「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
           嶋津 暉之

10月30日の八ッ場ダム千葉訴訟控訴審の東京高裁判決は残念ながら、敗訴でした。
八ッ場ダム訴訟HPに判決文、判決要旨、抗議声明が掲載されました。

●千葉控訴審
判決 2013年10月30日


判決文

http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/chiba_k/chiba_k_hanketsu.pdf

判決要旨
http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/chiba_k/chiba_k_hanketsu_yoshi.pdf

八ッ場ダム千葉訴訟高裁判決への抗議声明
http://www.yamba.sakura.ne.jp/shiryo/chiba_k/chiba_k_hanketsu_seimei.pdf

ひどい判決でした、内容だけでなく、手抜きをした判決文でした。

内容は3月29日の東京訴訟の高裁判決の判断をほとんどそのまま踏襲しています。

判決文は東京訴訟87ページに対して、今回は55ページです。判断を示すテーマがかなり限られており、時間をかけずに判決文を書いたのではないかと思います。

加藤新太郎裁判長は著書が多く、法曹界では名が知られた裁判官で、ざっくばらんな性格なので、それなりの判断を示すではないかと思ったのですが、全くの期待外れでした。

判決文を実際に書いたのは進行協議の時の様子から見て、右陪席の柴田秀裁判官であると思われます。柴田氏は弁護士任官の裁判官で、東京高裁の前は宇都宮地裁にいました。

宇都宮市を被告とした湯西川ダム裁判を担当しました。その時の訴訟指揮はよく、市職員の証言の時は裁判長自らが市職員を問い詰めていました。しかし、判決はひどく、何のとりえもない原告全面敗訴の判決でした。

残念ながら、裁判官というものは行政の補完的存在でしかないようです。


◆八ッ場ダム訴訟 二審も敗訴 「国・県の言い分丸のみ」
(東京新聞千葉版2013年10月31日) 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20131031/CK2013103102000134.html

 八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の事業費負担をめぐり、県に支出差し止めを求めた住民訴訟で、三十日の東京高裁判決は「ダムは千葉県の洪水被害の防止に有効」と、原告となった県民四十八人の訴えを退けた。

原告らは判決に対し「国や県の言い分を丸のみした判決だ」と批判し、上告する考えを示した。 
(白名正和)

 原告側は利水面で「現状でも水余り。さらなる水源は不要」と主張。治水面でも、ダムによる洪水時の水位低下は数センチ程度と独自の試算を示し、ダムの不要性を訴えていた。

 国や県が治水の根拠としていた利根川の治水基準点・八斗島(やったじま)(群馬県伊勢崎市)の最大流量(基本高水)「毎秒二万二千立方メートル」の数値をめぐっては二〇一〇年秋、民主党政権当時の馬淵澄夫国土交通相が「根拠がない」と明言していた。

 千葉地裁判決(一〇年一月)後にこうした状況変化もあったが、この日の高裁判決は「県は水道事業を安定運営するため、余裕を持った水源の確保が求められる。

二万二千立方メートルの数字は関東地方整備局事業評価監視委員会などが妥当と判断しており、ダムは治水に有効」と判断した。

 判決を受け、原告の中村春子さん(69)=佐倉市江原台=らは「ダムをいくらでも造っていい、と受け止められる内容だ」「お上の言い分は全部正しいという、不当中の不当判決」などと批判した。

 記者会見した原告代理人の中丸素明弁護士は「こちら側が示したデータはすべて信用できないと判断し、国や県の主張を都合の良いところだけ使っている。上告手続きを速やかに行う」と話した。


◆八ツ場ダム建設、二審も住民敗訴 千葉県の支出「適法」
(福井新聞2013年10月30日午後7時17分)
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationalnews/CO/national/767333.html


国が進める八ツ場ダム10+ 件(群馬県長野原町)の建設に反対する千葉県の住民が、千葉県の事業費負担は違法だとして支出差し止めを求めた住民訴訟の控訴審判決で、東京高裁は30日、一審千葉地裁に続き住民側の請求を全面的に退けた。

加藤新太郎裁判長は「八ツ場ダム10+ 件は千葉県の洪水被害の防止に有効で、支出が違法とは認められない」と判断した。

2004年に利根川流域の1都5県で起こされた住民訴訟の一つで、二審判決は住民側が敗訴した3月の東京訴訟に続き2例目。他の4地裁でも全て住民側が敗訴し、東京高裁に控訴している。


まさのあつこさんのブログの記事
   ↓
◇246.八ッ場ダム千葉訴訟控訴審判決
晴れの日は楽しく、雨の日は静かに
http://is.gd/KUX2S6


追記を閉じる▲

【2013/10/31 15:57】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
           嶋津 暉之

八ッ場ダム裁判千葉控訴審の判決を控えて、東京新聞千葉版が八ッ場ダム問題を昨日に続いて判決当日に大きく取り上げています。
2013-10-30.jpg

◆八ッ場を止めたい住民訴訟・高裁判決を前に <下>県予測「伸びる」だが…
(東京新聞千葉版 2013年10月30日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20131030/CK2013103002000151.html

