「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
総選挙はマニフェストに八ツ場中止を入れた民主党が大勝しました。

本来ならば新政権が発足してから、
新国交大臣の指示で来年度のことを考えるべきであるのに、
国交省の官僚は既成事実をつくることに躍起になっています。

asahi.com 2009年8月31日
民主が中止公約の2ダム、国交省が予算要求へ
http://www.asahi.com/politics/update/0831/TKY200908310204.html

しかし
夕方に出た共同通信の記事は政権交代を実感させるものでした。

47news 2009年8月31日
八ツ場ダムの入札延期へ 民主政権獲得で国交省方針
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009083101000856.html

翌日の記事では鳩山さん、しっかり釘を刺し

asahi.com 2009年9月1日
概算要求「根本見直しへ」 鳩山代表が表明
http://www2.asahi.com/senkyo2009/news/TKY200909010035.html

【2009/08/31 23:32】 | 新聞記事から
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YOMIURI ONLINE 2009年8月17日
ズーム・アップウィークリー ダムに翻弄される民
http://www.yomiuri.co.jp/zoomup/zo_090817_01.htm?from=yolsp

asahi.com 2009年08月24日
地元不在、岐路の夏 八ツ場ダム
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000180908240001

上毛新聞 2009年8月25日
「八ツ場」建設の是非争点 地元を意識し論戦
http://www.raijin.com/kikaku/2009syuin/db/database.cgi?cmd=dp&num=239&dp=

asahi.com 2009年08月25日
《にっぽんの争点:公共事業》再び推進か 削減か
http://www.asahi.com/politics/update/0825/TKY200908250125.html

西日本新聞 2009年8月25日
焦点・FOCUS=民主「中止」を公約、地元は推進要望 
八ツ場ダムどうなる 群馬 構想から57年進む周辺工事

http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/display/6797/

【2009/08/26 15:30】 | 新聞記事から
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産経ニュース 2009年8月20日
「民主党お粗末」と埼玉県知事
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090819/elc0908192008023-n1.htm

民主党のマニフェストの八ツ場ダム中止に対して異議の文書を民主党に送った埼玉県知事に、民主党の大河原議員が回答文書を県庁に届けたところ、19日の記者会見で「きわめてお粗末」と批判し再度文書で回答を求めると述べました。

民主党の回答では

「暫定水利権について」
ダムを中止しても埼玉の水は大丈夫であること。

「治水について」
ダムの効果が薄いこと。
優先的にやるべき堤防工事がおざなりになっていること。

「国費支出について」
中止後の想定がないため今後の検討課題であること。継続すると更に経費が膨らむこと。

 更に付け加えて

「子孫に負の遺産を残さないように」
美しい渓谷を失わせ、地滑りの危険性をひきおこすダムは造ってはいけないこと。

「中止後の生活再建と地域振興」
長年国の事業ということで生活の基盤を揺るがされ翻弄され続けてきた犠牲者である地元の方たちのために行政が責任を持って生活再建と地域振興を進めなければならないこと。
下流地域の水のためという名目のもとで行われた事業なので埼玉もご理解、ご協力お願いしますということ。

 このきわめてまともな誠意ある回答に対し

国から関係都県への負担金の返還問題や、代替の治水対策について「一切書いておらず、自分たちの意見を一方的に述べただけ。『回答になっていない』ということを文書で返したいと思う」
8月20日東京新聞)と述べています。

利根川の堤防強化の費用と完成時期の見通しを書けば、あるいはまだ決まってない中止後の法整備ののちの国費負担金の内訳を書けば「八ツ場ダムが無駄」ということを納得なさったのでしょうか。
民主党が回答しているのはもっと根本的なことなのに、知事は聞く耳をもたないようです。
誰のために何のために、そんなにダムを造りたいのでしょう。

【2009/08/20 15:10】 | 八ツ場情報
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17日「八ツ場ダムをストップさせる埼玉の会」は知事と県議会と記者クラブに、当会で作成した知事の発言に対する意見書を配布しました。

