「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
             嶋津 暉之

上毛新聞の記事中の動画は見たくもない映像ですが、国交省の思惑通り、工事がどんどん進行していることを印象付けるものになっています。
実際にはまだまだ紆余曲折があると思いますが。

◆八ッ場本体へ着々と
(読売新聞群馬版 2014年1月30日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20140129-OYT8T01362.htm

八ッ場(やんば)ダム(長野原町)建設予定地の報道機関向けの見学会が29日行われ、水没する地区の代替地への移転状況などが説明された。建設構想が浮上してから60年余。政府と地元の対立の歴史を経て、今年秋にも本体工事が始まる現場を報告する。
(佐賀秀玄)
 ダム本体の建設予定地に立つと、目の前には奥深い渓谷が広がっていた。

 「現在、吾妻川をせき止める準備に入っています」

 国土交通省八ッ場ダム工事事務所の伊藤和彦副所長は、渓谷の方を指し示しながら語った。

 吾妻川は利根川の支流。ダム本体(高さ116メートル、幅291メートル)は川をせき止めた後で、国指定名勝「吾妻峡」の一角に造る。総事業費は約4600億円で、2019年度の完成を予定している。下流地域の洪水を防ぎ、水道用水を確保する役割を担うことになる。

 吾妻川の左岸には、コンクリートの大きな壁が見えた。09年に完成した「仮排水トンネル」(長さ約390メートル)だ。川を流れる水を迂回させ、その間の川底をむき出しにして、せき止める計画だ。今年度は、川に土砂を埋めて水の流れを止める準備も進めている。

 川の両岸には、ダムが建設されれば水没する5地区(川原湯、川原畑、林、横壁、長野原)が点在している。ダム本体から約1キロ上流に進むと、渓谷の上を「湖面1号橋」(約494メートル)がまっすぐ延びている。川原湯と川原畑の代替地同士を結ぶ橋で、今年秋に「八ッ場大橋」として開通する予定だ。

 橋の真ん中に立つと、ダム本体の建設予定地がよく見える。県八ッ場ダム水源地域対策事務所の上原幸彦所長は「建設途中も建設後も、ダムを見るにはここが一番いい場所」と話す。

 橋を渡った先は、川原湯地区の代替地。真新しい3軒の旅館や民宿は昨年、約30メートル下の温泉街から移転した。建築中の共同浴場「王湯会館」は、毎年1月の「大寒」に行われる奇祭「湯かけ祭り」の会場となる。

 ダム建設に伴い、JR吾妻線も川原湯温泉駅を含めて約6キロが水没するため、JR東日本が岩島(東吾妻町)―長野原草津口(長野原町)間の10・4キロ区間で付け替え工事をしている。

線路はすでに敷設され、新しい川原湯温泉駅は2月中に完成し、今年秋から運行を始める予定になっている。


◆八ッ場ダム建設:JR吾妻線の新駅など公開 /群馬
(毎日新聞群馬版 2014年01月30日)  
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20140130ddlk10040114000c.html

国交省や県は29日、長野原町で建設が進む八ッ場ダムの工事の進捗(しんちょく)状況などを説明する報道機関向け現地見学会を開いた。八ッ場大橋や一部区間が水没するJR吾妻線の新駅などが公開された。

同町の川原湯と川原畑地区の代替地を結ぶ長さ494メートルの八ッ場大橋は昨秋、橋桁完成を祝う閉合式があった。現在は路面の舗装や照明の取り付けなどが行われ、今秋の供用開始予定という。

JR吾妻線の新しい川原湯温泉駅は、ホームが既に完成。鉄骨平屋建ての駅舎の内装作業など仕上げの工事が進む。線路の切り替えは今秋の予定だ。また、代替地の新しい川原湯温泉街に建設中の共同浴場「王湯会館」も公開された。

2014年度政府予算案には、八ッ場ダムの本体工事と生活再建関連予算として約99億円(うち国費約50億円)が盛り込まれている。国が県に示している工程表によると、今秋にもダムの本体工事が始まる。【角田直哉】