紅葉が映える景勝地・吾妻(あがつま)渓谷の上流に巨大な橋が現れた。下には八ッ場(やんば)ダムで水没する川原湯(かわらゆ)温泉(群馬県長野原町)。
橋はダムの完成後、両岸の高台に造られた二つの代替地を結ぶことになる県道の湖面1号橋だ。JR吾妻線の付け替え工事も進み、渓谷美を撮り残そうとカメラを手にした人が目立つ。

水没地の住民が移転を強いられた「大義」の一つが、東京や千葉の住民の利水だ。

「増え続ける水需要を支え、洪水から生活を守る」。国土交通省八ッ場ダム工事事務所はホームページで事業の必要性をうたう。裁判を争う県側も「新たな水源の確保を」と建設を後押ししてきた。

「でも、実際は水余りです」。東京高裁で住民側の証人となった市民団体「水源開発問題全国連絡会」共同代表の嶋津暉之(てるゆき)さん(70)は反論する。 

一年のうち最も多くの水が使われた日の水量「一日最大給水量」。県内は一九九四年度の百四万七千立方メートルから漸減し、2012年度に99万5千立方メートルに。節水型家電の普及などに伴い、利根川流域の一都六県全体でも減っている。 
PK2013103002100054_size0.jpg

水の需要に影響する人口も減少が続く見込みだ。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、12年に約621万人だった県人口は、13年後の25年には599万人へ。「少子高齢化で人口が減っていくならば、水の需要も減るはず」(嶋津さん)

だが、県水道局の予測は右肩上がりだ。25年度の一日最大給水量は113万4千立方メートルと、昨年度から10%以上伸びるとする。「利根川に近い地域では県全体の人口の推移とは異なる。12年度に給水を受けた人口は5千人増えている」を根拠に挙げる。

県がダム完成で得る利水量は12万立方メートル余。これは県の水需要の実績を上回る予測増加分とほぼ一致する。しかし、国交省水資源部の研究会は08年、利根川流域の水使用量が減ると予測済みだ。

工業用水も水余りだ。原告側の山口仁弁護士が「各企業は契約した水量の4分の3しか使っていない。工業用水が水道用水に転用されている」と主張。県側は「契約水量を安定供給するために、水源の確保が必要だ」と反論している。

県内の利根川は下流にあたり、治水面での恩恵は少ないという。「洪水時でも八ッ場ダムによる水位低下は数センチ程度」(原告側)

国は、将来想定される最大流量について一九四七年のカスリーン台風時を基に算出。上流の治水基準点・八斗島(やったじま)で当時と同じ毎秒2万2千立方メートルの水を安全に流すために、ダムが必要だとしてきた。

この数字をめぐって、民主党政権の馬淵澄夫国交相が2010年10月の衆院予算委で「根拠がない」と明言したが、その後、国交省に依頼された日本学術会議が「妥当」との結論を出している。県側も同様の立場だ。

しかし、今年3月まで開かれた国交省関東地方整備局の利根川の有識者会議では、流量の算出方法などへの疑問が次々と露呈した。

「最大流量は多くても1万7千立方メートル程度の可能性がある。有識者会議ではカスリーン台風時の上流域での『氾濫図』が過大で捏造(ねつぞう)も判明した」

原告側の中丸素明弁護士は30日の東京高裁判決を前に、語気を強めて続ける。「ダムの根拠となる治水データが崩れている点で、過去の判決とは状況が違う。ダム事業は合理性を欠くため、公金支出は違法だ。画期的な判決を期待している」
(この連載は白名正和が担当しました)

<八ッ場ダム工事の状況>

事業主体の国交省によると、ダムにより水没する地域の家屋移転、JR吾妻線や国道の付け替え工事は、約9割が完了(今年8月末時点)。

来年10月から本体工事を始め、19年9月の完成後、半年かけてダムに水をためる「試験湛水(たんすい)」を行う。

一方、家屋の移転先の代替地はダムののり面近くに位置し、湛水時に地盤が不安定になる恐れも指摘されている。民主党政権時、150億円と見積もった追加の地滑り対策費などは、現在の事業費4600億円には含まれておらず、変更の可能性もある。


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ


追記を閉じる▲

【2013/10/30 15:23】 | 未分類
トラックバック(0) |
           嶋津 暉之

10月30日の八ッ場ダム千葉裁判の控訴審判決を前にして、東京新聞千葉版が八ッ場ダム訴訟を大きく取り上げています。千葉の中村春子さんと服部かをるさんのインタビュー記事です。
2013-10-29.jpg

◆八ッ場を止めたい住民訴訟・高裁判決を前に <上>提訴から9年訴え続け
(東京新聞千葉版 2013年10月29日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20131029/CK2013102902000150.html