「八ツ場ダムに関する民主党の方針と上田知事のご意見について」
http://yambasaitama.web.fc2.com/pdf/200907/0817saitama.pdf

【2009/08/18 20:27】 | 活動
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上田知事が民主党のマニフェストの八ツ場ダム建設中止に対し、見直しを求める文書を民主党に送ったことに対して、17日に民主党公共事業検討小委員会の大河原雅子事務局次長が県庁を訪れ上田知事あての回答を特別秘書に手渡しました。

民主党ホームページのニュース
http://www.dpj.or.jp/news/?num=16862

上田知事からの民主党への手紙(埼玉県で公表)
http://yambasaitama.web.fc2.com/pdf/200907/0817uedai.pdf

民主党からの上田知事への回答(民主党HPより)
http://yambasaitama.web.fc2.com/pdf/200907/0817minsyu.pdf


【2009/08/18 13:05】 | 八ツ場情報
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※ 8/11五十嵐氏追加 8/12小野塚氏追加 
  8/17武山百合子氏追加しました。 

   2009年衆議院議員選挙 
  埼玉立候補予定者アンケート結果ご報告


自民党、公明党、民主党、社民党、共産党、国民新党の各党に
下記の内容のアンケートを送り16名の方から回答をいただきました。
回答をいただいた候補者は全員八ツ場ダムに反対の立場でした。

                               (敬称略)
◆民主党6名 
 枝野幸男 小宮山泰子 本多平直 細川律夫 中野譲
 五十嵐文彦 小野塚勝俊

◆社民党2名 
 日森文尋 松沢悦子

◆共産党7名 
 伊藤岳 村岡正嗣 桜井晴子 長沼ちね 塩川鉄也
 村主明子 綾部澄子

◆無所属1名
 武山百合子


1.八ツ場ダム建設事業に関心がありますか

  ・関心をもっている
  ・関心がない
  ・事実を知らない

2.ご意見はどれですか  

  ・八ツ場ダムは中止すべき  
  ・八ツ場ダムは建設すべき  
  ・どちらとも判断つかない

3.八ツ場ダム反対の理由は  
                
  ・水需要が減ってゆく時代になったので、
    八ツ場ダムの水源は必要ない(水需要)
  ・洪水を防ぐ役には立たない(洪水)
  ・脆弱な地盤にダムを建設すると
    災害の危険性がある(地盤)
  ・吾妻渓谷などの自然環境を破壊する(自然)
  ・ダム予定地の地域社会を崩壊させる(地域)
  ・税金の無駄遣い(税金)
  ・その他

4.ダム中止後の地元再建について
  必要と思われることは 


  ・地元住人を中心とした新たな地域再生計画(再生計画)
  ・地域再建事業への国と六都県の費用負担(費用負担)
  ・地元住民への生活再建支援金{個別補償}}(個別補償)
  ・地元住民への精神的補償(精神的補償)
  ・その他


この質問対しての詳しい回答はこちらをごらんください。
      ↓
2009年衆議院議員選挙 
埼玉立候補予定者アンケート結果ご報告
http://yambasaitama.web.fc2.com/pdf/200908/0830-4.pdf



【2009/08/17 22:35】 | 選挙資料
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asahi.com 2009年8月17日
新党日本、比例に「脱ダム」の今本・京大名誉教授擁立
http://www.asahi.com/politics/update/0817/TKY200908170058.html

新党日本の田中康夫代表は17日、党本部で記者会見し、
衆院比例近畿ブロックに今本博健京大名誉教授(71)を
比例単独候補として擁立すると発表した。
今本氏の専門は河川工学で、国土交通省のダム計画を
「ダム偏重」と批判。
最近は、長野県知事当時に「脱ダム宣言」をした田中氏と
各地のダム建設予定地を視察していた。

 同党は比例近畿ブロックの名簿順位について、
兵庫8区と重複立候補する田中氏を1位、今本氏を2位とする。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



