「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
◆(時時刻刻)土砂警戒域、指定に壁 自治体支援へ法改正
( 朝日新聞2014年8月29日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11322252.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11322252

広島市の土砂災害で、広島県警は28日、死者が72人になったと発表した。このうち70人の身元が判明している。この日、国会の災害対策特別委員会では、古屋圭司防災担当相が土砂災害防止法を改正する方針を示し、住民に転居を求める「重要特別警戒区域(仮称)」の新設や、区域指定の要件の緩和などを求める案もあがった。
▼社会面=復興の仮橋

また、約50万立方メートルとみられる被災地の土砂やがれきについては、広島県が広島港に整備した埋め立て事業地などで受け入れることが決まった。近く広島市が搬入を始める。

現場での捜索は続き、28日時点での行方不明者は4人。なお約1200人が避難生活を続けている。県の派遣で被災者の心のケアにあたってきた「災害派遣精神医療チーム」(DPAT)は、9月から人員を増やす。被災者が公営住宅などに入居した後もケアを継続する。


■広島の現場、8割未指定

「広島県は長年にわたって無策だった。都道府県によって責任感と危機感が大きく異なる」

28日の衆院災害対策特別委員会。被災地を含む広島3区選出の河井克行議員(自民)は訴えた。

古屋防災担当相は「知事が警戒区域の指定をしやすくなるような、背中を押すような改正をしていく必要がある」と応じ、自治体への財政支援や区域指定要件の緩和といった法改正を、政府・与党として秋の臨時国会で目標とする考えを明らかにした。

広島県によると、今回の災害で土石流と崖崩れが確認された広島市内4区の計112カ所のうち、警戒区域に指定されていたのは安佐南区の9カ所と、安佐北区の18カ所。残り85カ所は指定されていなかった。

広島県は約7割を山地が占め、土砂災害危険箇所は全国最多の3万1987カ所にのぼる。一方で警戒区域は1万1834カ所。危険箇所数を分母、警戒区域数を分子とする「指定率」は37・0%にとどまる。

広島県砂防課によると、過去に災害が起きた場所を優先して指定を進めてきたが、「分母(危険箇所数)が多いので指定率も上がってこない」と担当者。1カ所指定するには調査を含めて約1年間かかる。
犠牲者が集中した安佐南区の八木、緑井地区では不手際もあった。

県は2005年度から両地区で指定に向けた調査を2業者に依頼。しかし県のマニュアルに不備があり、被害想定面積に食い違いが出た。このため県は改めたマニュアルをもとに12年度から調査をやり直し、今年度中に住民説明会などを開くことにしていた。


■「評価額下がる」住民反発

広島県同様、指定が進まない自治体は多い。大分県も約7割が山地で、全国5番目の危険箇所を抱えるが「指定率」は17・5%。県砂防課が挙げる理由は、住民の同意を得る難しさだ。「今まで土砂災害は起きていない」。住民説明会ではこんな意見も出るという。

土砂災害防止法は、指定に住民同意は求めていない。だが影響はあるため、県は指定前に理解を得るよう努めてきた。担当者は「広島の災害で県民の危機感も高まっているはず。説明を重ねて促進させたい」と話す。

指定率が11・9%と全国最低の北海道は「面積が広く、危険箇所も広範囲にあり、調査に時間を要している」(河川砂防課)。地権者から「土地の評価が下がる」と懸念を示され、理解を得にくいのも、時間がかかる一因だという。

東京都は危険箇所数を超える警戒区域を指定済みだが、すべて多摩地区だ。昨秋、大規模な土石流が起きた伊豆大島(大島町)はゼロだった。危険箇所の調査をやり直し、来年度中に指定を済ませる方針だ。

災害を経験した地域では、防災意識の高まりが指定を後押しするケースも。

福岡県では、09年に篠栗町の土砂崩れで2人が亡くなった。09年度の指定率は10%に満たず、現場も危険箇所だったが警戒区域ではなかった。そこで県の担当者は「県内で発生した災害を例に、住民に理解してもらうよう努めた」と話す。説明時には住民同意が指定の条件ではないことにも踏み込み、指定のペースを加速。昨年度末に危険箇所数を上回った。


■住宅の規制に限界

土砂災害防止法は、1999年に広島県で起きた土砂災害の教訓から定められた。国交省によると、それまでの土砂災害対策は、砂防ダムや斜面の舗装といった土木設備が中心だった。しかし99年は山裾を開発した新興住宅地での被害が目立ったため、宅地開発の抑制や防災体制の整備といった制度面の対策も並行して進めるのが狙いだった。

ただ施行された時点で、高度成長期以来の宅地開発は一段落した後。国交省砂防計画課の担当者は「法施行前にできていた住宅への規制は難しい」と話す。

警戒区域では建築や開発自体に規制はなく、規制がある特別警戒区域でも、既存の建物に対しては建て替え時に構造を頑丈にさせたり、特に危険な場所に限り移転を勧告したりできるだけ。その特別警戒区域の指定率も39%にとどまる。


