「ダム建設の時代は終わった」by米国内務省開拓局長官ウィリアム・ピアーズ
12月13日(日)全水道会館で「八ッ場ダム住民訴訟 最高裁決定抗議集会」が130名参加して開催されました。
最高裁判決が出て八ッ場ダム住民訴訟は終りましたが、一都五県の会がそれぞれに活動しながら連携し、次々と河川行政の欺瞞をあばきだすことができたことは大きな成果でした。

弁護士の先生方、専門家と学者の方々、大勢の市民が八ッ場ダムを止めるために力をあわせることが出来ました。
11年を振り返り、次の闘いに向けてエールを送り合う集会となりました。

※八ッ場あしたの会にデータがアップされました。
 ↓
◇下流の裁判 | 八ッ場(やんば)あしたの会 12月22日更新
http://yamba-net.org/genjou/lawsuit/

※八ッ場あしたの会に動画がアップされました。
◇八ッ場ダム最高裁決定抗議集会第1部
https://youtu.be/Cm4WfNNgwng

◇八ッ場ダム最高裁決定抗議集会第2部
https://youtu.be/2NzOLOz4pag

※資料が八ッ場ダム訴訟HPにアップされました。
 ↓
◇八ッ場ダム最高裁決定 抗議集会
「ダム依存から真の河川行政への転換を求めて」
http://www.yamba.sakura.ne.jp/11th.htm

開会あいさつ:大川隆司弁護団副団長
提訴後、朝日新聞のデータベースを見ると「八ッ場ダム」というキーワード激増。今日は引き続きこれからの戦いの展望を考える会
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司会 苗村洋子さん(東京の会)

広田次男弁護団前事務局長
2003年市民オンブズマンの公共事業部会より八ッ場裁判の事務局長を引き受ける。3.11後福島の原発訴訟のため大木先生に代わっていただいた。
福島では棄民政策。八ッ場を出発点とする自覚的市民の存在。

<第一部 八ッ場ダム住民訴訟・最高裁決定を受けて>

弁護団報告:高橋利明弁護団長
「国の直轄事業で住民訴訟を締め出そうとする裁判所」
裁判では基本高水流量についてはノックアウトしたが判決では回答なし。
最高裁では実質審議しない。治水も利水も酷い判断。

上告団報告: 八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会(深澤洋子さん) 
「八ッ場ダム住民訴訟11年間の闘い」の総括
訴訟の経過、ダムの不要性と不当性、判決について、反対運動の広がり
ダム予定地の現状と今後、予想される問題

[各都県の会より]
・群馬(浦野稔さん)   
  裁判の総括、今後も活動継続、どのような形にするか検討中
・栃木(高橋比呂志さん)
  爆笑風刺画報告あり 今後は思川開発事業の運動を継続する
・茨城(神原禮二さん) 
  弁護団と市民の動きまとめ 地方自治の確立のため活動継続
・埼玉(大高文子さん) 
  調査嘱託の採用により洪水流量計算の前提条件を明らかにし、
  さいたま地検への告発(不起訴決定)も行った。会の活動は継続
・千葉(中村春子さん) 
  裁判の意義と総括、闘いの財産を今後に生かしたい
・東京(田中清子さん) 
  東京では地下水源が八ッ場により飲めなくなることから出発
  今後は事業費増額の折など都議会に働きかけてゆく

<第二部 命を守る河川行政とは?>

講演「想定外と治水」 宮本博司さん

プロフィール:国交省河川局で長良川河口堰等を現場トップとして担当、
事務方として淀川水系流域委員会の画期的な市民参加の方法を主導、
国交省退職後は一市民としてその委員長に就任。脱ダムの流れをつくる。

自然現象に想定外はなし、治水の目的は洪水から住民の命を守ること
想定外には効かないダム、国交省は洪水を川に押し込めて防ぐ→無理
住民の命を守ることを最優先に流域治水の考え方に転換を
結論ありきだと「かくす」「ごまかす」「逃げる」「ウソをつく」になってしまう
子どもや孫の世代のために結論を決めずに話し合う

報告:「鬼怒川水害の分析」嶋津暉之さん
八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会代表

四つの大規模ダムの洪水調節で防げなかった堤防決壊
鬼怒川下流部の危険性は警告されていた
安価な堤防強化工法の導入を拒む国土交通省
下流部では洪水ピークのカット効果が激減する4ダムの洪水調節
川治ダム緊急放流で洪水コントロールできなくなる恐れ生じる
「滋賀県流域治水の推進に関する条例」の要点
比較的低コスト耐越水堤防の紹介