国が建設を進める八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の事業費を県が支出するのは違法として、県民418人が県に支出差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が、30日に東京高裁で言い渡される。

住民側が「ダムは治水や利水に効果がなく、必要性の検証が不十分」と提訴して、間もなく九年。その訴えとは何か。高裁判決を前に二回にわたり振り返る。

県議会九月定例会の最終日、22日。八ッ場ダムをめぐる一つの議案と、一つの請願が審議された。

議案は、ダムの完成時期を2015年度から19年度へと4年間延長する国の方針に、同意する内容。国は今年8月に方針を示したが、事業費の一部を負担する県は議会の承認を得る必要があった。

一方、請願はダムの推進に待ったをかけ、「県人口が減少に転じ水の需要は減っている。国は事業費を4600億円とするが、これから増額される恐れが高い」と主張する。

「議案に賛成の方は起立願います」。議場では河上茂議長の声と同時に、自民、民主、公明など六会派の議員81人が立ち上がり、賛成多数で可決。請願は不採択となった。議案に反対したのは共産や市民ネット・社民・無所属の8人だけだった。

請願を出した原告の一人で元佐倉市議の中村春子さん(69)は、傍聴席でため息を漏らした。「議員は国が造るものや、打ち出す方向性に何も考えず従うだけ。県民が何を言っても心に響かない」
中村さんがダムに疑問を抱いたのは、25年近く前。家庭からの排水をきれいにする市民運動に取り組んでいた。同市の水道水は八割が地下水、残り2割が利根川の表流水で「水がおいしい」。

ところが、ダムが完成すれば水のブレンドの比率は正反対となり、味が落ちるだけでなく、水道料金も1.3倍に。調べると、県の負担金は大きいうえ、国が言うような治水、利水の効果があるかは不明確だった。

市民団体を結成し、住民監査請求をへて04年11月に千葉地裁へ提訴。10年1月に地裁は住民側の訴えをすべて退けたため、控訴していた。

地裁の判決前、政権が民主党に変わった。「八ッ場ダムは中止する」という言葉に胸が躍った。事業は一時凍結されたが結局、11年末に建設継続に転じる。「あまりにも唐突すぎた。ちゃんと準備して問題点を整理してから中止を言うべきだった」(中村さん)

原告の主張は一貫している。国が治水対策の目標とするのが、1947年に下流域に大きな被害を及ぼしたカスリーン台風時に利根川の治水基準点・八斗島(やったじま)(群馬県伊勢崎市)を流れた水量。国は最大で毎秒2万2千立方メートルと推定するが、過大すぎる。

千葉にはダムを造ってまで多くの水は必要なく、県が負担する巨費の五百億円超に見合うメリットはない-。

「ムダな公共事業の象徴であるダムを止めたい、という思いだ」。中村さんと一緒に活動してきた元佐倉市議の服部かをるさん(65)は強調する。

活動の周知には苦労してきた。今月、地元のお祭りで来場者から「八ッ場ダムは群馬の話では…」と言われた。「残念で、同時に活動の意義を広く伝える難しさも感じた」

だが、中村さんと服部さんはこう続ける。「誰かがダムに異議を唱えなければ、ダムの問題は表面化しなかった。法廷で争って証拠を残したことで、今後ダムに問題が見つかったときに、国の対処を指摘できる」

<八ッ場ダムと住民訴訟> 利根川の支流、吾妻(あがつま)川で建設が予定されている多目的ダム。国土交通省関東地方整備局が事業主体で、1952年に建設計画を発表した。

当初(86年)は事業費2110億円で2000年度の完成予定だったが、工期の変更は4回目。現時点で事業費は4600億円で、約6割を負担する流域の千葉、埼玉など6都県の住民が事業費支出は違法だとして提訴。

各地裁は住民の訴えを退け、いずれも東京高裁に控訴。今年3月、都民の控訴は棄却されたため上告している。



☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ
 


追記を閉じる▲

【2013/10/30 14:48】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
             嶋津 暉之

10月28日国土交通省の国土審議会水資源開発分科会調査企画部会が開かれ傍聴してきました。
今年度中に中間とりまとめを行い、来年秋までに答申をまとめることになっています。

国土交通省はその答申に基づき、全国の長期水需給計画(ウォータープラン)、7水系のフルプラン(水資源開発基本計画)を改定する考えのようです。

地球温暖化などを理由にして、新たダム建設を進める計画をつくることも予想されますので、審議の動きを見守る必要があります。

昨日の会議資料は近日中に国土交通省のHPに掲載されますが、諮問の趣旨をまとめた資料はこちらです。
   ↓
「資料・今後の水資源政策のあり方」


まさのあつこさんのツイート
   ↓ 













☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ


追記を閉じる▲

【2013/10/30 13:44】 | 政策
トラックバック(0) |
               嶋津 暉之

残念ながら、八ッ場ダム基本計画変更案の同意案を6都県議会が可決してしまいました。

◆八ッ場ダム基本計画変更 同意出そろう
( 読売新聞群馬版 2013年10月29日 ) 
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20131028-OYT8T01605.htm

