「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
         嶋津 暉之

◇栃木市、下野市、壬生町は水道水源が100%美味しい地下水

栃木県南地域の栃木市、下野市、壬生町は水道水源の100%を地下水に依存し、市民町民は美味しくて安全性の高い水道水を享受しています。

◇無理やり推進した思川開発事業(南摩ダム)で水が余り三市に押し付け

ところが、栃木県は3市町水道の地下水依存率を大幅に引き下げる県南広域的水道整備事業を推進しようとしています。
この事業は、栃木県が(独)水資源機構の思川開発事業(南摩ダム)で得る予定の毎秒0.403㎥の水道水源を県南3市町に供給する事業です。

これにより、3市町水道の地下水依存率は2030年度には65%まで下げることになっています。そして、その後は地下水依存率がさらに低下していくことが予想されます。

◇思川開発事業のせいで水道料金大幅値上げ、水道水の味と安全性は低下

この事業の巨額事業費(三百数十億円)の付けは3市町に回り、水道料金の大幅値上げは避けられません。さらに、思川の水の混入で、3市町の水道水の味、安全性が低下することは必至です。

栃木県が3市町水道の地下水依存率を下げる表向きの理由は地盤沈下対策や地下水汚染対策ですが、県南地域の地盤沈下は20年前から沈静化しており、また、3市町では十分に安全性が高い水道水が供給されており、地下水汚染は杞憂のことに過ぎません。

栃木県は思川開発の水源を無理やり使うために、県南広域的水道整備事業を強引に推し進め、3市町水道の地下水依存率を下げようとしているのです。

この栃木県の方針に2市1町の首長は賛同しましたが、あくまで方針段階での賛同であり、事業化に向けての合意形成はこれからです。

◇市民町民がこれからも地下水100%の水道水を維持することを求める署名活動

このように理不尽な事業をストップさせるため、2市1町の市民町民が立ち上がりました。
2市1町に対して、県南広域的水道整備事業に参加せず、これからも地下水100%の水道水を維持することを求める署名活動も開始しました。

皆様も是非、この署名活動にご協力くださるよう、お願いいたします。

★「地下水100%の水道水の維持を求める要望書」の署名用紙は→ こちら

★この署名活動の趣旨を分かりやすく説明したチラシ→ こちら

なお、思川開発事業に対しては下記のとおり、栃木県だけではなく、東京都、埼玉県、千葉県、茨城県も多額の費用を負担しつつあります。
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多くの方が思川開発問題に関心を寄せていただければ幸いです。

【2017/10/09 07:52】 | 未分類
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朝比奈
日本の政権交代が脱ダムから始まったのに野党の間でもほとんど八ッ場ダムの中止失敗が、その後の土地強制収用と人権侵害や旧来型公共事業の復活になったことはほとんど触れられなくなってしまい、改革の原点が何だったのか忘れられている気がします!しがらみ政治は何処から来た・・・?
結局はあのダム中止失敗が思川開発にも大きく影響しているのではないかと思われます。開発することが第一で水需要は二の次なのでしょう。

まさに
管理人
コメントありがとうございます。
あの時、前原さんに大きな期待をしていました。
民主党の失敗が脱ダムを逆戻りさせてしまい本当に残念です。

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       嶋津 暉之

6日、石木ダム予定地を共同所有する地権者らが長崎県、佐世保市、長崎県収用委員会を訪れ、申請の取り下げ、申請の却下を求める要望書を提出しました。

◆石木ダム 収用委、裁決申請取り下げを 反対地権者ら /長崎
(毎日新聞長崎版2017年10月7日)
https://mainichi.jp/articles/20171007/ddl/k42/010/340000c

 県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業で、県収用委員会で審理中の事業予定地を共同所有する地権者ら約20人が6日、県庁と佐世保市役所を訪れ、収用委への裁決申請の取り下げなどを求める要望書を提出した。

