「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
                  嶋津 暉之

米国のダム撤去の映画「ダムネーション」と日本のダム問題についての朝日新聞のコラムです。

東京では明日、2月1日に東池袋で八ッ場あしたの会の総会を兼ねて、「ダムネーション」の市民上映会が開かれます。

◇ドキュメンタリー映画『ダムネーション』上映会ー2/1、東京・池袋
http://urx2.nu/gOgf

◆(ザ・コラム)ダムと過疎地 先人が教える夢と現実 上田俊英
(朝日新聞2015年1月31日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11578536.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11578536

「ダムネーション」という米国のドキュメンタリー映画を見た。米国でダムの「撤去」を求め、実現させてきた人びと。その姿を通して、川とはなにか、ダムと引き換えにわれわれが失ってきたものはなにかを伝える。昨年11月に東京で公開され、横浜、大阪、名古屋などを巡回している。

ダムは近代化を象徴する建築構造物だ。灌漑(かんがい)、治水、水力発電――。米国では1929年に始まる世界恐慌が建設を加速させたとされる。テネシー峡谷開発公社(TVA)が設立され、雇用創出と経済再建の旗印のもと、多くのダムがつくられた。米国のダムはいま7万5千基を超えるという。

ダムができて、川が自然の流れを失えば、川を中心とする生態系は激変する。

映画は、ダムをすべて壊せと言っているわけではない。

「ダムにもやはり寿命はある」

「ひとつひとつ精査すべきだ」

そして、役に立たないダムは「壊す」という選択肢があることを教える。

「ただの水たまりだ」

ダムを前に、こんなせりふが投げかけられる。「水たまり」。それは、わたしがすむ福島県でも見ることができる。



奥会津。山あいのこの地区を南北に貫く只見川は終戦直後、「日本再建」をかけた国策の舞台になった。群馬県との県境にある尾瀬沼を水源とし、下流で阿賀川(阿賀野川)に合流する総延長145キロの渓流に、10基のダムと水力発電所が階段状に建設されていった。首都圏に電気を送り、日本再建をすすめるためである。

只見川と阿賀川に計画された発電所の最大出力の合計は、当時の日本の全発電能力の2割もの規模。「TVA」のような開発で「5万都市が誕生する」とうたわれ、流域の人びとは地域の将来をダムと発電所に託した。計画の中心だった田子倉(たごくら)発電所の建設は、水没する田子倉集落の50戸の住民への巨額な補償でも全国に知られた。

いま、流域の人たちがダムを見る目は冷めている。かつての渓流は、巨大な「水たまり」の連なりに変わった。サケやウナギが遡上(そじょう)してくることもなくなった。かえって水害が増えたと、地元の人は言う。

冷めた理由は、そればかりではない。

「ダムもまた過疎化をすすめる」

流域の人たちは、そのことを知った。
計画された10基のうち9基は60年代までに完成し、発電を始めたが、最後の只見発電所(只見町)は異なる道筋をたどる。水没地区の住民の反対で計画はいったん頓挫し、73年の石油危機で再浮上。只見町議会は特別委員会を設け、対応を審議した。

町にはすでに田子倉、大鳥の二つの発電所があった。79年に出た特別委の報告はダムがこの地にもたらしたものを教える。報告はまず「デメリット」を列挙した。

「過疎の要因となる」「農林水産業の振興に影響を与える」「購買力が減少する」「自然環境が破壊される」――。

過疎の原因はダムだけではなかろう。ただ、当時町議で、のちに町長を務めた渡部完爾さん(90)は理由をこう説明する。

「水没地区の住民は町にいつかない。耕地を失い、生活基盤がなくなるんだから」

只見発電所はそれでも建設された。水没地区の52戸のうち43戸が町を離れた。

只見町に隣接する金山町。ここには滝、本名(ほんな)、上田(うわだ)の3発電所がつくられた。元町長の斎藤勇一さん(75)は言う。

「発電所ができてから、人口はどんどん減っていった。農業と物々交換で成り立っていた地域社会が崩壊したからです。水没で耕地を失えば、雇用が必要になる。でも、その雇用が生まれなかった」