八ッ場ダム(長野原町)の工期を4年間延長し、2019年度までとする国土交通省の基本計画変更に知事が同意する議案が28日、茨城県議会で可決され、群馬を含む利根川流域1都5県すべての同意が決まった。
茨城県は同日、関係利水者としても同意する意向を決めたため、知事と利水者すべての同意が出そろった。

八ッ場ダムは当初2000年度の完成予定だったが、これまで工期が2度延長され、今回は3度目となる。約4600億円の総事業費に今回変更はない。

国が群馬県に示した工程表では、八ッ場ダムの本体着工は14年度半ば頃で、19年度半ばに完成する予定。

特定多目的ダム法は、基本計画を変更する際、国は〈1〉関係知事〈2〉関係利水者――の意見を聴くと定めている。八ッ場ダムの場合、関係知事は1都5県、関係利水者は群馬県や藤岡市など延べ11団体になる。

知事が意見を述べる際は各議会の議決を得る必要がある。群馬県では8日、東京都と埼玉県で11日、栃木県で16日、千葉県で22日に可決された。

栃木県が全員賛成、ほかはすべて賛成多数だった。1都4県が「更なる工期延長は行わない」(群馬県)、「総事業費の圧縮に努める」(千葉県)など議案に意見を付け、栃木県は議案とは別に「工期厳守」「コスト縮減」などを求める要望を国に提出した。

同省によると、関係利水者のうち延べ10団体が同意する趣旨の意見を既に提出した。残る茨城県の水道事業は「28日中に同意意見を郵送で提出する」(県水・土地計画課)という。

同省は、同法で定められている関係行政機関(農林水産省や財務省など6機関)との協議も進め、「手続きが終わり次第、基本計画変更を公示したい」としている。


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ
 


追記を閉じる▲

【2013/10/30 13:36】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
            嶋津 暉之

ダムからの放流量を増やすことの経済効果の試算結果についての記事です。
夜明ダムは1954年完成の九州電力の発電用ダムで、高さ15メートルです。ダムの定義は15メートル以上ですので、ダムとしては、ぎりぎりの高さになります。

◆大山川・三隈川:河川水量増で経済波及効果97億円 水郷ひた再生委が委託調査 /大分
(毎日新聞大分版  2013年10月23日) 
http://mainichi.jp/area/oita/news/20131023ddlk44040527000c.html

日田市の大山川や三隈川の水量増加・清流復活運動を展開している官民ぐるみの「水郷ひた再生委員会」(岩里諫夫代表)が、水量増加が地域に及ぼす経済波及効果を大銀経済経営研究所に委託調査した結果、推計約97億円に上ることが分かった。

九州電力、国、県などが入る31日の河川環境協議会で、水量増加の必要性を強く訴え、難航する見直し交渉の突破口にする。

報告書によると、三つの前提条件に基づき消費額などを推計。次に、それが市内の各産業にもたらす経済波及効果(生産波及効果)を産業連関表により推計した。

【アユ釣り客】福岡都市圏に近くて高速道路に直結。増量で尺アユ(30センチ以上)が復活すれば、シーズン150日間の誘客は延べ7万人と仮定。宿泊費や飲食費、入漁券、餌代などの生産波及効果は9・5億円で、就業者数139人増加。

【観光客】流量減に伴う水質低下は観光にも影を落とし、旧日田市の2011年の観光客は00年に比べ宿泊者数13万5000人、日帰り客84万5000人減。運動により00年の水準に戻れば、生産波及効果56・4億円、就業者数828人増加。

【夜明ダムの魚道設置】要求通り新設されれば400万匹の天然アユ漁業が復活。生産波及効果31億円、就業者数426人増加。

同運動は、河川環境協の00年合意で夏場の流量毎秒4・5トン、冬場同1・5トンと3倍増したが、今回の見直し交渉で地元は「毎秒10トン」を要求している。【楢原義則】


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ
 

【2013/10/30 13:33】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
◆福岡市水道の「頭脳」水管理センター~配水調整システムに迫る
(NET IB NEWS 2013年10月25、26日)
http://www.data-max.co.jp/2013/10/25/post_16455_ib1344_1.html  

福岡市水道局の水管理センターは1981年、3年前の78年に発生した渇水を教訓に、すべての蛇口への公平な給水などを目的に設立された。同センターのコア技術となる配水調整システムは、約300カ所あるテレメーターから送られるデータを24時間監視。177カ所に設置された電動弁の操作を介し、5浄水場、21配水ブロックごとにそれぞれ流量、水圧を制御するもので、日本初の画期的なシステムだった。それから30年が経過した2013年4月、2回目のシステム更新が完了し、運用を開始している。この配水調整システムとはどのようなものか。追ってみた。

