「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
「 東京の水連絡会」のブログに江戸川区・生活者ネットワーク政策委員長の稲宮須美さんがスーパー堤防のことをわかりやすく解説しています。
見出しを書きぬきます。

◆スーパー堤防って!? なんでしょう ~前篇~
http://tokyo924mizu.blog.fc2.com/blog-entry-11.html

・なぜ、いらない事業と仕分けられたのでしょうか?

・そもそも「スーパー堤防事業」って、いったいどんな事業なのでしょう?

・なぜ、あまり知られていなかったのでしょう?

・「スーパー堤防事業」の知られざる、大きな特徴がもうひとつ。

・ところで、「スーパー堤防事業」は、これまでどこで行われ、今はどうなっているの?
・なぜ、江戸川区にこんなに集中しているのでしょうか? 

・同じ対象エリアであっても、ほとんどの自治体が手を上げない中、やる気満々なのは一体なぜなのでしょうか?

・しかし、そうであれば、なぜ他の自治体が手を上げないのでしょうか? 
ここまでの大盤振る舞いがあるというのに・・。

・でも、良いこともあるのではと思う方いるでしょうね

◆スーパー堤防って、なんでしょう? ~後編~ 
http://tokyo924mizu.blog.fc2.com/blog-entry-12.html

・スーパー堤防事業ができた背景には何があったのでしょう?

・こま切れスーパー堤防 建設地はどのように選ばれているのでしょう?

・さて、スーパー堤防は本当に安全で壊れない堤防なのでしょうか?

・お金をかけずに堤防を強化する方法がありますが、不思議なことに国は採用しません

・さらに驚愕の事実が発覚!
地盤強度不足により、スーパー堤防工事をやり直すことに!

・スーパー堤防に反対する人たちが訴訟を起こし、1つの裁判で敗訴、
2つの裁判で闘っています。

・みなさんと共に考えたいことは・・・



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【2017/04/09 23:19】 | スーパー堤防
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          嶋津 暉之

昨日、江戸川区スーパー堤防裁判(第三次)の判決が東京地裁でありました。
残念ながら、住民側の敗訴でした。

1/27(金)都政新報
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毎日新聞、東京新聞(共同通信)、時事通信、朝日の記事と弁護団・原告団の声明文です。
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                   2017(平成29)年1月25日
江戸川区スーパー堤防事業差止め等請求訴訟第一審判決に対する原告団弁護団声明

             江戸川区スーパー堤防事業取消訴訟原告団

本日、東京地方裁判所民事28部(裁判長岸田日出夫)は、江戸川区スーパー堤防事業差止め等請求訴訟に対し,請求棄却(一部却下)の不当判決を言い渡した。`
本件訴訟は、江戸川区北小岩地域に居住する地権者等4名が原告となり、国及び江戸川区を被告として、平成26年11月12日、国に対してはスーパー堤防事業に係る盛土エ事の差止めを、国及び江戸川区に対しては、違法なスーパー堤防事業により原告らに生じた精神的苦痛への賠償として慰謝料の支払いを求めた裁判である。
本件訴訟において、原告らは主に、
①国には盛土工事の権原がなく、土地区画整理法に違反していること
②盛土工事のために原告らは2度の移転を強いられ、居住の自由及び人格権を侵害されていること
③スーパー堤防が必要性及び公共性を著しく欠いたものであることを主張し、その工事の差止め及び慰謝料の請求を求めたものである。

本日下された判決は、盛土工事の差止請求について,本件盛土工事が既に完了していることを理由に
訴えの利益がないとしてこれを却下し、また、国及び江戸川区に対する慰謝料請求について,本件盛土工事は,国が江戸川区の有する土地区画整理法100条の2の管理権に基づいて付与された工事権限に基づいてて施行されたものであるから適法であるなどとして,原告らの請求を棄却した。
しかしながら、本判決は以下の通り重大な問題をはらんでいる。