 石木ダム建設絶対反対同盟を支援する会の遠藤保男代表(72)=横浜市=らが参加。

要望書では「ダム事業は生活の場や地域社会を破壊する人格権侵害で、補償金によって解決できる問題ではない」として、県と佐世保市に申請の取り下げ、収用委には申請の却下を求めた。

 対応した県土木部の吉田慎一次長は「住民の命を守るのが行政の責務なのでご理解いただきたい。人格権の件については現在裁判中なのでコメントは控えたい」とした。【浅野孝仁】

【2017/10/09 07:43】 | 石木ダム
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            嶋津 暉之

九州豪雨から3カ月経ちました。
大きな被害が出た大分県日田市の現状を伝える記事です。

◆「安心して暮らせる日は…」なお続く避難 中心部へ移る、苦渋の決断も
 九州豪雨被災、大分県日田市

(西日本新聞 2017/10/6(金) 12:13配信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00010005-nishinpc-soci

九州豪雨から5日で3カ月を迎えた。大規模な土砂崩れや川の氾濫で大きな被害が出た大分県日田市の小野地区や大鶴地区では復旧工事も進み、住民生活も徐々に日常を取り戻す一方、今も避難を余儀なくされ、「戻りたいが二次被害が怖い。安心して暮らせる日は来るのか」と複雑な思いを抱える人も多い。

小野地区では、大規模な土砂崩れで川がせき止められ「土砂ダム」が出来た。ダムは解消し仮設道路も開通したが、同地区鈴連町では今も96世帯のうち24世帯がみなし仮設住宅や公営住宅などで暮らすという。

山本省悟さん(66)もその一人だ。大規模土砂崩れ現場から約200メートルの小野川沿いの自宅は被災を逃れたが、生活排水を処理する装置が壊れて住めなくなり、市内のみなし仮設住宅に移った。キュウリやトマトがたわわに実っていた近くの畑の一部は濁流にのまれた。「孫と食べるのを楽しみにしていたが、何も無くなった」
自宅からの風景、旧友と遊んだ通学路は無残な姿に変わった。それでも心を奮い立たせ、週末ごとに家の片付けや残った畑での農作業に努めるが、むき出しの山肌に不安は募る。「かけがえのない古里。いつかは帰りたい。再び土砂崩れが起きないような復旧を」と望む。

浸水被害を受けた小野地区の小野小には今も、子どもたちの声は戻らない。校舎の復旧工事は終えたが、通学路の安全が確保できず、児童は地区外の戸山中での授業が続く。冷川善幸校長は「保護者と協議し、児童の安全を最優先に再開を判断したい」という。

「交流や話し合いの場を」

大鶴地区の上宮町は、全35世帯のうち8世帯が自宅に戻れないでいる。大工の森山義則さん(64)は、妻と次男とともに7月下旬、町内を出て地区内の空き家に引っ越した。

裏山からの泥水などで自宅は半壊、大工道具も流された。ボランティアの手を借りて片付けはしたが、裏山は崩落の恐れがあり、強い雨のたびに自宅は浸水する。「離れたくない。でも不安の中で生活しても心が休まらない」と苦渋の決断をした。年内には市中心部へ移ることも検討している。

市は「地域内移転」を含めた生活再建の支援策を探っているが、結論はまだ先になりそう。上宮町の高齢化率は50%超。地域離散が進めば災害時に欠かせない「共助」の力は低下する。自治会長の藤井隆幸さん(68)は「絆を守り地域を維持するため、自宅から離れて暮らす人たちとの交流や話し合いの場をつくりたい」と話した。

農産物直売所、2カ月半ぶりに再開

復旧復興は道半ばだが、住民たちは日常生活を取り戻そうと、力強く歩みだしている。

大鶴地区大肥本町の農産物直売所「やさい工房沙羅」は5日も朝から客が次々に訪れ、店内は活気にあふれた。濁流が流れ込んで営業休止していたが、9月下旬、2カ月半ぶりに再開。運営する大鶴まちづくり協議会の藤井安之会長(77)は「地域の復旧復興を後押しする場にしたい」と意気込む。「ここは知った人とも話ができるからうれしい」。野菜を持ち込み、買い物を済ませた平川操さん(79)はようやく戻った日常に笑顔を見せた。