<渇水を教訓に配水調整を構想>
「渇水は福岡市の宿命だ」。福岡市水道局の技術部門トップの和志武三樹男理事は、そう語る。
配水調整システムの役割は、水道水をユーザーの需要に応じて配分することにある。一見当たり前のことのようだが、福岡市以外で同様のシステムを運用している例は「まずない」と言われる。
そんな特異なシステムを、なぜ福岡市では30年を超えて運用し続けているのか。配水調整システムの意義については、福岡市の宿命、厳しい水事情を抜きに語ることはできない。
1978年、福岡市は渇水に見舞われ、287日におよぶ給水制限を強いられた。これをきっかけに、配水調整システム構想が持ち上がる。
システムのベースになったのが、配水区域のブロック化。ブロック化とは、配水区域を浄水場や管網ごとに区切ることで、これにより、水圧の均等化、管網被害の最小化、水運用の高度化を図るもの。ブロック化に併せ、水運用を監視、制御できるようにすれば、渇水による被害を最小限に食い止められる。こうして日本初のシステムづくりが始動する。
配水調整事業の制御システム開発を担当したのが、三菱電機㈱。開発に当たり、同社発祥の地にある研究拠点である神戸製作所に案件を持ち込み、当時最先端の技術を結集し、わずか3年で納入を果たした。

<特定地域の長期断水回避に恩恵>
配水調整システムの完成により、5浄水場間、21配水ブロックごとの水需要に応じた流量、水圧調整が可能となった。流量調整は、配水管に取り付けた流量計データをもとに電動弁を遠隔操作。水圧調整は、水圧計データをもとに同じく電動弁操作を行なう。通信は専用インターネット回線(VPN)を使用。システムの恩恵は、渇水などの異常時に適切な水運用はもちろん、管網自体の異常の発見や使用水量の情報収集、予測など平時の水運用にももたらされた。特に漏水防止については、水圧の適正化により、4,000~5,000m3/日程度の抑制効果が得られている。
併せて、当時設置されたテレメーターなどは約240カ所。設置工事の際、「電動弁の設置工事は、道路の通行止めをともなったが、市民からの苦情はほとんどなかった」(同局担当者)という。渇水対策としてのシステム導入に対し、ユーザーがどれだけ期待を寄せていたかを物語るエピソードだ。
システム運用開始後の94年、福岡市は再び渇水の憂き目に遭う。給水制限は前回を上回る295日におよんだ。その際、システムはどう機能したのか。
まず、ほとんど干上がった水源ダムから取水する浄水場の配水量を減らした。その一方で、比較的余裕のある浄水場の配水量を増やす浄水場間の相互融通を実施し、特定地域の長期断水を回避。システムがなければできない措置だった。このほか、水圧調整による出水不良の防止、電動弁操作による人的負担の軽減などでその効果が確認されている。

<熟成された3代目システムが稼働>
配水調整システムは、95年に2代目システムに更新される。2代目システムでは、LAN二重化などシステムダウンに備えたバックアップ機能、オペレーターの負担軽減のための運用支援機能が新たに加えられた。初代システム導入時に比べ、管路延長や施設が拡大していたことへの対応でもあった。
そして13年4月、新庁舎建設に併せ、3代目システムに切り替わる。基本的には2代目システムの考え方を踏襲したものだが、今回、運用支援機能の拡充がなされた。運用支援機能には、1日約2,000回に上る電動弁操作を行なうオペレーターに対し、天候や気温などで増減する配水量について、過去のデータをもとに予測値を与えるなどの機能を向上させた。水管理センター内には、消防局のカメラ映像、水質監視データ、主要施設の電力情報などのモニターが新たに設置された。さまざまな情報を同時に確認できる「見える化」により、センターとしての「即応体制の強化を図るのが狙い」(同局担当者)だ。
熟成の域に入った感のある配水調整システムだが、課題もある。約300カ所あるテレメーターの更新だ。今年度から年20カ所ずつ更新していく計画だが、すべての更新に15年を要する。また、177カ所ある電動弁の法定耐用年数は30年。今後のメンテナンスを疎かにはできない状況にある。
福岡市は12年7月、シンガポールで開かれた国際水週間にブースを出展。配水調整システムをPRし、同じく水源不足で悩む同国関係者から熱心な質問を受けたという。世界で唯一、30年を超えて運用されてきた福岡市の配水調整システム。市の財産だと言っていい。その財産をどう守り、どう育んでいくか。さらなる進化が期待される。
(了)
【大石 恭正】


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ
 


追記を閉じる▲

【2013/10/30 13:28】 | Webの記事
トラックバック(0) |
             嶋津 暉之

ダム等による海岸線後退に対する対策として巨大な土嚢を使った国の護岸工事が宮崎海岸で行われているという記事です。
しかし、このような巨大土嚢で海岸線の後退を本当に抑えることができるのでしょうか。

◆巨大土嚢で砂浜守れ 浸食続く宮崎海岸、全国初の工事
(朝日新聞2013年10月25日)
http://digital.asahi.com/articles/SEB201310210058.html?_requesturl=articles/SEB201310210058.html&ref=comkiji_txt_end_s_kjid_SEB201310210058