流域の発電所建設が終盤にさしかかった62年、日本は火力発電が水力発電を上回る「火主水従」の時代に入り、水力発電所は無人化がすすんだ。10基の発電所はいますべて無人で、遠隔制御されている。



群馬県長野原町の八ツ場(やんば)ダム。国土交通省は今月21日、その本体工事に着手した。民主党政権時代、いったん建設中止に向かったが、洪水防止や水資源確保などを理由に建設継続が決まった経緯がある。

八ツ場ダムのような治水・利水が目的のダムと、只見川流域の発電用のダムとでは、事情は異なるかもしれない。それでも過疎問題を抱える地域に建設されるという点で、共通するものも多いだろう。

ダムをとりまく状況は、日本でも少しずつ変わってきている。熊本県・球磨川にある荒瀬ダム・藤本発電所ではいま、日本初の本格的なダム撤去工事がすすむ。

只見町はいま、広大なブナの原生林、豪雪が削った独特の地形、それらが育む多様な動植物など周囲の自然を持続可能な形で活用することで、発展を目指す。その一歩として、町全域と隣接する檜枝岐(ひのえまた)村の一部が昨年6月、ユネスコエコパークに登録された。流域では再生可能エネルギー利用への取り組みも活発になってきている。

ダムにはもう頼らないということだ。

先人たちが身をもって知った教訓は、生かされるのだろうか。
(編集委員)


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【2015/01/31 23:44】 | 新聞記事から
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                  嶋津 暉之

宮ケ瀬ダムができて約14年になります(2000年12月竣工)。ダム観光が比較的うまくいっているとされる数少ない例ですが、観光客数が年々減ってきています。

ダム所在地の自治体に支払われる国有資産等所在市町村交付金も毎年減ってきており、清川村は先行きが次第に厳しくなってきています。

◆清川村長選まで2週間 人口減と観光振興課題
(神奈川新聞 2014年1月30日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150129-00123599-kana-l14

任期満了に伴う清川村長選(2月10日告示、同15日投開票)の告示まで2週間を切った。現在、出馬表明しているのは2期目の大矢明夫村長のみで、前回に続いて無投票のムードが強まっている。歯止めがかからない人口減少など、県内唯一の村が抱える課題を点検した。

今月23日、大矢村長は3選に向けた公約を発表した。2014年度にスタートさせたばかりの第3次総合計画の重点施策がベースになっているが、小規模多機能型居宅介護施設の整備や、庁舎前にある交流促進センター「清流の館」を拡充した「道の駅」の整備など新規事業も見られる。

大矢村長は「周辺の厚木市、愛川町との間で消防やごみ処理業務の広域化協議を進めており、最後までやり遂げたい」と続投の必要性を強調した。

一方で、2回連続となる無投票の見通しには「課題が山積する村政を運営していくのは相当な覚悟が必要。若い人が挑戦するには厳しいかもしれない」など、寂しさも漂わせた。

〇「消滅可能性都市」

街の活力が失われていく大きな理由は学校を卒業後、外に出て行く若者が後を絶たないことだ。

村の人口は1990年の3549人をピークに減少に転じ、昨年11月末の時点で3088人。大矢村長も就任以来、人口増加や定住促進に力を入れてきた。

具体的には、所得制限なしの中学卒業までの医療費無料化や出産祝い金(10万円)、村有地を活用した宅地分譲、借り上げ型の村営住宅の建設など。他自治体と比較しても先進的で手厚い施策と言えるが、人口は容易には上向かない。

昨年5月、民間研究機関が発表した試算で2040年に子どもを産む若年女性(20~39歳)が半数以下に減る「消滅可能性都市」にも名前が挙がった。最終手段として市町村合併はあるのか。大矢村長は「人口規模だけで選択すべきではない」と否定的だ。