*キーワード

<土砂災害の危険箇所と警戒区域> 国土交通省の基準に基づく都道府県の調査で土石流、地滑り、崖崩れの恐れがあるとされた渓流や場所が土砂災害危険箇所。都道府県は、これをもとに砂防法などに基づく防災設備などを整備。また、これを目安に、土砂災害防止法に基づき、土砂災害警戒区域と特別警戒区域を指定する。警戒区域は公表され、市町村は警戒や避難の体制を整え、地域防災計画に盛り込まなければならない。特別警戒区域は新たな建築が規制され、特に危険な場所は既存の建物にも移転を勧告できる。


■全国の土砂災害危険箇所、土砂災害警戒区域の数

都道府県 危険箇所 警戒区域 指定率(%)

北海道 11898 1411 11.9

青森 4005 4031 100.6

岩手 14348 3154 22.0

宮城 8482 1220 14.4

秋田 7685 1523 19.8

山形 3771 4373 116.0

福島 8689 2309 26.6

茨城 4079 2216 54.3

栃木 6924 6685 96.5

群馬 7635 8203 107.4

埼玉 4219 2992 70.9

千葉 9764 2540 26.0

東京 3718 6993 188.1

神奈川 8160 6819 83.6

新潟 8791 7243 82.4

富山 4944 4882 98.7

石川 4263 3942 92.5

福井 11660 11660 100.0

山梨 4805 7089 147.5

長野 16021 21339 133.2

岐阜 13083 14722 112.5

静岡 15193 9979 65.7

愛知 17783 5813 32.7

三重 16208 3028 18.7

滋賀 4910 3612 73.6

京都 8847 12038 136.1

大阪 4361 3760 86.2

兵庫 20748 20169 97.2

奈良 8186 7090 86.6

和歌山 18487 5636 30.5

鳥取 6168 6070 98.4

島根 22296 31989 143.5

岡山 11999 9307 77.6

広島 31987 11834 37.0

山口 22248 24679 110.9

徳島 13001 2817 21.7

香川 6972 5660 81.2

愛媛 15190 2266 14.9

高知 18112 6756 37.3

福岡 13150 17551 133.5

佐賀 9534 2751 28.9

長崎 16231 10192 62.8

熊本 13490 7075 52.4

大分 19640 3442 17.5

宮崎 11826 2824 23.9

鹿児島 16204 13247 81.8

沖縄 1032 797 77.2

全国 530747 355728 67.0

(27日時点の各都道府県まとめに基づく。指定率は危険箇所数に対する警戒区域数の割合)


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【2014/08/31 02:11】 | 新聞記事から
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〇八ッ場ダム事業2015年度予算119億円、国交省概算要求
http://yamba-net.org/?p=8588

〇八ッ場ダム本体工事、514日の短縮提案、清水建設JV
http://yamba-net.org/?p=8537

〇仮締切工事(八ッ場ダム本体準備工事)の遅れ
http://yamba-net.org/?p=8548


【2014/08/31 01:44】 | 「あしたの会」より
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              嶋津 暉之

平成27年度国土交通省予算概算要求概要が発表されました。
下記をご覧ください。

http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_003579.html 


1.国土交通省関係予算概算要求事業費・国費総括表を見ると、

http://www.mlit.go.jp/common/001052751.pdf 

公共事業関係は事業費ベースでは平成26年度の128,220億円から、27年度の概算要求141,350億円へと、約1.3兆円、国費ベースでは、51,746億円から60,120億円へと、約0.7兆円も増えています。

公共事業の大盤振る舞いがさらに拡大していく様相を呈しています。

全体版の37頁を見ると
   ↓
http://www.mlit.go.jp/common/001052760.pdf 

○ インフラ老朽化対策等のための戦略的な維持管理・更新の推進は、前年度比1.2倍になっているとはいえ、4,400 億円にとどまっており、公共事業費全体の約7%でしかありません。

既存社会資本のメンテナンスが喫緊の課題であるにもかかわらず、相変わらず、新規の公共投資がほとんどを占めているのです。

【2014/08/30 01:13】 | 政策
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◆510の農業ダム・池、耐震不足 全国点検、なお数千カ所調査中
(朝日新聞 2014年8月29日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11322323.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11322323

ため池・ダムの点検状況

東日本大震災で農業用ダムが決壊して死者が出たことから、全国の自治体がダムやため池の一斉点検を進めている。

これまでの調査で少なくとも約510カ所で、水をせき止める堤体が耐震不足であることがわかった。このほかの数千カ所でも耐震調査を進めており、耐震不足は増えそうだ。農林水産省はため池の改修やハザードマップの整備を各自治体に求めている。
農水省は2013年度から、規模が大きく、周囲の人家に被害が出る可能性があるため池について、目視による一斉点検を各自治体に求めている。対象は全国で約11万カ所あり、2年間かけて点検し、問題があるものを絞り込む。

朝日新聞が今月、一斉点検の状況を各都道府県に聞いたところ、少なくとも計7万カ所の検査が終わっていた。

いまの国の基準ではそれぞれの土地で100年に1回程度起こる中規模な地震に耐える必要があるが、42道府県の6千カ所ではそれを満たしていない可能性もあり耐震調査の対象になった。今月までにその調査を終えた13道府県の計1400カ所のうち約510カ所が耐震不足だった。