◆八ツ場ダム予定地を歩く

(朝日新聞群馬版 2014年1月31日)
http://www.asahi.com/articles/CMTW1401311000003.html

 国土交通省と県は29日、長野原町の八ツ場ダム建設予定地と関連工事の現場を報道陣に公開した。新年度にダム本体の着工を控え、代替地を結ぶ橋や新駅などが完成に近づいていた。

 吾妻渓谷のダム建設予定地。冬枯れの木々が生い茂る渓谷の底を、吾妻川が流れる。2019年度、ここに高さ116メートル、幅291メートルのダムができる。

 工事中、吾妻川の流れはせき止められる。川の水は周囲の岩をくりぬいて造った長さ390メートル、直径8メートルの仮排水トンネルの中を迂回(う・かい)させる。予定地の上流と下流側に、そのためのコンクリート製の取水口と放水口が見える。

 今夏には川を一時せき止める堰堤(えん・てい)が完成する。国交省の担当者は「川が途中で消え、下流で再び姿を現す。ダム完成まで6年間、そんな不思議な光景が見えるでしょう」。

 ダム建設予定地の上流約1キロにある湖面1号橋。全長494メートル。ダム湖をまたいで川原畑と川原湯の代替地を結ぶ。昨年8月に両岸がつながり、舗装や照明の取り付けを残してほぼ完成している。周辺の道路と接続させ、秋には「八ツ場大橋」として一般の利用が始まる。

 川原畑から川原湯へ、橋を歩いて渡った。高さ80メートルだが、ダム湖ができれば満水時の湖面は十数メートル下になる。

いま眼下を走る吾妻川も、JR吾妻線や川原湯温泉駅も、ダム湖に沈むことになる。車道のほか歩道もあり、担当者は「ダム湖観光の絶好のスポットとなる」という。その吾妻線は、約10キロにわたって付け替えられる。工事はほぼ終え、新たな川原湯温泉駅の駅舎も2月には完成する。

 新駅は現在の駅舎より80メートルほど高い場所に、山を切り崩して造った。周囲の景観に合わせ、茶色の落ち着いた外装。斜面にあるため、改札から下のホームまで約10メートルの階段を下りる。階段の北側は全面ガラス張りで、ダム湖を一望できる構造になっている。

 新駅の近くに、「立ち入り禁止」の看板があるトンネルの入り口がのぞく。東吾妻町につながる全長3キロの大柏木トンネルだ。本体工事用の石材を運ぶ道路として5年前に完成したが、着工のめどがたたず、使われていなかった。

 車でトンネルに入る。工事用で舗装されておらず、ひどく揺れる。大型ダンプがすれ違えるよう幅は約10メートルある。

 東吾妻側では、石材の搬出に必要なプラントヤードの造成工事が大詰めを迎えていた。本体工事が始まれば、山を切り崩して100万立方メートルの石を採掘する計画だ。この石材とコンクリートを混ぜてダムを造る。

 工事終了後、トンネルは県道川原畑大戸線の一部として供用される。担当者は「長野原と東吾妻や高崎との行き来がぐっと容易になる」と話した。



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【2014/01/31 23:55】 | 新聞記事から
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         嶋津 暉之

1/28に行われた最上小国川ダム反対の小国川漁協と山形県との初協議について山形新聞の記事です。
既にお知らせした河北新報、読売、朝日の記事とは捉え方が違っており、今後の成り行きが心配されます。

◆漁協「最上小国川ダム建設排除せず」 環境保持など条件
(山形新聞 2014年01月29日) 
http://yamagata-np.jp/news/201401/29/kj_2014012900642.php

最上町の赤倉温泉上流に建設予定の最上小国川ダムに関する県と小国川漁協(舟形町)との協議が28日、新庄市の県最上総合支庁で行われた。

漁協側は漁場環境悪化の不安が払拭(ふっしょく)された場合、ダム建設を排除しないとの考えを示した。建設の是非について総代会などの場で組合員の意思確認を再度行うことも視野に県側との協議を継続する。協議は3回程度行われる予定で、次回は2月下旬の開催を見込んでいる。