〇宮ケ瀬ダム15年

村を代表する観光地・宮ケ瀬湖は、国直轄ダムとして完成から今年で15年を迎える。その恩恵として村税収入の約75%を占める国有資産等所在市町村交付金が、現在の健全な財政運営を支える。

だがこの交付金は、ダムの減価償却で毎年約2千万円ずつ減少している。それと同じように数々あったダムの恩恵も今後は目減りする。

ダム水没地域の住民の移転事業として整備された、湖畔の観光施設は約30年が経過して老朽化。レジャーの多様化などを背景として、観光客数は13年度が約70万5千人で、最も多かった05年度の約102万5千人の約3分の2に落ち込む。

観光拠点の水の郷地域には土産物店や飲食店など13店舗がある。地元の観光協同組合長の川瀬正行村議は「どの店も経営状況は厳しく、高齢化や後継者不足に直面している。老朽化した商店街の改修に向けて足並みがそろうか、難しい」と話す。

観光振興の明るい材料がないわけではない。3月までに全線開通するさがみ縦貫道路(圏央道)や、相模原市緑区側の隣接地に建設が予定されるリニア中央新幹線・車両基地などが、あらたな動線や集客の目玉として期待されている。

村は14年度予算で宮ケ瀬活性化の調査研究や園地施設の改修費を新規計上。20年の東京五輪・パラリンピックに向けて首都圏最大の湖である宮ケ瀬湖の魅力をあらためてアピール、誘客力を高めていくという。

【2015/01/30 22:54】 | 各地のダム情報
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              嶋津 暉之

1月24日の八ッ場ダム事業説明会で国交省は今回の調査で基準を超えたところは撤去するが、いずれも表面部分のみであり、掘削しなければならないところはないと答えていました。
国交省は表面だけを撤去して、鉄鋼スラグ問題に終止符を打つ考えです。

しかし、鉄鋼スラグは八ッ場ダムの関連工事で広範囲に使われていると考えられ、この問題を今後追及していくことが必要です。

◆有害物質:鉄鋼スラグ問題 国、土壌分析試験は来月に終了予定 /群馬
(毎日新聞群馬版 2015年01月29日)
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20150129ddlk10040269000c.html

大同特殊鋼渋川工場から出た鉄鋼スラグを巡る問題で国土交通省関東地方整備局と県、渋川市による連絡会議の第2回会合が28日、県庁であった。

昨年12月に八ッ場ダム、国道17号上武道路関連の計27工事で環境基準を超える有害物質が検出されたと発表した国交省は現在、基準を超えた場所で土壌を分析中。

有害物質の含有量などを調べるための土壌汚染対策法に準じた分析試験が2月中に終了する予定と報告した。【角田直哉】


【2015/01/30 22:29】 | 八ツ場情報
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              嶋津 暉之

黒部川の出し平ダムと宇奈月ダムの連携排砂についてのニュースです。
この排砂による富山湾の環境、漁業への影響は今はどうなっているのでしょうか。

◆黒部川連携排砂の結果を報告
(チューリップテレビ2015年01月29日 15時10分)
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20150129151106&MOVE_ON=1

 黒部川上流の2つのダムで行われた今年度の連携排砂について、学識経験者らによる評価委員会が開かれ、ダムの水位低下速度を遅くすることで、濁りのもととなる水中の土砂量の値を下げる効果が期待できることが報告されました。

 評価委員会は学識経験者などで構成され、連携排砂の実施機関である国土交通省と関西電力の担当者が去年の連携排砂の結果を報告しました。
 連携排砂は、黒部川上流の出し平ダムと宇奈月ダムで、ダムの機能を維持するため底にたまった土砂を押し流すものです。

 去年7月に行われた連携排砂では、当初の目標通り32万立方メートルの土砂を排出し、初めてダムの水位低下速度を遅くする取り組みを行いました。

 出し平ダムでは、水位低下速度をこれまでの1時間平均3・76メートルから2メートルにしたところ、濁りの指標となる水中の土砂量の値をこれまでの平均速度で試算した場合より、10パーセント余り抑える効果がみられたということです。