第1に,法文上の「管理」という文言に「工事」を含むことはできないという通常の解釈に反する論理を展開しているところ、その理由として挙げる内容は、スーパー堤防仮換地指定処分取消訴訟(上告中)の判決をそのまま引用しているだけであり、原告らの主張に対して何ら真摯に答えていない。

第2に、この判決は、住民が様々な生活上の不便を感じていることを認めながらも、住民が感じている肉体的・精神的負担は、先行買収に応じることで回避できるとし、地域コミユニテイの崩壊は「戻ってこない」という住民の選択の結果として生じる事態であるから、受忍限度の範囲内であるとしてる。

これはいずれも本件事業によつて深刻な肉体的・精神的損害が避けがたく住民に生じていることについて一顧だにせず、しかも,そのような被害の発生を住民の選択の結果であるとするもので到底許されるものではない。

第3に、スーパー堤防の必要性について,本件地区について超過洪水が発生する可能性は皆無に等しいにもかかわらず、それを無視して「自然現象」であるという抽象的な理由で超過洪水の可能性を認めてしまつている。しかも、スーパー堤防が一部でも整備されれば、その地域を避難場所として活用できる旨も触れているが、一方で超過洪水が生じる可能性を認めながら、他方で、その場所が「避難場所」となるなどという矛盾した論理を平然と述べている。また、高規格堤防事業は,国が従うべき「治水マニュアル」に沿って費用便益を分析すれば、事業廃止の結果になることが明らかであるがために、本件判決は高規格堤防事業の費用分析は「治水マニユアル」に従う必要はないなどという驚くべき理由を挙げて、スーパー堤防の必要性を肯定している。

原告団・弁護団として、このような不当判決は到底是認することはできない。
原告団、弁護団は本判決に強く抗議するとともに、速やかに控訴する予定である。

               以上

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◆スーパー堤防訴訟 住民敗訴 地裁、賠償認めず /東京
(毎日新聞2017年1月26日 地方版)
http://mainichi.jp/articles/20170126/ddl/k13/040/144000c

 川沿いに盛り土をして水害を防ぐ「スーパー堤防」事業に反対する江戸川区の住民ら4人が、国と区に計400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、請求を棄却した。

 住民側は、効果が乏しく必要性のない事業で住み慣れた土地から移転させられたのは不当と主張したが、岸日出夫裁判長は「現場では川の水があふれる恐れを否定できず、事業には必要性、公益性がある。住民の受忍限度を超えたとも言えない」と退けた。

 住民側は盛り土工事の差し止めも求めたが、判決は「工事は昨年3月に完了し、訴えの利益が失われた」と却下した。

 判決によると、国は川から水があふれても堤防が壊れないよう、川の堤防の外側に盛り土をして住宅や道路用地として活用するスーパー堤防事業を計画。

民主党政権時代の2010年に事業仕分けで「廃止」と判定されたが、自民党が政権復帰した後の13年5月、江戸川沿いの120メートルの区間について事業を再開した。

◆スーパー堤防、反対住民敗訴 東京・江戸川
(東京新聞2017年1月25日 11時38分)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017012501001052.html

 河川沿いに盛り土をして水害を防ぐ「スーパー堤防」事業に反対する東京都江戸川区の住民4人が、国と区に計400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(岸日出夫裁判長)は25日、請求を棄却した。

 住民側は、効果が乏しく必要性のない事業で住み慣れた土地から移転させられたのは不当として賠償を請求。工事の差し止めも求めていたが、盛り土工事は昨年3月、既に完了しており、この部分の訴えは却下された。

 訴状によると、国は川から水があふれても堤防が壊れないよう、川の堤防の外側に盛り土をして住宅や道路用地として活用するスーパー堤防事業を計画した。
(共同)


◆スーパー堤防事業、賠償認めず=転居住民が請求―東京地裁
(時事通信 1/25(水) 11:13)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170125-00000054-jij-soci

 国が整備を進める「スーパー堤防」事業で転居や仮住まいを強いられたとして、東京都江戸川区の住民4人が、国と区に1人100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(岸日出夫裁判長)は25日、訴えを退けた。

 問題となった事業では、国が江戸川右岸の一部1.8ヘクタールを盛り土でかさ上げ。その後、区が区画整理を行い、立ち退いた住民を元に戻す計画になっている。

 岸裁判長は「通常の区画整理でも生じる影響で、限度を超える権利侵害とは言えない」と指摘。盛り土は一定の安全性が確保されており、事業には必要性があると述べた。

 住民側は「一部でしか整備が進んでいないスーパー堤防で洪水は防げない。盛り土の崩落など不安を抱え続ける生活を余儀なくされる」と主張。事業の差し止めも求めたが、却下された。

 スーパー堤防は、旧民主党政権時代の事業仕分けでいったん「廃止」判定を受けたが、規模を縮小して整備が続けられることになった。


◆スーパー堤防の差し止め、住民敗訴

(朝日新聞東京版2017年1月26日)
http://digital.asahi.com/articles/CMTW1701261300001.html

 江戸川区北小岩1丁目の住民4人が国と区を相手取り、高規格堤防(スーパー堤防)の建設事業の差し止めと損害賠償を求めた行政訴訟の判決が25日、東京地裁であった。岸日出夫裁判長は損害賠償請求を棄却し、事業差し止めについては盛り土工事が昨年3月に終了していることから却下した。原告弁護団は控訴する方針。

 スーパー堤防は、高さの約30倍の幅にわたって盛り土をし、洪水で水が乗り越えても壊れないように強化した堤防。北小岩では江戸川沿いの延長約120メートルが事業対象で、現在は盛り土された更地になり、区が区画整理事業を進めている。

 住民側は「国には住民が所有権を持つ土地に盛り土をする法的権限がない」「事業によって移転や長期間の仮住まいを強いるのは重大な権利侵害」などと訴えていた。判決は「事業には必要性及び公益性が存在する」「移転など住民への影響は区画整理事業計画にそもそも織り込まれており、受忍限度を超える侵害が発生したとは言えない」などとして訴えを退けた。

 原告団長の会社員高橋新一さん(58)は記者会見で「細切れに造られ、完成に何百年かかるか分からないスーパー堤防は税金の無駄遣い。水害対策なら北小岩地区よりも優先すべき箇所がある」と憤った。高橋さんと母の喜子さん(87)は事業開始ぎりぎりまで予定地のほぼ中央部に住んでいたが、周囲はほぼ更地となり、2014年に嫌々ながら立ち退きに応じた。移転を余儀なくされた住民の中にはストレスから精神的・肉体的に健康を害する人も出たという。

 国土交通省関東地方整備局は「国の主張が認められた。今後とも事業を適切に行っていく」とコメント。江戸川区の柿沢佳昭・区画整理課長は「今後も安全・安心のまちづくりを丁寧かつ力強く推進していく」という。区内では江戸川下流の篠崎公園地区でも、スーパー堤防事業に合わせた土地区画整理事業が計画されており、地元への説明が行われている。
 (有吉由香)
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【2017/01/26 22:40】 | スーパー堤防
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               嶋津 暉之

6月1日、江戸川区北小岩一丁目スーパー堤防の差し止め等を求める第三次裁判の口頭弁論が東京地裁で開かれました。
被告は国交省と江戸川区です。
次回は8月23日(火)午前10~12時で、原告の証人尋問が行われ、結審の予定です。
なお、8月23日は東京高裁で午後2時から霞ケ浦導水裁判の控訴審があります。

原告側から私、嶋津と、泊・関東地方整備局河川部長(事業決定時の部長)の証人申請もしてあったのですが、残念ながら、却下されてしまいました。、

この裁判で、スーパー堤防が有害無益な事業で、日本の治水対策を歪める元凶であることを証言したかったのですが、残念です。

スーパー堤防は、計画規模を上回る洪水(超過洪水)による堤防の決壊を防ぐ究極の治水対策とされ、首都圏、近畿圏の5河川の下流部で整備計画がつくられていますが、事業創設以来30年近く経った今も、その整備は遅々として進まず、治水対策としてほとんど機能していません。

現在までの進捗状況では計画通りの整備に数百年から千年を超える年数を要することになり、スーパー堤防は現実性のない、虚構の事業になっています。

さらに、国交省がスーパー堤防に固執するあまり、スーパー堤防以外の耐越水堤防工法を認めないため、首都圏、近畿圏の5河川下流部以外の河川では、耐越水堤防の工法を導入できないままになっています。

スーパー堤防という存在が、流域住民の生命と財産を守る本来の治水対策の推進を妨げる元凶になっているのです。

この問題を意見書で具体的に指摘しました。
その意見書を水源連HPに掲載しましたので、お読みいただければと思います。

◇スーパー堤防の基本的問題点に関する意見書(嶋津)20160525 
http://suigenren.jp/wp-content/uploads/2016/06/615a49f2d1772031f5eddff7f70042e9.pdf

【2016/06/04 01:46】 | スーパー堤防
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             嶋津 暉之

スーパー堤防は全体計画の実現の見通しがまったくなく、ほんの一部を進めているところでは住民の強制移転を迫るものになっており、有害無益な事業です。
東京の江戸川右岸では、北小岩一丁目に続いて、篠崎公園地区でもスーパー堤防を整備する計画が進められています。
2月22日の関東地方整備局の事業評価監視委員会では江戸川スーパー堤防(篠崎公園地区)の再評価が重要案件として議題になりました。

その議事録が関東地方整備局のHPに掲載されましたので、お知らせします。

http://www.ktr.mlit.go.jp/shihon/index00000034.html

http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000643812.pdf

この会議では家田 仁委員長からこの事業に対してかなり厳しい意見がありました。
江戸川でスーパー堤防の整備を進めていく具体的な計画がなくて、ここだけ、スーパー堤防にする意味がどこにあるのだと、事業の必要性に対して強い疑問が出されました。
パフォーマンスとしての発言ですが、発言の内容は私たちの意見に近いものもあり、興味深いものでした
参考のため、その発言の主なところを下記に記しておきます。

関東地方整備局の事業評価監視委員会第8回
〇家田委員長
例えば江戸川の右岸でも、この篠崎公園の上流側だって、こんなぐちやぐちやのところでやるべきだけど、現地がなかなかそこまで準備が整っていないので、それで篠崎公園のところだけ先にやらせてくださいねという話なのか、それとも一番やるべきところなんて、全然、地元はやる気も何もなくて、それで一番楽そうなところだけちょっとやってやるかという、それだけの話なのかで、随分、このプロジェクトの見え方が違ってくるよね。その辺はどうなんですか。
つまり、さっきの説明だと、地元の準備が整っているからやるんだという話だったけど、地元の準備が整っているのは必要条件であって、地元がやりたいと言ったら、どこでもやっていいというものじゃないんだよね。そうでしょう。

〇家田委員長
つまり、これをやって何の意味かおるかといったら、公園が高くなるというのが主たる目的でしょう、これ。

〇家田委員長
その見通しは何も書かれていない。あなたの説明自身が、地元はここしかやりたくないと言っている。

〇家田委員長
いや、だからプランを言ってほしいのよ、もっと。何年くらいでこれが全部できて、そうすれば、ここの赤いところをやることの意義がこう出てくるんですよと。そっちの見通しなんて何もないくせに、これをやると超過洪水対策が、この下流部についてこんなに行きますなんて言われたって、「本当かよ」と言うしかないじやないですか。

〇事務局
いや、ここにつきましては、すみませんが、いつまでにできるということを明確に言えるような状況ではないということでございます。

〇家田委員長
300年後ぐらいですか。

〇事務局
いや、高規格堤防事業としては、順次、まちづくりなどにあわせて、整備できるところを整備していくというスキームの中で進めさせていただいているところです。あわせて、ここを整備できるところは整備していくというスキームの中で進めさせていただいています。

〇家田委員長
そうするとね、ここで生じている超過洪水対策で出てくる便益というのは、それが全部でき上がって、いつになるか知らないけど、全部でき上がったときの便益ですね。普通の堤防ならば堤防の敷地だけでいいんだから、お金かけてやっていけばそれなりに進むけども、後ろで区画整理があるなんていうものは、そう簡単に全体に進むとは思えない。そこのところはどう考えているのですか。

〇家田委員長
そんな説明じゃだめでしょう。これね、普通の人だって主張可能な格好でやってるんだから、将来展望なんて何にも持ってないんだけど、とりあえずここやるうと言ってるからやらせてくださいなんていうんで済むわけないじゃないですか、説明として。営々とここのところ、ずっと赤いところやっていくつもりですと、我々は根性入れてやりますと、地元とも頑張ってやっているところですと。だけど、とりあえずここのところが合意ができだからやらせてくださいといったらわかるけど、いつまで何の検討もつかないなんて言ってる、そんなことで、例えば、どこからどこまでリニア新幹線をつくろうと言ってると。
だけど、この1mだけ引けるというから、そこだけ合意とれたからやりましょうなんていうので、ほかが何m、500kmぐらいのうちの499kmは一切検討もつかないというときにやるかと、そうじやないでしょう。全体の見通しもいい、そして、準備がここに整っている、だからここからやりましょうというのだったら納得できるけど、あなたの説明は全然、見通しも何にもつかないというような話でしょう。



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【2016/03/31 23:06】 | スーパー堤防
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               嶋津 暉之

国交省と江戸川区が江戸川右岸で進める二つのスーパー堤防整備事業についての記事です。
一つは以前からお伝えしてきた北小岩一丁目のスーパー堤防で、反対住民を強制的に立ち退かせて土盛り工事が行われてきました。差し止めの裁判が最終段階を迎えています。

もう一つは篠崎公園地区のスーパー堤防で、今年3月に土地区画整理事業計画の認可が下りましたが、これについても地元住民が反対運動を展開しています。

篠崎公園地区のスーパー堤防は土地区画整理、道路、緑地、都の公園の各事業とセットで進めることになっていて、完成予定は2026年度ですから、計画通りに行っても完成は今から11年後です。

事業費はこの記事によれば、区と国だけで約234億円です。スーパー堤防の整備延長は約420メートルですから、1メートルあたり5600万円にもなります。

北小岩一丁目のスーパー堤防は120メートルで、47億円ですから、1メートルあたり3900万円です。いずれも、無茶苦茶に高い堤防整備費用です。国交省が普及をストップしている耐越水堤防工法ならば、1メートル50~100万円で済みます。

篠崎公園地区のスーパー堤防予定地には下図のとおり、お寺と神社(妙勝寺と浅間神社)がありますが、神社は手を付けられないことになっていて、そのまま残り、大きなくぼ地のあるスーパー堤防になることになっています。
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なぜか、お寺の方は移転対象になっていますが、妙勝寺の住職は強く反対しています。

江戸川下流では両岸合わせて22kmのスーパー堤防をつくることになっていますが、具体的に整備を展開していく計画はありません。

北小岩や篠崎公園といった点のスーパー堤防をつくるだけの無意味な事業に巨額の公費が投じられつつあります。
治水対策としてもっと有効なことに公費を使うべきです。


◆東京)スーパー堤防 江戸川区新計画決定
(朝日新聞東京版2016年3月22日)
http://www.asahi.com/articles/CMTW1603221300004.html

 ○高台化へ盛り土 事業は着々
 江戸川区は、国土交通省の高規格堤防(スーパー堤防)と一体的に進める「上篠崎一丁目北部土地区画整理事業」の計画を正式に決めた。同様にスーパー堤防と土地区画整理がセットで進む区内の北小岩1丁目では、堤防の盛り土工事が大詰めを迎え、新年度に堤防の上に宅地がつくられる。建設の是非をめぐって議論がくすぶる巨大事業が着々と進む。

 ○「造ること前提で進んでしまう」
 江戸川右岸の篠崎公園地区では、スーパー堤防事業が区の土地区画整理、道路、緑地、都の公園の各事業とセットで進む。道路が狭く、古い木造家屋が密集する住宅地の環境を改善する一方、スーパー堤防や公園の高台化で防災機能を高める狙いがある。予定地は計約9ヘクタール。2026年度の完成予定で、区と国だけで計約234億円を投じる。

 国交省は堤防の約420メートルの区間をスーパー堤防にする。市街地側に約150メートルにわたって盛り土をして傾斜をつけ、200年に一度の規模の洪水で水が堤防を乗り越えても壊れないようにする。盛り土をした上を区や都が宅地、公園、道路などにする。

 スーパー堤防の工事に先立ち、区は土地区画整理を本格化させた。新年度は予定地内の51権利者の権利関係や土地の調査などをする。国交省や都と共同事業として進める協定を結ぶ。

 区はすでに44権利者から9877平方メートルの土地を購入しており、予定地に空き地が目立つ。

 所々に「スーパー堤防建設反対」という赤いのぼりが立てられている。

 予定地内にある日蓮宗の石歴山妙勝寺は鎌倉時代の1279年に開かれ、今から100年ほど前に堤防の内側の河川敷から移ってきたという。450基ほどの墓もある。土地区画整理となれば、すべて移転しなければならない。

 先代住職の渡辺清明さんは、スーパー堤防の話が持ち上がった10年以上前から「無駄な事業だ」と反対を叫び続け、12年に亡くなった。妻の美代子さん(74)も反対の気持ちは変わらないが、事業がいよいよ本格化し、不安が募る。

 美代子さんは「スーパー堤防は必要なのかと区に聞いても、造ることが前提でどんどん進められてしまう。東北の被災地ではいまだに仮設住宅で大勢の人たちが暮らしているのに、こんな無駄なものに税金を使うことは納得できない」と憤る。

 ○住民反発 区が民家強制解体

 ◇着工 大幅に遅れた地域も

 北小岩1丁目では国交省による堤防120メートルの盛り土工事が最終段階に入り、市街地側に約160メートル、周囲より高くなった一角が姿を現した。

 スーパー堤防は民主党政権の事業仕分けで「いったん廃止」とされたが、国交省は計画を縮小して継続させ、自民党の政権復帰で本格的に再開した。低地が広がる江戸川区では、多田正見区長が推進に力を入れ、北小岩1丁目が再開後初の着工区間に選ばれた。そのためこの一角は、スーパー堤防をめぐる議論の象徴的な場所になった。

 区は事業に異を唱える住民らの反発に直面し、14年7月には土地区画整理法に基づいて民家の強制解体に踏み切ったが、盛り土着工は大幅に遅れた。反対する住民らは土地を明け渡した後も国や区を相手取って裁判を続けている。

 区は予定地を4月に国交省から引き継ぎ、土地区画整理の仕上げの宅地造成や道路整備にかかる。今年末か来年初めに住民に引き渡し、来春にも住宅が完成し住民が戻り始めるというスケジュールを描いていた。

 しかし、盛り土工事中に地中で見つかった古いコンクリート管を4月以降に区が撤去することになったため、遅れそうだという。

 事業が本格化する前の11年春、住宅93棟に約250人が住んでいた。区は事業後に約70棟の住宅が建つとみている。福祉施設を含む集合住宅などを建てる事業者を募り、土地の一部を売却する方針だ。
 (佐藤純)

   *

 ■スーパー堤防

 国交省が1980年代に整備を始め、首都圏、近畿圏の6河川で873キロ造る計画だったが、民主党政権の事業仕分けで「完成までに400年、12兆円かかり無駄」と批判され、「いったん廃止」となった。11年に5河川120キロに縮小された。このうち昨年度末までにできたのは、部分的完成を含めて12キロ。事業再開後の13年度に北小岩1丁目など2カ所が新たな着工区間に選ばれたが、その後、新規の着工はない。江戸川区内では江戸川、荒川の約20キロで計画があり、これまでに2カ所で計2・5キロできている。


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【2016/03/28 20:36】 | スーパー堤防
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