来賓あいさつ
・塩川鉄也衆議院議員
  裁判でダム利益共同体が明らかに、今後に繋がる闘い
・初鹿明博衆議員議員
  公共事業チェック議員の会として、石木ダム等にも取り組んでいる
・大河原雅子元参議院議員
  訴訟は一区切り、闘いはまだまだ

パネルディスカッション(宮本博司さん×嶋津 暉之さん)&質疑
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国交省は耐越水堤防は現在技術的にスーパー堤防しかないと主張
土木学会、御用学者により安価な堤防強化案の導入拒絶
川辺川ダムで耐越水堤防にすればダムいらないと報告が出てから耐越水堤防が国交省でタブーに
想定外は必ず起こる、洪水エネルギーは今は川に集中させている
流域治水はエネルギーを分散させる
2010年からのダム検証で全国のダム事業にお墨付きが出て暗転
国交省の本音はダムは批判されているから新規はしないが、今やってるのは造りたい
役所の価値観はいかに住民を守るかということでなく、いかに長く仕事を続けられるか →スーパー堤防は役所にとって最良のプロジェクト

八ッ場ダム住民訴訟11周年報告集会アピール(神原禮二さん)

閉会あいさつ:大木一俊事務局長  今日の集会は新たな闘いのはじまり

集会の始まりには弁護団に、終わりにはこの訴訟と運動を引っ張ってきてくださった専門家の嶋津さんや学者の方々に対して、感謝の思いを込めて万雷の拍手が送られました。


【2016/01/05 01:11】 | 住民訴訟周年報告集会
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※12/20動画を組み込んで再投稿いたします。

12月14日(土)衆議院選挙が行われた日、13:30から全水道会館で「八ッ場ダム住民訴訟10周年報告集会」が開催されました。

来年にも本体工事が始まるという厳しい状況ですが、八ッ場ダムを止めるために一年を振り返り、前を向いて連携してゆこうと一都六県の住民訴訟に関わる方たち、八ッ場ダムを止めたい方たちが100名ほど集まりました。


現在、福島県広野町に県の任期付き職員として、復興・再生事業に携わっておられる元建設省河川局長・尾田栄章さんをお招きして、「河川環境の整備と保全」「関係住民の参加」を求めるなど、河川法改正を主導されたお話を伺いました。

〇基調講演
元建設省河川局長 尾田栄章(おだ ひであき)さん
「河川法改正が目指したもの」




河川法の主要な改正点。
・「河川環境」を河川管理の目的に加える
・「関係住民の意見」を反映させる仕組みの構築
・樹林帯制度の創設

※まさのあつこさんのツイッターを引用します。   

















〇質疑応答

・慣行水利権は法定水利権に変えられないか→努力している
・住民参加の公聴会、パブコメなどが無視されている
  →在野にいて今浦島、河川ごとに合意形成を
・森林保水力の研究がタブーにされている→見解が違う

※動画は同一のものです。








〇河川行政と八ッ場ダム問題
嶋津 暉之さん



Ⅰ 市民と河川行政の関係を振り返って

1 1990年代後半から開き始めた河川行政への市民参加の道

・長良川河口堰反対運動の高まりと全国化
・1997年の河川法改正
・河川整備計画への関係住民の意見反映は国会の質疑でも約束された
衆議院建設委員会1997年5月9日(河川法改正の質疑)
尾田栄章河川局長の答弁


「言いっぱなし、聞きっぱなしというのでは全く意味がないという風に考えておりまして、具体の河川整備計画を策定する段階で、十二分に案を策定するために、案の案、原案の案、そういう意味では原案でございますが、これをご提示をいたしまして、それについてご意見をいただく、その上でひつようなものについては修正をするという形で考えてろいますので、まさにその河川整備計画に関係住民の皆さん方の意向が反映をしていくというふうに考えております」

2 2000年代の河川行政への市民参加

・淀川水系流域委員会
・長野県の脱ダム宣言と治水・利水等ダム検討委員会
・川辺川ダムと住民検討集会
・利根川水系河川整備計画の策定作業

3 2010年ごろから河川行政の反動化

・利根川・江戸川河川整備計画の策定
 (八ッ場ダム事業を推進するための河川整備計画の策定)
・立水系の河川整備計画と市民意見の反映―通過儀礼に
・ダム検証で全国の注目ダムのほとんどが事業推進へ(2010年~)

4 自然の回復を目指し、真の治水対策を進める河川整備計画の再策定を求める運動を!