非公開で行われた協議終了後の記者会見で、同漁協の沼沢勝善組合長は「ダムに頼らない治水対策を進めるべきだという基本姿勢は変わることはない」と強調した。

その上で「清流を維持できるか、漁場としての価値を保てるかなど、ダム建設で生じる不安要素が解決し、(漁協)執行部が納得いく説明があれば、ダム案について組合員に諮ることも考えなくてはならない」と述べ、歩み寄る姿勢も見せた。
協議の中で県側は、2009年の政権交代に伴いダム建設事業が検証対象とされ、有識者の提言や住民説明会で審議を重ねた結果、11年2月に「平常時は水をためない流水型ダム(穴あきダム)案が最良」との対応方針を決定した経緯を説明。

ほかの治水対策と比べて短期間の工事でコストを抑えられる点、環境への影響が少ないことなどを強調した。

岡邦彦県土整備部長は会見で「県の責任と義務で事業を行いたいと説明した。歩み寄りのために、漁協が抱える不安点について分かりやすく丁寧に説明し、理解を得たい」と語った。

06年以来となる協議には県側から岡部長、若松正俊農林水産部長ら、漁協側は沼沢組合長らが出席。関係者として最上町の高橋重美町長、菅俊郎町議会議長、舟形町の奥山知雄町長、信夫正雄町議会議長、赤倉地区の代表が加わり、それぞれの立場で意見を述べた。

終了後、高橋最上町長は「流域住民の安全を確保するため、一刻も早いダム整備を求めた」、奥山舟形町長は「信頼関係を深めて有意義な協議を進めることが大切と考える」と語った。

同漁協は流域のアユへの影響などを懸念し、一貫してダム建設に反対を主張。06年11月には総代会で「穴あきダムによらない治水を進める決議」をして意思を確認した。県は漁協の同意を工事の本格的着手の原則と位置付けている。



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【2014/01/30 01:06】 | 新聞記事から
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             嶋津 暉之

最上小国川ダムに反対する小国川漁協と山形県との協議が行われました。
漁協の沼沢勝善組合長は話し合い後、「説明は受けたが、引き続きダムによらない治水対策を求めたい」と従来の姿勢に変わりないことを強調しました。

◆最上小国川ダム建設 県と漁協の協議再開
( 山形放送2014/1/28) 
http://news24.jp/nnn/news8874792.html

県最上総合支庁で開かれた協議には、県と小国川漁協のほか、最上町と舟形町の町長や、赤倉地区の代表など約20人が出席した。

最上町に計画しているダム建設をめぐっては、地元の町がダムによる治水対策を県に要望し、県が建設を決めたがダムの下流に当たる舟形町の小国川漁協はアユへの影響を懸念しダム建設に反対。

漁協側は、2006年11月の総代会でダム以外の治水を求める決議を採択して以来、県とのダム計画に絡む公式な協議には応じていなかった。

しかし先月、漁業権の更新をめぐり県が条件に「公益上、必要な行為への配慮」を盛り込み、話し合いに応じることを漁協側が回答していた。

協議は非公開で行われ、終了後、県と漁協側が会見した。互いの意見は平行線をたどったものの、漁協側は、今後の話し合いについて理解を示した。

次回の協議は、1か月後に行う予定できょう話し合った問題点をより具体的に整理していく方針だ。


◆漁協なお反対姿勢、山形県と初の協議 最上小国川ダム
(河北新報 2014年01月29日水曜日) 
http://www.kahoku.co.jp/news/2014/01/20140129t51004.htm

山形県が最上町に計画する最上小国川ダムをめぐり、県と建設に反対する小国川漁協(山形県舟形町)との初協議が28日、新庄市の県最上総合支庁であった。

漁協の沼沢勝善組合長は話し合い後、「説明は受けたが、引き続きダムによらない治水対策を求めたい」と従来の姿勢に変わりないことを強調した。
協議は非公開で行われた。終了後の記者会見によると、県がダムの概要と治水対策を説明し、漁協などが意見を述べた。