【北村有樹子】
浸食が目立つ砂丘を復元しようと宮崎海岸(宮崎市)で、巨大な土嚢(どのう、サンドパック)を使った国の護岸工事が続いている。国土交通省によると、自然の景観を保ちやすい手法で、全国初の試みという。

 宮崎海岸は宮崎港から北に12キロ続く砂浜。日向灘を望む絶景の観光スポットで、国の絶滅危惧種に指定されているアカウミガメの産卵場としても知られる。

50年ほど前には陸から波打ち際まで100~200メートルの砂浜があったが、今では50メートルほどに。上流にダムができたり川の砂利を採取したりしたことが原因で、海への砂の流入が減ったとみられている。

 砂浜が狭くなったことで、堤防の役目を果たす砂丘も削られ、このまま浸食が進めば津波や台風の高波で、住宅地が浸水する恐れがあると指摘されている。

 そこで注目したのが、国交省と民間が開発したサンドパックという工法。長さ20メートル、幅4・5メートル、高さ1・5メートルのポリプロピレン製の袋に砂を詰めた土嚢を、海岸と並行に重ねて砂浜に埋める。
1年間の実証実験では、背後の砂丘が浸食されにくくなることが証明され、耐用年数も10年以上あると推測された。

 事業費は11億円。まず、シーガイアから北約7キロに位置する1・6キロの範囲で導入する。新たな砂を投入する「養浜」とあわせて、砂浜の幅を広げていく計画だ。

東大大学院の佐藤慎司教授(海岸工学)は「コンクリート護岸と異なり、景観を損なわず、細かな位置変更もできる。効果があれば全国に普及する可能性がある」と話している。



☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ
 


追記を閉じる▲

【2013/10/27 01:37】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
◆中国、深刻な水不足と汚染が最大の環境問題に
(日本経済新聞 2013/10/25) 
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK22043_S3A021C1000000/
(2013年10月12日付 英エコノミスト誌)

経済発展に伴い中国では河川の数が激減する一方で、残された水の汚染もすさまじい。北部は水不足も深刻なことから、三峡ダムをも超える巨大な治水計画が動き始めている。だが、その環境面への影響は周辺国にも及ぶだけに今後、政治問題にも発展しかねない。

中国は深刻な環境問題を多く抱えている。息も詰まるほどのスモッグ、開発による大規模な生息地の破壊、重金属による食物汚染…。

だが環境問題の専門家に「中国で最も深刻な問題はどれか」と尋ねると、必ず返ってくるのは同じ答えで「水」だ。北京にあるカーネギー清華センターの王濤(ワンタオ)氏も、「水が最も深刻な問題だ」と言い、その理由として「水不足」と「水質汚染」を挙げる。

(写真)甘粛省にある紅崖山ダム。国内で最も乾燥が進む同省では、数百の川が北西部で消失しているという(9月20日)=ロイター


■北京の水不足はサウジ並み
中国社会科学院の潘家華(パンジアファ)氏も「最大の問題は水。人は砂漠で生き残ることはできない」と語る。水質資源管理局の元局長、汪恕誠(ワンシューチェン)氏はかつて「中国は、『一滴の水のために闘うか、それとも死ぬか』という難問に直面している」と発言した。

この言葉は決して大げさではない。中国と聞くと「穏やかな湖に鵜飼い」という光景が浮かぶが、現実はそうではない。

中国の年間の水使用量は6000億立方メートル。1人当たりの使用量は400立方メートルで、米国人の平均の4分の1だ。国際的に定義される「水ストレス」(1人当たり年間使用可能水量が1000立方メートルを下回り、日常生活に不便を感じる状態)のさらに半量を下回る。

だが、この全国平均からは、さらに深刻な地域格差の問題は見えてこない。中国が抱える水資源の5分の4は南部に存在する。主な水源は長江流域にある。だが、人口の半分と農地の3分の2は北部に位置する(ちなみに黄河は北部に位置する)。

北京の水不足は、1人当たり年間水使用量がわずか100立方メートルというサウジアラビアの状況に似ている。北京の地下水面は1970年代に比べて300メートル低下した。

■河川の数も1950年代から半減

中国は持続不能なペースで水を消費している。水の乱用のために河川は消滅しつつある。大規模な集水域を持つ川の数は50年代には5万を超えていたが、現在は2万3000まで減少した。

そして、これに追い打ちをかけるかのように、中国は残されたわずかの水をも汚染し続けている。

 黄河はしばしば中国文明の発祥の地と呼ばれる。2007年に政府機関である黄河水利委員会が黄河流域の1万3000キロメートル(km)に及ぶ範囲と黄河の支流について調べたところ、調査対象となった水の3分の1が農業用水にさえ適さないことが判明した。黄河の両岸には、4000にも上る石油化学製品工場が建てられている。