・河川整備計画の再策定を求める運動を!
・利根川の未来を考えるカムバック・ウナギ・プロジェクト
 (利根川流域市民委員会)
・自然の回復を目指した河川整備計画の例


Ⅱ 八ッ場ダム問題の現状と今後

1 八ッ場ダム本体工事の予定(実際は?)

 関東地整のマスコミに説明した工程は本当に正しいのか?

2 今後の八ッ場ダム事業の障壁
・ダムサイト予定地の地質問題
・ダム本体完成後の試験湛水による地すべりの危険性
・ダム事業費の大幅増額は必至

3 八ッ場ダムをめぐる最近の問題

・八ッ場ダム本体工事の入札疑惑
・現国道3.6km区間の封鎖
・鉄鋼スラグ問題

4 八ッ場ダムにNo!を言い続けよう



〇八ッ場ダム訴訟10年目の報告
弁護団長 高橋 利明弁護士











〇一都五県の訴訟活動の報告

群馬 栃木 茨城 埼玉 千葉 東京



〇質疑と集会アピール、閉会あいさつ


八ッ場ダム住民訴訟10周年報告集会アピール
 2004年、私たちは八ッ場ダム事業等の建設負担金等を支払う群馬、栃木、埼玉、茨城、千葉、東京の6都県の知事等を被告として、支出の差止め等を求める住民訴訟を、各地方裁判所に提訴しました。その後10年間、弁護団と市民団体及び会員個人が、百回を超える合同打合せ会議を重ねながら、現地調査、専門家との連携、現地見学会・学習会等の開催、選挙立候補者へのアンケート、署名運動、公開質問、要請書等の提出、河川計画策定時の公聴会での公述、ホームページ・オープンML等の活用、機関誌・パンフレットの発行・活用、本の発刊、DVD制作、デモ、チラシ配布、国会議員と連携した質問主意書の活用等々様々な方法で裁判闘争と裁判外の活動を展開してきました。2009年9月には、八ッ場ダムの中止を世論に訴えた民主党への政権交代が実現しました。
 証人尋問では、住民側証人の圧倒的な説得力の前に、県側代理人は尻尾を巻くように反対尋問権を放棄しました。この一事をもってしても、私たちは、この10年間で八ッ場ダムは有害無益であり、都県の公金支出に道理がないことを十分に証明できたと考えます。
 それでも、結果は一審、二審ともすべて不当判決に終わり、闘いの場は最高裁に移りました。
 12の下級審判決の内容は素人目にもレベルの低いものであり、高裁判決について言えば、利水負担金については、ほとんどの判決が知事の裁量権逸脱の判断基準を単に「合理性を欠くこと」としており、司法が行政の判断過程を細かく審査する判例理論に違反します。
 治水負担金については、その納付通知に重大かつ明白な欠陥があるかという基準で支出の違法性を判断しており、「著しく利益を受ける場合」と規定する河川法の条文を無視しています。いずれの判決も、利水については広範な行政裁量を認めるもので、治水については「地方は国の下級機関」という感覚に基づくもので、判例と地方自治を否定する判決です。
 いくつかの高裁判決は、「八ッ場ダムに参画しなくても水源を確保できる(治水対策上、八ッ場ダムは不要である)という主張はひとつの評価としてはあり得る」などと述べ、私たちの主張の正しさを物語っています。
 八ッ場ダム事業は、本体工事の入札、鉄道・国道の付替等が終了し、来年1月には本体の基礎掘削を始める予定ですが、他方、入札不正疑惑、代替地等での有害鉄鋼スラグの使用、住民無視の強引な国道閉鎖等様々な問題が噴出しています。これらの問題は、有害無益な利権事業である八ッ場ダム事業の本質を露呈したものです。
 私たちは、最高裁がそのような状況を踏まえ、六つの高裁判決には憲法違反、判例違反、法令解釈の重大な誤り等の違法があることを直視し、原判決破棄という公正な判断を下すことを求めます。
 また、本日の総選挙で決まる政権に対しては、人類の共有財産である美しい吾妻川を後世に伝えるため、八ッ場ダム本体工事の取りやめと河道の原状回復、有害鉄鋼スラグの撤去、現地の生活再建のための取組等を求めます。

   2014年12月14日                     参加者一同




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【2014/12/21 00:11】 | 住民訴訟周年報告集会
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八ッ場ダム住民訴訟10周年報告集会