沼沢会長は歩み寄りの余地について「漁場環境悪化への不安が解消されれば、そうなるかもしれない」と意見交換を続ける意向を示した。

県土整備部の岡邦彦部長は「県の義務と責任で建設を進めたいとあらためて説明した。協議を重ね、不安を解消したい」と話した。

協議は、県が昨年末の漁業権更新の条件として提示した。県と漁協のほか、治水対象の最上町赤倉温泉地区の住民ら計20人が出席し、計3回を予定している。

最上小国川ダムは、地元の要望を受けた県が2006年、流水型の「穴あきダム」として建設を決定した。09年の政権交代で見直し対象となったが、11年に事業継続となった。

用地測量や工事用道路の整備を進め、本体工事は漁協の同意を得て14年度に着工したい考え。総事業費は70億円。



◆山形)最上小国川ダム問題 漁協と県などの協議始まる
(朝日新聞山形版 2014年1月29日) 
http://www.asahi.com/articles/ASG1X5WCBG1XUZHB01B.html


県の最上小国川ダム計画について、県と計画に反対にする小国川漁協、地元自治体は28日、流域の治水対策や内水面漁業振興について、県最上総合支庁で協議した。

県は「ダム計画は県民の安全安心のためにも必要」と主張。漁協は「ダムによらない治水対策を求める」と譲らず、意見は平行線をたどった。

県と漁協との協議は2006年以来。非公開で行われた協議後の記者会見で、沼沢勝善組合長は「(流水型)ダムが建設された場合、最上小国川の土壌環境が壊されてしまう。私たちは(最上町)赤倉地区の河道改修で、治水対策はできると考えている」と従来の立場を貫いた。

これに対し、県の岡邦彦県土整備部長は「漁協が不安に考えていることがあれば、県は整理して理解を求めていきたい。

どういう方策が考えられるか、それについて真摯(しんし)に考えていく」と応じた。また、漁協があくまでも河道改修による治水を求めていることについて「さらに安全度がアップするような治水案があれば(漁協とも相談しながら)参考にしていく」と述べるにとどめた。



◆小国川漁協 ダム反対姿勢
( 読売新聞山形版 2014年1月29日 )
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20140128-OYT8T01401.htm

県が最上町で進める最上小国川ダムの建設計画で、流域の治水対策を巡る県と漁業権を持つ小国川漁協(舟形町)などとの協議の初会合が28日、新庄市の県最上総合支庁で開かれた。

ダム建設への理解を求める県に対し、漁協側は改めて反対の姿勢を示した。漁協が2006年11月にダム建設反対を決議して以降、県と正式な協議を行うのは今回が初めて。

会合には、流域の関係者として、同漁協の沼沢勝善組合長ら幹部のほか、最上小国川流域産地協議会の悪七幸喜会長、高橋重美・最上町長、奥山知雄・舟形町長、同町赤倉地区の住民代表らが参加。県からは岡邦彦・県土整備部長、若松正俊・農林水産部長らが出席した。

会合は非公開で行われたが、座長の悪七会長らの説明によると、県側は、普段は水をためない「穴あきダム」計画を採用するに至った検討の経過や、流域の洪水被害の状況などを説明。

河川改修と遊水地を組み合わせるなどした5つの治水対策は、完成まで63~91年かかり、費用は158億~191億円に上るため、現行のダム計画(工期5年、費用132億円)の方が優れていることを強調した。

また、県は配布した資料の中で、漁協側が昨年の県との水面下の折衝で提示してきた4つの河川改修案に言及。いずれも完成まで76~85年かかり、費用も167億~180億円になるとの試算結果を示した。

これに対して、漁協側は河川環境保護などの面からダム建設に反対を表明。

現行計画について「耐用の限界が到来し、撤去する時期が必ず来る。それでもコストが一番少ないのか」「満水状態の時に洪水が発生すれば、計画流量以上の洪水が発生する可能性がある」など5項目の疑問点を指摘し、代替案の検討を改めて求めた。