(写真)三峡ダムの近くで、長江水面に浮かぶ大量のゴミをすくい集める労働者(雲陽県、9月24日)=ロイター

 利用可能な水はこのようにひどい状態にある。中国住建部の都市部水質監視センターで主任エンジニアを務める宋蘭合(ソンランヘ)氏は、都市部の水源のうち飲んでも安全なものは半分しかないと言う。

 国土部によると、華北平原の地下水の半分以上は工業用水には使えず、7割は人体への接触にさえ適さないという。つまり、洗濯も入浴もできないということだ。

 2012年後半、中国のメディアは黄河流域の蘭州近辺に300の遺体が浮いていたと報じた。遺体はこれまでに合わせて1万体ほど見つかっている。警察によると大半は自殺者だという。1960年代以降、こうした遺体が黄河下流に流れ着くようになった。

■石炭火力発電所も大量の水使用

 世界銀行は2009年、中国の水の問題を巡る総コストが国内総生産(GDP)の2.3%に相当すると見積もり、その大半は健康被害によるものとした。

 水不足はエネルギー生産の拡大計画をも危機にさらし、経済成長を脅かしている。中国は米国に倣ってシェールガス革命を起こしたいと考えている。しかし、1つのシェールガス田を稼働させるには年間1万5000トンもの水が必要になる。

 中国は約450基の石炭火力発電所を新たに建設する計画も立てている。これは年間12億トンの石炭を燃やすことを意味する。発電所には冷却水が必要なうえ、石炭の洗浄もしなければならない。それに要する水の総量は90億トンに上る。中国にそれだけの水はない。

 米ワシントンにあるシンクタンク、世界資源研究所によると、新設予定の石炭火力発電所の半分は、水ストレスの程度が「高い」あるいは「極めて高い」地域に建つという。


中国にとって最善の解決策は、水の使用効率を改善することだ。中国では工業用水は約4割しか再生利用されていない。これは欧州の半分である。再利用されなかった工業用水は河川や湖に垂れ流しされている。

 清華大学の王占生(ワンジャンシェン)氏は、政府は都市部の水インフラ(下水道、水道管、下水処理所)の整備を軽視しており、それがさらなる無駄を招いていると指摘する。

 大半の都市では、水道料金が欧州の大都市のわずか10分の1の水準にとどまる。にもかかわらず、政府は国民の反発を恐れて水道料の引き上げに及び腰でいる。

 その結果、中国の「水の生産性」は低い。水1立方メートルの使用から中国が得ている生産高は8ドル(約780円)相当だ。欧州諸国の平均は58ドル(約5710円)である。もちろん欧州諸国は中国より裕福だが、7倍も裕福というわけではない。

■三峡ダムより大きい計画始まる

 水道料金の設定と治水に関して適切で実行可能な改革をするよりも、中国政府は供給量を増やすことを重視している。ここ数十年間、中国ではエンジニアの肩書を持つ人物が政治を引っ張ってきた。前国家主席の胡錦濤(フーチンタオ)氏を含め、その多くが水力学のエンジニアである。

 そうした背景も1つの理由となって、共産党の幹部は度肝を抜くような規模の工学プロジェクトをもって水問題の解決に当たってきた。

 最も有名なのが、長江に作られた三峡ダムだ。だが、今年はさらに大規模な計画が開始する。「南水北調」と呼ばれるもので、長江と黄河をつなぎ、水の豊富な南部から水不足の北部へと水を運ぶ計画だ。

 このプロジェクトが完成すれば、総計3000kmに及ぶ複数のトンネルや運河が山々を貫通し、平原を横切り、河川の下を通ることになる。その水理学上及び環境面に与える影響は極めて有害なものとなる可能性がある。

 このプロジェクトでは、長江と黄河という中国の2大河川を3つの新たな経路でつなぐ。下流域の「東線」はこの年末に開通する予定だ(地図参照)。年間148億立方メートルの水をポンプでくみ上げ、長さ1160kmの運河で送る。1500年前に作られた水路「京杭大運河」も一部、利用する。

 これまでにくみ出された水はあまりに汚染がひどいため、経費の3分の1が水質処理に消えてきた。1300kmの新たな運河が使用される「中央線」は、2014年10月に開通する予定だ。

同じ時期に、最も大胆でかつ議論を呼んでいる上流域の「西線」も着工される。環境破壊に弱いヒマラヤ高原を渡るルートだ。最終的にこの南水北調プロジェクトでは、年間450億立方メートルの水を運ぶことになり、その総工費は4860億元(約7兆8500億円)に達する見通しだ。同量の海水を淡水化する方がコストは低い。

 環境には甚大な被害が及ぶ可能性がある。長江の汚染は既に深刻だ。中国工程院の陳吉余(チェンジユ)氏は2012年に雑誌「サウスウィークリー」に対して、このプロジェクトでは既に長江のプランクトンの数が3分の2以上減り、川底に住む生物が半減したと語った。これは、開通する前の話だ。