 次回の委員会は3月に開かれ、今年の連携排砂の計画案をとりまとめます。


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【2015/01/30 21:14】 | 各地のダム情報
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                    嶋津 暉之

昨年、現地では小国川漁協総代会のダム容認特別決議を覆すため、12月8日を期限とする臨時総会の開催請求の取組みが精力的に行われましたが、,総組合員の5分の1以上の請求者(約200名)に15名足りず、総会開催には至らなかったという情報をいただいています。

残念な結果ですが、「ダムに依らない治水と漁業振興を求める小国川漁協組合員の会」と「最上小国川の清流を守る会」がダム本体工事中止を求めて今も頑張っています。

◆最上小国川ダム:工事入札中止など、反対派が知事に要望 /山形
(毎日新聞山形版 2015年01月29日)
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20150129ddlk06010156000c.html

県が建設計画を進める「最上小国川ダム」に反対する「ダムに依らない治水と漁業振興を求める小国川漁協組合員の会」と「最上小国川の清流を守る会」は28日、本体建設工事入札中止と組合員との協議開催を求める要望書を吉村美栄子知事あてに提出した。

本体建設工事の入札手続きは29日に開始。締め切りは2月2日。3日に開札する。

要望書提出には県の担当課長2人が対応。3時間にわたって提出者の漁協組合員ら9人と議論した。
反対派は、漁業で生計を立てている組合員への説明もないまま、工事開始が決まったことや、県と漁協理事会が組合員の同意を得ずに漁業補償を受けないことを決めたと批判。

県が当初提示した漁業補償113万円について「補償を受け取る気をなくさせるために、低い額にしたと受け取れる」と述べ、金額の根拠を示すよう求めた。

県は今後、反対派から出された疑問点などに答えていくと回答。ダムの入札は予定通り行う。【前田洋平】



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【2015/01/30 20:53】 | 各地のダム情報
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                嶋津 暉之

球磨川流域12市町村が川辺川ダムに代わる球磨川の安全対策の強化を熊本県知事に要望しました。
朝日、毎日、熊日の記事です。

前にもお伝えしたことがありますが、川辺川ダムは八ッ場ダムと異なり、2009年9月の国交大臣の中止言明で中止が決定しましたが、法的にはまだ中止になっていません。

川辺川ダムなしの球磨川水系河川整備計画が策定されないと、特定多目的ダム法による川辺ダム計画を廃止できない仕組みになっているからです。

国、県、流域市町村による「ダムによらない治水を検討する場」が今まで11回開かれましたが、既往洪水の再来に対応できる、川辺川ダムなしの治水計画をつくることができない状況に陥っています。

実際には河道を掘削して河道対応流量を増やす計画をつくれば、川辺川ダムなしで既往洪水の再来に対応できるのですが、河川整備計画の上位計画である球磨川水系河川整備基本方針を2007年に策定するときに、川辺川ダム計画の代替案が浮上しないように、人吉地点の計画高水流量(河道対応流量)が4000㎥/秒に据え置かれました(基本高水流量は7000㎥/秒)。

河道対応流量が4000㎥/秒のままであると、既往洪水の最大は5千数百㎥/秒ですから、既設の市房ダムの効果を差し引いても、1000㎥/秒程度の洪水をカットする方策がなければなりません。遊水池を多く設置する代替案が検討されていますが、その効果は限られています。

河道対応流量を4000㎥/秒に据え置いた表向きの理由は河道を掘削すると、軟岩が露出して堤防の維持に支障が出るというものでした。

しかし、それは河道をやや深めに掘って砂礫で覆えば、解決できることですし、むしろ、川辺川ダムがもしつくられれば、砂礫の流下を妨げれ、川辺川ダムの方が軟岩の露出を引き起こします。

河川整備基本方針を審議した国交省の委員会に、私たちはそのような意見書を提出したのですが、当時は川辺川ダム計画の推進が至上命題であったので、受け入れられませんでした。

球磨川に関しては河川整備基本方針そのものを真っ当な内容に改定しないと、川辺川ダムなしの河川整備計画がいつまでも策定されず、川辺川ダムは法的に生き続けることになります。


◆熊本)球磨川の治水対策など知事に要望 流域12市町村
(朝日新聞熊本版 2015年1月29日)
http://www.asahi.com/articles/ASH1X4Q7PH1XTLVB006.html

川辺川ダムに代わる球磨川水系の治水対策などについて、流域12市町村は28日、治水安全度が低い地域への対策などを求める要望書を蒲島郁夫知事に提出した。蒲島知事は「治水は早急にハード、ソフト両面で進める」と応じた。
球磨川の治水対策は昨年12月、「ダムによらない治水を検討する場」の第11回会合で、蒲島知事が「最大限の対策を積み上げた」として、検討する場の終了を提案。

一方、流域市町村はこれまで提案された対策を実施しても、人吉市や球磨村で治水安全度が低い地域が残ることから懸念の声が上がっていた。

球磨郡町村会長の松本照彦・多良木町長は「抜本的な治水対策を流域12市町村が共有できるまでには至っていない」と述べ、柳詰正治・球磨村長は「低い安全度に不安がある。最大限に対策をお願いしたい」と求めた。

要望書は、ダムの建設・水没予定地だった五木村や相良村の振興策についても求めた。


和田拓也・五木村長は「五木村の振興計画は10年だが、すでに5年が経過した。人口が急激に減っておりバックアップが必要」と述べたのに対し、蒲島知事は、振興策の期限については柔軟に対応していく考えを示した。(河原一郎)


◆球磨川流域市町村:治水の安全度向上を 知事に要望書提出 /熊本
(毎日新聞熊本版 2015年01月29日)
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20150129ddlk43010508000c.html

川辺川ダム計画中止後の球磨川水系の治水策を巡り、流域の12市町村を代表して松本照彦・多良木町長ら3人が28日、県庁で治水の安全度向上や地域振興を求める要望書を蒲島郁夫知事に提出した。

昨年12月に国と県、流域市町村が治水策を協議する「ダムによらない治水を検討する場」の首長級会議が開かれた際、蒲島知事は「検討する場」の終了を提案。次回にも終了し、今後は新たな枠組みで安全度向上について検討することになる。

今回の要望は、協議が次の段階に入る前に地元の意向を再確認するのが目的。要望書では、治水の安全度が低い区間で早急に最大の対策を講じることと、ダム建設事業を受け入れた五木村や相良村四浦地区の再建に最善の措置を講じることの2点を求めている。

蒲島知事は「ハード、ソフト両面から総合的な治水対策を進め、地域振興にもしっかりと取り組む」と話した。【松田栄二郎】


◆球磨川の安全対策の強化継続を 市町村が要望
(熊本日日新聞2015年01月28日)
http://kumanichi.com/news/local/main/20150128007.xhtml

人吉球磨地域など球磨川流域の12市町村長は28日、蒲島郁夫知事が川辺川ダム以外の治水対策を探る「ダムによらない治水を検討する場」での協議終了を提案したことを受け、引き続き安全対策の強化と五木村などの振興に配慮するよう県に要望した。

国、県、市町村の「検討する場」をめぐっては、蒲島知事が昨年12月の会合で「積み上げた対策案の実施で治水安全度は現状より向上する」として終了を提案。ただ、安全度が全国の国管理河川の目標より低い水準にとどまるため、「新たな形での検討」を続ける考えも示した。

要望で流域市町村は、これまでの議論について「抜本的な治水対策を共有できるまでには至っていない」と指摘。安全度が低い地区の解消と、ダム計画で疲弊した五木、相良両村の再建に最善の措置を講じるよう求めた。