地元からは、高橋町長らが「一刻も早くダムを建設し、安全安心を確保してほしい」などと訴えた。

会合後、記者会見した沼沢組合長は「今後も話し合いには参加するが、ダムによらない治水対策を求めていく。私たちは川を守りたいし、漁場環境は悪化させたくないし、自然は壊したくない」と強調した。

ただ、歩み寄りの可能性を問われると、「(県の説明に)納得すればという前提はあるが、組合の総代会に諮る可能性が全くないとは言えない」と述べ、今後の対応に含みを持たせた。

次回会合は来月下旬以降に開催される予定。



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【2014/01/29 11:04】 | 新聞記事から
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東京高裁で言い渡しがあった栃木3ダム控訴審の判決文、判決要旨、および判決に対する抗議声明が八ッ場ダム訴訟HPに掲載されました。

東京新聞社会面、朝日新聞群馬版の記事も紹介します。
東京新聞は同じ記事が上毛新聞にも載っていますので、共同通信配信の記事だと思います。

◇2014年1月27日 東京高裁の栃木3ダム訴訟

〇判決文  
http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/tochigi_k/tochigi_k_hanketsu.pdf

〇判決要旨  
http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/tochigi_k/tochigi_k_hanketsu_yoshi.pdf

〇無駄なダムをストップさせる栃木の会 控訴人団 弁護団
 東京高裁判決に対する抗議声明  
http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/tochigi_k/tochigi_k_seimei.pdf


◆八ッ場ダム反対控訴審判決 栃木訴訟も住民敗訴
(東京新聞社会面 2014年01月28日)

八ッ場ダム(長野原町)など3件のダム事業に反対する栃木県の住民らが、栃木県の事業費負担は違法だとして支出の差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は27日、住民側敗訴の一審宇都宮地裁判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。

住民側代理人弁護士は「無駄な公共事業を奨励する判決だ」と批判し、上告する意向を明らかにした。
田村幸一裁判長は、3事業の負担金について「いずれも国土交通相による通知に基づいており、違法かどうかはこの通知が合理性を欠いているかで判断すべきだ」と指摘。

その上で「通知の前提となる河川整備計画やダム建設計画に不合理な点はなく、県の予算執行に過失はない」と述べた。

2004年に本県など利根川流域の1都5県で提訴された住民訴訟の一つで、二審判決は昨年10月の千葉訴訟に続き3例目。いずれも住民側が敗訴している。

他の3地裁でも全て住民側が敗訴し、東京高裁に控訴している。


◆公金支出控訴審、栃木も原告敗訴
(朝日新聞群馬版 2014年01月28日)
http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20140128100580001.html

八ツ場など3ダム建設の公金支出は違法として、市民オンブズパーソン栃木の会員らが栃木県知事を相手取り、建設負担金の支出中止と支出済みの計約124億円の損害賠償を求めた住民訴訟の控訴審判決で、東京高裁は27日、原告側の請求を退けた。

八ツ場の公金支出を求めた控訴審は東京、千葉に続く原告敗訴で、群馬など3県は係争中。「法的決着」は最高裁に持ち越されており、栃木の原告も上告する方針を示した。

田村幸一裁判長は、3ダムともに「著しく合理性を欠くとはいえず、違法ではない」とした一方で、原告側が主張した八ツ場の地滑り危険性については「補強対策の必要がある」と主張の一部に理解を示した。


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【2014/01/29 10:56】 | 裁判の報告
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            嶋津 暉之

思川開発(南摩ダム)、八ッ場ダム等の3ダム事業からの撤退を栃木県に求める住民訴訟の東京高裁判決が昨日ありました。まことに残念ながら、住民側の敗訴でした。

最大の争点は栃木県が思川開発で得る予定の水源を使う当てがなく、そのための水道用水供給事業も存在せず、思川開発への参画は県民にとって何の利益もなく、巨額の負担をただ強いるものでしかないことです。

