「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
               嶋津 暉之

有害スラグ問題を追い続けている毎日新聞の杉本修作記者による記事です。

◆記者の目:鉄鋼スラグ 有害物質問題=杉本修作(特別報道グループ)
(毎日新聞 2015年09月30日 東京朝刊)
http://mainichi.jp/shimen/news/20150930ddm005070022000c.html

 ◇行政は環境守る気概を

 大手鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)から排出された鉄鋼スラグに有害物質が含まれていた問題で、群馬県警は11日、強制捜査に乗り出した。有害スラグを再生資源と偽って出荷する「リサイクル偽装」に捜査のメスが入るのは過去に例がない。取材を始めて2年余。企業の刑事責任は今後の捜査で解明されるが、私はここで、これまでの行政の対応を問いたい。

 この問題は一昨年6月、渋川市の遊園地の駐車場で環境基準を超える有害物質が検出されたのが始まりだった。群馬県は昨年1月、大同やスラグ販売先の建設会社に立ち入り検査し、その結果を今月公表。大同はスラグに有害なフッ素が含有されていることを知りつつ販売額以上の費用を販売管理費などの名目で支払う「逆有償取引」で出荷していたことなどから、県は大同のスラグを廃棄物と認定し、廃棄物処理法違反容疑で大同や建設会社を刑事告発した。

 取材で入手した大同の内部文書の中に、2011年11月にスラグの利用拡大に向けて大同と建設会社が開いた会議の資料がある。出荷状況などに加え「国土交通省へもアプローチ検討」「県議も使う」などと記され、行政や議員の取り込みを画策していたことがうかがえる。建設会社は県OBの天下りも受け入れていた。これらが奏功したかは分からないが、建設会社はその後、国が推進する八ッ場ダム(群馬県長野原町)の住民移転代替地の関連工事3件を計約4億円で受注し、そこにスラグを運び込んでいた。

 ◇「事なかれ主義」、告発まで2年余

 私は昨年5月、この移転代替地工事にスラグが無許可で使われていることを確認した。国交省のダム事務所に写真を送って調査を求めたものの「受注した建設会社に確認したがスラグ砕石は使用していないとの回答で、目視点検でも写真のような砕石は見つけられなかった」などとして調査は不要と判断された。

 しかし、建設会社が不正をしたとすれば、素直に「スラグを混ぜました」と言うはずがない。その後、国交省は昨年7月、建設会社を「優良受注者」として表彰。私たちが昨年8月5日朝刊で「八ッ場ダム代替地整備に有害資材」と報じたことを受けて、国交省はようやく重い腰を上げて調査を始め、有害スラグの無許可使用などを認めた。

 県も一部の担当部署が当初は「火消し」に回った。環境森林部が廃棄物処理法に基づく検査を進める一方、県道を所管する県土整備部は昨年5月、県道6カ所をサンプリング調査して「安全性が確認された」と表明した。県関係者はこう漏らす。「県土整備部は検査や刑事告発に消極的だった。問題が大きくなれば、自らの職責を問われるからだ」。スラグは県道でアスファルトの下の緩衝材として広く利用されていた。撤去となれば交通網への影響は避けられず、行政の責任を追及する声が上がる可能性がある。

 有害スラグの利用はその後も次々明らかになり、国交省と県土整備部は昨年11月、対策会議を発足させて調査範囲を拡大せざるを得なかった。発注工事についてはサンプリングではなく、資料などで利用が疑われる工事も調査対象に加えられた。県内93カ所で環境基準を超えるスラグが見つかり、54カ所で周辺土壌に汚染が広がっていることが判明、昨年末には県庁内で刑事告発の方針も固まった。現時点で地下水への影響は確認されず、深刻な汚染が起きる前に調査が進んだことは良かったが、報道などによる指摘がなければどこまで調査したのか、また刑事告発まで踏み切ったのか、疑問は残る。
 ◇近隣県も対象に、調査ためらうな