東日本大震災では、福島県須賀川市の藤沼ダムが決壊した。約150万トンの水がすべて流れ出し、下流の住宅が流されるなどして、7人が死亡、1人が行方不明に、家屋22棟が全壊した。

福島県の調査によると、地震の揺れで堤体が液状化したという。調査にあたった田中忠次・東大名誉教授は「地震によるダムの決壊は世界でもほとんど例がない。国内のため池やダムには古くて、構造がわからないものも多く、決壊する可能性がないとはいえない」と警告する。

(座小田英史、神山純一)


*キーワード

<農業用ダム・ため池> 降水量の少ない地域で農業用水を確保するために山間部の沢などを堤体でせき止め人工的に設置された池。農林水産省によると、全国で21万カ所にあり西日本に多い。堤体の高さが15メートル以上のものはダムとして管理されているものもある。


〇農業用ダム・ため池が多い道府県の点検状況

道府県/点検の対象(13~14年度)/調査実施(今年8月まで)/耐震不足(同)



北海道/約800/3/1

青森/1318/14/一部

山形/約1100/15/一部

千葉/1047/24/11

静岡/651/40/29

愛知/1990/347/177(3)

岐阜/約1600/115/53(13)

京都/約1300/17/8

大阪/2154/59/なし

兵庫/約9800/300/約160

和歌山/約1500/4/2

広島/約5000/80/精査中

山口/約4800/177/精査中

香川/約2200/19/8(2)

愛媛/約2800/88/60

宮崎/約700/88/一部

(数字は農業用ダム・ため池の数。カッコ内は堤体の高さが15メートル以上のダムの数。朝日新聞まとめ)

◆ため池、耐震追いつかず 数膨大、足りぬ人・予算 全国点検
(朝日新聞2014年8月29日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11322171.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11322171

東日本大震災を受けて、農業用ダムやため池が地震で決壊する危険性がようやく認識され始めた。だが、ため池の数は多く、自治体は頭を抱える。▼1面参照

酒米「山田錦」で有名な兵庫県三木市。殿畑新池(堤高7・8メートル、総貯水量2・1万トン)を管理する水利組合の井上忠雄代表(68)は心配顔だ。昨年の耐震調査で基準を大きく下回る結果が出たからだ。「地震が起きたら、堤体はもたんのやろか。危機感でいっぱいになった」。ため池の近くには田んぼだけでなく、民家が点在している。

老朽化が激しく、一昨年からため池の土壌から水漏れが見つかり、その範囲は広がっている。100年以上前に土を固めて造られたとされ、1940年代に堤体を改修した記録があるが、それ以降はない。県は来年度から工事の調査を開始。総事業費は約1億3千万円を見込む。

兵庫県のため池数は日本で最も多く、約3万8千カ所ある。そのうち規模が大きく、一斉点検の対象になったのは9800カ所。その中で危険度の高い600カ所で耐震検査を実施する計画を立てる。

耐震調査は、ボーリングからデータ解析までに半年ほどかかり、費用は平均400万円ほどかかる。県の担当者は「優先順位をつけて調べるしかない」と、完全な対策は難しいという。

ため池の密集率が最も高い香川県は、2012年に地質やため池管理の専門家ら5人で委員会をつくり、国に先行して独自の耐震基準を作った。規模の大きなため池では、東日本大震災で藤沼ダム(福島県須賀川市)が決壊する原因となった「長周期地震動」にも耐えられるかを判断する。担当者は「安全を保つために、国の基準を見据えて対策をとっている」と話す。

この結果、耐震調査をした19カ所のうち8カ所で耐震不足が判明した。県は5年かけて、耐震補強工事を進める計画だ。さらに緊急の対応として、国に先駆けて11年度から貯水量10万トン以上のため池180カ所でハザードマップを作る市町に補助金を出している。昨年度までに全て作成が終わり、避難訓練を始めたところもある。

農水省も耐震基準の見直しを進めている。南海トラフ地震の危険性も高まっていることもあり、地域によってはより規模の大きな地震動を考慮した新基準を年度内にも示す方針だ。

ただ、実際に耐震不足が見つかっても、ため池の数は多く、改修には1カ所あたり数億~数十億円がかかる。ため池を管理する農家にも負担金があるため、改修が進まないのが実態だ。このため農水省は、自治体が取り組んでいるハザードマップ作りに補助金を出し、防災に取り組むように促している。

〇ダム再建、責任あいまい 決壊で8人死亡・不明、福島・藤沼

藤沼ダムの決壊では7人が死亡し、幼児1人は行方不明のままだ。3年半近く経った今も、住民の心に傷が残る。

ダムから約1キロ下流の滝地区。水があふれた簀(す)の子川周辺は、新築された家屋が数軒あるが、多くの宅地や田畑は今も更地のままだ。農業を再開させるための農業用水が必要との声があがり、県は昨年10月から藤沼ダムの再建工事を始めた。総工費53億円で、2016年度の完成をめざす。

