「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
             嶋津 暉之

昨日は朝日群馬版の記事を紹介しましたが、こちらは読売群馬版の昨日の記事です。

強硬なダム推進派である星河町議が地元住民の声になるのでしょうか。
ダム反対派住民の声も一応、最後に紹介されています。

◆八ッ場「中止」住民を翻弄 
(読売新聞群馬版 2012年11月29日 )
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/feature/maebashi1354121960680_02/news/20121129-OYT8T00207.htm

生活再建見えぬまま
苦渋の決断 「今年の冬はサンタじゃなくて、総選挙が来た。去年の冬から何も進んでいないのに…」


今月22日。八ッ場ダム(長野原町)ができれば水没する林地区の真新しい墓地で、先祖に花を手向ける町議星河由紀子さん(70)が表情を曇らせた。

前回2009年衆院選で、民主党は「コンクリートから人へ」のスローガンの象徴として、八ッ場ダム建設中止を政権公約(マニフェスト)に掲げた。国土交通相となった前原誠司氏は中止を表明したが、地元の反発を受けて再検証に転じ、同党4人目の国交相・前田武志氏が建設継続を決断した。前田氏が「迷惑をかけた」と謝罪に訪れ、地元を安堵(あんど)させたのは昨年12月22日だった。

八ッ場ダムは、多くの犠牲者を出した1947年のカスリーン台風を受け、洪水調節のため計画された。古里を水に沈めることに地元は猛反発したが、長年の闘争を経て、下流都県の治水のため「苦渋の決断」で建設を受け入れた。

1年前、推進派の住民たちは前田氏を万歳で歓迎した。星河さんは「サンタさんが町にやってきた」と喜びを表現した。ダム問題に奔走し、96年に過労で突然死した夫・勝さんの命日の前日だけに、良い報告ができると感慨ひとしおだった。

だが今も、本体着工のめどは立っていない。党内反対派に配慮し、利根川水系河川整備計画の策定などを建設条件とされたからだ。

(中略)

「裏切られた」 もっとも、地元には民主党政権に期待した住民もいた。町内在住の40歳代主婦は3年前、前原氏の建設中止発言に拍手喝采を送った。

ダム建設で古里の自然が失われていくのが許せなかった。「ダムは観光の目玉にはなるはずはない。草津温泉への通過点になるだけ」と否定的だ。

しかし、昨年暮れには建設継続が決定。「あのマニフェストを実現してくれるならと一票入れた。裏切られた」とため息をつく。

「今回はダム反対派の人が、推進派の人と同じ政党に入ったりして、『あれ?』という感じ。誰が本当にダムのことを反対してくれるか見極めるしかない」と、政治不信を募らせている。


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 

【2012/11/30 12:53】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
            嶋津 暉之

八ッ場ダム予定地の川原湯区長・冨沢吉太郎さんの話を中心に、今回の総選挙に対する地元の気持ちを伝える客観性がある優れた記事であると思います。

◆「見捨てたのか」怒り 各党の政策注視
(朝日新聞群馬版 2012年11月29日) 
http://www.asahi.com/area/gunma/articles/MTW20121129100580001.html

八ツ場ダム(長野原町)問題は、民主党への政権交代の象徴だった。その民主党が昨年末、建設中止から再開へと覆し、マニフェスト破りの象徴に。地元住民は、国への不信を募らせる一方で、衆院選での各党の訴えを厳しく見つめている。

「60年にわたるダム問題が地域を衰退させた」
八ツ場ダムができれば水没する長野原町川原湯の上湯原地区。川原湯区長の冨沢吉太郎さん(72)がつぶやいた。最盛期は約40軒あった上湯原に、今は冨沢さん一家を含め2軒。28日に移転が完了した不動堂は、川原湯全体で世話するようになっていた。

新不動が完成したのは「湖面2号橋」のたもと。民主党が政権を得た2009年の前回総選挙で、工事中の十字架形がメディアに何度も登場した橋だ。不動大橋と名付けられ、11年4月開通。工事関係の車が頻繁に行き交う。