 現在の調査対象は国と県、県内2市の発注工事のみだが、他の市町村や近隣県を含めて徹底した調査を求めたい。また、八ッ場ダムの移転代替地の多くは住民に分譲済みで「私有地」を理由に調査対象から外れているが、苦渋の決断で移転を容認した人々に禍根を残さないためにも調査をためらうべきではない。

 これまでも「リサイクル偽装」が確認される度、行政の対応は問題になった。有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」が01~05年に不法投棄された事件では、問題のフェロシルトを三重県がリサイクル推奨品に認定していたとして批判された。ごみ減量のため国はリサイクル製品の利用を後押しし、自治体が率先して使うことを全て悪いとは言えないが、問われるのは偽装を生まない監視と起きた場合の行動だ。今回のスラグ問題は氷山の一角かもしれない。行政は「事なかれ主義」でなく、環境を守る気概を示してほしい。



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【2015/09/30 10:35】 | 新聞記事から
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                 嶋津 暉之

今日、国交省関東地方整備局の鬼怒川堤防調査委員会の第1回委員会がありました。
今日の委員会の配布資料が関東地方整備局のHPに掲載されましたので、お知らせします。

配布資料は35~37頁に、4ダムの洪水調節がなければ被害がこんなに拡がっていたという?マークの試算結果がありますが、その部分を除けば、よく調べてある資料で、参考になります。

20頁には決壊箇所は堤防高が周辺より一段と低く、越流水深が20cmあったことが記されています。

今日の会議に関する新聞記事、ニュースはいくつかありますが、詳しいのは下記の産経新聞の記事です。

決壊の原因として越水破堤の他にパイピング現象があったかどうかの判断は次回に持ち越しになりました。


◇鬼怒川堤防調査委員会第1回委員会 議事要旨と配布資料
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/bousai/index00000036.html

第1回 配付資料一覧【PDF】
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/bousai/river_bousai00000106.html

第1回調査委員会資料 
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000632889.pdf


◆鬼怒川の水位、堤防の20センチ上 調査委初会合「余裕足りなかった」
(産経新聞 2015年9月28日) 
http://www.sankei.com/affairs/news/150928/afr1509280031-n1.html

東日本豪雨で決壊した茨城県常総市の鬼怒川堤防について、国土交通省は28日、決壊地点の一部で当時、川の水位が堤防の高さを推定で約20センチ上回っていたとする調査結果を明らかにした。また、決壊原因については、水が堤防を越えてあふれ出る越水に加え、堤防内部に水が浸透して崩壊する「パイピング現象」が起きた可能性を示した。

堤防決壊の原因を究明するため国交省が設置した有識者らでつくる調査委員会の初会合で示された。
同省によると、堤防は約200メートルにわたって決壊。そのうち付近で最も堤防が低かった決壊区間の上流端から約80メートルの地点で、川の水位が堤防を約20センチ上回っていたと推定される。同地点では、安全に水が流れる設計上の水位「計画高水位」が標高20・82メートルだったのに対し、堤防の高さは、ほぼ同じ20・88メートル。近くで最も堤防が高い地点と比べて1メートル以上低かった。

周辺では堤防のかさ上げなど改修に向け、用地買収が進められているところだった。調査委の清水義彦・群馬大大学院教授は「堤防に(計画高水位を超える)余裕を持たせた高さが足りなかった。どのくらいの高さが必要なのか調査で明らかにしていきたい」と話す。

一方、決壊の原因については、これまで専門家などから指摘されていた通り、あふれ出た水が堤防外側の土手を削り取ったことが原因の一つと推定。

さらに、増水で河床への圧力が増すことで、川の水が堤防地下の水を通しやすい砂質層に浸透し、堤防外側などから噴き出すパイピング現象が起こった可能性もあるという。川と逆の堤防外側の方から水が内部に浸透し、水で緩んだ堤体の破壊が進むという現象だ。

パイピングは地下に限らず、堤防内にも水の通り道となる砂質層があれば、加速度的に水が浸透していくといい、国交省は今後、堤体や地盤の構造の詳細な調査を進めていく方針だ。

調査委委員長の安田進・東京電機大教授は「原因や被害の状況がはっきりしないと堤防の弱点が分からない。データを基に適切な復旧工法を検討したい」と話している。


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【2015/09/30 03:51】 | 未分類
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八ッ場あしたの会のtwitterより


【2015/09/28 00:41】 | 「あしたの会」より
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               嶋津 暉之

霞ヶ浦河川整備計画の策定の動きが出てきました。
9月30日に下記の通り、関係県会議が開かれます。

利根川水系の河川整備計画は2013年に利根川江戸川本川の計画が(強引に)策定されましたが、霞ケ浦、鬼怒川・小貝川、渡良瀬川,中川・綾瀬川の河川整備計画は2008年5月の後、策定作業が中断されていました。

関係県会議は当時はなかったものですが、今回設置されました。
関係県といっても、茨城県と栃木県だけだと思います。

近いうちに霞ケ浦河川整備計画有識者会議が開かれるはずです。

2008年まではこの種の会議は公開で行われていましたが、今回は別室でのモニター傍聴になっています。
行政の方も質が劣化してきているように思われます。

◇霞ヶ浦河川整備計画関係県会議(仮称)の設置及び開催について
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/river_00000185.html

国土交通省関東地方整備局河川部  霞ヶ浦河川事務所

国土交通省関東地方整備局では、利根川水系霞ヶ浦河川整備計画の策定に向けた検討を進めるにあたり、今般、本文資料(PDF)別紙のとおり「霞ヶ浦河川整備計画関係県会議(仮称)」を設置し、下記のとおり会議を開催しますので、お知らせいたします。


1.開催日時
平成27年9月30日(水)11時00分~12時00分(予定)

2.開催場所
さいたま新都心合同庁舎2号館
5階共用中会議室503(会議会場)
5階共用小研修室5D(一般傍聴会場)
住所:埼玉県さいたま市中央区新都心2-1
開催場所の最寄り駅:
JR京浜東北線・高崎線・宇都宮線「さいたま新都心駅」から徒歩5分です。
JR埼京線「北与野駅」から徒歩7分です。
※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。

当庁舎はセキュリティ強化を目的にICゲートが設置されています。庁舎2階の入館手続き時には身分証(社員証、免許証、保険証、パスポート等)で身分確認をさせていただいておりますので、来館の際には忘れずに身分証をご持参いただくようお願いいたします。

3.議事(予定)
・これまでの主な経緯
・霞ヶ浦河川整備計画(原案)
・当面の進め方について

4.公開等(会議冒頭に規約(案)等を確認した後、下記のとおり公開予定です。)
・会議は、報道機関を通じて公開いたします。
・カメラ撮りは、公開後の冒頭部分のみ可能です。
・報道機関以外の方で傍聴を希望される方は、別室でテレビ傍聴が可能です。
・会議での配布資料等は、関東地方整備局ホームページに掲載する予定です。

※その他、取材や傍聴等に関する詳細は、本文資料(PDF)別添資料1及び2をご覧下さい。

別紙・参考資料

本文資料(PDF) [134 KB]



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【2015/09/27 02:17】 | お知らせ
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             嶋津 暉之

リニア中央新幹線の工事に伴う流量減少が問題になっている大井川の上流にある東京電力田代川第2発電所の田代ダムの水利権更新に関する記事です。

この発電所の最大使用水量毎秒5.34トンに対して、河川維持流量は0.43~1.49トンですから、大半を取水する状態が続くことになります。田代川第2発電所で使われた水は富士川水系に流れますので、大井川には戻りません。

因みに、リニア中央新幹線の工事に伴う流量減少については下記の4月の記事のとおり、12キロの導水トンネルを掘って浸出地下水を大井川に戻す案が示されましたが、金に糸目を付けない常識はずれな対策のように思います。それでも減水区間が生じてしまいます。

◆大井川・田代ダムの放流量維持合意 水利調整協議会
(静岡新聞2015年 9月25日(金)8時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150925-00000015-at_s-l22

水利権更新の合意骨子

静岡市、島田市、川根本町と国、県、電力事業者による大井川水利流量調整協議会は県庁で開いた24日の会合で、12月末に10年ぶりの水利権更新を迎える東京電力田代川第2発電所の田代ダムに関し、現在の河川維持放流量を維持する方針で合意した。東電が水量の少ない冬場の取水量の検証を行うことを前提とし、許可期間は2025年までの10年間と確認した。

東電は冬場の取水量について、配管の凍結を防ぐために発電機2台に通水し、木片など異物の詰まりを防止するためにも毎秒1・62トンが必要としている。

これに対し合意では、東電の冬場の取水量をより減らすことを目的に、発電機1台を停止すると実際に配管凍結の懸念があるかなどを今後10年内に検証するよう求め、問題ないと判明した時点で取水の減量を実施することとした。東電は検証に向けたスケジュールを示し、20年ごろには見通しが立つと説明した。

島田市の染谷絹代市長は「大井川は決して流量が豊かではない。これまでの検証は十分だったのか。全体として甘い」と指摘し、東電側に真摯(しんし)な対応を求めた。同時に、リニア中央新幹線計画による大井川水系の流量減に懸念を示し「危機感を発信することが大事だ」とも語り、協議会として影響を注視していくと申し合わせた。

放流量は夏冬の水量に応じ▽12月6日~3月19日=0・43トン▽3月20日~4月30日=0・98トン▽5月1日~8月31日=1・49トン▽9月1日~12月5日=1・08トン(いずれも毎秒)を継続する。


◆JR、導水路計画を報告 リニア、大井川流量減対策
(静岡新聞2015/4/14 14:08)
http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/43100.html

JR東海は14日午前、リニア中央新幹線の工事に伴う大井川の流量減対策として採用方針を決めた導水路トンネルの建設について、県中央新幹線環境保全連絡会議(会長・和田秀樹静岡大名誉教授)に正式に報告した。
導水路はリニアが走行するトンネル本線から静岡市葵区の椹島(さわらじま)まで長さ12キロにわたって掘削する方針。高低差を利用して本線内の湧水を椹島まで導き、大井川に戻す役割を担う。

リニア事業では南アルプスのトンネル工事で大井川の水が最大で毎秒2トン減少する懸念が生じている。中下流域の自治体から生活への悪影響を懸念する声が上がり、JRは水の確保策を複数案候補に挙げて検討してきた。

ただ、導水路を導入しても椹島より上流部では引き続き流量減少の可能性が残されている。この日の会合では周辺の動植物への影響などについて委員とJRが意見交換した。



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【2015/09/27 00:10】 | 新聞記事から
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              嶋津 暉之

鬼怒川の21km付近は、洪水が堤防を越えて、堤防の川裏側(川の外側)を洗掘し、その結果、破堤したと考えられていますが、堤防高だけでなく、堤防断面の幅も不足していたことを伝える記事が出ました。
しかし、このことを言い出すと、堤防断面の幅が不足している堤防はあちこちにあります。
国交省が考えるその対策は用地を買収して堤防を拡幅することになりますので、とても各河川で実施できるものではありません。
やはり、安価な堤防強化工法によって堤防を強化していく方式を導入すべきです。

◆関東・東北豪雨 鬼怒川決壊堤防厚み基準以下
(読売新聞茨城版2015年09月25日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/ibaraki/news/20150924-OYTNT50429.html

〇最上部、2メートル薄く
関東・東北豪雨で決壊した鬼怒川の堤防(常総市三坂町)で、決壊した場所の「天端(てんば)」と呼ばれる最上部の幅が、河川法に基づく構造基準より短かったことが、読売新聞の国土交通省関東地方整備局への取材で分かった。専門家は堤防の厚みが足りず、増水した川の水圧に耐えられなくなり決壊した可能性を指摘している。