少なくとも、この争点については住民側が勝訴するのではないかと、強い期待を持ちました。

しかし、東京高裁は「思川開発事業から撤退するとの判断をすることも,政策的には選択肢の一つとして十分考え得るところではあるものの」と、住民側の主張を認めつつも、「裁量権の範囲を逸脱濫用した違法なものとまでとはいえない。」としました。

裁判所が行政に対して違法性を突き付けることはしないという前提が先にあっての判決であり、これでは行政のやりたい放題が罷り通ることになります。


◆3ダム訴訟判決 住民側敗訴 「栃木県の予算執行過失なし」
(下野新聞 2014年1月28日 朝刊) 
http://www.shimotsuke.co.jp/category/life/welfare/environment/news/20140128/1487982

南摩(鹿沼市)、湯西川(日光市)、八ツ場(群馬県)のダム3事業に対する県の負担金支出は違法だとして、

市民オンブズパーソン栃木(代表・高橋信正弁護士)と県民20人が福田富一知事に支出差し止めと支出された約124億円の損害賠償を求めた住民訴訟の控訴審判決が27日、東京高裁であった。

田村幸一裁判長は「県の予算執行に過失はない」などと一審宇都宮地裁判決を支持、住民側の控訴を棄却した。住民側は上告の方針。

住民側は「本県に、ダム3事業による利水・治水の効果はない」と主張。県側は、南摩ダムを造る思川開発事業には県南市町の高い地下水依存率を下げる必要があると反論した。

田村裁判長は3事業の負担金支出について「国土交通相による通知に基づいており、ダム建設計画などに不合理な点はなく、県の予算執行に過失はない」と述べた。

判決後、記者会見した住民側代理人の大木一俊弁護士は「我々の主張をまともに受け止めず、無駄な公共事業を奨励する判決だ」と批判。

一方で田村裁判長が、思川開発事業の利水参画について「県が撤退を判断することも選択肢として考え得る」などとした点に注目し、県に対してあらためて「同事業から撤退すべきだ」と訴えた。



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【2014/01/28 14:48】 | 裁判の報告
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◆霞ケ浦導水事業:那珂川取水口差し止め訴訟 建設予定地を初視察 原告側要望で地裁 /茨城
(毎日新聞茨城版 2014年01月25日)
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20140125ddlk08040141000c.html

国が建設を予定している霞ケ浦導水事業那珂川取水口(水戸市渡里町)の工事差し止め訴訟で、水戸地裁(日下部克通裁判長)は24日、同取水口の建設予定地を初めて視察した。

原告側が「漁業者がどれほど困るか、裁判官に肌で感じてもらいたい」などと視察を要望。すでに建設されている利根川取水口(稲敷市)などを含め、県内の計5カ所を視察した。

霞ケ浦の水質浄化と那珂川、利根川の渇水対策を図ろうと、同事業では霞ケ浦、那珂川、利根川を地下トンネルで結ぶ工事を実施。これに対し、茨城、栃木両県の8漁協は2009年3月、「アユの子が取水口に吸い込まれ、漁獲量が悪化する」などとして、工事中止を求めている。
事業費(約1900億円)ベースの進捗(しんちょく)率は78%で、ダム事業見直しを掲げた民主党政権が凍結を表明し、10年度以降は工事が中断している。

今後の工事再開について、原告側代理人の谷萩陽一弁護士は同じく一時凍結され、工事が再開する八ッ場ダム(群馬県)に触れ、「霞ケ浦導水事業も再開される可能性がある」と懸念を示した。

国土交通省関東地方整備局の加辺良徳・河川情報管理官は「事業が適切か検証作業を行っており、再開するかは検証の結果次第だ」と話した。
【土江洋範】



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【2014/01/27 14:01】 | 新聞記事から
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           嶋津 暉之

◆社説 丹生ダム中止へ 国と県、下流にも責任

(京都新聞 2014年01月26日掲載) 
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20140126_4.html