「今も毎晩、萌子のことを思い出します」。当時中学2年だった娘の萌子さん(14)を亡くした須賀川市の林喜恵さん(43)はそう語る。

震災当日、親子は滝地区で濁流にのまれた。夢中でつないだ手も、激しい流れで引き離された。喜恵さんは川岸で救助されたが、萌子さんは約50日後に40キロ下流で遺体で発見された。喜恵さんの腕には、娘が握り返した跡が赤く残っていたという。喜恵さんは「私が身代わりになれば良かった」と自分を責め続けた。

寝込みがちだった喜恵さんは最近、やっと気持ちが和らぎ「昔みたいに自分を責めなくてもよくなった」という。だが「二度と同じことを繰り返してほしくない。ダムの安全はしっかりと管理してほしい」と声を詰まらせる。

震災後、ダム管理者の「江花川沿岸土地改良区」の責任を問う声が住民から出た。改良区は、県と市の補助を受けて計約4億円を準備し、死者・行方不明者1人につき1千万円のほか、廃車になった自動車の購入費などを「生活支援金」として払った。

改良区の安田勝男事務局長(67)は「被災者の苦しみはわかる。道義的な責任はあると思い、支援した」と話すが、管理責任については「点検はしていた。落ち度はなかった」と主張する。ダム所有者である須賀川市の榊原茂夫・長沼支所長も「ダムが決壊するとは全く考えていなかった」。ダムを造った県の検証委員会も「日常的に点検し、異常はなかった」として責任を認めていない。
(神山純一、高橋尚之)



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【2014/08/30 01:08】 | 新聞記事から
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              嶋津 暉之

八ッ場ダム川原畑地区代替地のクラインガルテンについての記事をお送りします。年間48万円の利用料ですから、安くはありません。経済的に余裕がある人が、借りているのでしょうか。

◆クラインガルテン、開村4カ月 地元と交流じわり
(朝日新聞群馬版 2014年8月29日)
http://digital.asahi.com/articles/ASG8F6369G8FUHNB00L.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8F6369G8FUHNB00L

八ツ場ダム建設で一部が水没する長野原町に、4月にオープンした宿泊棟付きの農園「クラインガルテンやんば」が、最初の夏を越した。10区画の農園にはトマトやナスが実り、都会から来た利用者が農作業に汗を流す。地元住民とのふれあいも、少しずつ始まっている。

ダム建設予定地から上流に1キロほどの高台に、真新しい建物と小さな農園が並ぶ。すぐ近くでは、今秋の開通に向けて八ツ場大橋の工事が急ピッチで進んでいる。
「今夜はこの枝豆で一杯やろうかな。自分で作った野菜はうまいからね」。潮敏雄さん(62)は、畑の草取りをしながら笑った。東京都墨田区で造園業などを営む。月2回ほど奥さんと訪れ、ジャガイモやトマト、トウモロコシなどを栽培する。草津など周辺の温泉地に行くのも楽しみだ。

ダム建設で全戸が移転を迫られ、人口減が著しい川原畑地区。農園は地域振興施設として、4月に移転代替地の一角に開村した。町によると、80~160平方メートルの農地に1LDKの宿泊棟が付く。暖房もあり、通年の滞在もできる。利用料は年間48万円で、1年更新で最長5年間借りられる。

利用者は27組の応募者から抽選で決まった。埼玉の5組のほか、東京、神奈川各2、茨城1で、60代以上が半数を超える。都会に生活基盤を置き、週末などに訪れる人が多い。

応募の動機は「都会の喧噪(けんそう)を逃れたいから」「晴耕雨読にあこがれて」「1人の時間を大切にしたい」など様々だ。ほとんどが農作業は初体験だが、講習会や地元農家、役場の職員らに助けられている。埼玉県入間市の小泉美佐子さん(74)は「ブロッコリーの花を咲かせてしまう失敗もあったけど、甘いトマトができました。でも、青虫はいまも苦手で、ピンセットでつまんでいます」。

利用者同士だけでなく地元住民とのふれあいもある。小泉さんは、近くの公園である高齢者のグランドゴルフに参加している。おかずのお裾分けをし合ったり、男同士で酒を飲んだりと、交流の輪が少しずつ広がっている。

かつて90世帯を超えた川原畑地区だが、町内外への転出が相次ぎ、20世帯余りに。10組の「新住民」は地域再生のカギを握る。川原畑区長の中島泰さん(65)は「祭りなど地域の催しを一緒に支えてほしい。そんな中から、この地に永住しようという人が出てくれれば」と期待する。(土屋弘)


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【2014/08/30 01:03】 | 新聞記事から
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               嶋津 暉之

最上小国川ダムについての小国川漁協、山形県、最上町、舟形町の4者協議の朝日新聞、山形新聞、毎日新聞、読売の記事です。読売が目詰まり対策の内容を詳しく報じています。
最上小国川ダムの基本的な問題として指摘されているのは、穴あきダムの開口部がひどく小さく、詰まる可能性が高いことです。

