつきましても、再度ご提示させていただいて、また学識の先生方、それから関係住民の方々からご意見をいただくと、そういったことを何回か実施させていただきまして河川整備の案を取りまとめていきたいと思っております。」

【2013/04/18 00:29】 | 有識者会議
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