「八ツ場ダムは中止」とマニフェストで掲げて与党になった民主党。地元に事前説明はなく、そもそも、長野原町を含む群馬5区には候補者を立てなかった。

1952年の計画浮上から賛否両派の対立を経て、町はダム湖による生活再建を選んだ。突然の中止に水没地区の住民は大半が反発。民主党政権は結局、昨年末に建設再開を決めた。

だが、今もダム本体は着工されていない。移転代替地や道路などの関連工事だけが進む、自民党政権時代と同じ状況が続いている。

冨沢さんは「国土交通相の視察への同行を除いて、この3年余り、国会議員は誰も来なかった」と振り返る。町議を8期、議長も務めた地元の有力者だ。
県関係の国会議員では、民主の6人のうち3人が党を去った。有権者の少なさゆえか、野党の議員も水没予定地を訪れた様子はない。「国は地元を見捨てたのか」。冨沢さんには議員らの姿勢がそう映る。賛否では立場が異なる住民たちが、共通して抱える思いだ。

12月16日の衆院選で、群馬5区は、5選を目指す自民前職に共産と社民の新顔が挑む構図だ。民主は社民への選挙協力を決め、今回も「不戦敗」を選んだ。

自民は今月21日に発表した公約案で「八ツ場ダムを完成させ、洪水被害を防ぐとともに、1都5県の水需要に対応する」とした。前職も18日、中之条町での国政報告会で「不要な人件費がかかった3年間を取り戻すことはできない」と民主を批判した。

共産と社民の新顔は、ダム反対だ。社民は22日に出した公約案で八ツ場ダムを挙げ、「ダム中心の治水対策から脱却し、河川の流域管理や改修、森林保全の治水対策への支援策を強化する」とした。

解散前、民主は前回マニフェストの総括で、方針転換について「政権交代に伴う政策変更の際の意思決定方法の未確立や、関係省庁、地元関係者との調整が十分できなかった」と記述。

27日に党が公表したマニフェストでは一言も触れられず、県内で立候補予定の前職らも、争点として強く打ち出すことはない。

「第三極」も、下流の東京都知事として建設推進の旗振り役だった石原慎太郎氏が日本維新の会代表に。県内には反対を訴えてきた公認候補もいて、賛否両派を抱えた状態だ。

かつて反対派の闘士だった冨沢さんは、ダム受け入れに転じたが、今も水没地区に住み続ける。民主党政権による再検証で、移転を検討した場所に地滑りの危険があると指摘され、不安を感じているからだ。

各党が八ツ場について何を語るのか。ダムによる生活再建をめざす推進派も、安全性などの観点から見直しを求める反対派も、その「言葉」に耳を澄ませている。(小林誠一)



長野原町川原湯の上湯原地区で28日、新しい不動堂が完成した。八ツ場ダム建設に伴う高台への移転。地元住民らが落慶式を開き、生活再建を願った。

町教委によると、不動堂ができた時期は不明だが、移転に際し、石灯籠(どう・ろう)に「享保六年」(1721年)の銘を確認。遅くとも江戸時代から深く信仰されてきた。

地元住民によると、かつての不動尊は銅製で、第2次世界大戦時の金属供出で失われた。そこで戦後、木製の立像を作ったが盗難被害に。「腰を据えて住民を見守って」と願いを込め、現在の木製座像になった。

建物正面に掲げられた「不動尊」の文字は、川原湯温泉で土産物店「お福」を営む樋田淳一郎さん(85)が書いた。息子で建設委員長を務めた耕弥さん(56)は「新しい不動さんは西の玄関口で川原湯を向いている。末永く、地域を見守ってほしい」と話した。


追記を閉じる▲

【2012/11/30 00:12】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
クリックすると大きく表示されます。
   ↓
ニュース36号



☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」

【2012/11/28 13:45】 | 埼玉の会の見解
トラックバック(0) |
熊本県の荒瀬ダムの撤去を長野県のダムの現状から見た記事をお送りします。

◆熊本のダム 全国初の撤去を見守る
(信濃毎日新聞 2012年11月27日)
http://www.shinmai.co.jp/news/20121127/KT121126ETI090002000.php