開口部は高さ約1・6メートル、幅1・7メートル(2門)で、穴あきダムの先進例「益田川ダム(島根県)」の3.4メートル×4.45メートル(2門)と比べると、面積が18%しかありません。

そこで、その改善案として「開口部の高さを約4メートルに広げた上で、可動式の維持管理板を設置。普段は板を高さ約1・6メートルの位置まで下げて現行計画と同様の洪水調整機能を持たせる一方で、流木や土砂がたまった際には板を上昇させて、堆積物を下流に流す仕組み」が示されました。

しかし、開口部が詰まるときは一気に詰まるのですから、可動式の維持管理板を動かして対応することは無理なように思います。

小国川漁協は9月中にも臨時総代会の開催を予定しています。


◆小国川ダム 穴詰まり対策初公表
(読売新聞山形版2014年08月29日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/yamagata/news/20140828-OYTNT50344.html

県が進める最上小国川ダム(最上町)の建設計画で、県は28日、流域の漁業権を持つ小国川漁協(舟形町)と合意したダムの穴詰まり対策を初めて公表した。

対策は8項目から構成されており、穴あきダムの開口部を現行計画より拡大し、可動式の維持管理板を設置するなど、全国初の試みも盛り込んだ。

同日、県庁で開かれた県、漁協、最上町、舟形町などの代表者を集めた会合で示された。

現行計画では、洪水時に河川の流量を調整するために開口部は高さ約1・6メートル、幅1・7メートルと益田川ダム(島根県)など全国の他の穴あきダムに比べて狭く設定されており、漁協などからは「他の穴あきダムより穴詰まりしやすいのではないか」との懸念が出ていた。

今回、県が公表した対策では、開口部の高さを約4メートルに広げた上で、可動式の維持管理板を設置。普段は板を高さ約1・6メートルの位置まで下げて現行計画と同様の洪水調整機能を持たせる一方で、流木や土砂がたまった際には板を上昇させて、堆積物を下流に流す仕組みだ。
このほか、ダム建設の際に川の流れを予定地から一時的に迂回(うかい)させるためのトンネルと堤防を完成後も活用。ダム本体付近に土砂や流木が堆積した際には、水を再びトンネルに通して堤防とダム本体の間を乾燥させ、堆積物を重機で取り除くことで、川の濁りを防ぐ。

一方、この日の会合では、県、漁協、両町の4者で締結する「ダム建設に伴う治水・環境対策と内水面漁業振興等に関する協定」の素案も県側から提示され、今後、持ち帰って検討することになった。

高橋光明組合長は「話し合いの中で提案したものを県は全て飲んでくれた。私も理事も高く評価している」とした上で、今後、組合員に説明する考えを示した。

◇漁協、来月中にも総代会

県から漁業補償額の試算結果や穴詰まり対策などを提示されたことを受けて、小国川漁協は9月中にも臨時総代会を開催し、改めてダム問題への対応を協議する方針を固めた。複数の関係者が28日、明らかにした。

漁協は今年6月の総代会でダム容認を決議しているが、同漁協の定款は漁業権を喪失する場合には総代会の3分の2以上の賛成による「特別決議」が必要と定めている。

県は舟形町と共同で、漁業振興策の一部を年度内に前倒しで実施する方針で、関連予算を県議会9月定例会に提出を目指していることから、漁協側に早期の総代会開催を要望していた。

漁協幹部は「3日の理事会で正式な日程を決め、各総代に通知したい」と話している。


◆穴詰まり対策 評価/小国川ダム
(朝日新聞山形版 2014年8月29日)
http://www.asahi.com/articles/CMTW1408290600001.html


〇 県具体案に漁協組合長

県の最上小国川ダム計画について、県、小国川漁協、舟形町、最上町などによる意見交換会が28日、県庁であり、流水型ダムの穴詰まり対策や漁業振興策についての具体案が示された。

県による穴詰まり対策の内容は、(1)流木を取り除くためダム上流に砂防堰堤(えん・てい)を設置(2)ダムの前後にバイパスの水路を設置するなどで、高橋光明組合長は「漁協の提案を全部のんでもらった」と高く評価した。

振興策では、懸案となっているアユ中間育成施設の井戸試掘について舟形町が9月議会に補正予算を提出。県も補正予算を組んで補助金を出す意向を資料で明示した。また、治水と内水面漁業振興を両立させるための協定の素案も示された。

県は27日に実施した漁協との個別交渉で、漁業補償についての素案を示している。漁協は補償内容を詰めた上で、この日の提案と共に理事会や総代会に諮り、ダム建設を受け入れるかどうかを決めるとしている。

高橋組合長は、最終的な意思決定には組合員の代表が集まる総代会で3分の2以上の賛成を得る必要があるとしている。


◆最上小国川ダム、県が協定案提示 漁協、2町と意見交換会
(山形新聞2014年08月29日)
http://yamagata-np.jp/news/201408/29/kj_2014082900587.php