国が長浜市の高時川上流で計画している丹生(にう)ダムの建設事業が中止される見通しとなった。国土交通省近畿地方整備局と水資源機構が治水や渇水対策といった目的別にコストなどを分析し、「ダムは有利ではない」と結論づけた。

計画開始から半世紀近くたつ。当初、計画に反対していた住民は「下流の命と生活を守るため」という説得に折れ、1996年に全40戸が移転した。移転が完了したダム計画の中止は異例で、住民が「不信と怒りを感じる」と憤るのはもっともだ。

また、ダム計画があったため周辺の河川整備は進んでこなかった。

国、滋賀県が荒れた建設予定地や河川整備など今後の対応に大きな責任を負っているのはもちろんだが、琵琶湖・淀川流域下流の府県も一定の責任があるだろう。

1968年に国の予備調査が始まり、下流府県の利水や高時川と姉川の治水などの多目的ダムとして計画されてきた。しかし、2003年に近畿地方整備局の諮問機関が「ダムは原則として建設しない」と提言し、ダム本体の工事は凍結された。

また同年以降、下流の大阪府、京都府などが水需要の減少を理由に事業から撤退した。


国は水需要減少や環境への影響が重視されるなどダムを取り巻く情勢が変わる中、目的から利水を外して規模を縮小したり、常時は水をためない穴あきダムに形式変更を検討するなど、丹生ダム計画に固執して建設実現の道を探ってきたように見える。

もう少し早く結論を出せなかったのだろうか。

整備局は河川改修や建設予定地の整備などに最大限の支援をし、責任を果たしてほしい。
一方、県はこれまで高時川、姉川の河川改修に関して「丹生ダムの方針が決まってから」としてきた。今回の結論を受け、河川整備計画作りに取りかかる方針だ。

県が進める流域治水条例案でも両河川での治水対策の遅れが問題となっており、今後、速やかな河川改修が望まれる。

もともと県は丹生ダム建設を推進してきたが、嘉田由紀子知事が06年にダムの凍結・見直しを訴えて当選して慎重な姿勢に転じた。

途中、曲折はあったが、全般としてはダムに頼らない治水を志向してきた。今回の結論は、国による中止方針だが、県も大きな責任を負っていると言える。

丹生ダム計画は、下流自治体の都合に大きく左右された。長い年月、翻弄(ほんろう)された建設予定地の地元や住民の負担に対する下流府県の責任、さらには撤退をめぐるルール作りも含めて、今後、議論していく必要があるだろう。



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【2014/01/27 13:59】 | 未分類
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          嶋津 暉之

八ツ場ダム予定地の長野原町川原畑の地域振興施設「クラインガルテンやんば」の応募が24日で締め切られました。

◇長野原町のHP 
http://www1.town.naganohara.gunma.jp/www/contents/1371450089891/index.html」 

「川原畑地区地域振興施設『クラインガルテンやんば』について上記をを見ると、クラインガルテはいくつかタイプがあって、Dは建物床面積58.39m²、専用菜園面積118~160m²です。農園利用料金は年間480,000円 です。

安くはないと思うのですが、応募者が多いのは意外でした。


◆農園10区画に27件応募
(朝日新聞群馬版 2014年01月27日)
http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20140127100580001.html

八ツ場ダムができると水没する長野原町川原畑の地域振興施設「クラインガルテンやんば」の応募が24日で締め切られた。10区画の農園に対し、27件の応募が関東を中心に寄せられた。2月16日に抽選会があり、4月上旬に開園する。

町産業課によると、応募者の居住地は東京12、埼玉9、千葉・神奈川2、茨城・広島1。担当者は「予想以上の反響で、大変ありがたく思う」と話した。

クラインガルテンはドイツ語で「小さな庭」の意味。「やんば」は八ツ場バイパス(国道145号)沿いの高台にある川原畑地区の移転代替地にできる。農業や行事を通じて利用者と地域住民が交流する計画だ。


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【2014/01/27 13:56】 | 八ツ場情報
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◆3ダム住民訴訟、きょう控訴審判決
(朝日新聞 2014年1月27日)
http://digital.asahi.com/articles/CMTW1401270900001.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_CMTW1401270900001