天竜川水系の小渋ダム、大町市の高瀬ダム…。県内外の川を上流にたどると、大量の土砂が水面を覆うダムをよく見かける。

このままではいずれ役に立たなくなってしまうのではないか。そんな心配が頭をよぎる。堆砂の問題は田中康夫元知事が「脱ダム宣言」を発した理由の一つでもあった。

全国で初めて、ダムを撤去する工事が熊本県で始まった。県を東から西に横断し、八代海に注ぐ球磨川の県営荒瀬ダムだ。

撤去によって川や海の環境はどう変わるのか。たまった土砂の処理方法や工事法は…。
多くのダムを抱える長野県民としても、知りたいことは多い。工事の細かな点まで記録に残し、全国に向けて発信する取り組みを熊本県に要望したい。

ダムは河口から20キロほど上流にある。1955年、発電を目的に建設され、熊本県内の電力確保に一定の役割を果たしてきた。

撤去する理由は、一つは老朽化だ。もう一つは、昔の清流を取り戻したいという声が地元で高まったことである。

工事は2017年度までの6年間を予定している。本年度は八つある水門のうち一つを取り外し、ダムの水位を少しずつ下げるための設備を設ける。

撤去費用は周辺道路のかさ上げなどを含め88億円。予算の確保には苦労したようだ。


2002年に潮谷義子前知事が撤去を決めたものの、08年に就任した蒲島郁夫知事が主に費用の問題からダム存続に転換。その後、水利権の問題をクリアできず撤去方針に戻る流れをたどってきた。こうした曲折自体、撤去の難しさを裏書きしている。

ダムを完全に壊し、建設以前の状態に戻すのは荒瀬ダムが全国で初めてのことである。終戦後から高度成長期にかけて建設された橋、道路などインフラ施設が耐用年数に近づく中、モデルとなる事業になるだろう。

長野県をはじめ山岳地帯に建設されたダムの多くは、上流から押し出されてくる土砂にも悩まされている。国土交通省の資料によると、中部地方の発電用ダムは平均して総貯水容量の約30%が既に土砂で埋まった。

個別のダムで見ると、堆砂率の全国トップは大井川水系の千頭ダム(静岡県)で、総貯水容量の95%以上が埋まっている。

役目を果たせなくなったダムをどうするか―。難問に直面する日を想定し、早めに備えたい。




追記を閉じる▲

【2012/11/28 13:38】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
11月22日(木)に開かれた国土交通省「第27回 今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の配布資料が国土交通省のHPに掲載されました。

http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000568.html

審議対象は、小石原川ダム【福岡、水資源機構】と 立野ダム【熊本、九州地方整備局】
、荒川上流ダム再開発【埼玉、関東地方整備局】の検証報告でした。

この有識者会議についての報道が見当りませんので、会議の結果はわかりませんが、各ダムの検証報告をそのまま追認したと思われます。

小石原川ダムと 立野ダムは事業継続、荒川上流ダム再開発は中止であったと思われます。

荒川上流ダム再開発は荒川の最上流部に大洞(おおぼら)ダムを建設する事業ですが、大洞ダムは大分前から実現性が疑問視され、幻のダムになっていました。

ダム検証で中止となるダムはこのようにもともと実現性が疑問視されていて、ダム検証の際にあらためて中止の判断がされたダムが大半を占めています。


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 

【2012/11/27 13:03】 | 有識者会議
トラックバック(0) |
              嶋津 暉之

公共事業び拡大ではなく、暮らしに密着した分野を重視した経済再生を求める北海道新聞の社説です。

◆政治を問う 経済再生 生活向上と成長の両立を
(北海道新聞社説 2012年11月26日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/422301.html