新たな川づくりへの挑戦
今本博健(いまもとひろたけ)のオフィシャルホームページ
http://imamoto.jimdo.com/


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【2009/08/17 22:14】 | お知らせ
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14日八ッ場ダムを考える一都五県議会議員の会が
八ツ場ダム巡る知事発言に対し、抗議声明文を出しました。

 八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会  
 代表世話人 関口 茂樹
 事務局長 角倉 邦良
 〒370-2132 群馬県高崎市吉井町吉井547-3

 八ッ場ダムの是非が総選挙の争点になってきた今、関係都県知事の発言がマスコミを通じて目立つようになってきた。
八ッ場ダムの水利権に関して、「八ッ場ダムが中止になれば暫定水利権は消滅するが、それでもよいのか、水はいらないのか」や、「ダム中止とともに関連事業も中止となり、すべてが無駄になってしまう」などの発言である。
これらは、なんとしてもダム事業を推進しようとする国土交通省の意向を受けての発言であり、まことに遺憾なことである。
 暫定水利権の85%は、農業用水転用による水利権の非かんがい期(冬季)の手当てである。水に余裕のある非かんがい期の暫定水利権については、国がそのまま水利権を許可すれば済むだけのことである。
 また藤岡市の通年の暫定水利権は、八ッ場ダムとは関係ない川筋の違う神流川から取水しているものであるから、許可水利権とすることに何の問題もない。
 時の経過の上に積み上げられてきた生活再建及び地域振興の関連事業を可能な限り尊重することは当然のことであり、そのための法律をつくり、長い間計り知れない苦しみを受けてきた水没予定地住民をはじめとする関係者の皆さんが、将来に希望をもち、一日も早く安心して暮らせるよう、最大の努力を払うことが国と関係都県のやるべきことであり、かつ責任である。
当初のダム計画発表から、すでに半世紀あまりが経過し、八ッ場ダムを取り巻く環境は大きく変わった。今や不要不急の公共事業の代表が八ッ場ダムである。本体工事の建設は、『百害あって一利なし』。ダムにより貴重な山河を失うことになる群馬県には、特にその言葉が当てはまる。
 群馬県、埼玉県の知事が「ダムが中止になれば暫定水利権がなくなる」と叫ぶのは、暫定水利権の実体を知らない暴言である。
また、国の責任で大幅に遅れた本ダム事業は、ダム本体工事が中止になっても関連事業は継続するべきであり、「ダム計画が中止になれば、関連事業もすべて止まる」という発言はきわめて無責任であり、国や関係都県が発してはならないものである。
これらの発言に対して、強く反省を求める。

各紙の記事の一部をご紹介します。
全文はリンクからお読み下さい。

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東京新聞 2009年8月15日
知事らの発言に抗議 八ッ場ダム見直し派「議員の会」が声明
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090815/CK2009081502000114.html

 国が長野原町で進める八ッ場(やんば)ダム建設の見直しを求める都県議らの団体「八ッ場ダムを考える一都五県議会議員の会」は十四日、大沢正明知事や埼玉県の上田清司知事らが「ダム事業が中止されれば、完成前の段階で下流都県に配分されている暫定水利権が消滅する」と発言したことに、「水利権の実態を知らない無責任な発言」とする抗議声明を発表した。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

asahi.com 2009年08月15日
八ツ場ダム巡る知事発言に対し抗議声明文
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000580908150001

声明文では、大沢知事をはじめ、埼玉の上田清司知事や東京の石原慎太郎知事、千葉の森田健作知事が、「ダムが中止になれば暫定水利権がなくなる」「ダム計画が中止になれば、関連事業もすべて止まる」といった趣旨の発言をしているとして、「実体を知らない暴言。きわめて無責任で、強く反省を求める」などと抗議している。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

YOMIURI ONLINE 2009年8月15日
八ッ場ダム反対派議員ら 知事に抗議声明
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20090814-OYT8T01161.htm

 声明文では、各都県がダム完成を前提とした暫定水利権ですでに取水し、大沢知事らが「中止で水が利用できなくなる」などと発言したことについて、暫定水利権の大半が川の水量に余裕がある冬季に限ったものであるとして、「国がそのまま水利権を許可すれば済む」と主張している。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【2009/08/15 23:40】 | 新聞記事から
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工事実施は暮らしのため
齋藤
明治~大正:支流渡良瀬川と利根川の合流に付近に、渡良瀬遊水地を作りました。それにより、一つの村が沈みました。その谷中村の人達は北海道などに全員移住しました。利根川への増水対策(=鉱毒の封じ込め)です。

昭和22年の秋の台風では流域で1000人以上が犠牲になった。利根川が増水すると支流からの流入が滞ります。

東北本線あるいは東武線で利根川鉄橋を渡るとき、河川敷と変わらない高さにある家々をみると、ああ、この人たちは谷中村の人達の犠牲により救われたのだと思います。

平野に住み、逃げ場もない所に住んでいて、刻々と増水してくるときの恐怖は、経験した人でないと分からないと思います。経験した人は埼玉県に今でも大勢いるのではないですか?よく調べてください。お願いします。

このような意味で、このダムの取りやめは、あまりにもまずいと思います。

人々の暮らしのため、コンクリートを利用してほしい。


埼玉の会
よく調べると八ツ場ダムが治水に役に立たないことがわかります。国交相のデータでも出ています。
洪水対策を本当にするつもりなら河川改修、堤防強化が先のはずです。
天下りや政治家や土建業者の人々の暮らしのため、コンクリートを利用するのはやめましょう。

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---  「八ツ場あしたの会」のサイトの情報を転載します  ---
http://www.yamba-net.org/modules/news/article.php?storyid=856

 2009年総選挙にあたり、民主党は政権公約(マニフェスト)に八ッ場ダム中止を掲げました。
これに対して、ダムを推進してきた国、群馬県、自民党などは、ダムが中止されたら、八ッ場ダム計画によって進められてきた生活再建事業や地域振興事業が止まり、水没予定地域が立ち行かなくなるから八ッ場ダムを中止してはいけないという主張を繰り返しています。

 八ッ場ダム事業の本来の目的は、ダム建設による「利根川の洪水調節」と「首都圏の都市用水の開発」です。水没予定地の生活再建や地域振興を理由にダム建設を推進することは、一般には理解されにくい主張です。

 一方で、水没予定地域の人々には、ダム計画の中で生活を営んできた長い歳月があります。政策転換により生活や地域がどうなるのかと、大きな不安を抱えているのは当然のことです。今までダム問題に翻弄されて苦難の日々を送ってきた地元の人々を苦しめることは、多くの国民が望んでいることではありません。
ダム計画によって破壊されてきた水没予定地域の生活再建と地域の再生は、どうしたら実現するのでしょうか? 

1 ダム予定地を苦境に追い込んだ国と群馬県

○ 地元がダムを受け入れた経緯
 ダム計画が発表された当初から、国は水没予定地域の人々に対して、ダム事業による「生活再建」と「地域振興」をアピールしてきました。
地元住民によるダム反対闘争の時代、国はライフラインの整備に手をつけないなど、様々なムチによって水没予定地域に圧力をかけました。住民が苦渋の決断としてダム計画を受け入れたのは、地域の崩壊に歯止めをかけ、生活を再建するにはそれしか選択肢がない、と考えざるをえないところまで追い詰められたからです。地元が反対闘争の旗をおろし、八ッ場ダム事業を前提とした生活再建を目標に掲げたのは1985年のことです。
 それから24年の歳月が流れました。現在、水没予定地では人口の流出が進み、地域社会は崩壊の危機にさらされています。地元産業も衰退してきました。「真っ暗なトンネルの中にいるよう」という住民の絶望感、外部に対する不信感は、当事者でない人々の想像を超えるものがあります。

○ 代替地計画による生活再建の実態
 国と群馬県は、地元がダム計画を容認するにあたり、

地区内に代替地を造り、住民が地元に住み続けられるようにする、
代替地計画により、人口の流出を防ぐことができる、と約束しました。

  さらに、
ダム湖観光を核とした地域振興により雇用が生み出される、
  とばら色の未来図を描いて見せました。

 ところが、当初の予想よりはるかに遅れた補償基準の調印時(2001年)、代替地はまだ姿も見せていませんでした。
その後、国が代替地の分譲価格を周辺地価よりはるかに高額に設定(2005年)したこともあり、多くの人々が地区外に転出せざるをえなくなりました。
 最も犠牲の大きい全戸水没予定の川原湯・川原畑地区では、20年前は約850人が住んでいましたが、今では人口が四分の一に激減しています。2009年現在、代替地はまだ一部が完成しただけで、道路などのライフラインも完成のメドが立っていません。
八ッ場ダム事業による移転対象世帯は470戸に上りますが(道路事業などによる移転対象も含む)、そのうちすでに移転した357戸のうち、2009年3月時点で代替地に移転した世帯数はわずか16戸です。


2 ダム湖を観光資源とする地域振興に
   現実性はあるのか。


○ 夏季には28メートル以上も水位が低下する八ッ場ダム湖

ダム事業を継続した場合、水没予定地はどうなるでしょうか。
国と群馬県は、八ッ場ダム湖を観光資源として周辺を一大リゾート地にする構想を提示しています。
八ッ場ダム計画では、ダム湖は夏季には洪水調節のため、満水位から28メートルも水位が下がり、渇水になれば、さらに10メートル以上も下がることが想定されています(参考資料:「国土交通省による八ッ場ダム貯水池運用計算の水位変化図」)。
しかも、ダム予定地は上流に多くの観光地や牧場を抱えています。
上流から多量の栄養物が流入してくるダム湖ですから、浮遊性藻類の増殖による水質悪化は避けられません。貯水池の底の方に汚れた水がたまっているダム湖がどうして観光資源になるでしょうか。

○ 破壊される吾妻渓谷
 現在の観光資源は吾妻渓谷ですが、八ッ場ダムは渓谷の中に建設されます。ダムが完成すれば、渓谷の上流部が水没するだけでなく、残された中下流部もダムで洪水が貯留されるために、岩肌をコケが覆い、草木が生い茂り、今の美しさを失ってしまうとされています。

○ ダム湖の水位変動が代替地に及ぼす危険
 さらに、ダム湖ができた場合、上湯原代替地(川原湯地区の下流部にある代替予定地)など地質が脆弱なところや、30メートル級の高盛土をした代替地では、湖水の浸透と水位変動が地すべりを起こす危険性もあります。

○ 株式会社方式で自己責任を地元に押しつける群馬県
 このように多くの不安材料を抱える中で、群馬県は観光施設の運営を当初計画の公社方式から株式会社方式に切り替えようとしています。
お上に頼らずに自己責任で運営しろという当世流の考え方ですが、ダム事業を継続することが、逆に地元を実体のない観光開発に引き込みかねません。自然が破壊され、魅力的な観光資源が失われた状態で、成功する可能性が小さい観光開発を自己責任で行うよう仕向けるとは、あまりにむごい仕打ちです。

3 八ッ場ダム中止後、ダム関連事業はどうなるのか。

 八ッ場ダム予定地では様々な関連事業が行われています。
水没予定地を走る国道、鉄道、県道などを付け替える道路建設や、水源地域整備事業、水源地域対策基金事業として進められている事業(注1)です。
 八ッ場ダム計画が中止されれば、これらの関連事業も中止されると群馬県知事らは強調しています。
 しかしこれは、事実無根の情報にもとづく発言です。八ッ場あしたの会が実施したアンケート(注2)によれば、民主党は、今年度後半から予定されているダム本体工事を中止する姿勢を明らかにする一方で、「地元住民の意見を聞き、生活再建を優先させる」「関連事業を見直し、必要なものは継続する」と回答しています。
また、わが国では、ダム事業中止後、ダム予定地域に税金を投入するための法律がありませんが、民主党は「ダム水没地周辺地域の住民等の生活再建支援と地域振興を特別措置法の制定等で対応していきたい。」としています。実際、民主党内では法制化に向けての準備が進められています。
 アンケートで示された民主党の政策方針は、ダム本体工事と関連事業を切り離す考えを示しています。民主党を中心とした政権が発足しても、ダム関連事業の工事は当分の間、現状のまま続けられ、特別措置法がつくられた後は、法律に基づき、地元の方々との合意形成を図りながら、ダム関連事業のそれぞれについて継続すべきものは必要な規模と内容で継続されることになると考えられます。

 ダム中止後は、老朽化した水没予定地の建物の新改築、生活再建のための支援措置、地域の基幹産業を再生させるための支援プログラム、人々を呼び戻すための対策などの取り組みが早急に必要です。それは、ダム計画の推進で地元を苦しめてきた国と県、さらに、ダム計画を後押ししてきた下流都県の責任の下に行われるべきものです。

*注1 下水道、簡易水道、学校、保育所、公民館、
      公営住宅、観光施設などの建設

*注2 アンケート結果 
 http://www.yamba-net.org/modules/news/article.php?storyid=855


4 真の生活再建と地域再生を実現するために

 ダムを推進する勢力は、地元の人々の苦境の原因はダムに反対する野党や市民運動のせいだとしています。しかしこれは、自らの責任を転嫁するための詭弁ではないでしょうか。
国と群馬県は、ダムが完成しないから生活再建と地域振興が進行途上にあるとしています。
しかし、このままではダムが完成しても、真の生活再建と地域振興が成し遂げられないことは目に見えています。国と群馬県は、何十年も約束を果たせず、公共事業の名の下にこのような欺瞞が行われてきたことについて、地元住民に謝罪しなければならない筈です。

 もともとダム計画は、水没予定地域の人々の犠牲を前提に、下流域の住民の利益を優先させる発想に基づいて策定されたものです。こうした政策により、ダム計画を抱える地元と下流の都市住民は、長い年月、対立の構図の中に絡め取られてきました。
 現在、ダムを推進する国、群馬県、自民党などは、ダム中止によって、生活再建と地域振興を願う地元住民の心情が押しつぶされると、新たな対立の構図を作り出そうとしています。
 八ッ場ダム計画を見直すことは、ダム計画の非人道的な政策を否定し、これを乗り越える政策を実現することでもあります。
 本来、共に支えあうべき流域住民が八ッ場ダム計画によって分断されてきたことは、水没予定地に多くの犠牲を生み出してきました。
 八ッ場ダム建設の中止にあたっては、過去を顧み、二度と悲劇が繰り返されないよう、真の生活再建、地域再生に政治が真摯に取り組むことが求められます。



【2009/08/15 22:38】 | 「あしたの会」より
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検証八ッ場ダム 衆院選を前に

(1) 継続か否か一大争点に」(2009年8月4日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090804/CK2009080402000117.html


(2) 建設中止は可能か 負担金返還など課題に (2009年8月5日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090805/CK2009080502000119.html">

(3) 建設継続の妥当性 治水・利水 ともに疑問も(2009年8月7日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090807/CK2009080702000111.html

4) 相次ぐ自治体の反発 『一方的な中止、迷惑』(2009年8月8日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090808/CK2009080802000122.html

(5) 県特定ダム対策課 坂井賢一課長(2009年8月9日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090809/CK2009080902000108.html

(6) 「八ッ場ダムをストップさせる群馬の会」浦野稔代表 
『税金は福祉や教育に』(2009年8月10日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20090810/CK2009081002000109.html

【2009/08/11 01:46】 | 新聞記事から
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