 今、川とひとを分断するもの
  ~1997河川法改正の理念を取り戻そう!~


6都県の住民が一斉に提訴した八ッ場ダム住民訴訟は、10年目を迎えました。
6都県の高裁判決は全て「不当判決」。闘いの場は最高裁に移っています。

その一方、建設予定地では、入札談合疑惑、有害鉄鋼スラグの埋設など、次々と問題が浮上する中、本体工事が着工されようとしています。
厳しい状況ですが、河川法改正の立役者とされる元河川局長、尾田栄章さんを講師に、川と人の新しい関係を目指して河川法改正を進めた当時の経緯などを語って頂きます。

何が当時の理念を変質させたのか、どうしたらその理念をとりもどすことができるのか、共に考えたいと思います。川と人を分断する今の河川行政に未来はないからです。

ぜひ、ご参加ください。

日時 2014年12月14日(日) 13:30~16:30  
会場 全水道会館4階大会議室

  (JR水道橋駅東口2分、都営地下鉄三田線水道橋駅A1出口1分)
                            
講演 「河川法改正が目指したもの」
  尾田栄章さん(元建設省河川局長)


旧建設省河川局長として、「河川環境の整備と保全」「関係住民の参加」を求めるなど、河川法改正を主導した。
1998年退職。現在、福島県広野町の任期付職員として、復興・再生事業に携わる。<主な著書>「セーヌに浮かぶパリ」(東京図書出版会)、「みちのくに徹する」(山海堂)

報告
○ 嶋津暉之さん(八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会代表)
   
○ 高橋利明さん(八ッ場ダム住民訴訟弁護団長)
   
○ 各都県から

参加費  500円

主催 八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会、八ッ場ダムをストップさせる群馬の会
茨城の会・埼玉の会・千葉の会・東京の会、ムダなダムをストップさせる栃木の会

連絡先 八ッ場ダムをストップさせる千葉の会 T/F 090-6560-5119(入江あき子)

【2014/11/08 01:31】 | 住民訴訟周年報告集会
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12月21日(土)13:30から全水道会館で「八ッ場ダム住民訴訟9周年報告集会」が開催されました。
この一年で状況はどんどん厳しくなってきましたが、一都六県の住民訴訟に関わる方たちはくじけることなく八ッ場ダムを止めるために活動しています。年に一度、情報交換をし連携を深め、八ッ場ダムを止めるための道筋を探るために今年も一堂に会しました。

〇オープニング
カヤックに乗って吾妻渓谷を川下りする映像が流され、(こちら)
失われてゆく渓谷の素晴らしさを再確認。

〇 基調講演
今本博健京都大学名誉教授の
「ダムにたよらない流域治水 夜明け前 〜滋賀県の挑戦にまなぶ〜」

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日本は明治以来の定量治水の考え方で、ダムありきの政策できた。
それを転換し、まずは住民の命を守ることを最優先に考える流域治水に滋賀県が取り組んでいる。
川を客観的な指標によって4つのランクに分けて、緊急性の高い川から改修工事をしている。
滋賀県は全国9位の河川整備率で、災害復旧費も安く済んでいる。
水害の被害者は半数は避難中であることから、水平避難だけでなく高いところに逃げる垂直避難も大事。
一つのダムに予算を注ぐのでなく、たくさんの河川の改修をした方が予算は少なくて危険度下げられる。
目標治水安全度を1/30、1/10など実現可能な低い目標にして実現を優先するべき。

しかし滋賀県も嘉田さんが変わったら元に戻るのではないか。
ダムだけに頼らない治水を確固たるものにするには、定量治水から非定量治水の転換が必要である。


〇 八ッ場ダム問題の今後
嶋津暉之さんが工期の延長と試験耐水した時の地すべりの危険性を指摘。
八ッ場ダムが出来た時の様々なデメリットの中から、
「自然の喪失」「脆弱な地質」「浅間山噴火時のリスク」などを解説。


たとえ工事が進んだとしてもますます混迷を招く。


〇 弁護団からの裁判の報告
・千葉 評価できるところが一つもない最悪判決
・東京 住民敗訴、しかし明白な違法である
・栃木 三ダムが対象、利根川から離れているのに
     八ッ場ダムの費用を負担 1/27判決が下りる
・埼玉 他の地域の裁判を様子見していたが、
     他の判決が出て急に急ぐようになった
・茨城 3/25 1:15~  825号法廷に判決が下りる
・群馬 
・全体 国の行為が客観的に違法であっても
    「重大かつ明白」でなければ目をつぶる不当な法解釈
    

〇 各都県からの報告
・群馬 学習会、現地見学会など開催
・栃木 爆笑紙芝居で一般の人に理不尽さを訴える


・茨城 毎月会員に通信発行、水道代についてわかりやすい小冊子を作成
・埼玉 県議会へ「基本計画変更に同意しない事を求める請願書」
     提出などの働きかけ
・千葉 代理人の弁護士は控訴人の証人に対して反対尋問をぜずに、
     あとで書面で侮辱
     県職員の裁判への多数の参加を問題視した
・東京 広く世論に訴えかける活動に尽力


〇議員挨拶
・初鹿明博前衆議院議員 民主党離党のきっかけは八ッ場ダム
・大河原雅子前参議院議員 今年は最低の年、治水の思想を転換すること
・塩川鉄也衆議院議員 諦めないで頑張りましょう


〇 高橋弁護団長から
 判決がどこも酷い。それだけ相手を追い詰めている。
 諦めない!


〇八ッ場ダム住民訴訟9周年報告集会アピール

 国土交通省は来年度、八ッ場ダムの本体工事に着手しようとしています。今年度中に本体準備工事が始まり、ダムサイト予定地の吾妻渓谷の景観が大きく損なわれる危険が迫っています。

 今年8月上旬、国土交通省は、八ッ場ダムの工期を2015年度から4年先のばしする「ダム基本計画変更案」を発表しました。驚くことに実に4度目の計画変更です。国土交通省は工事の遅れの理由を専ら民主党政権が始めたダム検証にあるとして、「工期延長」のみの計画変更とし、地すべり対策などのために必要とされている事業費増額を先送りにしました。そして関係都県も、国土交通省の嘘を丸呑みにして、9月議会において計画変更に同意しました。
 関係都県が、地すべりの発生リスクとその対策等のために事業費増額が必要であることを予見できるにもかかわらず、ダムの安全性の問題を二の次にして国の基本計画変更に安易に同意したことは無責任であり、強く抗議します。

 治水・利水・危険性・環境・遺跡‥‥訴訟のすべての争点で、八ッ場ダム計画はたくさんの嘘にまみれています。本来なら、この嘘を見破り、国と自治体の姿勢を断罪しなければならないはずの司法も、行政に追随しました。

 私たちの提起した住民訴訟は、今年3月に東京訴訟で、10月には千葉訴訟で東京高裁の判決が出ました。東京訴訟・大竹たかし判決は「一日校長事件」の最高裁判決の適用範囲を拡大解釈し、公共事業費負担に関する国と地方公共団体の関係を上命下服の関係と捉え、住民側に過重な立証責任を求めるという不当な判断基準をもって、国と自治体の嘘を守りました。千葉訴訟・加藤新太郎判決は、重要な争点について判断せず、判示部分は細部の言い回しまで大竹判決をなぞるなどあからさまな手抜き判決であり、日本学術会議のお墨付きに頼るという権威主義にも走りました。
 この裁判の意義の一つは、将来世代のために住民訴訟という、戦後憲法とともに誕生した地方自治のツールをつかって闘っている点にあります。八ッ場ダムにおける司法の姿勢は、憲法が保障する地方自治の意義をないがしろにするものであり、到底容認できないと私たちは考え、最高裁への上告に踏み切りました。「憲法の番人」としての最高裁の意義が問われる闘いになりました。

 本日私たちは、真の意味で流域住民の「命を守る」治水のために、滋賀県で先進的な試みが始まっていること、そのためにダムより優先すべき様々な施策があることを学びました。
 私たち利根川流域住民にとって真に必要な治水は、計画が浮上してから半世紀以上が経過してすでに目的を失った八ッ場ダムではありません。吾妻渓谷の美しい自然を犠牲にする八ッ場ダムではありません。権力が時計の針の逆転を試みようとも、真実を覆い隠そうとも、私たちは真の利根川治水を求めて、また、あるべき地方自治を求めて、今後も闘っていくことをここに宣言します。

   2013年12月21日
                     参加者一同




栃木の爆笑紙芝居が読める大野ひろみ佐倉市議の報告
   ↓
◇大野ひろみのクラクラさくら 八ツ場ダム判決は「あこぎなウナギ屋」
http://kurakurasakura.blog.fc2.com/blog-entry-540.html


☆★こちらもどうぞご覧下さい★☆

 ・「八ツ場あしたの会」ニュース
 ・「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」
 ・利根川流域市民委員会
 ・まさのあつこさんの政策エッセイ
 ・どうする、利根川? どうなる、利根川? どうする、私たち? Ⅱ



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【2013/12/24 02:00】 | 住民訴訟周年報告集会
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2012年12月9日(日) 全水道会館にて住民訴訟8周年の報告集会が開かれました。

住民訴訟8周年

★開会あいさつ
高橋利明弁護団長


八ッ場ダム訴訟の問題は「行政がデータを出さない、司法と学者が力の強い者にひれ伏す、河川ムラは全く反省の色がない」など問題点は数あれど結果にこだわらず、おかしいと言い続けようと鼓舞するメッセージ。


★講演「公共事業は止められるか?」
五十嵐敬喜・法政大学教授、復興構想会議の専門委員


日本は人口が長期的に激減すること、日本の財政が危機な状況にあること、社会資本の維持管理・修繕費が急増して新規の投資が次第に困難になることを踏まえれば、自民党が提唱する国土強靭化政策が狂気の沙汰である。
どうすれば無駄な公共事業が止められるか。
民主党が未成熟だったのは、中止と共に法的手続きを確定してゆかなかったことにある。

公共事業に関して、官僚には延々と時間とお金がある。そして誰も責任を取らない。
八ッ場は選挙で負けてきていたり、地方議会では推進派が多数だったり、今の裁判所がダメであったりで厳しい状況。
行政訴訟にも裁判員制度を導入するような司法改革の必要性。

九州の荒瀬ダムの現場では今から6年かけて撤去するのだが、自然が回復していて、作業員も含めて誰もがいい顔をしている。全国に広めたい。

参考:五十嵐敬喜法大教授に聞く「人口が減り始めたこの国に、ふさわしい公共事業のあり方とは」


★講演「利根川・江戸川有識者会議の欺瞞」
関良基・拓殖大学准教授、利根川江戸川有識者会議委員


御用学者ばかりの有識者会議に、大熊孝・新潟大名誉教授ともに入り、野呂東京新聞特報部デスクと、有識者会議の欺瞞を追及してきた。事務局は関東地整で、委員も事務局が選び多数決は事務局側の意向通りになる、聞き捨てごめんで聞き置くだけ、事務局が勝手に座長を決める、氾濫図のねつ造と指摘に対してもあり得ない対応であった。
小池東大教授の「東大話法」は、いかに御用学者が大切な議論の場を無益なものにしているかの典型であった。
本来あるべき有識者会議の姿は「淀川水系流域委員会」で実践されていて、誰でも委員に立候補可能、流域住民の参加が可能であった。


★現況報告「八ッ場ダム問題をめぐる経過と今後の展開」
嶋津暉之・八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会代表


八ッ場ダムをめぐる最近一年間の経過。
国交省が目論む今後のスケジュール。
国交省が進める利根川河川整備計画策定の問題点。
流域住民の生命と財産を洪水の氾濫から真に守ることができる利根川水系河川整備計画の策
定を!
その中で八ッ場ダムの是非を改めて問い直そう!
八ッ場ダムの予定地の現状。
仮に本体工事に着手しても、工期の大幅延長と事業費の増額が不可避。


~休憩ののち質疑応答~

★裁判報告
茨城、東京、埼玉、千葉、群馬、東京、栃木


各都県の弁護士さんによる報告がありました。
茨城からは治水、東京、埼玉、千葉からは利水、群馬からは地滑り、栃木からは思川開発事業についてなど、それぞれが連携しながら独自に取り組んでいました。


★各都県からの報告
群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京


各地で住民が裁判を通して国の厚い壁をなんとかしようという地道で根気強い活動が続けられています。


★集会アピール採択

こちら

★閉会あいさつ
大川隆司弁護副団長


21日の東京高裁の結審日に向けて弁護団は今、最終準備書面の取りまとめに全力を挙げている。
一審の東京地裁以下全ての地裁の判決は、「ダムと言うのは造っておけば何かの役に立つかもしれない。だから八ッ場ダムの建設に重大明白な瑕疵があるとは言えないので、各都県の負担金の支払いに違法性はない」という枠組みで考えられている。
東京地裁がそういう枠組みを打ち出すと、他の地裁も右へ倣えであった。今回の東京高裁の判決、是非根っこのところを逆転させなければならない。

五十嵐さんの「これからはダムを壊すことが新しい公共事業」でダムを壊す作業を通じて建設業者も住民も共に笑顔で向き合える、目からウロコ。
そういう大きな時代の流れは私どもの目指しているところにあると強い確信を持った。

【2012/12/10 02:13】 | 住民訴訟周年報告集会
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