大鶴地区大鶴町の老舗蔵元「井上酒造」は5日、自社の田んぼで特別純米酒「百合仕込み」用の酒米の収穫を行った。作業には同地区でボランティア活動を続ける名古屋市のNPO法人職員松山文紀さん(45)ら20人が参加。「地元の会社が元気を取り戻すことが地域の元気につながる」(松山さん)との思いからだ。

同社は、裏山から襲った山水で資材や設備に大きな被害を出したが、田んぼは奇跡的に生き残った。同社専務で「百合仕込み」を手掛ける井上百合さん(52)は黄金色に実った稲穂を眺め「今までで一番の出来」と目を細める。「この3カ月、必死で走ってきた。周囲への感謝を忘れず、これからも酒造りに向き合っていく」と力を込めた。


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【2017/10/09 07:37】 | 新聞記事から
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            嶋津 暉之

最近頻発する洪水被害の原因は「温暖化」以外にあるという論考を参考までにお送りします。
ただし、そのようなことがどこまで言えるのか、検討を要します。

◆「温暖化」以外にあった洪水被害の大原因
(PRESIDENT Online 2017/10/2)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171002-00023158-president-soci&p=1

いまやビジネスを進めるうえで「リスク」への備えは不可欠だ。どんなリスクがあり、どう備えればいいのか。デロイトトーマツ企業リスク研究所の茂木寿主席研究員は「洪水のリスクに注目すべき」という。実はいま全世界で洪水被害が増えている。「温暖化」という指摘もあるが、雨量や台風の数などはそれほど変化していない。なぜ被害が増えているのか。その背景には意外な事情があった――。

■自然災害で最も増えているのは洪水

今回注目する第一のリスクは自然災害です。8月30日に米国のテキサス州を襲ったハリケーン「ハービー」による経済的損害額は、最低でも約1250億ドル(約13.8兆円)ドルにも達すると推計されています。日本でも台風5号が長期間停滞し、西日本に大雨による多大な被害をもたらしました。

いま全世界的に自然災害が増えており、大きな脅威になっています。国連の統計によれば2011年から16年の5年間だけ見ても、世界の自然災害は右肩上がりで増えています。その中で一番増えているのは洪水です。台風や地震もイメージとしては増えているように感じるし、これを地球環境の変化・温暖化の影響だという人もいますが、発生件数はそう変わっていません。

自然災害が増えている一番大きな理由は、世界の人口が増えていることです。いま世界の人口は約73億人で、2100年には100億人を超えると予測されています。人に災害をもたらすと自然災害となります。たとえば南極で大地震が起きても誰も被害をこうむらなければ、自然災害といいません。単なる地形の変化です。人口が増えたために被害を受ける人が増えて、自然災害の件数も増えているのです。

さて、自然災害の中で最も増えている洪水には2種類あります。川が増水し堤防が決壊して洪水になる。これを「外水型」の洪水と言います。最近、世界中で増えているのが「内水型」の洪水です。これは排水ができずに水があふれて冠水し、水なかなか引かないという状況です。2011年の秋から12年の初めにかけて、タイのバンコクで大規模な洪水がありましたが、これが典型的な内水型の洪水です。水があふれて滞留してかなか引かない。こういうタイプの洪水が世界的に増えています。

■「内水型」の洪水が増えている理由

内水型の洪水が増えている理由はいくつかあります。一つは人口が増えたこと。もう一つは、新興国に多いのですが、内陸部から沿岸部へと人の移動が起こっていることです。例えば、河口にある三角州を埋め立てて工業団地や住宅地を造成する。その結果、それまで水はけができていたのに、水はけが悪くなって洪水が起きてしまう。このような理由で内水型の洪水が増えているわけです。近代化・都市化の結果とも言えるでしょう。