最上町の赤倉温泉上流に県が建設を予定する最上小国川ダムに関し、県と小国川漁協(舟形町)、最上町、舟形町による意見交換会が28日、県庁で開かれ、これまで県と同漁協が続けてきた協議を基にした協定書案が初めて県から提示された。

協定書は両町を含め4者間での締結を目指しており、同漁協の高橋光明組合長は内容を評価した上で、理事会で対応を協議する考えを示した。

協定書案は、治水対策として県が流水型ダムを建設し、漁協がそれを容認することを明文化。内水面漁業振興に向けては、放流による水産資源の増大、水環境の保全を明記した。

流域振興に関しては、4者と地元住民、観光、農業、林業関係者らで「最上小国川清流未来振興機構」を組織。連携して安全・安心の確保と内水面漁業振興を図るとしている。

県側はさらに舟形町のアユの生産量を現在の50万尾から57万尾に増産するほか、おとりアユの供給量は現在の2倍近い4万4千尾に引き上げると説明。アユの育成施設整備、育成施設に水を供給する井戸の機能強化にも協力するとした。

意見交換会には細谷知行副知事、高橋組合長、高橋重美最上町長、奥山知雄舟形町長らが出席した。

高橋組合長は協定書案に関し「積み重ねてきた協議内容が反映されており(濁り対策などを含め)ダム案としては納得のいく内容」とした上で、「これからが詰めの段階。総代や組合員の理解を得ていきたい」と述べ、理事会、総代会で意見を聞いていく考えを示した。

治水対策については「広島県の豪雨の報道を耳にするたび、同様の災害が流域で起こったら、誰が責任を取るのかとの思いを抱いている」と重要性を強調した。

高橋最上、奥山舟形両町長は「(締結により)地元・赤倉地区の安全安心が確保できることが一番大きい」などと賛意を示した。


◆最上小国川ダム:県、漁協など5者協議 治水と漁業振興、協定締結目指し /山形
(毎日新聞山形版  2014年08月29日)
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20140829ddlk06010202000c.html

 県が進める穴あきダム「最上小国川ダム」の建設計画について、県と漁業権を持つ小国川漁協(舟形町・高橋光明組合長)、舟形、最上両町、同川流域産地協議会の5者の代表による意見交換会が28日、県庁で開かれた。

ダム建設を容認し、治水対策と内水面漁業振興を図る協定書の締結に向けて5者間で話し合った。

 県は協定書の素案を示したほか、穴詰まり対策や流水量確保のための井戸の整備、アユ育成・サケふ化併用施設の整備、魚道の整備など内水面漁業振興策などを説明した。

 漁協の高橋組合長は「ダム本体について、漁協側の要望をほとんどのんでくれた県の姿勢を高く評価したい。組合員全員が建設容認に納得できるように、さらに議論を詰めていきたい」と述べ、素案を持ち帰ることになった。

 漁協は今後、漁業補償などを盛り込んだ覚書についても協議を進め、総代会で最終的に協定書に合意するか決めるという。【前田洋平】


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【2014/08/30 00:58】 | 各地のダム情報
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           嶋津 暉之

26日の東京新聞夕刊に「霞ケ浦のウナギ漁復活を」というタイトルの大きな記事が掲載されました。

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リード部分はつぎのとおりです。
   ↓
「かつて全国有数の漁獲量を誇つた茨城県・霞ヶ浦のウナギ漁を再生しようと、地元NPO法人が生息環境改善に向けた取り組みを進めている。稚魚の遡上を妨げる水門を開くよう国や地元自治体に訴えており、利根川水系の他県の自冶体にも協力を呼び掛ける考えだ。」

【2014/08/30 00:46】 | 新聞記事から
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               嶋津 暉之

28日開かれた、最上小国川ダムについての小国川漁協、山形県、最上町、舟形町の4者協議の報道です。
高橋組合長は「これまでの交渉を踏まえ漁協の要望がくみ取られた素案になっていて評価できる」と述べており、ダム受け入れに進みつつあります。
早ければ来月にも開かれる臨時総代会で、ダム受け入れ案に対して3分の2の同意が得られないようにしなければなりません。

最上小国川ダム問題は正念場を迎えています。

◆ダム4者協議 漁協来月にも総代会 (山形県)
( 山形放送2014/8/28 20:54 ) 
http://news24.jp/nnn/news8875591.html

協議には小国川漁協と県、最上町、舟形町の4者が参加した。最上小国川流域のダムによる治水対策と漁業振興を進めるため、県から4者協定の素案が示された。

また、県は漁協が懸念している川の濁りとダムの穴づまり対策を強化すると説明した。素案には「ダム建設を容認する」と明記されている。

また、ダムの本体工事着工に向けては4者協議とは別に、県側がすでに漁業補償の案を提示している。

小国川漁協の高橋組合長は協定の締結に向けて、総代会での3分の2の同意が必要との認識を示した。漁協側は、協定の素案や県の漁業補償案を受け入れるかどうか、早ければ来月にも臨時の総代会を開き、組合員に賛否を問う考えだ。


◆ダム交渉の内容を自治体に説明
(NHK 2014年8月28日 18時23分)
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024100231.html?t=1409234779492
「最上小国川ダム」の建設をめぐって、県は、漁業振興や環境保全対策など漁協との間で進めてきた交渉の内容について流域の自治体に説明しました。

県は、「最上小国川ダム」の建設について意見を交わす会議を県庁で開き、流域の最上町と舟形町の町長や小国川漁協の代表など9人が出席しました。

はじめに、県の担当者が、ことし7月から漁協と行ってきた交渉で合意した内容について報告しました。

このなかでは、県と舟形町が助成して、あゆの育成施設の設備を更新するなどして漁業振興をはかる予定となっていることや、上流に4つの構造物を造って流木などがダムの穴に詰まって水が濁らないようにすることなどを説明しました。

このあと、県から、漁協や地元の自治体の4者と締結を目指している環境対策や漁業振興の協定の素案が示され、それぞれ持ち帰って検討することになりました。

会議のあと小国川漁協のタカ橋光明組合長は「これまでの交渉を踏まえ漁協の要望がくみ取られた素案になっていて評価できる」と話していました。

「最上小国川ダム」をめぐる県と漁協との交渉は漁業補償が焦点になっていて漁協は、27日県から示された補償内容の素案について来月3日に開く理事会で協議することにしています。


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【2014/08/29 01:16】 | 各地のダム情報
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                嶋津 暉之

昨日行われた山形県と小国川漁協の協議についての読売と朝日の記事です。
読売が県の補償案の内容を詳しく報じています。
110万円ということは補償が実質ゼロだということです。
最上小国川ダムは漁業に被害を与えないという県の理不尽な主張によるものですが、このような案が出たことにより、逆に漁協組合員の反発が強まり、いずれ開かれるはずの漁協総代会で否決されるのではないでしょうか。

◆漁業補償110万 県が試算 小国川ダム協議
(読売新聞山形版2014年08月28日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/yamagata/news/20140827-OYTNT50431.html

県が進める最上小国川ダム(最上町)の建設計画で、流域の漁業権を持つ小国川漁協(舟形町)と県の協議が27日開かれ、県側が今後の議論のたたき台としてダム建設に伴う漁業補償額が約110万円になるとの試算結果を示した。

県が漁業補償額の試算結果を明らかにするのは初めて。

協議は舟形町内で非公開で行われ、漁協側からは高橋光明組合長ら幹部ら5人が、県側からは県土整備部の吉田郁夫整備推進監、農林水産部の阿部清技術戦略監ら7人が出席した。

漁業補償は一般的に、〈1〉ダム建設工事に伴う漁場環境の悪化などの影響補償〈2〉工事中に試験的に貯水することなどによる漁業権の一部制限補償〈3〉ダム建設によって予定地周辺で永続的に漁ができなくなることに伴う漁業権消滅補償――に大別される。

複数の関係者によると、県が今回示したのはこのうちの一部制限補償と消滅補償に関するもので、漁協の数年分の収益から予定地周辺では漁獲できないアユの分を除いた額を基に算出したとみられる。

影響補償については、「漁協の要望もあり十分な対策を目指しているので、事前補償ではなく、万が一発生してしまった場合に支払う事後補償の形をとる」(県幹部)として、試算結果には含めていない。

また、この日の協議では、県と漁協が締結する「覚書」の素案を示した。

覚書はダム建設に伴う漁場環境の保全を図るための具体的な内容を記載したもので、このうち、漁業補償に関する部分では、影響補償以外の漁業権に関する漁業補償を要求しないとする案と漁業補償について協議するとした案の2案を提示した。

漁協は近く開催する理事会で対応を協議する方針。


◆山形)漁協と県が補償交渉 最上小国川ダム建設
(朝日新聞山形版2014年8月28日)
http://digital.asahi.com/articles/ASG8W6DVMG8WUZHB00D.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG8W6DVMG8WUZHB00D

県の最上小国川ダム計画で、小国川漁協(舟形町)と県とのダム建設に関連する4回目の交渉が27日、舟形町で開かれた。県は、漁協と県で結ぶ覚書の素案について、漁業補償が行われる場合と、行われない場合の2案を提示した。素案が明示されたのは初めて。

交渉は非公開で、漁協は高橋光明組合長ら、県側は吉田郁夫・県土整備部整備推進監らが出席した。

県幹部によると、県側は、100万円ほどを県が補償する内容と、金銭的な補償を行わない内容の2案を提示した。ただ、ダム建設の区域でどの程度アユが捕れるかなど、調査しなければ分からない項目も多く、金額はあくまで参考の値という。

漁協は9月3日に理事会を開き、補償について理事の考えを聞く方針だ。(上田真仁)



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【2014/08/28 12:55】 | 各地のダム情報
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                嶋津 暉之

石木ダム土地収用裁決申請について記事の続きです。

抗議先を再掲しておきます。

*長崎県知事 中村法道  電話 095-824-1111 (代表) FAX:095-826-5682  知事への提案 https://eap.pref.nagasaki.lg.jp/kv2/index_pc.php5?FORMNO=42000G00001085ibS&SETUID=SSL

*佐世保市長 朝長則男 電話 0956-24-1111 (代表) FAX:0956-25-2184  市長への手紙  https://www.city.sasebo.nagasaki.jp/mailmayor/emfmayorinput.jsp

◆石木ダム建設計画:用地強制収用へ 知事「手続き進めざるを得ず」 住民反発「衝突辞さぬ覚悟」 /長崎
(毎日新聞長崎版 2014年08月27日 )
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20140827ddlk42010304000c.html

県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム事業は26日、中村法道知事が建設予定地内の土地の一部を強制収用に向け県収用委に裁決申請する意向を表明したことで大きな節目を迎えた。

県側は申請手続き中も住民と交渉を続ける方針だが、今回の決定が反対住民らとの溝を広げ、反発を招くことは必至だ。 「本来は話し合いで解決したかった」。午前11時20分から県
庁で開いた記者会見で、中村知事は、住民との話し合いで解決を探る意向を強調した。

しかし、実際に強制収用に踏み切るかは「選択肢を否定するものではない」と述べ、2010年の知事選で市民団体の公開質問状に「強制収用はしない」と答えたことについても「ダム建設自体は必要不可欠で、手続きを進めざるを得ない。環境自体も当時と変わっている」とした。

会見に同席した朝長則男・佐世保市長も「ダムの完成を望んでおり、前に進めてほしい」と賛意を表明。山口文夫・川棚町長は裁決申請に理解を示す一方で「(強制的に土地を収用する)行政代執行は避けていただきたい」と注文した。

ダム事業に反対する地権者たちは、裁決申請の資料作成に向け県が7月に実施しようとした測量調査などを阻止してきた。

予定地内に住み、住民団体「石木ダム建設絶対反対同盟」の岩下和雄さん(67)は「我々はふるさとでの暮らしを続けたいだけ。ダムの必要性について説明もせず、建設ありきで非人道的に進めるやり方は許せない。自分たちの財産を守るためにも衝突も辞さない覚悟で阻止行動を起こしていく」と、県や佐世保市などの対応を批判した。

同市の市民団体「石木川まもり隊」の松本美智恵代表らは抗議声明で「現に生活している住民を権力で追い出して進めるダム建設など戦後日本の行政史上、類を見ない暴挙」などと批判し、収用裁決申請決定の方針を撤回するよう要求した。【小畑英介、梅田啓祐】

==============

〇石木ダム建設計画の推移〇

1972年 県が予備調査

73年 県が実施調査

75年 国が事業認可

82年 5月 県が土地収用法に基づく強制測量を開始。6月まで7回行う

2004年 9月 佐世保市が取水量を1日6万トンから4万トンに下方修正

07年 2月 県が総貯水容量を19%減らす計画縮小案を発表

09年11月 県が土地収用法に基づく事業認定を国に申請

12年 6月 国が事業の継続を決定



◆石木ダム土地収用裁決申請
(長崎新聞 2014年8月27日) 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140827-00010001-nagasaki-l42

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、中村法道知事は26日、朝長則男佐世保市長、山口文夫川棚町長とともに県庁で会見し、反対地権者の土地の強制収用につながる裁決申請の手続きに入ると表明した。

ダム事業の公益性を認めた事業認定の効力が切れる9月8日までに県収用委員会に申請する。県の予備調査から42年が経過し、地権者の反対運動で本体着工のめどが立たない中、県政の懸案事業は大きな転換点を迎えた。

反対地権者でつくる石木ダム建設絶対反対同盟は、会見を受けて「これまで通り反対を続ける。強制収用は許さない」と猛反発している。

中村知事は朝長市長、山口町長との協議後に会見。「申請期限までに解決するのは困難で、やむを得ず裁決申請するしかないと判断した。申請後も任意解決の余地は残されている」と述べ、地権者との交渉を試みる姿勢を示したが、申請で溝はさらに深まりそうだ。

裁決申請は土地収用法に基づき、強制的に土地の明け渡しを求める手続き。今回の申請対象は、反対地権者13世帯のうち4世帯が所有する農地約5千平方メートル。申請後は、県収用委員会が公開の場で県側や土地所有者らの意見を聴取。

土地を取得する場合の地権者への補償額や、明け渡し期限などを決める手続きに入る。

強制収用に踏み切るかどうかについて、中村知事は「現時点では白紙の状態。状況の推移を踏まえて判断する」とした。中村知事は初当選した2010年の知事選前、

絶対反対同盟などのアンケートに「強制収用はしない」と答えていた。この点を問われ、「あの時点で強制収用は何としても避けて理解をいただくのが重要と考えてきた。しかし、なかなか理解を得られなかった。環境が変わった」と述べた。

朝長市長と山口町長は、佐世保市の水道水の安定供給や、川棚川の治水対策のために石木ダムが必要との認識をあらためて示した。強制収用について朝長市長は「認識は知事と同じ」と話したが、山口町長は「避けてもらいたい」と慎重な姿勢を示した。



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【2014/08/28 00:20】 | 新聞記事から
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