「失われた20年」から「失われた30年」に突入したのではないか。長期低迷が続く日本経済に、こんな懸念が広がっている。

自民党から民主党に政権が代わってもデフレから脱却できず、景気は今、再び後退局面を迎えている。

人口減に伴う国内需要の減少に加え、欧州債務危機などで世界経済も減速。まさに八方ふさがりだ。

伝統的な景気対策である財政・金融政策は、先進国の中で最悪の財政難と長引く超低金利策で、限界が見えている。

産業の空洞化と雇用不安などが重なり、国内経済は萎縮の連鎖に陥っている。求められるのは暮らしを良くし、成長にもつながる経済再生である。
*景気と増税どう判断

リーマン・ショックの翌年に誕生した民主党政権は「コンクリートから人へ」のスローガンを掲げた。

子ども手当の支給や高速道路の無料化などで、家計の可処分所得を増やし、個人消費を拡大して経済を活性化する戦略を描いた。

だが「ばらまき」との批判を浴び、財源も確保できずに多くは頓挫した。

いったん中止を決めた八ツ場(やんば)ダム(群馬県)の建設を再開したことに象徴されるように、公共事業などの無駄にもメスを入れられず、国の借金残高は民主党政権下で100兆円以上も膨らんだ。

この間の急速な円高と新興国の台頭で、輸出産業の競争力が低下した。とりわけ電機業界は深刻だ。パナソニック、シャープなどが軒並み巨額赤字を計上し、大幅な人員削減に追い込まれた。

世界経済は欧州債務危機に加え、最大の貿易相手国である中国など新興国の高成長にもブレーキがかかった。尖閣諸島国有化後の日中関係悪化の影響も長期化するとみられ、「外需頼み」の限界を示している。

こうした中で、消費税が2014年4月から2段階で引き上げられようとしている。だが、景気が回復しないまま増税に突き進めば、日本経済に決定的な打撃を与えかねない。

消費税増税法には、景気動向を踏まえて増税の可否を判断する「景気条項」があり、最終判断は来年秋だ。前回衆院選で民主党のマニフェスト(政権公約)になかった消費税増税に対する各党の姿勢が問われる。


*高まる日銀への圧力

実質的な選挙戦に入り、経済政策の最大の焦点に浮上しているのが金融緩和である。

自民党の安倍晋三総裁が「建設国債をできれば全部、日銀に買ってもらいたい」と大胆な金融緩和を主張。日本維新の会などの「第三極」や民主党も一層の緩和を求めている。

次期政権を狙う自民党は公約で日銀法改正も視野に入れるとし、日銀に圧力をかける姿勢を明確にした。

日銀に紙幣を刷らせて国債を買わせ、大量のお金を市中に供給させる。企業などは借金をしやすくなり設備投資が増え、新規参入も進む。そんなシナリオを描いている。

だが、超低金利下で金利が下がる余地は乏しく、資金需要の掘り起こしは現実には難しい。

一方で弊害は大きい。日銀に国債買い取りを半ば強制すれば、国の借金増加に歯止めがかからなくなり、財政難に拍車をかける恐れがある。

国債が信認を失って価格が急落(金利は急上昇)すれば、国債の利払いが膨らみ、財政破綻さえ現実味を帯びてくる。

そもそも自民党の狙いは「国土強靱(きょうじん)化」に必要な巨額の公共事業費の調達にある。公共事業の無駄をなくし、絞り込みが求められている時に理解に苦しむ。

民主党の経済政策も、ちぐはぐだ。14年度のデフレ脱却や400万人以上の雇用創出などを訴えるものの具体性に乏しい。

一方で、野田佳彦首相は環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の争点化に意欲を示す。しかし、経済政策としての妥当性について詰めた論議が行われた形跡はない。


*「安全・安心」を軸に


日本経済は小泉純一郎政権下の構造改革で格差が拡大。弱者が切り捨てられ、若者らの失業増を招いた。その反省から民主党政権は生活重視を唱えたが、成長戦略を欠いた。

だが今後、成長が見込めるのは暮らしに密着した分野であり、成長と生活向上の両立は可能だ。

例えば、医療・介護・健康分野は20年までに50兆円産業に育ち、300万人近い新規雇用の創出が可能だとの試算もある。少子高齢化で家事代行サービスなども有望だ。

東日本大震災後、国民の「安全・安心」に貢献する産業も脚光を浴びている。

北海道はアジア有数の観光資源に恵まれ、「食」の人気も高い。高度医療と観光、食を結びつけた医療ツーリズムは多くの外国人を呼び込めるはずだ。

従来の発想を変え、経済再生のビジョンを競ってほしい。


追記を閉じる▲

【2012/11/27 13:01】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
◆12年末・この国を選ぶ:自民「国土強靱化」に注目 ゼネコン、期待と懸念
毎日新聞 2012年11月25日 西部朝刊 
http://senkyo.mainichi.jp/news/20121125ddp041010008000c.html

自民党が次の衆院選に掲げる「国土強靱(きょうじん)化計画」にゼネコン各社が注目しているようだ。野田佳彦首相が衆院解散を宣言した翌日の15日、各社の株価が一時急上昇。

自民党が勝利すれば、業界全体が活気づくとの見方が広がったためとみられる。「自民政権になれば追い風」と待望論がある一方、防災対策などで10年間に200兆円といわれる同計画に「税金の無駄遣いにつながるのでは」と懸念の声も上がっている。【町田徳丈、三木陽介】

15日の鹿島株は前日の218円から6・42%上昇して232円となった。清水建設も前日比7・93%高の245円。日経平均株価は同1.9%上昇したが、ゼネコン各社は6〜8%高だった。その後も多くの社の株価が解散宣言前の水準を超えている。

大和証券の寺岡秀明シニアアナリストは「ゼネコン株がそろって5〜6%上昇するのは珍しい」と指摘。カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストも「国土強靱化計画でゼネコン株は久々の上げ潮局面になると市場が先取りをした」と分析する。

業界内にも「政権が代われば公共事業が増えると投資家が考えたのでは」(準大手ゼネコン幹部)との見方がある。

複雑な胸中の業界関係者もいる。大手ゼネコン社員は「『コンクリートから人へ』の民主党から代わるならありがたい」と漏らす一方で、「本当に必要な投資をするのならいいが、選挙の人気取りで掲げるのはいかがなものか」と言う。

「土建国家再来」と批判されるのを警戒している様子だ。

別の大手社員は株価上昇を「イメージ先行」と冷静にみる。大手ゼネコンの受注高のうち官公庁発注は2割前後といい「ゼネコンは公共事業で潤っている印象があるが、民間受注の方が多い」と語る。

◇公明も100兆円投資公約

次の衆院選では、公明党も防災、減災に10年間で100兆円を集中投資する公約を発表。公共事業への姿勢も問われる選挙戦になりそうだ。

◇「選挙目当て」

法政大の五十嵐敬喜教授(公共事業論)は「人口が減って使われなくなるインフラも続出する。どこが政権を取っても、今後どのような公共事業が必要か国民的議論が不可欠だ」と指摘する。

また、福岡市の印刷業の男性(64)は「今どき公共事業を前面に打ち出すのは時代錯誤で、選挙目当てのような気がする。消費増税分を回されないか心配だ」と話した。

東日本大震災からの復興と災害に強い国づくりを提唱した自民党の政策。

基本法案を速やかに成立させ、今後10年間で▽津波堤防や河川堤防の強化▽橋や公共施設、港湾岸壁の耐震化▽台風・豪雨被害防止のダム整備▽老朽化する道路橋の更新??など多岐にわたるインフラを整備するとしている。

予算規模は200兆円とされたが、自民党が発表した衆院選の政権公約では具体的な金額を示さなかった。国が多額の借金を抱える中で公共事業を増やせば、財政がさらに悪化するとの懸念もある。


追記を閉じる▲

【2012/11/27 12:58】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
◆「ダム解体の時代へ」
田中優の'持続する志': 田中優コラム 2012年11月24日
http://tanakayu.blogspot.jp/2012/11/blog-post_8746.html

原発問題がクローズアップされる一方で、こっそり進められているものがダム建設だ。

かつて象徴的に言われていた西の「川辺川ダム」、東の「八ツ場(やんば)ダム」。
川辺川ダムは知事の決定によって一応は止まっているが、八ツ場ダムは推進されている。

戦後のはげ山から森が回復したことで、流れ出る水はずっと減っているというのに。
どこにダムが必要な理由があるというのか。
他の地域で進められるダムも推して知るべしだ。

北海道から沖縄まで、ダム建設が進められる。どれも合理的な理由は見当たらない。
見当たるのは地方であえいでいる建設会社のわずかな利益と、原発が作れなくなった
ゼネコンの利権、政治家たちのだみ声だけだ。
 北海道の静内にある二風谷ダム。堆積した砂によってわずか5年で貯水池が埋まり、そのせいで上流に洪水をもたらし、あてにしていた「苫小牧東部開発(苫東開発)」は企業が来なくて水は売れず、発電もできない。ダムの造られた沙流川は「砂が流れる川」という意味なのだから、最初から埋まることはわかりきっていた。しかしその上流に、さらに役立たない平取ダム建設が計画され、これに対する「有識者会議」は「他の選択肢よりも有利」と答申し、建設されようとしている。

 数年前、レンタカーを借りてダム予定地に出かけてみた。低い山が連なる中、ここしかないだろうと考えて車を停めた谷こそダム予定地だった。

 役立たずに砂で埋まったとき、有識者の皆様には賠償してほしい。北海道のサンルダムも全く同様に意味がない。推進する下川町は、森の保全で名ばかり有名になっているがダム建設で川を壊している。


 
愛知県の豊川には、すでに工業用水道と水害防止、河川維持用水を理由にして設楽(したら)ダムが建設されようとしている。しかし水はこれまでの開発で十分にあるし、水害地点とされる場所ではほとんどダムは役立たない。流域のアユの生息を理由にする「河川維持用水」に至っては、ダムがない方がよほどいい。山口には成瀬ダム、長崎には石木ダム、熊本には立野ダム、全国津々浦々に数限りなくダムが新設されようとしている。


 山形の清流、小国川には意味不明な「穴あきダム」が予定される。穴あきダムは洪水のときだけ水を少しずつ流すためだけのものだ。地元の漁協は完全に拒否しているのにダム建設を止められない。



 「有識者」とは、「思慮も知識もないが、物分りだけはいい」人を指す言葉でしかない。その議事録を見ると驚く。かつて洪水が起きたとされる場所は高台の上だ。川の水が坂を上り、高台に上るというのか。もちろん現実には起きていない。しかしそれを防ぐのにダムが必要で、それが最も安い方法だという。無能な有識者を弾除けにして、官僚・ゼネコン・政治家たちが国土を壊し続けている。




▼むごい未来を残す開発

 子どもの頃、近所の小川でたくさん遊んだ。魚やシジミを取り、川沿いの林で虫取りしたり栗拾いやクルミを取って遊んだ。ぼくがダムに反対するのは、そこにある生き物たちを追いやるのがいやなのだ。

 ぼくは自分が虫だったらどこに集まるかと考え、魚だったらどうするか考える。その大切な友人たちの棲み家を失わせるのはしてはいけないことだと思うのだ。

 ぼくは保守主義者だ。再生できないのに自然や生き物たちの棲み家を壊し、未来の子どもたちの育つ場を奪っていく。多くの人はすでに清流を知らない。

 たとえば川に入って足元がぬるぬるするのはダムのせいだ。水は貯めると腐ると言われるように、ダムで水を貯めれば水は微生物だらけになる。その微生物が下流の石の周囲で懸命に生き残ろうとするからぬるぬるになるのだ。もはや上流にダムのない川は、全国にほとんどない。

 もっと以前には、川は魚を踏まずに渡ることはできなかった。産卵期になると、遡る魚群によって川は黒く盛り上がり、その魚を狙う動物たちで賑わう場になっていた。海外ならまだ見ることができるが、日本では失われてしまった。

 水生昆虫が多いことが魚を支え、魚が動物を支え、その動物たちが森に養分を届けていく。アイヌは川を海から遡るものと考えるように、山の養分は生き物たちの遡上なのだ。本当はこの美しい景色の話をしたい。しかしいまや失われてしまったのに、子どもたちに伝えたとしても酷なだけだ。そう思うと言葉を失う。


「この水の色、神秘的ね」


『それはダムのせいで水が腐ってしまった色だ』、


「鯉がいるから水がきれいなのね」


『鯉は水が汚れていないといられない魚だ』、


「やっぱり地場のウナギはおいしいわ」


『この皮の厚さは中国産だ。国内のウナギは絶滅寸前、ウナギがおいしいむつ小川原は、六ヶ所村再処理工場からの放射能汚染が見つかっている』…。


▼ダム建設からダム解体の時代へ


 この秋、産卵のために琵琶湖に遡上するはずのアユの数が以上に少なかった。あちこちで異常に数が少ないと聞く。琵琶湖のアユが各地に放流されているアユの元だ。各地の川はダムや河口堰に阻まれ、自然にアユが遡上できない。

 しかし今年、ダムが解体され始めた球磨川の荒瀬ダムではウナギが戻ってきたそうだ。来年はアユがたくさん遡上しそうだが、その少し上流には瀬戸石ダムがまだ残されている。ダムを造ることより解体すべきなのに、未だに無意味なダム建設が進んでいく。


 全国で水は余っている。人口も減っているのになぜダムを造るのか。いまや発電用のダムは造られていないし、世界的に流れを壊さない小規模水力発電が主流になっている。下流域の治水のためなら、人口集中地域の上流に遊水地を造ればいい。氾濫原だったはずの低湿地は人の住まないエリアに戻せばいい。それは今、アメリカで進められていることだ。


 原発神話は福島原発事故で壊れ始めた。しかしダム神話は未だに根深く根付いたままだ。ダムは安全ではないし、いつかは流れてきた土砂に埋まる。さらに巨大ダムは群発地震を招く。いまや川はどぶに変わり、人々が集える空の広い場所ではなくなってしまった。

 地球は人間のものではないし、ましてやゼネコンや官僚たちのものではない。いまや日本の川の水の半分以上が取水されて管路を通る。その水を川に戻そう。人間は、一時だけ地球に間借りする存在に戻るのがいい。ダムは造るときを終えて、解体すべき時期に入っている。


(※ 川崎市職員労働組合様へ寄稿したものを、好意を得て転載しています。)



追記を閉じる▲

【2012/11/27 12:05】 | ブログの記事紹介
トラックバック(0) |
「維新の会」候補のうち中島政希氏はと石関貴史氏と宮原田綾香前高崎市議は八ッ場ダムに反対で、上野ひろし氏は推進でした。

◆八ツ場ダム、維新内に賛否両論
(朝日新聞群馬版 2012年11月22日)
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000581211220001

小異を捨てて大同につく――。第三極の結集を呼びかけ、日本維新の会の代表に就任した前都知事の石原慎太郎氏は、八ツ場ダム(長野原町)の建設を強く求めてきた。

一方、同党に加わった県内関係者には、建設中止を求めてきた見直し派が多い。八ツ場建設への正反対の姿勢は、「小異」なのか。

大沢正明知事が21日の記者会見で、いぶかしがった。八ツ場ダムの建設を推進する石原氏と、反対の立場の候補者がいる日本維新の会が合流したことだ。「党首の石原さん、上野(宏史)さんは賛成なので、整合性はついているのか疑問に思っている」
石原氏は2009年に現地を視察した際、「八ツ場ダムは絶対必要。政府に強く進言するつもりだ」と述べるなど、推進派の筆頭格として行動してきた。

一方、維新が県内で公認した3氏のうち、1区に立候補予定の参院議員、上野宏史氏(41)=比例=は建設に賛成してきたが、2区の前職、石関貴史氏(40)と4区の新顔、宮原田綾香氏(28)は建設反対の立場を明確にしてきた。

宮原田氏は大学院時代、八ツ場ダムによる地域コミュニティーの変化を研究。10年には「それでも八ツ場ダムはつくってはいけない」の著書を出版した。

その宮原田氏は21日の取材に、「一つのイシューが争点化していく過程を見て、政治の道を志した」と答え、八ツ場問題を政治家をめざした原点に挙げた。

一方で、「民主党政権が中止を撤回してしまった。建設に反対したい気持ちはあるが、もう一回覆すのは現実的には難しいと思っている」とも明かした。

宮原田氏の選対本部長となり、維新で政治活動を続ける意向の衆院比例北関東の前職、中島政希氏(59)は今年1月、マニフェストに掲げた「八ツ場ダム建設中止」の撤回に反発して民主党を離党した。

八ツ場への姿勢の違いも「小異」なのか。中島氏は21日の取材に、「政党にはありがちなこと。政治家同士が違うというのは当然のことなんじゃないですか」と反論。

「党の方針は決まっておらず、党内でも反対していく。一事業の問題ではなく、国のあり方の問題。八ツ場ダムも統治構造を変えないと変えられない」と話した。(牛尾梓)



☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 


追記を閉じる▲

【2012/11/27 12:00】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |
            嶋津 暉之

今朝の東京新聞が一面と特報部で補助ダムを中心に、ダム検証の問題を大きく取り上げています。

(特報部の記事↓)
1125特報部の記事

※追記「八ッ場あしたの会」に記事内容がアップされました。
◇公共事業削減 対象83ダム 中止は15 民主、相次ぎ転換
八ッ場(やんば)あしたの会 -  http://bit.ly/TewoZT

官僚に支配された民主党政権の体たらくはどうしようもありません。
かといって、自民党政権に戻れば、21日に発表された選挙公約に書かれているようにダム推進です。
第三極の良心的なところに期待するしかありません。
一面の記事はダム検証の憂うべき現状を的確に報道していると思います。

◆公共事業削減 対象83ダム 中止は15 民主、相次ぎ転換  
(東京新聞2012年11月24日)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012112490070328.html
民主党政権が「脱ダム」方針の下に進めてきたダム検証で、本体工事に入っていない検証対象の国や道府県の八十三事業のうち、中止を決めたのはわずか十五事業にとどまっていることが分かった。

政権交代後、無駄な公共事業の削減を目指す目玉政策だったが、推進の判断が相次ぎ、ダム利権が温存される結果となっている。

八十三事業のうち、国土交通省や独立行政法人水資源機構が事業主体なのは三十事業。このうち熊本県・七滝ダムと群馬県・吾妻川上流総合開発に続き、今月に入り長野県・戸草ダムが中止となった。いずれも調査や地元説明の段階だった。
逆に、北海道・サンルダムや福井県・足羽川ダムなど四事業が推進となり、残る二十三事業が検証中だ。

一方、道府県が事業主体だが国が建設費の約七割を負担する「補助ダム」は五十三事業あり、九県の十二事業が中止に。田中康夫・元長野県知事の「脱ダム宣言」で休止していた黒沢生活貯水池など続行の見通しがなかった事業の中止が目立つ。

補助ダムは道府県の検証結果を国の有識者会議に諮り、国は中止か推進を判断する。十七道府県が「推進が妥当」とした事業のうち、有識者会議が判断を保留しているのは島根県の二事業で、二十三事業は追認した。十八事業は検証が続く。

検証の対象となったダムの総事業費は約五兆円に及び、中止分は約四千五百億円。事業費四千六百億円の八割が投じられた群馬県・八ッ場(やんば)ダムなど事業費の多くが既に支出された事業もある。

ダム検証の行方について国交省治水課は「いつまでに終えられるかは分からない」としている。

公共事業問題に詳しい五十嵐敬喜法政大教授は「衆院選後、もし自民党政権に戻れば、ダム検証が中止されたり、中止の事業が復活される可能性もある。

不要なダムを造り続けてよいのか。このままでは膨大な借金とダムの残骸が積み上げられていく。真剣に考える必要がある」と話す。
(東京新聞)


追記を閉じる▲

【2012/11/24 23:02】 | 新聞記事から
トラックバック(0) |