八ツ場(やんば)(群馬県)、湯西川(日光市)、南摩(鹿沼市)の3ダム建設のための公金支出は違法だとして、市民オンブズパーソン栃木(高橋信正代表)の会員らが福田富一知事を相手取り、建設負担金の支出中止と既に支出された計約82億円の損害賠償を求めた住民訴訟の控訴審判決が27日、東京高裁で言い渡される。住民側が地裁に提訴して10年。改めて争点をみる。

八ツ場ダムの差し止め訴訟は2004年、ダムの受益者負担金を支出する群馬、東京、千葉、埼玉、茨城、栃木の1都5県で一斉提訴。一審判決は全てで原告側が敗訴。控訴審では東京、千葉で原告側が敗れている。

県は八ツ場ダムの事業費約4600億円のうち、治水事業の受益者としてすでに支出した分を含め10億4千万円を負担することになっている。

これまでの裁判で、県側は1947年のカスリーン台風と同程度の規模の降雨が利根川上流域にあった場合、氾濫(はんらん)区域に足利市や佐野市、栃木市が含まれ、「八ツ場ダムが洪水被害を軽減する」としている。

一方、原告側は、国がカスリーン台風規模の降雨で生じると推定する最大流量は過大とし、「治水効果はない」と主張する。

原告側代理人の大木一俊弁護士は「栃木県は利根川に接しておらず、治水効果が全くないと言える。他の判決と同じ判断をすることはできない」と強調する。

12年に完成した湯西川ダムも「治水計画上、必要はなかった」として、負担金の支払いの差し止めを求めている。

南摩ダム建設を核とする思川開発事業は水道用水の確保という利水事業が大きな争点。

原告側は、思川の流域市町には地下水が十分にあり、人口が減少傾向にあることなどから「新たな水需要はない」と主張。さらに「水道用水を市町へ供給するための具体的な事業計画が存在しない」と指摘する。

また県側はダムを建設して河川水の利用にシフトすれば、地下水利用による地盤沈下を防ぐことになるとしているが、原告側は「観測結果から地盤沈下は明らかに沈静化している」と反論する。

大木弁護士は「不要なダムは将来に大きな負担を残す。環境を破壊して、無駄遣いをする国とこれに追随する県の姿勢を許すことはできない」と話す。
(岩佐友)


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【2014/01/27 13:53】 | 裁判日程
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             嶋津 暉之       

石木ダムの事業認定の過程で、滝沢智東京大学大学院教授と小泉明首都大学東京教授が、佐世保市の水需要予測にお墨付きを与える意見を出しています。

「ダム検証のあり方を問う科学者の会」(代表 今本博健京都大学名誉教授、川村晃生慶応大学名誉教授)は、滝沢教授と小泉教授の社会的責任を求めて、両教授に対して1月20日付で公開質問書を送付しました。

その意見書が水源連HPに掲載されました。

◇石木ダム事業認定に関する「科学者の会」の公開質問書
(滝沢智東大教授と小泉明首都大学東京教授に対して)

http://suigenren.jp/news/2014/01/22/5410/

小泉明首都大学東京教授は東京都水道局事業評価委員会などの委員を務めてきた人物です。
また、滝沢智東京大学大学院教授は昨年3月に厚生労働省がまとめた「新水道ビジョン」策定検討会の座長を務めました。

石木ダム参画の佐世保市が無茶苦茶な過大予測を行っているにもかかわらず、小泉氏と滝沢氏が何のためらいもなく、その予測を容認する意見を出したことは看過できることではありませんので、「ダム検証のありかたを問う科学者の会」は今回、両教授の提出意見の根拠を明らかにすることを求める公開質問書を送付しました。 


こちらで詳しく説明されています。
   ↓
◆佐世保市の水需要予測にお墨付きを与えた2教授へ 「科学者の会」が公開質問!
- 石木川まもり隊 - http://is.gd/U9t894


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【2014/01/25 22:12】 | 未分類
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