球磨郡町村会長の松本照彦・多良木町長、和田拓也・五木村長、柳詰正治・球磨村長が県庁を訪ね、蒲島知事に要望書を手渡した。

県は、「検討する場」の次回会合で約6年に及ぶ治水代替案の協議を総括し、今後の方針について具体的に示す考え。(蔵原博康)


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【2015/01/30 19:27】 | 各地のダム情報
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 日時:2015年2月1日(日曜日)
 会場:豊島区立舞台芸術交流センター 「あうるすぽっと」3階会議室B
     東京メトロ有楽町線「東池袋駅」 6・7番出口から直結
     JR「池袋駅」東口より徒歩15分
     豊島区東池袋4-5-2ライズアリーナビル TEL/03-5391-0751
     http://www.owlspot.jp/access/


 Part1 記念集会 午後1時半~
 *ドキュメンタリー映画『ダムネーション』上映 提供/パタゴニア 
 87分/アメリカ/2014年
 http://damnationfilm.net/

 *報告「八ッ場ダム事業の現状と今後の見通し」

 Part2 総会 午後4時~(予定)



 参加費:800円

 主催:八ッ場あしたの会

 お問い合わせは以下のメールフォームでお願いします。
 http://yamba-net.org/contact/

【2015/01/29 15:49】 | お知らせ
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                    嶋津 暉之

国交省の社会資本整備審議会河川分科会「気候変動に適応した治水対策検討小委員会」が下記のとおり、開かれます。

〇国土交通省
社会資本整備審議会河川分科会気候変動に適応した治水対策検討小委員会(第19回)の開催について
 
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000856.html

1.日時
平成27年1月30日(金)15:00~17:00

2.場所
中央合同庁舎2号館共用会議室2A、2B

3.委員
別紙

4.議題
中間とりまとめ(案)について

5.当日の取材
・ 会議は公開にて行います。
会議の傍聴を希望される場合は、1月29日(木)12:00までに、件名を「気候変動に適応した治水対策検討小委員会傍聴希望」とし、氏名(ふりがな)、所属、連絡先(メールアドレス、電話番号)を明記した電子メールを、次のメールアドレス宛にお送り下さい。
  ↑
(※期限切れでもうしわけありません)



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【2015/01/29 15:42】 | お知らせ
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              嶋津 暉之

蒲島郁夫(熊本県知事)のインタビュー記事のダム関係の発言を下記に掲載します。

蒲島氏は川辺川ダムの白紙撤回を求めた知事として評価されていますが、蒲島氏は決して脱ダム派の知事ではありません。

全く不要な県営の路木ダムを強引に建設し(一審の住民訴訟では住民側が勝訴)、阿蘇の自然を壊す直轄・立野ダムの検証で事業推進の意見を出し、また、荒瀬ダムに続いての撤去が熱望されていた瀬戸石ダム(電源開発)の水利権更新も認めました。

荒瀬ダムについても潮谷義子前知事が決めた撤去方針を変えようとしましたが、その方針を変えるためには球磨川漁協の同意が必要となっていたことから、やむなく撤去することにしたようです。

川辺川ダムについては蒲島氏は就任早々に「川辺川ダム事業に関する有識者会議」を設置しました。有識者会議の答申は、委員8人の意見が5対3で分かれ、推進の方向が強い内容になりました。

私の想像ではこの答申を受けて、蒲島氏は推進の方向に舵を切ろうと考えていたと思いますが、知事の見解を発表する前に、ダムサイト予定地の相良村長と、ダムの最大の受益地とされていた人吉市長が川辺川ダムの白紙撤回を表明したことにより、蒲島氏は考えを変え、「球磨川は県民の宝であるから、川辺川ダムの白紙撤回を求める」との見解を発表したと思われます。