国が2006年2月に策定した利根川水系河川整備基本方針によると、鬼怒川の場合、治水の基本となる川の最大流量を示す計画高水流量は、1秒当たり5000~5400立方メートル。

河川管理施設等構造令では、計画高水流量が同5000立方メートル以上の場合、天端幅を6メートル以上とするよう定めている。決壊した堤防の天端幅は約4メートルで、約2メートル短かった。

同局によると、堤防が設置されてから相当の年月が経過しており、決壊した部分の建設時期や、詳細な建設内容は不明。決壊部を含め、鬼怒川の堤防は今後、基準に合ったものに改修する予定だったという。

また、堤防の高さも大雨などの際、ダムなどで調節された後の最大水位「計画高水位」を基準に構造令で定められている。鬼怒川の場合、計画高水位に1・5メートルを加えた高さとなる。計画高水位は標高で示されるが、同局は、構造令に基づいた、地面から見た堤防の妥当な高さは不明としている。決壊部の高さは約4メートルだった。

同局河川部の高橋伸輔・河川調査官は、「決壊は様々な要因が考えられる。堤防の高さも十分だったとは考えていないが、天端幅を含め基準を満たしていなかったことだけが原因とは考えていない」と話している。

今本博健・京都大学名誉教授(河川工学)の話「堤防の決壊は天端が薄く、強度が足りなかったことが最大の原因と考えられる。欠陥堤防と言わざるを得ない」

〈計画高水流量〉
流域に降った雨がそのまま川に流れ出た場合の流量から、ダムや調整池などの洪水調節量を差し引いた流量。


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【2015/09/26 23:32】 | 新聞記事から
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                    嶋津 暉之

国交省関東地方整備局が第1回 鬼怒川堤防調査委員会を開催します。

〇第1回 鬼怒川堤防調査委員会の開催について

http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000741.html

1.開催日時 平成27年9月28日(月) 10:00~12:00

2.開催場所 さいたま新都心合同庁舎2号館 5階 共用中会議室503(委員会会場)
         5階 共用小研修室5C (一般傍聴会場)

けしからんことに一般の傍聴は別室でのモニター傍聴です。

委員の名簿を見ると、私が知っている御用学者の常連は清水義彦群馬大教授です。
山田正中央大教授は入っていません。

委員名簿ほか http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000632607.pdf

国交省がどのような説明をするのか、興味がありますので、時間が取れれば、行ってみようと思います。

【2015/09/24 03:33】 | お知らせ
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                 嶋津 暉之


「増山たづ子 ミナシマイのあとに」展覧会の関連イベントとして
『徳山ダム離村記』、『ぼくの家には、むささびが棲んでいた──徳山村の記録』の著者で知られる大牧冨士夫さんらによるトークイベントがあります。

その案内をお送りします。

◎9月27日(日)14:00〜15:30

大牧冨士夫(徳山村の歴史を語る会)

篠田通弘(徳山村の歴史を語る会)

司会: 小原真史


▼下記のURLのお申込みフォームより、ご予約ください。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/4cde88a1381237

photographers’ gallery 企画 
「増山たづ子 ミナシマイのあとに」
http://www.webdice.jp/event/detail/15276/?date=20150923

2013年にIZU PHOTO MUSEUMにて開催された「増山たづ子 すべて写真になる日まで」を担当した小原真史氏をキュレーターに迎えた展覧会

日程
2015年08月26日 ~ 2015年09月23日
時間 12:00

会場
photographers’ gallery、KULA PHOTO GALLERY  
http://pg-web.net/contact/

〒160-0022 東京都新宿区新宿2-16-11-401
サンフタミビル4F
フォトグラファーズギャラリー

tel:+81-3-5368-2631
この度、photographers’ galleryでは企画展「増山たづ子 ミナシマイのあとに」展を開催する運びとなりました。2013年にIZU PHOTO MUSEUM(静岡)において開催され、好評を博した展覧会「増山たづ子 すべて写真になる日まで」を担当した小原真史氏をキュレーターに迎え、同展で出品作およびプロジェクションとともに再構成されるあらたな展覧となります。村の「ミナシマイ(終わり)」のあとに遺された写真をぜひご高覧ください。

会場:photographers’ gallery、KULA PHOTO GALLERY

共催:増山たづ子の遺志を継ぐ館 
協力:IZU PHOTO MUSEUM

《揖斐(いび)川の最上流部にあたる岐阜県徳山村にダム計画が持ち上がったのは一九五七年のことでした。村を水没させる徳山ダム計画が一九七七年に本格化すると、農業の傍ら民宿を営んでいた一人の女性が村の写真を撮りはじめました。後に「カメラばあちゃん」と呼ばれる増山たづ子です。戦争で夫と弟を失った増山は「国が一度やろうと思ったことは、戦争もダムも必ずやる」と思い、せめて残せるものを残そうと六〇歳を過ぎてはじめてカメラを手にしました。
(…)二九年間で撮影された写真は約一〇万カット、六〇〇冊もののアルバムになりました。在りし日の徳山村を伝えるこれらの写真は現在、岐阜県の「増山たづ子の遺志を継ぐ館」に保管されています。
二〇一一年の東日本大震災とそれにともなう原発事故によって都市部と地方との非対称な関係性が露わになり、いまも故郷を追われて生活を続ける人々は少なくありません。近代化と戦後の高度経済成長のひとつの帰結として徳山ダムを捉え直す時、増山が遺した写真はよりいっそうのアクチュアリティをともなってわれわれのものに届くのではないでしょうか。》
──小原真史、野部博子「はじめに」より、小原・野部編『増山たづ子 すべて写真になる日まで』(IZU PHOTO MUSEUM、2014年)

◎トークイベント
関連イベントとして下記の日程でトークイベントを開催いたします。予約受付を開始いたしましたので、ぜひご参加ください。

[参加費各回1000円/要予約]

▼下記のURLのお申込みフォームより、ご予約ください。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/4cde88a1381237

◎9月22日(火祝)14:00〜15:30
赤坂憲雄(民俗学者、福島県立博物館館長)
野部博子(増山たづ子の遺志を継ぐ館)
司会: 小原真史(本展ゲストキュレーター、IZU PHOTO MUSEUM研究員)

◎9月27日(日)14:00〜15:30
大牧冨士夫(徳山村の歴史を語る会)
篠田通弘(徳山村の歴史を語る会)
司会: 小原真史


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【2015/09/24 03:28】 | 未分類
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            嶋津 暉之

長年、ダム問題や河口堰問題に取り組んできた朝日新聞の伊藤智章編集委員の論説を紹介します。

◆(記者有論)長良川河口堰 運用20年、開門の時だ 伊藤智章
(朝日新聞2015年9月22日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11977218.html

圃場(ほじょう)や農道、公園、下水道の整備、さらに橋の架け替えまで……

長良川河口堰(かこうぜき)の周辺市町が1980年前後、事業受け入れの見返りに国や上流の岐阜県に約束させた「関連事業」のリストだ。この夏、運用開始20年になる河口堰の取材で久しぶりに現地を訪ね、改めて考え込んだ。

利水や治水に関係が薄そうな地域振興の事業が多い。三重県での事業も含めた総額は、河口堰に詳しい学者の推計で2千億円以上。本体の事業費1500億円を上回る。

木曽三川の洪水に悩まされ、川をせき止める河口堰に抵抗する地域住民をなだめるための事業だった。ある町長名の要望書は「措置されないときは、全体事業に同意できない」とすごみを利かせていた。

国は河口堰の目的に、愛知、三重両県の工業用水などの確保に加え、洪水対策も掲げる。上流で川底の盛り上がった所を、水がつかえてあふれないよう削るので、そこへ海水が溯(さかのぼ)ることによる塩害を防ぐ。それも河口堰の役割というわけだ。

地元自治体はその受益者であるのに、高額の受け入れ条件を出していたことになる。20年前も同じ問題意識で取材したが、ある首長は勝ち取った「成果」を誇り、「環境にこだわる反対派は地域の事情がわかっていない」とうそぶいた。

国は地元が反発する河口堰を押しつけようと関連事業をばらまいた。名古屋圏で発展に乗り遅れがちな地元自治体もそれを求めた。原発立地に似た構図だ。

ただ、今や関連事業の多くは完成済みで、役所の担当者も事業が行われた経緯を思い出せないほどだ。幸か不幸か、立地をめぐるしがらみが風化した分、河口堰の問題は議論しやすくなっている。

河口堰周辺にヘドロがたまり、シンボルのアユの漁獲量は減少。何とかしたいという思いは地元に強い。ゲートを上げ、生物が豊かな汽水域を回復させようとする運動が続く。

河口堰の影響を検証する開門調査は、愛知県の大村秀章知事が4年前の初当選時に公約した。県は専門家委員会で具体案を検討しているが、国土交通省は消極的だ。河口堰とアユ減少の因果関係も認めていない。「開門して渇水になると困る」「周辺地下水に塩分が入れば除くのは困難」と不安を並べる。

でも、河口堰で確保した毎秒22・5トンの水は16%しか使われていない。塩害が実際に出るのか、環境回復に効果があるのかを確かめるためにも、開門調査は欠かせない。

岐阜県は長良川の中上流域のアユ漁の世界農業遺産認定を目指し、昨年から活動を本格化させた。日本有数のシジミ産地だった下流域も、河口堰を開けて復活すれば世界に評価されるだろう。20年間の社会の変化を追い風に、動き出すべきだ。
(いとうともあき 編集委員)


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【2015/09/24 03:23】 | 新聞記事から
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               嶋津 暉之

会計検査院が9月16日に「土砂災害対策に係る事業の実施状況について」の報告を発表したことに関しての続きの記事です。
会計検査院の報告の要旨と本文は下記をご覧ください。
 ↓
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/27/h270916_2.html

前の記事と重なるところがありますが、都府県別の数字が出ています。
長崎県は断トツで、土砂警戒区域の砂防施設の整備が遅れています。
長崎県は有害無益な石木ダムの建設に血道を上げている場合ではありません。

◆砂防施設ない土砂警戒区域、長崎県最多4913か所
(読売新聞2015年09月17日)
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20150917-OYS1T50010.html

 75人が亡くなった昨年8月の広島土砂災害を受け、会計検査院が各地の砂防施設の整備状況を調べたところ、土砂災害の危険がある「警戒区域」のうち、人口密集地があるのに砂防施設はない場所が、21都道府県で7574か所に上ることがわかった。

近年、渓流や崖のそばにまで宅地開発が進んだことが背景にあり、検査院は16日、土砂災害の危険度を判断し、人口密集地を優先して整備するよう国土交通省に求めた。

 2000年制定の土砂災害防止法は、土石流や崖崩れの恐れがある場所を「警戒区域」や「特別警戒区域」に指定し、住民の避難体制の整備などを自治体に求めている。広島の災害では両区域に相当する地域の被害が甚大だった一方、砂防ダムが整備された地域では被害が出なかった。

 検査院は27都道府県を抽出して調査。特別警戒区域も含む警戒区域計10万1981か所のうち、人家が集中しているのに、砂防ダムや擁壁など砂防施設が未整備の場所が、7574か所あることがわかった。

 内訳は、土石流の恐れがある区域が692か所、崖崩れの恐れがある区域が6882か所だった。

 都道府県別では、山の斜面に住宅街が広がる長崎県が最多の4913か所、東京都の750か所、北海道の435か所が続いた。


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【2015/09/24 03:20】 | 新聞記事から
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