【2017/10/09 07:31】 | Webの記事
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          嶋津 暉之

資源の採掘やダム建設などの人為的な要因も地震の原因になっているというナショナル ジオグラフィックの記事です。

◆人為的な地震は150年間で728件発生、最新報告
四川大地震とネパール大地震も、主な原因は資源採掘とダム

(ナショナル ジオグラフィック日本版2017.10.05)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/100400379/

地震は予測のできない天災だと考えられているが、最近ではそうとばかりは限らないようだ。

10月4日付けの学術誌「Seismological Research Letters」に発表された研究によると、過去約150年の間に、人間の活動が原因の地震が728カ所で起こったという。人間が地震活動に影響を及ぼす例があることは以前から知られていたものの、マグニチュード7.9という大地震も引き起こしたという発表は、他の研究者らを驚かせている。
(参考記事:「【動画】奇怪!「呼吸」する道路を撮影」)

地震の回数は現在、世界の一部地域で明確な増加を見せている。自然に起こる地震と同じく、人為的な地震も命に関わる危険をはらんでいる。そうした地震が人間や環境に及ぼす影響については、今ようやく解明が始まったばかりだ。
(参考記事:「ネパール大地震、現場の写真20点」)

人為的な地震の原因はさまざま

人間が引き起こす地震の影響は、自然地震のそれと似ているが、過去に地震活動がほとんど、あるいはまったくない地域で起こる場合が多い。自然地震の大半は、地殻を構成するプレートが集まる場所に多い断層沿いで発生する。しかし人間の活動が原因の地震は、プレートの境界から遠く離れた場所でも起こることがある。(参考記事:「地震を引き起こす断層とは?」)

地震を引き起こす人間の活動はさまざまだ。

発表されたデータによると、世界中で最も多い人為的地震の原因は資源の採掘だ(271カ所の採掘現場周辺に多くの地震が集中している)。地中から資源を取り出すことによって安定性が失われ、あるとき突然に崩壊して地震が引き起こされる。

ダムの建設も、167カ所の現場で地震を引き起こしている。しかもその規模は、数ある地震の原因の中でも群を抜いて大きい。

2008年、中国四川省でマグニチュード7.9の地震によっておよそ8万人の死者・行方不明者が出た。研究者らは、この四川大地震は紫坪埔ダムに貯えられた3億2000万トンの水の重量が引き金になったと考えている。紫坪埔ダムの下に断層線が通っているのは広く知られている事実だ。(参考記事:「四川大地震の影響で消えた中国のダム計画」)

米国の場合、人為的な地震は主に、近年多くの州で導入されつつある石油・天然ガス採掘のための水圧破砕法が原因と言われている。米地質調査所によると、水圧破砕法が引き起こす地震には、直接的なものと、作業の過程で排出される廃水によるものがある。この廃水は再び地中に高圧で戻されるので、さらに奥深くにある岩盤の断層を滑りやすくしてしまう。(参考記事:「米オクラホマ州で人為的な地震が増加」)

今回の研究では、水圧破砕自体による地震が29カ所、水圧破砕後に起こる廃水の注入によるものが36カ所、また何らかの石油・ガス掘削に関わる廃水による小規模な揺れが12カ所で生じていたことがわかった。水圧破砕法による掘削が盛んに行われてきたオクラホマ州の場合、以前は比較的地震が少なかった地域において、年間数百回にのぼる小規模の地震が起こっている。

この他にも、核爆発による地震が22カ所、工事現場での地震も2カ所で確認されている。(参考記事:「北朝鮮の聖なる火山「白頭山」に噴火の兆候」)

「人間が行う事業はすべて、地殻の活動に影響を及ぼします」。データを収集した英ダラム大学の地球物理学者マイルズ・ウィルソン氏はそう語る。「たとえば、地中に大量の物質を加えたり取り去ったりすれば、地球がその変化に反応するのは当然のことで、その反応が地震になることもあるわけです」(参考記事:「地中へのCO2隔離で地震が増加?」)

「人為的な地震は世界中で増加していくでしょう」

ウィルソン氏が収集した人為的地震の記録は、古いものでは1868年前まで遡る。この記録をまとめたデータベース「HiQuake(Human-Induced Earthquake)」では、地震の日付、地域、マグニチュード、場所、原因などを確認できる。

HiQuakeでは、ユーザーが加えるべきケースを報告する窓口も用意されている。

データベースによると、過去10年間では人為的地震が108カ所で発生しており、その規模は比較的小さいものからマグニチュード5.8までさまざまだ。こうした地震の大半が発生しているのは米国とカナダで、原因は地中への廃水の注入だという。

「長期的には、人為的な地震は世界中で増加していくでしょう。地球に影響を及ぼす事業の数と規模は増えていますから」とウィルソン氏は言う。

鉱石や石炭の採掘も大規模化が予想される。現在、採掘坑の規模はますます大きくなり、地下深くへと伸びている。こうした活動が地中を不安定にし、さらに多くの大規模な揺れを誘発するだろうとウィルソン氏は警告する。

「人間の活動が、蓄積された力を解き放つ最後の一撃になることもあるのです」
(参考記事:「地震前の謎の発光現象、ついに解明か?」)

この研究は、自社の事業が環境に与える影響を調べたいというオランダのネーデルランセ・アールドオイリー・マートスカパイ社の委託も受けて行われたものだ。ウィルソン氏は、地震をより深く理解することが、その影響を最小限に抑えることにつながると考えている。

地面を掘り返したり、廃水を地中に注入したりすることをすぐにやめることはできないだろう。それでも、2008年の四川大地震のような大災害に対する備えを充実させることはできるとウィルソン氏は言う。(参考記事:「【動画】ゆで釜のような「泥火山」は噴火の予兆?」)

文=Sarah Gibbens/訳=北村京子


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【2017/10/09 07:25】 | Webの記事
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        嶋津 暉之

今年7月の九州北部豪雨では大量の流木が発生し、被害を拡大しました。
この流木の回収作業が難航しています。

◆山の流木回収難航 作業に手間、二次災害懸念 九州豪雨3ヵ月
(西日本新聞2017年10月05日 06時00分)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/363682/

九州豪雨では大量の流木発生が被害を大きくしたが、福岡県内ではその撤去が難航している。20万トン超(ダム内を除く)とされる流木を、県は2019年3月までに処理する計画を立てているものの、山間部を中心に回収に時間がかかっている。作業が長引けば台風や大雨で下流域に流れ出す二次災害の懸念も大きくなるが、課題は多い。

大分自動車道・朝倉インターチェンジから、山側へ約3キロ入った福岡県朝倉市の妙見川上流部。雨に見舞われた2日、九州豪雨で岸辺が削られ川幅が数十メートルに広がった川底で、5台ほどの重機がうなりを上げた。

川底には、豪雨でなぎ倒され押し寄せてきた大量の流木が土砂に埋もれている。幅10メートルほどで蛇行する濁り水の脇で、重機が流木を掘り出し、大型ダンプで搬出する作業が続く。

「木材を搬出するだけの作業に比べると効率が格段に悪い」。重機を操縦していた男性作業員はそう言い、汗を拭った。

□ □

県は流木20万トン超のうち、国道沿いなど国処理分などを除いた7万トンを県処理分と想定し、補正予算を組んで回収を実施。しかし9月末時点でも約4万トンの回収にとどまっている。朝倉市は未集計で、東峰村は約6割を回収できたと推計しているが、まだ全体で数万トン以上の流木が被災地に残っているとみられる。
さらに、これまで回収が済んだのは幹線道路沿いや平地に近い場所にある河川敷が中心。今後は妙見川上流部のような山間部、急傾斜地などで進められ、これまでよりスピードが遅くなることが予想される。

そもそも20万トン超の推計量は、被災地の二つの河川を撮影した航空写真で見つかった流木の範囲を基に算出されている。地中に埋まった流木は基本的に数えられておらず、処理すべき量が増える可能性もある。

□ □

回収後の流木は、県が既に処理、活用方針を公表している。

計画では、まず県内12カ所の1次仮置き場に集積。10月中旬からは、筑後市の下水道施設「矢部川浄化センター」の敷地に確保している2次仮置き場に運び出す。ここに破砕機を設置してチップ化し、火力発電などに11万トン▽セメント燃料・原料用に3万トン-として有効活用する。このほか焼却(チップ化)は6万トン、木材のまま利用が0・5万トンと見込んでいる。

チップなどの受け入れ先は、県の呼び掛けに九州内の31カ所の施設が応じており、19年3月末までに処理を終える予定だ。

一方で、31施設のうち、どこに、いつから受け入れてもらうか、運搬方法をどうするかといった具体的な計画は「今まさに詰めている段階」という。県は運搬費、処理費などで約65億円を計上しているが、処理量が増えれば、費用がさらに膨らむ恐れがある。

県は、65億円でも不足する場合、新たに予算を組んで対応する方針。ただ流木撤去が終わらなければ、河川や道路の復興工事が進まない面もあり、県廃棄物対策課の担当者は「流木撤去は優先事項で、処理完了時期をずらすつもりはない」と強調する。

=2017/10/05付 西日本新聞朝刊=


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【2017/10/09 07:20】 | 新聞記事から
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         嶋津 暉之

国土交通省は秋田県・子吉川の由利本荘市に鳥海ダムの建設を進めようとしています。
鳥海ダムはダム検証が始まるまでは休眠状態であった計画ですが、ダム検証で動き出しました。

秋田県下では、国土交通省が現在、雄物川上流で成瀬ダムの本体基礎掘削工事を進めています。
この成瀬ダムに続く大型ダムとして、鳥海ダム事業を進めようというものです。

しかし、今年7月、8月の記録的豪雨で、雄物川は大氾濫し、多大な被害が生じました。治水効果がほとんどない成瀬ダムの建設に河川予算をつぎ込み、雄物川の河川改修をなおざりにしてきたことによるものです。

国土交通省は鳥海ダムで同じ轍を踏もうとしています。


◆水没予定地の歴史を記録に
(読売新聞秋田版 2017年10月02日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/akita/news/20171002-OYTNT50312.html

由利本荘・百宅地区で委員会を発足

 国土交通省鳥海ダム工事事務所は2日、ダム建設に伴い水没する由利本荘市鳥海町百宅地区の歴史を記録として残すため、有識者による「百宅地区の記録保存委員会」を発足させる。

 同地区は平家伝説や鳥海修験、マタギといった独特の伝承や文化で知られる。委員会は3年ほどかけて歴史学や考古学、民俗芸能、美術、建築、地質、教育などの視点から、調査と研究の光を当てる。

委員会は13人の有識者で構成され、初会合が開かれる2日には早速、現地に入り、史跡「弘法平」や猿倉人形芝居の創始者・池田与八の顕彰碑、雷神社などを視察する。

 百宅地区は子吉川源流部の鳥海山麓にある。平家の落人伝説に加えて、弘法伝承も色濃く残り、「法体の滝」入り口には、空海が修行したと伝わる弘法平がある。

洞窟の奥に弘法大師像が安置され、古くから鳥海修験者の修行の場とされてきた。国指定史跡・鳥海山への追加指定が期待されたが、ダムの建設で水没するため、見送られた経緯がある。

 国指定重要無形民俗文化財・本海番楽の里としても知られ、下百宅講中の舞は番楽の原形を最も忠実にとどめるとされる。しかし、ダム建設への対応で住民の足並みが乱れたといい、10年前から休止状態にある。

今回の調査を機に復活を期待する声も強い。鳥海ダムは洪水調節や水道用水の確保、安定した川の流れの維持が狙いの多目的ダムだ。

流域面積約84平方キロで、総貯水容量は約4700万立方メートル。百宅地区を中心に310ヘクタールが水没、48戸が移転を余儀なくされる。

【2017/10/04 11:02】 | 各地のダム情報
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     嶋津 暉之

栃木県は、必要性がない思川開発事業の水源を無理矢理使うため、栃木市、下野市、壬生町水道の地下水源を大幅に減らす県南水道用水供給事業を推進しつつあります。

このことに関する日刊建設新聞の記事です。

県南水道用水供給事業によって栃木市、下野市、壬生町水道は地下水源が大幅に減り、まずくて料金が高い水道になることは必至ですので、この事業に反対する運動が進められています。署名活動も始まりました。

◆実現可能な施設計画抽出へ 県南3市町の水道水 南摩ダム再開で調査着手(県生活衛生課)
[日刊建設新聞 栃木版 2017/9/30] 
http://www.jcpress.co.jp/wp01/?p=19251

 南摩ダム建設に伴う思川開発事業の再開が決まり、県と栃木・下野・壬生の3市町は、水道施設の整備に向け調査や検討が始まった。7月に県南広域的水道整備事業検討部会が開かれ、施設計画等の基礎的な調査検討に着手。県生活衛生課によると、一級河川思川にある取水堰など既存施設の活用に向けた調査検討や施設配置を検討、今年度末を目途に取水候補地を選定し、実現可能な施設計画を抽出していくとしている。施設計画の抽出に伴う水道施設広域化調査検討業務は、日水コン(東京都新宿区)が担当している。

 南摩ダムに保有する県水は、毎秒0.403立方m。県は思川の取水位置を決め、取水施設や導水施設、浄水場などを整備し、参画の3市町に供給する計画。3市町は現在、全量を地下水で水道水を賄っており、24年度末にまとめた「栃木県南地域における水道水源確保に関する検討報告書」では、野木町を合わせ平成42年度を目標に表流水の比率を35%、日量3万5000立方mまで高めていくとしている。

 地下水の代替水源として表流水の比率を高めていくことは、県南地域における地盤沈下や地下水汚染が危惧されるためで、同報告書では水道水源を地下水のみに依存し続けることは望ましくないとしている。また、異常気象による渇水リスクが高まる中、県南地域には水道水源として水資源開発施設がないことに危機感を示し、水資源開発には相当な期間を必要とすることから、長期的な展望に立って、事前対策を講じていく必要性に言及した。

 今年度の調査では、水道水を供給するに当たって、取水先の思川から3市町のエリアに、活用可能な施設がどこにどのような形で存在しているか、既存施設の資料を収集し把握するとした。具体的には、取水・導水施設、浄水施設、配水施設等その他関連施設としている。

 調査では、資料による把握が可能な範囲内で、新設や既存設備の活用など複合型の可能性を検討し、考えられる組み合わせを整理する。また、組み合わせの中で実現可能な施設計画を3パターン程度抽出するとしている。

 実現可能な施設計画を抽出した上で、30年度以降は最適案を抽出。最適案による施設の概略設計をまとめ、概算事業費を試算するとした。

 思川開発事業は、30年度に導水路工、31年度には南摩ダム本体工を公告。導水路工は取水放流工を含め35年度まで、南摩ダムは基礎掘削や盛立工を経て36年度に試験湛水を行うとしており、計画では37年度にも表流水への転換が可能になる。

【2017/10/04 10:06】 | 各地のダム情報
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          嶋津 暉之

100年前の淀川の堤防決壊を振り返った記事をお送りします。
淀川の現状がどうなっているのか、現在進行中のダム事業が本当に必要なのか、住民の安全を守るために何が必要なのか、などの問題意識のない記事です。

◆淀川の堤防決壊、大洪水から100年 大阪・高槻で催し
(朝日新聞2017年9月29日)
http://digital.asahi.com/articles/ASK9T53FGK9TPTIL01L.html

 100年前の1917(大正6)年10月、大阪府で淀川が決壊し、広範囲で浸水する大洪水が起きた。堤防が切れた高槻市の地名にちなみ、「淀川大塚切れ」と呼ばれる水害だ。発生した1日には、市内で式典とシンポジウムが開かれ、備えの大切さを訴える。

【特集】災害大国 被害に学ぶ
「千年に1度の豪雨」発生したら… 淀川水系の想定公表

 洪水は台風に伴う大雨で淀川の水位が上昇し、現在の同市大塚町3丁目付近で約200メートルにわたって堤防が切れて発生。浸水は、大阪市西淀川区までの淀川右岸一帯の約59平方キロメートルに及んだ。当時の大阪府警察部によると、被害は死傷者・行方不明者約30人、全半壊や流失した家屋約600戸、床上・床下浸水約1万6千戸に上った。

 水害の教訓を生かし、堤防を高くしたり強化したりしたほか、上流のダムで流量を調節できるようにした。その結果、府内を流れる淀川では堤防の決壊による洪水は起きていない。

 しかし、一昨年9月には茨城県で鬼怒川が決壊するなど全国で豪雨災害が多発。国土交通省近畿地方整備局が今年6月に公表した想定では、千年に1度の規模の大雨に見舞われ、淀川と木津川、桂川で洪水が起きれば、浸水面積は265平方キロメートルに及び、大阪府と京都府の計27市町で被害が出るという。
 そのため、高槻市など淀川流域の自治体と近畿地整は、大水害から100年に合わせ、洪水に備える意識を高めてもらおうと催しを企画した。同市下水河川企画課の担当者は「淀川は100年間決壊しておらず、住民には『水害はない』という安心感がある。住んでいる場所のリスクを把握し、命を守るため何が必要か考えてほしい」と話す。

 10月1日は、堤防が切れた時刻の午前8時半から、同市大塚町3丁目の淀川右岸堤防上に立つ洪水記念碑前で式典が開かれる。午後1時半からは高槻現代劇場(同市野見町)で、NPO法人気象キャスターネットワーク理事長の藤森涼子さんの講演やパネル討論がある。問い合わせは同課(072・674・7432)。(千種辰弥)

     ◇

 大阪朝日新聞は洪水が発生した翌日の1917年10月2日付で、被害の状況を以下のように報じた。

 一日午前九時府下三島郡大冠村大塚の大堤防一度決潰(けっかい)するや東は大冠村字野田より北は院線高槻駅付近西は芥川の堤防に至るまで上三島の沃野(よくや)は忽(たちま)ち水勢に甜(な)められて見る見る一面の大海と化し浸水今や頂上に達せんとす


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【2017/10/01 00:55】 | 新聞記事から
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       嶋津 暉之

思川開発事業と篠崎公園地区スーパー堤防事業を位置づけた「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画の変更がきまりました。

関東地方整備局のHP  
「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画【大臣管理区間】」の変更について
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/river_00000359.html 

8月4日に公表された河川整備計画(変更案)のままであると思います。

変更原案に対して思川開発事業とスーパー堤防事業について下記の通り、多くの反対意見が出されましたが、残念ながら通過儀礼としてのパブリックコメントでした。

「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」に対する郵送、ファクシミリ、電子メールによる意見募集(結果)
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000328.html

「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」について関係する住民からいただいたご意見
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000680323.pdf

「利根川水系利根川・江戸川河川整備計画(変更原案)」について学識経験を有する者、関係する住民、関係都県等からいただいたご意見とこれらのご意見に対する関東地方整備局の考え方
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000331.html

【2017/10/01 00:32】 | 政策
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