蒲島氏は信念の人ではなく、所詮はオポチュニストだと思います。

川辺川ダムに対して懐疑的な姿勢をとり続け、荒瀬ダム撤去の路線を敷いた潮谷義子前知事が信念の人であると私は思っています。


◆なぜ「くまモン」は熊本県で生まれたのか?―蒲島郁夫(熊本県知事)
塩田潮の「キーマンに聞く」【9】(PRESIDENT Online TOP 2015年1月26日)
http://president.jp/articles/-/14421?page=2

~ダム関係の発言~

【塩田】注目を集めていた川辺川ダムや水俣病の問題でも新たな挑戦に踏み出しました。

【蒲島】川辺川ダム建設計画については、ご承知のとおり就任5ヵ月後に白紙撤回しました。今、ダムによらない治水を目指す方向に進んでいます。水俣病問題では、特措法の成立過程でロビー活動を行いました。特措法は、水俣病問題の解決の中で一定の成果が得られたのかなと思います。水俣病は長期にわたる問題ですから、私の任期中にすべてに対応できるとは思いませんが、いい方向に向かうようにと思っています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【塩田】知事選出馬以後、ここまでの約7年間で一番辛かったことは何ですか。

【蒲島】1回目の選挙のとき、県民のために頑張ろうと思って選挙戦を戦っていて、唾を吐きかけられたことがありました。一生で初めてです。自分は一所懸命やっていても、必ずしもすべてが歓迎されるものではない。そのとき初めて政治の厳しさがわかりました。

知事就任後では、川辺川ダムのほかに、もう一つ、荒瀬ダムという大きなダムの撤去のときが辛かったです。前知事のときに撤去が決まっていたのですが、撤去に90億円くらいかかるというのです。財政再建に取り組んでいるとき、すぐ撤去すれば電力会社からおカネが入ってこなくなるし、今は電力も必要とされているので、もう少し財政的に余裕ができたときに撤去すればいいのではないかと思い、就任後2~3カ月のとき、方向転換しました。

その頃までは、理論的に正しければやれると思っていました。ところが、政治はそうではありません。撤去してほしい、昔の川を取り戻したいというものすごく深い思いがあるわけです。その深い気持ちに気づかず、それに応えることができませんでした。それが辛かった。実際は民主党政権下で、国土交通省と環境省が一定の補助をしてくれることになりました。そのような支援を活用しながら、現在、ダム撤去工事を進めています


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【2015/01/29 15:37】 | 各地のダム情報
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                  嶋津 暉之

群馬県は鉄鋼スラグ問題で新たに25カ所の県工事に大同特殊鋼のスラグを含む材料の使用が確認されたことを発表しました。

群馬県の発表とその新聞記事をお伝えします。

国交省の方は昨年12月26日に発表した基準超過箇所の撤去(表面部分のみの撤去)を行ってこの問題を終わりにしようとしていますので、鉄鋼スラグ問題の今後の追及が必要です。

〇群馬県の撤去 大同特殊鋼(株)への聞き取り調査の結果について(建設企画課)
http://www.pref.gunma.jp/houdou/h8100043.html

◆大同スラグ問題:県工事で新たに25カ所使用確認 /群馬
(毎日新聞群馬版 2015年01月27日)
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20150127ddlk10040215000c.html

大同特殊鋼の渋川工場から出た鉄鋼スラグを巡る問題で、県は26日、新たに25カ所の県工事に同社のスラグを含む材料の使用が確認されたと発表した。

いずれも環境基準に対する品質規格証明書が提出されており、有害物質の含有の有無の調査までは行わない方針。
県建設企画課によると、大同への聞き取り調査の結果、2009年度以降の県施工43工事についてスラグの出荷記録があった。

そのうち25工事は設計書などでスラグの使用を確認。残りの18工事は書類では確認できず、今後追跡調査を実施するという。

25工事のうち、長野原町川原湯での八ッ場ダム湖面橋の橋脚関連2工事で、スラグが地表に露出しており、今後撤去を進めるという。

一般の人が立ち入ることはできない区域。他の施工箇所では主に路盤材などとして使用されていた。【角田直哉】


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【2015/01/29 15:26】 | 八ツ場情報
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