■インド、ベトナムなどへの影響大

 中国で最も著名な環境保護活動家の馬軍(マジュン)氏は、中国政府の施策が巨大な工学プロジェクトに偏っていることが状況を悪化させており、「そのために我々は水資源の限界を突きつけられている」と話す。

 だが、最大の損失を被るのは政治かもしれない。ブラマプトラ川やメコン川などの上流に計画されている複数のダムは、インド、バングラデシュ、ベトナムなど下流に位置する国々に影響を及ぼすからだ。

 中国側は広大なブラマプトラ川から流れる水のわずか1%を利用するだけだという。だが、西線に関わるプロジェクトの1つ、2つを見るだけでも難題は山積しており、中国人でさえ尻込みしているのが現状だ。

 この計画が実現すれば、10億人もの人にとって水源となる河川の流れが影響を受けることになる。そのため、このままではこの地域一帯の安定が危ぶまれるとの見方もある。しかも、これだけのことをしても中国の水供給量は7%しか増えない。水問題は中国を決死の、だが結局は無益の対策に走らせている。


(c)2013 The Economist Newspaper Limited. Oct. 12, 2013 All rights reserved.

英エコノミスト誌の記事は、日本経済新聞がライセンス契約に基づき掲載したものです。
(翻訳協力 日経ビジネス)


追記を閉じる▲

【2013/10/26 00:24】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
              嶋津 暉之

淀川水系の丹生ダムの検証が大詰めを迎えています。
毎日新聞が丹生ダムについて詳しい解説記事を書いています。

◆なるほドリ:「丹生ダム」事業ってどうなっているの? /滋賀
(毎日新聞滋賀版 2013年10月23日) 
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20131023ddlk25070469000c.html

◇代案と比較見直し大詰め 治水コストは河川整備が有利

なるほドリ 「脱ダム」論争で話題になった淀川水系「丹生(にう)ダム」(長浜市)建設計画って今どうなっているの?

記者 45年前からの曲折を経て2009年に計画が凍結され、国土交通省による見直し作業が続いています。

これまでに県や大阪府など関係自治体(4府県と3市)を交えた検討の場が4回開かれ、今年9月には2通りのダム建設案と複数の代案とのコストや利点、課題などの比較結果が示されました。ダムを造るのか中止して別の手段にするのか、見直しは大詰めを迎えています。

Q 順番に、計画の歴史から教えて。
A 琵琶湖に注ぐ長浜市余呉町の高時川上流に、治水・利水の多目的ダムとして1968年に国が予備調査を始め、72年に琵琶湖総合開発計画に盛り込まれました。

高度成長期で京阪神の水需要が増えるとの予測があったためです。88年に事業着手し、96年までに水没予定地の約40世帯が移転しました。用地取得や工事用道路の整備も進みましたが、本体工事は未着工です。今までに約560億円が投入されました。

Q どうして計画を見直すことに?

A まず、2000年代に入り、費用負担する下流自治体が水需要の低下で利水から撤退し、事業目的が変わって規模も縮小されました。

さらに、08年には国交省の諮問機関「淀川水系流域委員会」が、渇水対策での必要性や環境への影響などを問題視。計画見直しを提言しました。

その後、嘉田由紀子知事ら4府県知事が淀川水系ダムの建設凍結を求め、丹生ダムについては意見を留保しましたが、民主党政権発足後の09年末、検証対象のダムとなりました。

Q 代案との比較で何が分かったの?

A この比較が大変ややこしいのです。現在、丹生ダムの建設目的は治水・異常渇水対策・川の流水確保とされ、その達成のために、当初計画を縮小したダム(追加事業費1150億円)と穴開きダム(同744億円)の2案が挙げられています。

一方、代案は3目的別に2?5通りずつ示されましたが、想定する洪水規模が異なり、代案の組み合わせによって建設費なども変わります。

その上でコストを比べると、治水対策では河川掘削や輪中堤整備など3通りの代案の建設費が各80億円で、ダム2案(治水部分だけの事業費246億円と339億円)より安価に。流水確保策は一長一短、異常渇水対策ではダムが有利という結果でした。

Q 今後どうなる見通しなの?

A 9月に大阪、京都、兵庫の3府県が「異常渇水対策としてのダム10+件建設は必要性や緊急性が低い」との見解を示したことが、国交省の判断に影響を与えそうです。

長浜市は「下流の自治体に翻弄(ほんろう)されてきた。地元の苦渋の決断を尊重してほしい」と困惑し、滋賀県市長会の経済部会は今月、「県の立場が不明瞭だ」と苦言を呈しましたが、嘉田知事は「国の判断を待つしかない」との姿勢です。

仮に国直轄のダム建設を中止して代案を事業化すると、県の財政負担がどれだけ増えるのかも問題になるでしょう。
<回答・千葉紀和(大津支局)>


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ
 



追記を閉じる▲

【2013/10/26 00:19】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |