「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
           嶋津 暉之

利根川水系の河川整備計画についての情報をお伝えします。
利根川水系は大きいので、2006年12月に河川整備計画策定作業がスタートした時は利根川・江戸川本川、鬼怒川・小貝川、渡良瀬川、霞ケ浦、中川・綾瀬川に分けてそれぞれ有識者会議がつくられ、議論が進められようとしましたが、2008年5月のあと、理由不明のまま、策定作業が中断されました。

その後、八ッ場ダム事業を位置づけるために利根川・江戸川本川の整備計画づくりが2012年から再開され、2013年5月に整備計画が策定されました。

そして、霞ケ浦導水事業を位置づけるために、霞ケ浦河川整備計画が2016年2月に策定されました。(同時に、霞ケ浦導水事業を位置づけるために那珂川水系河川整備計画が策定され、利根川・江戸川本川の整備計画の変更がされました。)

さらに、昨年の鬼怒川水害を受けて、鬼怒川の河川整備計画が2015年2月に策定されました。
これで、河川整備計画未策定の利根川支川は渡良瀬川、小貝川、中川・綾瀬川となりました。
このうち、渡良瀬川が河川整備計画策定に向けて、動き出しました。

先週、11月21日に第1回渡良瀬川河川整備計画関係県会議(新設)が開かれ、
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000317.html

今日、11月28日に渡良瀬川河川整備計画有識者会議が開かれました。
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000660637.pdf

渡良瀬川河川整備計画関係県会議の資料を見ると、
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000317.html

現段階では河川整備計画の目標流量が議題になっています。
川の自然を回復し、流域住民の生命と財産を守る真っ当な河川整備計画がつくられるように私たちも取り組んでいかなければなりません。

【2016/11/28 22:12】 | 政策
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           嶋津 暉之

11月22日に関東地方整備局事業評価監視委員会が開かれ、八ッ場ダム建設事業の再評価も議題になりました。
各都県等からの同意の意見を受けて、八ッ場ダム基本計画の変更を行うための再評価であると思われます。
当日の配布資料が関東地方整備局のHPに掲載されましたので、お知らせします。

平成28年度 第7回 配付資料一覧
http://www.ktr.mlit.go.jp/shihon/shihon00000174.html

八ッ場ダムの資料① http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000660814.pdf
八ッ場ダムの資料② http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000660815.pdf


【2016/11/28 22:07】 | 八ツ場情報
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              嶋津 暉之

川辺川ダムはダムサイト予定地が相良村で、水没予定地の大半が五木村でした。
「ダム計画発表時の1966年に175世帯・669人だった上四浦(かみようら)地区の人口は現在、44世帯・約100人に減った」とのことです。

◆熊本)ダム計画で分断の地、再集結で地域振興祈る
(朝日新聞熊本版2016年11月22日)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCN4HGNJCNTLVB00C.html

 川辺川ダムの建設予定地だった相良村上四浦(かみようら)地区で、住民や出身者ら約50人が郷土料理を味わいながら旧交を温める「カミヨウラ フェスタ」が20日にあった。ダムの計画と、その中止で分断された地区の一体感を取り戻す目的という。
 フェスタは村が2014年度にまとめた地区振興計画に基づく取り組みの一つで、昨年12月以来2回目。

 ダム計画で水没するとして約60世帯が住民移転した藤田、野原両集落の住民も参加。家族3人で暮らしていた藤田集落から82年に地区外の同村柳瀬に移転したという岩本量宏(りょうこう)さん(85)は「集落の崩壊を心配して集団移転を望んだが、結果的に(移転先は)3カ所に分かれ、住民はバラバラになった」と話した。

 上四浦地区は川辺川の両岸にまたがる。ダムの堰堤(えんてい)が両岸を結ぶ新しい道路になると住民らは期待していたが、建設計画の中止で状況が一変。

村によると、ダム計画発表時の1966年に175世帯・669人だった上四浦地区の人口は現在、44世帯・約100人に減った。振興計画には、行政機能に農産品直売所などを加えた交流センターの設置や乗り合いタクシーの導入なども盛り込んでいる。

 区長で団体職員の浜田康広さん(41)は「普段ほとんど会うことのない人たちと会えます」とフェスタでの一体感を感じながら、「さらに高齢化は進む。どうやって地域づくりをするのかは手探りの状態だ」と語った。(知覧哲郎)


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【2016/11/24 15:34】 | 新聞記事から
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2016年11月26日(土)午後1時30分~4時30分
取手市福祉福祉会館2F小ホール
【講演】
「八ッ場ダム問題の現状と今後 河川行政の変革を求める私たち闘い」
嶋 津 暉 之氏(水源開発問題全国連絡会共同代表)
【報 告】
「常総水害と被者の会活動」
染谷修司 氏(常総水害被者の会共同代表世話人 )
2016-11-22_23h58_11.jpg

【2016/11/23 00:02】 | お知らせ
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          嶋津 暉之

川辺川ダムでは中止に近い状態になったことから、高さ66mの小八重橋(こばえばし)(貯水池横断橋)からのバンジージャンプが観光の目玉として行われています。
八ッ場ダムでもダム事業を中止させれば、不動大橋などからのバンジージャンプができるのですが。

◆「早く再開してもらいたい」地域再建の起爆剤・五木村バンジーが休止状態に 熊本
(西日本新聞2016/ 11/11(金) 11:05配信)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/288287

 熊本県五木村は10日、建設中止状態となっている川辺川ダム計画で疲弊した地域再建の起爆剤として導入したバンジージャンプの営業を、10月中旬から休止していることを明らかにした。運営を委託した群馬県の業者が、スタッフの退職で人員を確保できなくなったのが理由。村のアウトドア観光の柱だけに、村側は早期再開を求めている。

 同村のバンジージャンプは、昨年7月に営業を開始。村中心部の高さ66メートルの橋から命綱1本で清流川辺川に身を投げるスリルと爽快感が、若者や家族連れを中心に人気を呼び、村内誘客をけん引してきた。4月の熊本地震後は利用客が一時低迷したが、徐々に持ち直し、営業開始からこれまでに計約4千人が利用した。

 村によると、バンジージャンプの実施には有資格者のスタッフが必要だが、退職により10月17日から休業を余儀なくされたという。ただ、業者側は人員を確保し、来年3月までには営業を再開する意向。村の一大イベント「五木の子守唄祭」がある今月12、13日と、来年1月の成人式後の「新成人バンジー」にはスタッフを派遣して営業する計画で、村も常設ジャンプ台や業者向けの事務所はそのままにしておくという。

 村担当者は「村観光の目玉。少しでも早く再開してもらいたい」と話した。
=2016/11/11付 西日本新聞朝刊=


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【2016/11/15 01:02】 | 各地のダム情報
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     嶋津 暉之

熊本県・球磨川の荒瀬ダム撤去工事は終盤になり、来年度に終了する予定です。
その10km上流に電源開発の瀬戸石ダムがあります。
この瀬戸石ダムも撤去しなければ、球磨川の本来の清流はよみがえりません。

しかし、瀬戸石ダムの水利権は2014年3月に20年間の期間で更新が許可されてしまいました。
この水利権更新の時に荒瀬ダムの撤去を進める熊本県が支障なしの意見を出しました。
蒲島郁夫・熊本県知事の姿勢を問題にしなければなりません。

◆荒瀬ダム 撤去、終盤 球磨川、本来の姿へ 上流の瀬戸石ダムに影響 /熊本
(毎日新聞2016年11月12日)
http://mainichi.jp/articles/20161112/ddl/k43/040/383000c

八代市の球磨川で進む荒瀬ダムの撤去工事が終盤を迎え、1953年にダム建設が始まる前の川本来の姿に戻りつつある。11日には、左岸付近のダム土台部分を崩すための発破作業が始まった。今年度中に土台部分を撤去する予定で、水面に出ている河川内構造物が消えることになる。撤去工事は来年度で完了する計画。【福岡賢正、笠井光俊】

荒瀬ダムは高さ8メートルのコンクリートの土台部分の上に9本の門柱を築き、鋼鉄製の8枚のゲートで流れをせき止める貯水量1013万立方メートルの発電専用ダムだった。着工2年後の55年に完成したが、ダム湖に恒常的にアオコが漂って悪臭を放つなど水質が悪化し土砂堆積(たいせき)で河床が上がって洪水も頻発するようになった。このため住民から撤去を求める声が上がり運営する県が2012年度から国内初の撤去工事を始めた。

すでに両端を除く7本の門柱と8枚のゲートが取り除かれ、川を横断していた堤体も右岸側から3分の1ほど撤去が終わった。このため平常時に水が流れる「みお筋」部分が完全に復活し、ダム建設前の自然な流れに戻っている。ダム湖に沈んでいた瀬やふちも姿を現し、ダムの直下流にあった球磨川最大のアユの産卵場も再生した。

11日は、残っている左岸付近の土台部分を崩すための第1回目の発破作業が実施された。午後1時半から、両岸の国道や県道を約10分間通行止めにしたうえで、土台部分の一部にひびが入るように埋め込んだ爆薬を爆破させた。県企業局によると、同様の発破作業を約30回実施して順次、土台を撤去していくという。

荒瀬ダム撤去の一方で一層際立ってきたのは、荒瀬ダムの10キロ上流で今も川をせき止めている瀬戸石ダムの問題だ。ダム湖内では相変わらずアオコの発生が続き、ダム湖より上流までは雨で濁流となっても短期間で水が澄むが、ダム湖より下流は何日も濁りが続く。

撤去運動を主導した同市坂本の本田進さん(83)は「荒瀬ダム撤去で戻ってきた自然を生かして地域の活性化につなげようと思っても、この夏は猛暑と少雨でダム湖に発生した大量のアオコが下流に流され、荒瀬ダム撤去で再生した河原の石に付着して緑色の帯で縁取られたほど。アユもほとんど釣れていない。球磨川を日本一の川に戻すには瀬戸石ダムの撤去も実現させねば」と話す。


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【2016/11/15 00:56】 | 各地のダム情報
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◇記者の目に映ったWTK
(石木川まもり隊 2016年11月03日)
http://blog.goo.ne.jp/hotaru392011/e/99f84b143d0499a5e19fcdc2ef0e2505

こうばるにとって歴史に残るイベントとなった「WTK」。
当日の会場には多くのマスコミ関係者も来ていました。
彼らの眼には、このイベントがどのように映ったのでしょう?
また、どのように報道されたのでしょう?
NBC長崎放送とKTNテレビ長崎は特集を組みました。
NBCのタイトルは「失われるかもしれない…ダム水没予定地でコンサート」
KTNのタイトルは「ダム建設で失うものは 石木の自然や生活 音楽や映画で発信」
その2つの特集からいくつかの画面を拾ってみましょう。
(一部引用 画像はブログより)
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◆長崎)失われる自然考えて…石木ダム予定地で音楽ライブ
(朝日新聞長崎版2016年11月3日)
http://digital.asahi.com/articles/ASJB04GQPJB0TOLB00S.html

 県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム予定地の川原(こうばる)地区で10月30日、音楽プロデューサーの小林武史さんらが賛同した音楽と食のイベント「失われるかもしれない美しい場所で」があり、県内外から大勢の若者や家族連れらが訪れた。

 小さな集落の川原は、ダムが完成すれば水没する地区。そこを流れる石木川をせき止めて建設される予定の石木ダムについて、来場者に「立会人(WITNESS)」として未来のあり方を考えてほしいと、ダムに反対する地元の人や支援するアウトドアメーカーのパタゴニア日本支社などが企画した。
 1962年に計画が持ち上がった石木ダムは、川棚川の治水対策と佐世保市への水道用水の安定供給が建設の目的とされている。是非を巡る意見の対立が長く続き、現在も13世帯の地権者らが反対運動を続ける一方、用地の強制収用に向けて県が手続きを進めている。

 イベントでは、稲刈り後の田んぼに設営されたステージに歌手のSalyuさんら複数のバンドが出演。周辺では、収穫したての新米を使ったきりたんぽやピザ焼きなどの住民らによる手作り屋台も並び、豊かな自然に触れながら来場者はイベントを楽しんでいた。

 地元準備委員会メンバーの松本好央さん(41)は「石木ダム問題といえば、新聞やテレビでは反対の人たちがいつも怒って近寄りがたいイメージをもたれるが、普通に暮らしていることを知ってもらうためにも多くの人に一度足を運んで欲しかった」と話した。

 波佐見町から家族でやって来た主婦(33)は「水源を求める佐世保市側の考えは理解できるけど、この自然のことを考えると難しい問題」と複雑な様子。熊本市から来た主婦(47)は「このダム問題を知らない人が多いと聞いた。そのことが悲しい」と話した。(具志堅直)


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【2016/11/06 01:35】 | 未分類
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          嶋津 暉之

厚生労働省の「水道事業の維持・向上に関する専門委員会」が今年3月から開かれてきています。10月26日の第7回会議では報告書の骨子案が示されました。

その骨子案には次の通り、「今から約40年後、日本の人口は8600万人程度となると推計されている。それに伴い、水需要も約4割減少すると推計されている」と書かれています。

その根拠資料を厚労省水道課に聞いたところ、下記の第1回の参考資料2-2にある次のグラフが根拠資料でした。
2009年の全国水道の有収水量3700万㎥/日が2060年には2200万㎥/日まで減るという予測です。減少率は約40%です。
人口だけでなく、家庭用原単位も減ることになっていて、国立社会保障題・人口問題研究所の人口推計を使って計算すると、人口は32%減、原単位は12%減です。

※クリックで大きく表示されます
2016-11-02_08h53_42.jpg

このように、厚労省も今後、水道の需要が人口の減少と原単位の減少で大きく減っていくことを認識しているのです。
ところが、一方で厚労省は、石木ダム事業参画の佐世保市の架空水需要予測をそのまま容認しています。
この専門委員会の座長は滝沢智東大教授で、滝沢氏は石木ダムの事業認定の際に、九州地方整備局に対して、佐世保市の架空水需要予測にお墨付きを与える意見書を出しています。
その意見書に対して、ダム検証のあり方を考える科学者の会が公開質問書 http://suigenren.jp/news/2014/06/03/5410/ を送付しましたが、なしのつぶてでした。
表と裏の顔を使い分ける厚労省と、滝沢智東大教授に対して怒りを禁じえません。

◆第8回水道事業の維持・向上に関する専門委員会 資料
 報告書の骨子案(たたき台)

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000141000.pdf

1。水道事業をめぐる現状と課題
○ 現在、我が国の水道は9 7.8%の普及率に達し、水道は、国民の生活の基盤として必要不可欠なものとなっている一方、以下に掲げる喫緊に解決しなければならない課題 を抱えている。

○ 人口減少社会が到来し、今から約40年後、日本の人口は8600万人程度となると推計されている。それに伴い、水需要も約4割減少すると推計されている。給水量の減 少は直接料金収入の減少につながり、特に小規模な水道事業者(注:簡易水道事業者を 含む。以下同じ。)において、財政状況の急激な悪化が懸念される。

第1回水道事業の維持・向上に関する専門委員会 資料
平成28年3月22日(火)
参考資料2-2:水道事業の基盤強化方策に盛り込むべき事項(PDF:4,419KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000137087.pdf

【2016/11/01 22:06】 | 政策
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           嶋津 暉之

厚生労働省の「水道事業の維持・向上に関する専門委員会」が今年3月からほぼ1カ月おきに開かれてきています。10月26日の第7回会議についての記事を紹介します。
人口減少による事業環境の悪化に配慮して、施設の更新費用を水道料金に上乗せできるようにするというのですから、水道料金の上昇が進んでいくことになりそうです。

新水道ビジョンもそうでしたが、水道業界の仕事の規模をいかに確保していくかが水道関係者の最大の課題であり、そのために施設の更新をどんどん進め、それが可能なように水道料金を引き上げていこうということだと思います。

委員会の資料は厚労省のHPをご覧ください。 
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=335087 

◆厚生労働省水道法改正へ、施設の点検・修繕を義務化
(ケンプラッツ2016/10/31)
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/cntnews/15/102800572/?P=2

 厚生労働省は水道施設の老朽化対策を目的に、点検や修繕を自治体などの水道事業者に義務付けるよう水道法を改正する考えだ。人口減少による事業環境の悪化に配慮して、施設の更新費用を水道料金に上乗せできるようにする。

10月26日に開いた同省の専門委員会で、改正の方向性を明らかにした。

 検討しているのは、学識者などで構成する「水道事業の維持・向上に関する専門委員会」(委員長:滝沢智・東京大学大学院教授)。同日に開いた会合では、水道事業者による水道施設の点検実態の調査結果を公表した。
 巡回時の目視などによる日常点検の実施率は比較的高いが、劣化状況の把握や修繕の検討などに必要な定期点検については厳しい結果が出た。特にコンクリート構造物の定期点検は、90%を超える事業者が実施していなかった。

下水道や河川並みの維持管理を

 委員会はこうした状況を踏まえ、水道施設の老朽化対策や耐震化のために、下水道や河川などほかのインフラと同様の維持管理を水道事業者に求める報告書の骨子案を提示した。年内に報告書を取りまとめる予定だ。これを受けて、厚労省が水道法の改正案をまとめ、早ければ来年1月の通常国会に提出する。

 改正案では水道事業者に対して、水道施設を良好な状態に保つように点検や維持・修繕を義務付ける見込みだ。コンクリート構造物については5年に1回といった頻度で劣化状況を近接目視などで点検することとする。

施設更新のための料金値上げも

 人口が減っていくなかで水道事業者が水道施設の維持管理や更新を進められるように、将来の更新需要も視野に入れて水道料金を設定できるようにする。

 改正案では、水道施設の維持管理の効率化という観点から、官民連携を推奨する。その一環として、事業の運営権を民間事業者に売却する「コンセッション」が導入しやすくなるように制度を整えていく。

 ただ、厚労省水道課によると委員会ではコンセッションを巡って様々な意見が交わされた。大規模な自然災害が生じた場合に、最重要のライフラインである水道の災害対応を民間事業者に負わせるのは酷だとする指摘もあった。改正案では、連携する官民の役割分担や責任の範囲の明確化が焦点の一つになる見込みだ。

安藤 剛 [日経コンストラクション]


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【2016/11/01 21:58】 | 政策
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         嶋津 暉之

八ッ場ダムと水力発電についての日刊SPA!の記事は、まさのあつこさんの執筆です。

「八ッ場ダム」が完成すると水力発電量は激減する!? 東電に補償金を払うことにも…
(アメーバニュース 2016年11月01日 09時01分)提供:日刊SPA!
http://news.ameba.jp/20161101-274/

◆八ッ場ダム完成で東電の発電所6か所に影響

八ッ場ダムが完成すれば、東京電力に補償金が支払われる。しかし、発電量は減ってしまう。そんなカラクリがあることをご存知だろうか。

「八ッ場ダムが完成すると、東電の水力発電が影響を受けます。その発電量が減った分の補償金を、東電が税金から受け取るのです」と語るのは、八ッ場ダム建設に反対している「八ッ場あしたの会」の渡辺洋子事務局長。

「特に福島第一原発事故後、『電力が不足する』とか『やっぱり八ッ場ダムは必要だ』などという人も増えてきました。でも実際にはその逆で、八ッ場ダムができると発電量については減ってしまうのです」

東電は群馬県内に41か所の水力発電所を持っているが、そのうち、八ッ場ダムに影響を受ける発電所を同会が調べてみたところ、利根川の支流・吾妻川沿いに6か所あることが判明した。箱島発電所、渋川発電所、松谷発電所、原町発電所、川中発電所、金井発電所で、発電量は合計で最大11万2400kW。発電に使う水は、八ッ場ダム予定地の上流側にある取水堰から送水管へ入り、落差を利用しながら6発電所で電気を起こし、最後は利根川との合流点近くで川に戻る。

しかし八ッ場ダムが完成すれば、取水分の大半をダム貯水に回すことになり、6か所すべてで発電量がゼロになるか激減する。

2008年に大河原雅子衆議院議員(当時)が「送水量削減に伴う減電の補償額がかなり大きな金額になることが予想される。この減電補償額はどれほどの金額になるのか、また、その補償金がいつ支払われるのか」を質問した。

これに対して政府は、「今後、任意による交渉を経て契約に至らなければならないものであるとともに、個別企業の経営上の問題にかかわるものであることから、具体的な数値及び時期をお示しすることは差し控えたい」と明かさなかった。

川を流れる水量から同会が試算したところ、「年平均で2万kWh程度になるのでは」という。

◆計画変更のたび完成時期延期、工事費増額する八ッ場ダム事業

この間、八ッ場ダムの事業総額も工期も膨れあがっている。当初は2000年に2110億円で完成する予定だったが、現在、5回目の計画変更(下表)の最中だ。消費税増税や工事単価の増加で266億円増、地質の悪さが明らかになり地すべり対策のために355億円増など、足し合わせて720億円の増額案となる。計画見直しごとに、完成予定が延びるか事業費が増額されていることがわかる。

8月にその増額を盛り込んだ八ッ場ダム基本計画案が提示されたが、事業費を負担させられる群馬、東京、埼玉、千葉、栃木、茨城の1都5県の全都県議会が、10月までに賛成多数で決議した。今後、知事の意見聴取や関係省との協議が終れば、計画変更は正式決定となる。事業総額は5320億円、完成予定は2019年度だ。

【八ッ場ダム基本計画の変遷】

計画変更………………事業費/完成予定

1986年…当初計画/2110億円/2000年度

2001年…第1回変更/2110億円/2010年度

2004年…第2回変更/4600億円/2010年度

2008年…第3回変更/4600億円/2015年度

2013年…第4回変更/4600億円/2019年度

2016年…第5回変更中/5320億円/2019年度

◆さらに65億円で新たなダム建設、しかし発電量は10分の1

国土交通省関東地方整備局河川部の古市秀徳・広域水管理官に聞くと、「今回の増額分の中には、減電補償にかかわるものはありません。もともとの4600億円のうち、『用地費及び補償費1221億円』に含まれています」と言う。しかし、「もともと」の額は2110億円だったのだ。

「八ッ場ダムの事業費は今後もさらに増額するでしょう」と断言するのは、水源開発問題全国連絡会の共同代表、嶋津暉之氏。

「昨年までは2018年度内に本体工事を終えるとしていましたが、新しい工程表では、それが2019年度まで食い込み、その分、ダムに水を貯めて安全性を確かめる湛水試験の予定期間が半年に縮小されました。しかし、湛水試験で地すべりが発生すれば、工期延長は必至です」

群馬県は八ッ場ダム下流に、総事業費65億円をかけて県営発電所を作る計画だが、その発電量は、最大出力1万1700kWしかない。東電6ダムの最大出力の10分の1でしかない。しかし、どのくらい発電量が減るのか、さらには東電への補償金額など、八ッ場ダムの事業者である国土交通省はその詳細を明らかにしていない。

⇒【写真】はコチラ(本体工事が始まった八ッ場ダム)http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1228796

群馬県の納税者から見れば、八ッ場ダム建設費を国民および県民として負担したうえ、発電量が減る東電にも補償金を出し、さらに新たな県営発電所の建設費まで負担することになってしまうのだ。

『週刊SPA!』11月1日発売号「電力が危ない! 最新リポート10」では、このほか「日本の自然エネルギーはなぜ伸びないのか」「1兆円を使った『もんじゅ』に、さらに5400億円投入!?」など、日本の電力に関する10の問題をリポートした!

取材・文/まさのあつこ


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【2016/11/01 21:25】 | Webの記事
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